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不動産査定書とは?内容と注意点・ひな形の無料ダウンロード方法を解説

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不動産査定書

不動産会社に査定を依頼すると、報告書(査定書)が届きます。

この査定書は、買主に物件の細かい情報を共有する際も重宝します。

また、査定書の出来を比較して、どこと契約するか選ぶ資料にもなります。

今回は、不動産会社が発行する不動産査定書について、わかりやすく解説していきます!

不動産査定書ってそもそも何?売却時には必ず必要?

中古の不動産には定価がなく、不動産会社に査定を依頼して見積もりを出してもらう必要があります。

査定書は、その細かい見積もり内容が記載されている書類となります。

査定書は不動産会社があくまで依頼者のために算出したものであり、公的な書類ではありません。役所での証明などには利用できないので注意しましょう。

また、査定書の内容は依頼した不動産会社によって異なります。これは査定の算出方法や、参考にする過去のデータが会社ごとに違うからです。

そのため、複数社の査定書を見比べた上で、自分で相場価格などを判断していく必要があります。

不動産査定書は必ず1枚以上発行する

査定書は不動産売却時に必ず必要というわけではないですが、不動産会社と契約する際は事前に訪問査定をする必要があるので、手元に1枚以上は査定書があるのが普通です。

不動産査定には机上査定(簡易査定)と訪問査定の2種類があり、最初にネットなどで机上査定を依頼して業者を絞り込み、その上で訪問査定を依頼するのがセオリーです。

  • 机上査定:周辺地域の相場や類似物件の売却額を元にした簡単な査定
  • 訪問査定:業者が部屋の状態、道路や境界の位置関係などを詳細に確認することで得られる精度の高い査定

業者によっては、机上査定の結果を査定書ではなくメールで送ってくることもあります。

不動産の机上(簡易)査定と訪問査定の違い!売却時はどちらがおすすめ?

不動産査定書は無料で発行してもらえる!

不動産会社に査定を依頼する際は、費用は無料となっています。

理由としては、販売活動にかかったコストなどは全て成約時に支払う仲介手数料によって補われるため、個別で発行費を払う必要はないのです。

また、前述の通り査定額はあくまで不動産会社の私見なので、公的な証明力を持ちません。その ため、依頼者に費用を請求できないルールとなっているのです。

不動産鑑定書は高額の発行費用がかかる

不動産会社ではなく、不動産鑑定士という国家資格を持った人に査定を依頼することもできます。

鑑定価格は査定額とは違い、国に認められた価格なので、報告書の作成には15万~30万円の高額な費用がかかります。

鑑定書は査定書と違い証明力を持ちますが、不動産売却はあくまで市場価格で取引されるので、鑑定を依頼する必要はないでしょう。

不動産の査定は鑑定士に依頼すべき?鑑定費用はいくらかかる?

不動産査定書の内容は大きく3つのカテゴリに分かれる

不動産査定書のフォーマットは自由ですが、公益財団法人不動産流通センターが提供しているマニュアルを基に作成しているところがほとんどなので、内容にそこまで差は生じません。

不動産査定書は不動産1件につき数ページの冊子ですが、内容は大きく3つのカテゴリに分かれます。

  • 不動産の詳細情報
  • 不動産の査定項目と結果(評点)
  • 査定結果(事例単価・流動性比率)

ここからは、それぞれの内容を詳しく紹介していきます!

①不動産の詳細情報

最初に、対象不動産の詳細情報がまとめてあります。

  • 建物名
  • 所在地
  • 最寄駅
  • 専有面積
  • 取引事例年月・取引単価
  • 取引価格
  • 所有階※マンション・アパートの場合
  • 間取り・方位
  • 構造
  • 建築年月
  • 総戸数※マンション・アパートの場合

こちらは建物の場合ですが、土地の場合は以下のようになります。

  • 所在地
  • 面積
  • 建ぺい率
  • 容積率
  • 交通
  • 都市計画
  • 用途地域
  • 地名※固有の名前がある場合

こうした項目の他に、マップや写真が掲載されていることもあります。

②不動産の査定項目と結果(評点)

次に、不動産のどこを査定したのかが記載されます。

不動産査定は、ある程度決まった項目をチェックされます。

それぞれの項目をスコアリング(評点)し、総合の点数で査定価格を算出するようになります。

建物の場合は、以下のような項目を見られます。

  • 最寄り駅までの距離(バス・徒歩)
  • 生活の利便性
  • 築年数
  • 建物のグレード
  • 管理人の勤務形態
  • 駐車施設の有無
  • 階数
  • 位置(角部屋・中部屋)
  • 方位・向き
  • 間取り
  • 眺め・景観・日当たり
  • 騒音・振動
  • 室内の保守状況
  • 敷地利用権の種類

土地の場合は、以下のような項目になります。

  • 駅までの距離
  • 買い物の 便
  • 前面道路の状況(接道状況・方位・幅員・舗装状況)
  • 形状
  • 間口
  • 排水施設
  • 街路の整備
  • 周辺環境(街並み・嫌悪施設の有無)
  • 隣地の状況
  • 騒音・振動
  • 眺め・日当たり・風通しなど

評点は合計で100前後に収まるようになっています。

③査定結果(事例単価・流動性比率)

評点の結果を、事前に調べておいたベースの金額に適用させて、最終的な査定価格を算出します。

ベースの価格は土地なら路線価、建物なら原価法などで算出することが多いです。

例えば、土地の査定結果を算出する場合、以下のような計算で求めます。

公示地価の単価×(査定地の路線価÷公示地価の路線価)×査定地の面積×(査定地の評点÷公示地価の評点)

土地査定で見られる8つのポイントと損しないため注意点

建物の査定結果は、以下のような式(取引事例比較法)で求めるのが代表的です。

過去の成約事例の不動産単価×(売りたい建物の評点÷成約事例の評点)×面積

中には、原価法を使って以下のように査定額を求めているところもあります。

再調達価格(今の建物を壊して同じものを新築する際にかかる費用)×残存残価率{※(耐用年数-築年数)÷耐用年数×100}×建物面積

※構造ごとの耐用年数については、こちらの記事にまとめています。

木造住宅の耐用年数とは?減価償却・査定への影響をわかりやすく解説!

最後に流動性比率で査定額を修正する

上の計算で算出した価格を、流動性比率で補正します。

流動性比率とは、その時の市場に出回った競合などと比較して、対象の不動産が売れやすいか、売れにくいかを数値化したものです。

この数値は100%を基準に、85~110%の範囲で決定します。

競合がおらず売れやすい環境なら110%、つまり価格は最大1割増加します。

一方、競合が強いと流動性比率は85%になり、最大1.5割減となります。

流動性比率で計算結果を補正し、査定は完了となります。

書式のひな形はどこでダウンロードできる?

不動産査定書のサンプルは、前述の不動産流通推進センターの公式サイトからダウンロードできます。

トップページの下部に「価格査定マニュアル」というカテゴリがあるので、こちらをクリックしましょう。

すると、ジャンプ先の【サンプル】というところに、不動産タイプ別のひな形と書式のガイドが載っています。

こちらは誰でも無料で利用できるので、一度チェックしてみると良いでしょう。

不動産査定書を自分で準備する必要はない

ほとんどの不動産会社は、不動産流通推進センターのひな形を年3,240円(税込)支払って利用しています。

良く不動産屋の壁に掲げてあるハトのマーク(全国宅地建物取引業協会連合会)やウサギのマーク(全日本不動産協会)のところなら、この書式を使っているところが多いでしょう。

査定依頼者がダウンロードしなくても、向こうでダウンロード・記入をしてくれるので、安心しましょう。

良い不動産査定書を見極める6つのポイント

不動産査定書の書式はここまで紹介した通りですが、業者によっては手抜きのものを送ってくることもあります。

査定書の出来によって、その会社の実力がわかりますし、悪徳業者の詐欺を見抜くこともできます。

査定書の内容が信用できるかどうかは、どこから見分ければ良いのでしょうか!

①査定価格が概算値ではない

不動産会社の中には○○万円~△△万円と表記したり、”約”□□万円と表記したりするところがありますが、こうした表記の仕方は顧客思いではありません。

前述の算出方法を使えば値がピッタリ出るので、このように概算値で算出するのは、わざと相手に含みを持たせている可能性が高いです。

例えば、原価法で500万円と出た土地の査定価格を500万円~800万円と表記しても嘘ではありませんが、依頼者はこれを見て「ここと契約したら800万円で売れるかも!」と期待を持ってしまいます。

仲介事業は依頼者と契約を交わし、仲介手数料を貰うことでしか利益をあげられないので、含みを持たせることで契約を取ろうとしているのです。

例え、査定額が低くても、ピンポイントにキッパリと価格表記をしてくれるところの方が信頼できますよ。

②コメントが手抜き

不動産査定書には担当者からのコメント・総評が載っていることもあります。

質の高い報告書なら、どんな欠陥が見つかったとか、どんな販売方法が適しているかが記載されています。

しかし中にはコメントがテンプレート通りで、実際に不動産を調べたとは思えない内容のものもあります。

査定からモチベーションの低い業者と契約しても高く売ってくれる可能性は低いので、契約候補から外しましょう。

③担当者の名前や会社のアピールがない

不動産査定書は担当者1人1人が各物件のものを作成しています。

担当者が変われば査定結果が変わることもありえます。また、査定書を見て疑問があれば担当者に質問したいと思うのが普通です。

査定書の中には誰が査定を担当したか一切書かれていないこともありますが、これは「私たちは査定結果が間違っていても責任を取りません」と意思表示されているのも同然です。

査定報告書は業者選びの重要参考資料なので、担当者が誰で会社の特徴は何かくらいは記載されているとありがたいですよね。

④字が手書きで読めない・雑な印象を受ける

PCではなく手書きでコメントなどを記入しているものもありますが、字が汚くて読みにくいケースが多々あります。

長年営業している老舗の中小業者などは、新規顧客を開拓する意識がないので、こうした査定書を送ってきがちです。

ただ、バブル以降こうした不動産屋の殿様商売は時代遅れで、デザイン性に優れたチラシ・ネット広告で相手を引き付ける必要性が高まっています。

査定書の見やすさから広告作成スキルを見抜くこともできるのです。

⑤査定書の中身がペラペラだ

不動産査定書は上記の内容に加えて写真や独自の参考資料を含めて10ページ以上になることが多いです。

しかし中には1~5ページ程度の査定書を送ってくることもあります。

それでも中身が充実していれば良いのですが、中には必要最低限の内容も記載されていないことがあります。

「査定書を詳しく作っても素人にはわからない」という意識の表れでもあるので、こうした業者とは契約を避けたいです。

⑥流動性比率が100%以外なのに理由がない

流動性比率はほとんどの場合、基準の100%になっています。

よっぽどのことがない限り85%や110%になることはないので、100%以外を計算に利用する際は説明が必要となります。

もし100%以外なのに説明がない場合、最初に価格ありきで計算をし、最後に比率で調整をしている可能性があります。

特に200万円超400万円超は仲介手数料が値上がりする基準になっているので、基準を無理やり超えるように比率をいじっていないかチェックしましょう。

取引額 仲介手数料(法定の上限額)
200万円以下 売却額×5%
200万円超400万円以下 売却額×4%+2万円
400万円超 売却額×3%+6万円

一括査定サイトを使って複数社の査定書を比較しよう!

不動産査定サイト

複数社に査定を依頼して査定書を比較するには、一括査定サイトを使うのがおすすめです。

60秒程度で簡単な物件情報を記入・送信するだけで、6社以上の不動産会社に査定を依頼できます。

所在地を記入すれば査定に対応する業者が一覧で出てくるので、優良業者を見逃すことが無いのが強みですね。

数日後に査定書が届くので、見比べて契約先候補を絞り込んでいきましょう!

詳しい一括査定サイトの使い方はこちらにまとめているので、ぜひ参考にしてください。

不動産一括査定サイト33社を比較!2018年おすすめランキング
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