マンションの転売は利益が出にくい!儲けを出すためのポイント7選
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マンションを相場が低い時期に買い、高い時期に売ることで利益を得る転売をしようとするひとがいます。
ただ、マンションを転売して高額利益を生むのは、かなり難しいです。
また、どんなマンションを購入するかによっても、転売で利益を得られるかどうかは変わってきます。
今回は、マンションを転売したい方はぜひ参考にしてほしい、転売のコツ・注意点を徹底解説していきます。
➝分譲マンションを高く売る全知識!3割増で売却するためのポイント11選そもそもマンションの転売って違法じゃないの?
”転売”と聞くと違法なイメージを受けますが、実際にはそんなことはありません。
いちど購入した分譲マンションを売るのは、何も問題のない不動産取引です。
そして、あなたが転売目的だったとしても、中古マンションを売ることが違法でない以上、これを抑制することはできません。
そもそも、黙っていれば転売目的だったかどうか見分けることなんて不可能です。そのため、規制のしようがないという背景もあります。
かなり頻繁に転売をすると「反復継続」と見なされることも
ただ、1年で何度も何度も転売をしていると、刑罰の対象になる可能性もあります。
これは反復継続というケースに当てはまります。
➝不動産売却で気をつけたい反復継続とは?判断基準と罪に問われるケースの解説ではなぜ刑罰の対象になるのかというと、頻繁に転売をすることで非正規の不動産事業者と見なされる可能性があるからです。
例えば、リノベーション業者は何百、何千という物件を買い取り、リフォームをした上で”転売”しています。ただ、彼らは国・自治体の認可を受けた不動産業者であり、これが仕事なので問題はありません。
しかし、一個人が何回も転売をおこない利益を得ていると、国や自治体の認可を受けていないのに不動産事業を行っているモグリの不動産屋と見なされてしまうこともあるのです。
どれくらいの頻度で転売をすると罪に問われるかについては明確な基準はありませんが、プロの業者レベルで取引をしない限りは大丈夫でしょう。
マンションの転売は築年数と共に価値が下がるのが最大のネック
マンションなどの建物は、築年数の経過によって価値が下がっていきます。
転売で利益を上げるには購入価格を上回る値段で売る必要がありますから、これは非常に難しいです。
また、マンションの構造によっても、築年数による価値の減り方は変わってきます。
こちらは、建物の構造別耐用年数です。
➝木造住宅の耐用年数とは?実際の寿命との違いと減価償却・査定への影響をわかりやすく解説耐用年数とは、その構造のマンションに安心して住める年数を表したものです。
この年数を過ぎると、建物の価値は0になると考えてよいでしょう。
鉄筋コンクリート造のマンションを築40年で購入し、その10年後(築50年)で売ろうとしても買い手はほぼ付かず、大損となります。
マンションの売却価格は築10年経つごとに平均1000万円下がる
築年数 | 平均価格 | 平均面積 |
---|---|---|
~5年 | 5105万円 | 66.32㎡ |
6~10年 | 4486万円 | 68.46㎡ |
11~15年 | 4083万円 | 69.60㎡ |
16~20年 | 3685万円 | 66.21㎡ |
21~25年 | 2183万円 | 62.46㎡ |
26~30年 | 1686万円 | 57.16㎡ |
31年以上 | 1759万円 | 56.40㎡ |
【出典】「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」東日本不動産流通機構(2017)
こちらは、首都圏のマンション成約状況を築年数ごとにまとめたものです。
築5年以内で売った場合と築30年超で売った場合なら平均で3346万円の価格差があることがわかります。
流石に転売目的で買ったマンションを30年も所有しておく人はいないと思いますが、5年間所有していただけでも価格が500万円前後減少していることがわかります。
このように、築年数が一年経つごとに物件の価格が100万円ずつ減っていくのが当たり前なので、転売で利益を得るのは非常に難しいのです。
固定資産税・管理費がかかることを見越してお得に転売しないといけない
2000万円のマンションを3000万円で売ったとしても、トータルで1000万円の利益が得られるわけではありません。
何故なら、マンションを所有している段階で、以下の費用を支払わないといけないからです。
- 固定資産税
- 管理費、維持費など
固定資産税は、不動産所有者全員が支払わないといけないコストで、以下のようにして計算します。
課税台帳に登録されている価格×税率1.4%
分譲マンションの場合は、毎年5~10万円くらいの固定資産税を納めなければいけません。
さらに、築古のマンションを購入した場合は設備の交換や修繕といった管理費・維持費がかかってきます。
所有していることでコストがかかるということも、転売の際は頭に入れておく必要があります。
➝不動産売却した年の固定資産税は誰が支払う?どう精算する?精算の方法・注意点を解説マンション購入から5年以内に転売すると高額の譲渡所得税がかかる
前述の通り、マンションの転売は法律で禁止されているわけではありません。
ただし、購入から5年以内に不動産を売ると、譲渡所得税の税率が高くなるようになっています。これは、過剰な転売を防ぐためです。
譲渡所得税とは。マンションの売却益が購入時の価格を超えた時に発生する税金で、以下の計算式で求めることができます。
譲渡所得税=税率×{譲渡価格-(取得費+売却費用) }取得費とは家を買うときに支払った総費用のことで、そこから築年数の経過に応じて減価償却費を差し引くことで算出できます。
➝不動産売却時の税金計算・確定申告では減価償却が重要!事業用・居住用の違いと計算方法を解説
問題が税率で、所有期間(購入日から引き渡し年の1月1日まで)が5年以内(短期)か5年を超えるか(長期)によって、大きく変化します。
所得税 | 住民税 | 合計税率 | |
---|---|---|---|
短期譲渡所得 | 30% | 9% | 39% |
長期譲渡所得 | 15% | 5% | 20% |
このように、所有期間が5年を超えると税率がほぼ半分になります。
築年数が1年経つごとに価格が100万円減る上に高額の税金がかかることを考えると、転売を成功させるのがどれだけ難しいかわかりますよね。
➝不動産売却は短期譲渡のほうがお得?長期譲渡税との税率の違いを解説マンション転売で儲けを出すコツ
当然ながらマンションを転売で利益を生み出すには、購入価格を上回るマンションを転売しなければなりません。
また転売も1つの売却行為になるので、手数料や税金などの支出も加味しながら転売するマンションを選ぶ必要があります。
ここでは、購入を検討するマンションの特徴を絡めて、マンション転売で儲けを出すコツを解説します。
立地のいいマンションを選ぶ
立地が良いマンションを選ぶことは、転売で利益を得るための重要な要素です。
立地の良さは、購入者にとって大きな価値を提供し、購入意欲を高めます。
例えば、通勤や通学に便利な駅近、商業施設や学校、病院などの生活施設が近くにある場所は特に好まれます。
また、自然豊かな公園や観光地が近い、眺望が良い、などの環境要素も立地の良さも評価額に影響します。
一方で、価格が高すぎると購入者が見つからない可能性もあるため、コストと収益のバランスを考慮しながら選ぶ必要があります。
中古マンションを選ぶ
マンションを高値で転売するなら、新築や築浅のマンションがいいと思う人もいますが、転売を行うなら、価値が下がりにくい中古マンションを選ぶのが得策です。
中古マンションを選ぶ理由は、新築マンションに比べて価格が安く、リフォームや改修によって価値を高める余地があるからです。
中古マンションには、経年劣化があるものの、その分価格が下がっているため、適切なリフォームを行うことで大きな利益を上げることが可能です。
また、中古マンションは、新築時に比べて価格の下落が緩やかなため、価格安定性もあります。
さらに、中古マンションには既に住民がいる場合が多く、そのコミュニティーが維持されていることも評価されることがあります。
以下は、中古マンションにして、価値が減りにくいマンションといわれるマンションの特徴です。
アクセスの良い都市部のマンションやタワマンは価値が減りにくい
築年数の経過によって価値が減りにくいということは、裏を返せば築年数以外に大きな魅力があるということになります。
これに当てはまるのは、都市部のマンションやタワマンでしょう。
まず、マンションのアクセスが良ければ生活の利便性は大幅に上がります。通勤・通学にも便利ですし、こうしたところにはショッピングモールなどが集まる傾向があるので買い物にも便利です。
また、都会というブランド力の高さも多くの人を惹き付けます。
例えば、タワマンの最上階は外出に時間がかかって不便ですが、そこに住むことは成功者の証でもありますよね。
このように、立地などに魅力のあるマンションは、築年数による価値の減り幅が小さい傾向にあります。
有名シリーズやサービスが充実したマンションも高い人気
地方だと、建築会社のマンションシリーズをテレビCMで宣伝しているケースも多いです。
こうした大規模宣伝をしているマンションは注目を浴びやすく、年数が経っても価格が落ちにくいです。
加えて、セキュリティサービスがしっかりしていたりコンシェルジュがいたりすると、築年数が古くても他に魅力があるので価格が落ちにくくなります。
管理が行き届いているマンションを選ぶ
管理が行き届いているマンションを選ぶことも重要です。
管理体制がしっかりしているマンションは、共用部分の清掃や修繕、セキュリティの維持など、快適な住環境が保たれています。
これは購入者にとっても大きな魅力であり、価格の維持や上昇に寄与します。
また、良好な管理状況は、大規模修繕など予期せぬ出費が生じにくいことも意味しており、転売時のリスクを抑えるためにも重要です。
管理費が安いマンションは避ける
マンションを購入するときの確認事項として、管理費を確認される方は大勢います。
管理費を兆周している主な目的は、今後やる大規模修繕工事に充てる費用や、共有部分のメンテナンスのために資金を集めています。
しかし、管理費が極端に安い所は、常日頃発生するメンテナンスに費用が割かれ、今後実施する大規模修繕工事の費用が貯まらないというリスクを抱えています。
費用が集まらず、劣化箇所が増えていけば、マンシヨンの価値が徐々に落ちて売却損を被る恐れもあります。
これらの理由から管理費が安いマンションは避けるべきです。
売却する時期を伺う
不動産の価格は、市場状況や経済環境により大きく変動します。
そのため、売却する時期をうまく見極めることは、転売で利益を得るための重要な要素となります。
たとえば、経済が好調な時期や、人口が増加傾向にある地域では、需要が高まり、マンションの価格が上がる可能性があります。
また、季節による需要の変動もあります。
一般的には、春と秋が活発になる時期とされています。
また、国を挙げての一大イベント(オリンピックや地域開発など)が開催された時も価格が上昇する傾向があります。
こうした要素を見極めつつ、適切なタイミングで売却を行いましょう。
マンション転売で儲けを出す7つのポイント
高く売れそうなマンションを購入したら、実際に高く売るためにはどうすれば良いのかを学んでいきましょう。
マンションを高く転売する(=トータルの利益を最大化する)ために必要な知識は、こちらの7つとなります。
- 安くマンションを仕入れるルートを確立しておく
- 不動産業界の様々な情報が耳に入るようにしておく
- 相場の変動をこまめにチェックする
- 賃貸経営の知識を蓄えておく
- 節税の知識を蓄えておく
- 複数社の査定を比較する
- 売主が負担する費用を安くできないか交渉する
ここからは、それぞれの内容をわかりやすく解説していきます。
①安くマンションを仕入れるルートを確立しておく
マンションを転売する際は、高く売るよりも安く買うほうがずっと難しいです。
築古のマンションなら当然安く買えますが、それでは売却益を見込めません。
転売を成功させるには、築浅で質の良いマンションをいかに安く手に入れられるかが重要です。
ネットにかじりついていればそんなお宝物件が見つかるかも知れませんが、確率は低いです。
セミナーに行ったり、不動産屋と懇意になったりする努力もライバルを出し抜くには必要でしょう。
②不動産業界の様々な情報が耳に入るようにしておく
いざマンションを購入し、いつ売るか機会を伺っている間にも、常に不動産の最新ニュースが届くようにしましょう。
自分からネットで調べるのも良いですし、不動産会社が展開する会員サービスに登録するのも良いでしょう。
ネット上で会員サービスを展開していない不動産会社でも、開催しているセミナーの出席者に向けて会員登録を実施していることもあります。こうしたイベントになるべく出席しておくと、不動産業界の人脈が広がり情報が入手しやすくなりますよ。
③相場の変動をこまめにチェックする
ニュースでも不動産市場の相場傾向は確認できますが、地域レベルの相場変動は自分でチェックをする必要があります。
ポータルサイトの売出物件情報や「東京カンテイ」などを使い、動向を注視しておきましょう。
④賃貸経営の知識を蓄えておく
購入した空のマンションを貸し出し、賃料収入を得ながら税金・コストを支払った上で、頃合いをみて売るのが経済的には一番お得です。
ただ、賃貸経営を一度始めると自分の好きな時に住人を追い出すことができなくなるので、高く売れるタイミングを見逃すことになり兼ねません。
賃貸経営をする際は、定期借家契約を結ぶことをおすすめします。
もし購入~売却の間に賃貸に出すチャンスがなくても、賃貸経営の知識があれば売れ残った時に貸し出せば良いという余裕ができるのでおすすめです。
➝ マンションを売るか貸すかはどう判断する?それぞれのメリット・デメリットと流れ・費用を解説
⑤節税の知識を蓄えておく
トータルの利益を最大化するためには、かかるコストを最大限減らすコツも知っておかなければいけません。
特に譲渡所得税は高いコストがかかるので注意しましょう。
譲渡所得税は、こちらの3つの特例控除で負担を減らすことが出来ます。
- 最大3000万円の特例控除
- 所有期間10年超の軽減税率特例
- 平成21年及び22年購入の特例
また、仲介手数料も非常に高額になりますが、こちら3つの方法を使えば値引きも可能です。
- 業者に直接、値引き交渉をする
- 季節ごとのキャンペーンを利用する
- 大手業者の値引き特典を使う
詳しくはこちらを参考にしてください。
➝ 仲介手数料は半額まで値切れる!値引き交渉のテクニック3選
⑥複数社の査定を比較する
マンションを高く転売するには、複数社の査定額を比較するのが不可欠です。
現在は査定の精度も上がっているため、比較して高値を付けてくれたところに依頼をすれば、その分高値で売れる可能性が大きくなります。
不動産会社の査定額を簡単に比較できるサービスが一括査定サイトです。
簡単な物件情報を記入・送信すれば最大6社以上に一括で査定依頼ができるので比較しやすいですし、不動産屋選びの手間もなくなります。
一括査定サイトの詳しい内容はこちらにまとめているので、ぜひご覧ください!
➝ 【2024年最新】不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介⑦売主が負担する費用を安くできないか交渉する
不動産の売却において、売主が負担しなければならない費用は多く、その中には大きな部分を占めるものもあります。
そのため、売主が負担する費用をできるだけ少なくすることは、利益を最大化するための重要な手段となります。
- 仲介手数料
- 修繕費用
- 調査費用など
これらの費用を抑えるためには、専門的な知識と交渉力が必要となります。
例えば、専門家の助けを借りることで、コストを最小限に抑えつつ、適正な価格での売却を可能になります。
また、契約書の詳細な検討や、費用負担の割合について交渉することも重要です。
2020年までは転売で儲けが出やすい!タイミングを逃さないように注意
2020年までは、東京オリンピック特需によって中古マンションが高値で売れやすくなっています。
特に首都圏はその傾向が著しく、銀座などは地価がバブル期以上に高くなっています。
また、2016年から始まったマイナス金利政策により、住宅ローン金利が下がって家が買いやすくもなっています。
まさに不動産を買いやすく売りやすい今は、絶好の転売チャンスといって良いでしょう。
これが2020年を過ぎると特需の終了や少子高齢化、2022年問題などが重なり、一気に相場が下がると言われています。
絶好のチャンスを逃さないように、しっかり転売計画を立てていきましょう!
➝分譲マンションの売り時はオリンピックまで! 景気と築年数から考える売却時期