一戸建て査定は無料と有料の2種類!無料査定のメリットと注意点
- 本ページにはPRリンクが含まれます。
- 当サイトでは、アフィリエイトプログラムを利用し各事業者から委託を受け広告収益を得て運営しております。
一戸建てを売りに出す場合には、まずは所有している物件の価値を把握する必要があります。
そのためには、不動産会社に依頼して評価してもらうのがもっとも手っ取り早いのですが、業者によって無料で評価してくれるところと有料のところがあります。
以下では、このうちの無料査定のメリットと注意点を見ていくこととします。
→一戸建て査定で見られるポイントは?価格が決まる要素と事前にしておく準備一戸建て査定は無料査定と有料査定(鑑定)がある
まず最初に、不動産会社が提供している物件の査定サービスには、所有者に一切のコストが発生しない完全に無料のタイプと、一定の費用を支払って査定をしてもらうという有料のタイプの2種類があります。
このうち、有料査定については、査定を行うにあたって業者に生じるコストの一部だけを所有者が負担する場合と、そのような全てのコストを所有者が負担する場合があります。
前者は主に不動産仲介業者が、後者は主に不動産鑑定事務所が提供しているサービスとなっています。
→家の無料査定はどこに頼むべき?賢い査定業者の選び方・おすすめサイトや注意点を解説
無料査定は机上(簡易)査定と訪問査定の2種類
不動産の無料査定については、さらに細かく机上査定と訪問査定の2種類に分けることが可能です。
このうち、机上査定は、簡易査定とも呼ばれる方法で、文字通り物件を実際に見て評価するのではなく提供されたデータだけをもとに机上の計算で評価額を算出します。
一方、訪問査定の場合には、鑑定士が実際に現地を訪問して評価を行うことになります。
いずれもメリットと注意点があるため、それらを正確に理解して利用することが重要です。
机上(簡易)査定はネットで簡単に依頼できる
簡易査定のメリットの一つは、インターネット上で簡単に査定を依頼することが出来るということです。
不動産会社によっては、匿名で査定してもらうことができるため、まだ売却するか決めていないけれども大体の評価額を知っておきたいという場合には利用価値が高いといえるでしょう。
また、ネット上の一括査定サイトを使えば、複数の業者から評価額を取得することも可能ですので、それらを比較することでより正確な価値を把握することができます。
内部の傷や凹みは査定評価にふくまれない
簡易査定の注意点としては、鑑定士が実際に物件を見るわけではないため、物件の内部に傷があったり、壁や柱などに凹みがあるような場合であっても、そのことが査定評価に含まれないということがあります。
痛みが激しい物件は当然ながらそれに伴って査定額が減価することになるため、簡易査定の結果を信じて売りに出したら、実際には大幅に値下げをしなければ売却できないということにもなりかねないのです。
訪問査定はより精度の高い査定額を算出できる
一方、訪問査定のメリットは、簡易査定と比べてより精度の高い査定額を得ることができるという点です。
実際に鑑定士が物件を見て評価することになるため、物件の状態を査定結果に反映させることができるのです。
前述のように、損傷が激しい物件は簡易査定の結果よりも安く評価されることになりますが、逆に築年数にもかかわらず状態が良い物件であれば、簡易査定額よりも高く評価されることもあり得ます。
物件の状態以外にも日照条件や近隣の環境も考慮されるため、正確な価値を知ることが出来るというわけです。
訪問査定はスケジュール設定が必要
簡易査定の場合はネットで依頼すればあとは結果を待っていればよいだけですが、訪問査定の場合には実際に現地を見てもらわなければならないため、そのためのスケジュールを調整する必要があるというのが注意点です。
また、大抵は所有者が現場立会いを求められるという点にも留意が必要です。
不動産会社の予定が埋まっている場合には、すぐに査定してもらえない場合もあり得ますので、ある程度時間に余裕を持って依頼するようにするとよいでしょう。
一戸建ての有料査定(鑑定)は不動産鑑定士によっておこなわれる
有料で提供されている不動産の査定サービスは、不動産鑑定士によって時間とコストをかけて行われるのが一般的です。
不動産鑑定士は国家資格であり、彼らが行う査定行為は公的な手続きであることから、その鑑定結果は正式な書類であるとみなされます。
例えば、税務署に持ち込めば、その鑑定結果は、税額計算の合理的な価格として扱ってもらえます。
このように、不動産鑑定士による鑑定結果は非常に価値があるため、有料で提供されているというわけです。
→不動産鑑定とは?費用相場と評価基準・無料査定との違いを解説
鑑定費用は事務所が独自に定めている
有料の不動産鑑定については、一律の料金テーブルが存在するわけではありません。
業者によって、料金水準は各々であり、同様のサービスであったとしても金額がまったく異なるということも珍しくないのです。
そのため、有料の鑑定の依頼先を決めるに際しては、金額設定が相場から著しく乖離していないかを確認したうえで、それに見合うサービスが提供されるかどうかを事前にしっかりと見極めることがポイントとなります。
一戸建てを売る場合は無料査定がおすすめ
このように、有料の鑑定結果は高い証明力を有しており、またその精度もかなり高いのですが、個人が一戸建てを売却しようとする場合には、費用をかけてまで鑑定してもらう必要はなく、無料査定で十分であることが通常です。
正確な査定額が得られたとしても、必ずしもその金額で売ることが出来るとは限らないというのがその主な理由です。
費用と時間をかけて鑑定してもらうより、より早く査定結果を入手して売却活動を開始する方がよいのです。
一戸建て査定で見られるポイントは?価格が決まる要素と事前にしておく準備不動産会社が一戸建てを無料査定してくれる理由
不動産会社が無料で査定サービスを実施しているのは、その後に査定した物件の販売仲介契約を獲得し、その仲介料で利益を上げることを狙っているからです。
また、仮に契約締結には至らなかった場合でも、査定を通じて自社の名前を覚えてもらうことが出来るため、高額のコストをかけて広告を出すよりも効率的にマーケティング効果を得ることができるというのも理由の一つであるといえるでしょう。
一戸建ての無料査定は営業的な側面が強い
一戸建ての無料査定は、あくまでもその後の販売仲介契約の締結を目的として行われていることから、不動産会社にとってその位置づけは営業的なものとなっています。
そのため、物件の所有者に対応するのは基本的には営業員であり、査定結果の提供後は、物件の所有者に対してその不動産会社と契約して物件を売却しないかと働きかけてくることになります。
そのため、無料査定の依頼は、後から売却勧誘を受けることになる可能性が高いということを理解した上で行うようにしましょう。
根拠のない高額を提示する悪徳業者も
不動産会社の中には、販売仲介契約を獲得することを目的として、あえて本来の査定額よりも高額の金額を提示してくるところがあります。
少しでも高く一戸建てを売却したいという所有者の心理を逆手にとって、そのような高額査定を行うわけですが、その金額を信じて契約したところいつまでたっても買い手が見つからず、結局は不動産会社に言われるがままに値下げせざるを得ないということになりかねません。
複数の会社から査定額を取得した際に、明らかに他よりも高額の査定結果を示してくるような不動産会社は避けたほうが良いかもしれません。
→不動産査定後のしつこい営業の断り方を紹介!対策法や上手に断る方法を解説一戸建ての無料査定で使われる3つの方法
一戸建ての無料査定においては、主に以下の3つの方法が用いられます。
- 取引事例比較法
- 原価法
- 収益還元法
それぞれに特徴があり、その内容を正確に理解して使い分けることがポイントとなることから、順を追って見ていくことにしましょう。
①取引事例比較法
まず、一つ目の取引事例比較法というのは、評価対象となる物件と類似の物件が過去に取引された際の価格をもとにして、査定額を出すという評価方法です。
この取引事例比較法は、日当たりや風通しなどのように数値化することが難しい条件が評価に大きく影響する居住用物件の査定において利用されることが多い手法となっています。
まったく同じ物件というのは存在しないことから、取引実績のある似た物件の売却価格をいくつか集めたうえで、それぞれについて広さや駅距離などをもとに金額を調整した上で、平均値を取って査定結果を出すというのが具体的な査定結果の算出の仕方となります。
②原価法
二つ目の原価法というのは、売却しようとしている一戸建てを新たに建築した場合にいくらかかるかを計算した上で、その金額から建物の築年数に応じた調整額を控除して現在の価値を算出するという評価方法です。
専門用語を使って説明すると、物件の再調達価格に延べ床面積を乗じた金額に、残存耐用年数を法定耐用年数で除した数値を掛け合わせたものが査定額となるのです。
取引事例比較法のように過去データがなくても算定することができる点が利点ですが、あくまでも適用できるのは建物の査定についてだけであり、再調達価格が存在しない土地の査定には用いることが出来ないという点に注意する必要があります。
③収益還元法
三つ目の収益還元法というのは、物件が将来にわたって生み出すキャッシュフローを現在価値に割り引くことによって、その物件の評価額を算出するという方法です。
この方法は、直接還元法とDCF法の2種類に細分化することができます。
前者は、1年間に得られる家賃収入をベースにして査定価格を出す手法であるのに対し、後者は家賃収入が得られる期間の全ての利益をベースにして査定価格を出す手法です。
両者を組み合わせることによって、より正確な価格を把握することが可能となります。
一戸建ての無料査定でよく見られるポイント
- ①築年数
- ②立地・アクセス
- ③面積
- ④周辺環境
- ⑤一戸建ての間取り・構造
①築年数
一戸建ての無料査定において考慮される要素は複数存在しますが、その中でも最も影響が大きい項目の一つが築年数です。
実際に、首都圏の物件の成約状況を見るとそのことは明らかであり、例えばマンションの場合には、新築の物件と築20年の物件を比較すると売却価格は2割ほど減価していることが分かります。
たとえ好立地にある物件であっても、築年数が古ければそれに応じて売却価格は低くなることから、なるべく高額で一戸建てを売却したいということであれば、築年数が浅いうちに売りに出すことが重要です。
②立地・アクセス
一戸建ての査定において、築年数に次いで影響が大きいのがその物件がある立地です。
原則として、都市部や人気の街に近ければ近いほど物件の価値は高くなり、逆に郊外に行くほど価値は下がってきます。
また、駅からの距離も重要な要素であり、最寄りが人気の駅であっても徒歩6分を超えてくると価値は下がってきてしまいます。
そのため、一戸建てを売却する場合には、その物件の立地条件を踏まえて売り出し金額を決める必要があります。
③面積
物件の面積については、基本的に広ければ広いほど物件の査定額は高くなります。
しかしながら、必ずしも広い物件が売りやすいというわけではないという点には注意が必要です。
特に、核家族化が進んだ社会においては、家族の人数が少なくなっているため、そこまで広い物件を求めるニーズがないことから、広すぎることが原因でなかなか物件が売れないという事態も起こりえるのです。
そのため、広い一戸建てを売る場合には、更地にして土地を分割してから売りに出すことも検討したほうがよいケースもあります。
④周辺環境
物件がある場所の周辺環境も、査定額に影響を及ぼす要素です。
例えば、家の前に交通量の多い幹線道路が通っているような場合には、騒音や排気ガスといったマイナス要素があるため、その分査定額は低く抑えられることになります。
一方、周辺が静かな環境であったり、近くに利便性の高い施設が数多くあるといったことであれば、通常よりも査定額が高くなることもあり得ます。
⑤一戸建ての間取り・構造
最後に、一戸建ての間取りや構造も査定額を上下させる要素です。
例えば、特徴的な間取りの一戸建てについては、それを好む人が少ないがために査定額が低くなりかねません。
間取りはなるべく一般的なものの方が査定額は高くなるのです。
また、高性能の耐火構造や耐震構造が採用されている物件は丈夫であることから、その分高く評価されることになります。
不動産査定の方法ガイド!売却査定の種類と流れ・査定額相場の計算方法を解説一戸建ての無料査定の注意点
一戸建ての無料査定を依頼する場合には、いくつかの注意点があります。
まず第一に、なるべく正確に査定してもらうため、物件に関する図面はなるべく多く用意すべきです。
具体的には、土地の公図や測量図、建物の設計図や検査済み、物件の売買契約書などがあるとよいでしょう。
第二に、査定後にどのような計画で売却を進めるかを事前に不動産会社に確認しておくことが重要です。
最終的なゴールは高値での売却であるため、そこへの道筋がしっかりと描けている会社に売却を依頼するべきだからです。
第三に、査定は一社だけでなく、複数社に依頼するべきです。
複数の査定結果を比較することで、より正確な評価額を知ることができるためです。
査定額通りに売れる保証はない
不動産会社から一戸建ての査定結果を入手できたとしても、実際に物件がその金額で売却できるという保証は何らありません。
査定額はあくまでも理論上の数字でしかなく、その金額を支払って物件を欲しい人が存在するかはまた別の問題だからです。
ただし、査定額をベースに売り出し金額を決めることで、購入希望者が現れやすくなるため、査定額にまったく意味がないというわけではありません。
無料査定はあくまで不動産会社の「私見」
無料査定によって不動産会社から提示される金額は、あくまでもその不動産会社がこれくらいの金額であれば物件を売却することができると考えている「私見」に過ぎません。
不動産の価格は一通りに決まるものではなく、基本的には売り手と買い手の交渉によっていかようにも決められるからです。
もっとも、プロである不動産会社が示した査定額は、まったく根拠のない数字ではないことから、売却条件を決めるにあたっての有力な材料にすることは可能です。
一戸建て売却はまず無料査定に出すことから始めよう
以上で見てきたように、一戸建ての査定には無料と有料の2つのタイプがありますが、個人で売却する場合には無料査定を利用することがお勧めです。
査定結果を入手することから売却プロセスが始まりますので、売りたい物件がある場合には、まずは無料査定を依頼することから始めてみると良いでしょう。
→【2024年最新】不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介