住まいを売る契約の流れを徹底解説!手続きの内容とポイント
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住まいを売るのは特別な資格がなくても出来ますが、高額な資産を取り扱っている以上、適当に手続きを進めてしまえば大損になるリスクも十分あります。
こうした事態を防ぐためには、契約を正確かつ安全に履行することが何よりも重要です。
今回は、住まいを売る際の契約の流れやポイントを徹底解説していきます!
住まいを売る際は2種類の契約が必要
住まいを売る際は、基本的にこちら2種類の契約が必要になります。
- 媒介契約
- 売買契約
この2種類の契約をきっちりおこなわないと高く売れにくくなってしまう他、引き渡し後に高額の賠償請求を受ける可能性も0ではありません。
住まいを売る際は十分気を付けた上で、契約を結ぶ必要があります。
媒介契約は売主と不動産会社の契約
媒介契約は、売主と不動産会社が結ぶ契約です。
媒介契約の内容を大まかに言えば、売主が不動産会社に住まいの仲介売却を依頼する代わりに、成約のあかつきには売上の一部を仲介手数料として売主→業者に支払うことを約束するものです。
媒介契約は1社のみと契約するものから、複数社と自由にけいやくできるものまで存在します。
住まいを売る際にかかる仲介手数料とは?
住まいの売却を仲介業者に依頼した際、支払いを約束するのが仲介手数料です。
仲介手数料は住まいの売却価格と比例して上がってくる費用で、以下の方式で計算をします。
住まいの売却価格 | 仲介手数料(法定の上限額) |
---|---|
200万円以下 | 売却額×5% |
200万円超400万円以下 | 売却額×4%+2万円 |
400万円超 | 売却額×3%+6万円 |
例えば住まいの売却価格が1,000万円の場合、仲介手数料は1,000万円×3%+6万円=36万円となります。
この仲介手数料を支払うのに難色を示す方も少なくないですが、仲介業者は売却にかかるコストを基本的に自社負担で進めるため、実質的な報酬である仲介手数料の支払いがなければ、仲介業者は赤字になって事業を継続することができません。
仲介手数料を値切れる可能性も0ではないですが、最初から強く値下げを要求すると業者のモチベーションが下がることも考えられるので注意しましょう
売買契約は売主と買主の約束内容の確認
売買契約は、媒介契約の後に売り出した物件に来た内覧希望者が購入申し込みをおこなった後に結ぶ契約です。
ここでは成約時の価格や手数料、その他様々な項目を確認します。
住まいの売買は、それぞれ物件の状態から売買の目的、契約者の状況も異なるので、自由なフォーマットで契約内容を決めることがある程度認められています。
売主・買主間で話し合った内容を契約書に盛り込み、最終的に契約書を読み上げて確認をしていきます。
住まいを売る際の2種類の契約の流れ
住まいを売る際の媒介契約の流れ
住まいを売る際の媒介契約は、以下の流れで締結します。
- 住まいの査定を依頼
- 契約する業者を選ぶ
- 媒介契約の締結
住まいを売る際は、まず査定を依頼することから始めます。
数社に査定を依頼し、ある程度業者を絞り込むことができれば各社の売却戦略や補償プランなどを聞き比べ、最終的に契約する業者を決定していきます。
その後、契約する業者が決まれば、実際に相手側の指示に従って媒介契約を結んでいきます。
住まいを売る際の売買契約の流れ
住まいを売る際の売買契約は、以下の流れでおこないます。
- 住まいの販売を実施
- 内覧の対応
- 購入申し込みを受ける
- 売買契約書の締結
媒介契約を結んだら、不特定多数に向けて住まいを販売していきます。
物件広告が気になる人があらわれれば、内覧を実施します。
内覧をして購入を決意した人がいた場合、購入申し込みを受けます。
この時、「その人には勝ってほしくない」と、売主側が申込を拒否することも可能です。
無事に問題ない買主が出てきたら、日時を設定して売買契約を結びます。
住まいを売る際の媒介契約は3種類
住まいを売る際の媒介契約は、こちら3種類の契約方法があります。
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
どの方法を選ぶかによって、ルールの制限や業者変更のしやすさ、販売活動のモチベーション等が変わってきます。
契約の種類 | 契約の有効期間 | 売り手自身が買い手を見つけること | 依頼可能な業者数 | 仲介業者からの報告※ |
---|---|---|---|---|
専属専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | できない | 1社のみ | 1週間に1回、メールか文書で連絡 |
専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | できない | 1社のみ | 1週間に1回、メールか文書で連絡 |
一般媒介契約 | 3ヶ月以内 | 可能 | 複数社と契約可能(契約数の上限なし) | なし |
専属専任媒介>専任媒介>一般媒介の順にルールは厳しくなりますが、逆に業者側では専属専任媒介を何としても結んでもらおうと、「専属専任媒介を結べばキャッシュバック!」といったキャンペーンを実施しているところも少なくありません。
専属専任媒介を結ぶと業者のモチベーションが高くなる他、契約後5日以内にレインズへ登録してくれる、1週間に最低1回は進捗報告をしてくれるなど、かなりサービス内容が良くなります。
ただ、専属専任媒介は自己発見取引(自分で発見した希望者と取引すること)ができない、業者変更しにくいといったデメリットもあります。
その他になると、専任媒介は自己発見取引が可能になる一方で、専属専任媒介よりもレインズ登録や進捗報告に積極的ではなくなる、一般媒介は複数社と自由に取引できる一方でレインズ登録の義務がなくなるといったデメリットがあります。
どれも一長一短で難しい部分もありますが、仲介業者にしっかり働いてもらうことを考えると、専属専任媒介、専任媒介のいずれかを選ぶのがおすすめです。
住まいの売買契約で確認する基本的な13項目
前述の通り、住まいの売買契約はある程度自由なフォーマットで取り決めをおこなえるので、それぞれの約束事項が異なるケースも少なくありません。
ただ、以下の13項目は共通していることが多い上に、重要な項目なので外さないようにしましょう。
番号 | 項目 | 内容 |
---|---|---|
① | 売買物件の表示 | 物件の面積や間取り、権利者などの詳細 |
② | 売買代金、手付金額、支払い日 | 売却代金の詳細(金額・ペナルティなど) |
③ | 所有権の移転・引き渡し日 | 物件の所有権はいつ移転されるかの明記 |
④ | 公租公課の精算 | 物件に関わるさまざまな費用を引き渡し日を基点に日払い計算した結果 |
⑤ | 反社会的勢力の排除 | - |
⑥ | ローン特約 | 売買契約から引き渡しまでに受ける住宅ローン審査が不通過だった場合、契約を白紙化できる特例 |
⑦ | 負担の消除 | 所有権移転までに抵当権などの担保権・賃借権などの用益権などの一切の負担消除を約束 |
⑧ | 付帯設備等の引き渡し | 付帯設備をそのまま物件に付けたまま引き渡すこと、故障等の有無を確認 |
⑨ | 手付解除 | 契約キャンセル時の手付金と解除の要件 |
⑩ | 引き渡し前の物件の滅失・毀損 | 引き渡し前に災害などが起きた場合どうするかの確認 |
⑪ | 契約違反による解除 | 契約内容を違反したときに解除になること、またその際のペナルティの確認 |
⑫ | 瑕疵担保責任 | 引き渡し後に欠陥が見つかった場合、何か月(年)以内なら売主に責任を求められるか |
⑬ | 特約事項 | その他、法的な順守義務のある項目(強行規定)以外に、売買者間で定めた独自の項目(任意規定) |
売買契約は自由とは言え、不動産会社のほうでフォーマットを用意しているケースがほとんどなので、そこまで気にする必要はありません。
住まいを売る際の契約を成功させるポイント
司法書士への費用は出し惜しみしない
売買契約~物件の引き渡しまでには、登記作業などの複雑な手続きが必要になってきます。
これらの手続きは売主自身で実施することもできますが、出来れば費用を支払って、専門家である司法書士に依頼したほうが良いです。
自分で手続きをすると失敗の可能性が増えて、取引が不成立になる可能性も0ではありません。
必要書類は出来るだけ早めに揃える
住まいを売る際の契約では、業者から書類の提出を命じられることがあります。
書類の中には取得まで時間がかかるものが多い他、最新のものでないと効力を発揮しないものもあります。
書類のミスで契約がスムーズに結べないと、買主に逃げられてしまうかもしれません。
このような状態を防ぐためにも、書類は出来るだけ早く取得し、何回もチェックをおこなえるようにしましょう。