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不動産売却は代理人に依頼できる?委任すべきケース・注意点を解説

【更新日】2021-02-02
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不動産売却で代理人を立てる

不動産の所有者は簡単に変更することができないので、契約に所有者本人が立ち会えないときや、病気や障害が理由で手続きができそうにない場合は、所有者の名義を変えずに代理人をたてます。

もちろん、不動産所有者の一存で代理人をたてることはできず、様々な手続きが必要になります。また、代理をたてて売却手続きをおこなうことにはリスクもあるので、注意しましょう。

それでは、不動産売却で代理人をたてる方法、メリット、注意点を紹介します。

不動産売却で代理人を立てる方法

不動産売却を代理人に依頼するときは、代理権委任状というものを作成しなければなりません。

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委任状の書き方は自由なので代理人、不動産所有者が作ってしまっても構いませんが、実際には仲介業者が定めているフォーマットを利用することが多いです。

書類には委任者、受任者の氏名、委任の有効期間、口座取り扱いの注意事項など、基本的な契約事項の確認が主ですが、目標売却額、引き渡しの予定日など、所有者の希望を記すこともあります。

不動産売却を代理委託すると、勝手に物件を値下げされてしまっても文句は言えません。そのため、目標額などを書類に表記しておき、主導権をすべて与えないようにすることも大切です。

代理権委任状を作成するポイント

不動産売却の代理人は、家族や親族、非常に信頼できる友人などに依頼することが多いですが、いくら信頼できる人だとはいえ代理人に権利をすべて与えるのは危険です。

権限をどれくらい与えるのか明確にするためにも、代理権委任状には以下のような事項を記しておくことをおすすめします。

  • 物件情報はどこまで教えられるか
  • 購入希望者を選ぶ権利を与えるか
  • 仲介業者を見直すことはできるか
  • 物件の値下げは可能か

不動産売却は売り手のおかれている環境や物件の状態がそれぞれ違うので、以上のようなものの他にも、適宜、注意点やルールを加えていきましょう。

不動産売却で委任状を作成する際の書き方とひな形・注意点

不動産売却で代理人を選出・委任するケース

そもそも、不動産の売却手続きを代理人に任せるのはおすすめしません。

不動産は一般の方が所有し得る最高額の資産なので、その行方を他人に任せるのは非常にリスクがあるのです。

そのため、基本的には売主が手続きを進められず、やむを得ない場合に代理人を立てるようになります。

売却したい物件が居住地から遠く離れている

例えば空き家になった実家など、現在の居住地から離れたエリアにある物件を売却する場合に代理人を選任することがあります。

国内だけでなく、海外に居住している場合も代理人を立てることは可能です。

ただ、遠方に住む人が手続きを進めるより、土地勘もある現地人が進めたほうが良いかというと、そんなことはありません。

この場合でも、可能であれば売主本人が空いた時間で現地に赴いて手続きを進めるほうがおすすめできます。

売主が外出できない

施設に入居している、入院中であるなど、特定の場所から外出できない状態にある場合は代理人を立てる正当な理由になります。

時間を確保できない

不動産売却は重要事項説明などに結構な時間を費やします。

仕事が多忙で十分な時間を確保するのが難しいなら、代理人を立てるようにしましょう。

共有名義人との顔合わせが難しい

夫婦名義の不動産を離婚後に売却する場合、元夫婦の双方が売却に納得する必要があります。

ただ、売却条件とは別に感情的な面から、2人で話し合うのを難しく感じる方もいます。

こうした場合にも、代理人を立てることが許されています。

代理人に必要書類の取得を依頼することも出来る

代理人に契約手続きを任せたい方は多いでしょうが、意外と手間なのが必要書類の取得です。

一部、本人でなければ取得が難しい書類もありますが、代理人に委任すれば書類取得が可能になります。

多忙で十分な時間が取れない場合は、書類取得まで依頼できることを知っておきましょう。

不動産売却で必要な書類の内容と取得方法を解説!不動産を売る時に必要なものを一覧で紹介

代理人に不動産売却を委任する際の注意点

代理人に不動産売却を委任する際は、依頼したい内容を委任状に記載します。

委任状のフォーマットは不動産会社や司法書士が作ったものをそのまま使うことが多いですが、委任の内容は売主や不動産の状況によって自由に設定すべきです。

では、委任状を作成する際にどのような点に注意すれば良いのでしょうか?

不動産売却の委任であることを明確にする

代理人に対して何を委任するかを明確にしておかないと、権利を悪用されるリスクがあるので注意が必要です。

必ず、不動産売却に対する代理権の付与であることを明記しましょう。

どの不動産の売却を委任するか明確にする

委任状を作成する際は、どの不動産の売却を委任するかも明確にしておく必要があります。

所在地の他に面積や建物の構造といった不動産情報、更に持主の住所や氏名も記載しておきましょう。

売却の条件を明確にする

不動産売却を丸ごと委任するということは、代理人が自分の判断で売却できてしまうということでもあります。

ただ、それだと売主の希望に反した条件で売られてしまう可能性もあります。

このようなことがないように、必ず以下の項目を設定し、委任する権限を明確にしましょう。

  1. 売却可能な価格条件
  2. 手付金の金額
  3. 引き渡し日(予定)
  4. 契約解除時の違約金額
  5. 公租公課の分担起算日・お金の支払い日
  6. 代金・費用の取り扱い方法
  7. 所有権移転登記などの申請手続きの方法
  8. 上記の条件に当てはまらないケースをどう処理するか
  9. 委任状の有効期限

委任状に当てはまらない状況下の行動

いくら委任状を丁寧に作成しても、それに当てはまらないケースが起こる可能性は十分あります。

この状況を放置してしまうと、売主の希望と合わない条件で売却されても文句が言えなくなってしまいます。

委託状の内容に当てはまらないケースに関しては、必ず売主の判断を仰ぐようにしておきましょう。

有効期限を明記する

代理人の権限をいつまで行使できるのか明記するようにしましょう。

そもそも不動産売却の委任状は有効期限があって然るべきなので、委任状の信ぴょう性にも関わります。

また、有効期限の記載がないと代理権を悪用される恐れがあるので注意が必要です。

禁止事項は別途明記する

委任状で代理人の権限を明確化しても、前述の通り予期せぬことをされるリスクは常にあります。

絶対に禁止したい内容については、禁止事項として明確に記載しておくようにしましょう。

不動産売却で代理人を選定する際の注意点

不動産売却を代理人に委任する場合は、誰に依頼しても良い訳ではありません。

では、代理人を選ぶ際はどこに注意すれば良いのでしょうか?

近親者や専門家に依頼するのが基本

代理人は原則、近親者か司法書士・弁護士などの専門家に依頼するのが普通です。

それ以外の信頼できる友人に依頼をするケースなどは、他によっぽど依頼する候補がいない場合などに限定されると考えておきましょう。

近親者を委任する際も制限は必要

たとえ親族を代理人に立てるとしても、前述した条件の設定は必ずおこないましょう。

委任の中には白紙委任といって、権限の範囲を規定せずに全て任せる方法もありますが、これをやってしまうと何かしらのトラブルが起こる可能性が高いです。

理由は、不動産売却の経験者は世の中にほとんどいないので、素人故のリスクが起こるのが避けられないからです。

また、いくら近しい人物といっても大金がかかる不動産取引を依頼すれば気が変わる可能性も捨てきれません。

人間関係のトラブルを避けるためにも、代理人の権限を制限することは大切です。

売主の意思を汲んでいる人に委任する

代理人を立てての不動産売却では、売主本人の意思が大切になります。

実際、代理人が不動産を売却したが売主が認知症で判断能力がないと判断され、売却が無効になった判決事例も多数あります。

それとは別に、たとえ売主に売却の意思があったとしても金額や期限はどれくらいを目指しているのかなどの共通理解がないと、納得のいく結果を得られにくいでしょう。

代理人と連絡を取り合いながら手続きを進めるのが理想的

代理人は内覧時に現場に立ち会ったり、交渉の席に座ったりすることもあります。

このとき代理人は委任状に記載されている規則を守り、事前に所有者から共有された物件情報、アピールポイントを購入希望者に紹介する、代理で書類にサインをするといった作業をおこなっていきます。

事前に所有者や業者から教えてもらった情報で購入希望者の対応ができれば良いのですが、相手によっては急に値下げを要求してきたり、次の交渉や契約の期日を提案されたりすることもあります。

代理人の行動把握とこまめな連絡を心がける

こうした状況を想定して、所有者は代理人のスケジュールを把握しておくことが大切です。

また、内覧や交渉など、購入希望者から質問がくることが想定される、または重要な決定をしなければならないときは、いつでも電話に出られるように待機をしておきましょう。

所有者が遠い地域に住んでいるなど、直接の意見交換をするのが難しい場合もあります。

こうした場合は不動産売却期間中に一回だけでもよいので、代理人との直接の意見交換と、購入希望者へのあいさつをおこなっておくべきでしょう。

相手の不安感をぬぐうような対応を

どんな事情があれ、不動産の所有者が姿を見せないというのは、購入希望者にかなりの不安感を与えます。

不動産の持ち主はどんな顔なのか、信頼できるような人なのかといった懸念を払しょくさせるためにも、家族写真や簡単なプロフィールを用意しておく、一度電話で会話しておくといった対応が効果的です。

また、代理人は委任状を持っていますが、国の認定を受けた書類ではないので、偽造でないことを証明するのは難しいです。物件の所有者は、書類のほかにも代理人と確認できるものを用意しておきましょう。

未成年が売主の場合は法定代理人を立てる

未成年が売主となって不動産を売却するのは原則不可能です。

未成年が売主になっている不動産を売る場合は所有権移転登記をおこない成年者に権利を移した上で、その成年者が売却手続きをおこなうのが最もスムーズです。

一方、遺言書で定められている場合や両親がいない場合などは、法定代理人を立てて手続きをおこないます。

この法定代理人は上記で紹介したような代理人とは違い、法規定により代理権が与えられた人のことで、容易に変更することはできません。

法定代理人は近親者か未成年後見人がなる

法定代理人は、原則近親者がなります。

未成年者が売主の不動産売却は親の離婚が原因で起こるケースが多いですが、その場合は片親が法定代理人となります。

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もし両親が亡くなっている場合は、未成年後見人がそのまま法定代理人になります。

法定代理人は自分の意思で不動産売却をおこなう

普通の代理人と法定代理人の違いは、普通の代理人は売主の意思に応じて行動するのに対し、法定代理人は自分の意思で不動産売却を完結させるということです。

未成年はまだ判断能力が未成熟だと見なされるため、高額の不動産取引をおこなうことはできません。

そのため、不動産をどの業者に依頼していくらを目標に売るのか、あるいはそもそも不動産を売るかどうかの判断まで、法定代理人の独断でおこないます。

そのため、未成年者が売主の不動産売却は代理人も大きな責任を負うようになります。

意思能力の衰えがある場合は成年後見人が代理人になる

知的障害や事故・病気・老衰など、広義の意味で判断能力に衰えがある成人の方は、成年後見人を代理人に立てて不動産売却をおこないます。

成年後見人とは日本では2000年にはじめて施行された制度で、主に親族などが代理人となり手続きの補佐・補助や代理手続きをおこなうというものです。

こちらは法定代理人とは違い、売主の不利になるような売却は禁止されています。

自分で判断すべき部分は普通の代理人より多いですが、かと言って全て自由に手続きすることはできないので注意しましょう。

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代理人を立てて不動産売却をおこなうケースは珍しくない

不動産売却では、頻繁に代理人がたてられます。

東京に住んでいながら、相続した地方の不動産を売却する場合、海外在住者が日本の物件を売る場合など、所有者が物件から遠く住んでいることはよくあるからです。

ただ、そうだとしても、不動産売却を他人に任せるのは危険が伴います。

業者が注意喚起を怠る可能性もあるので、一般的な方法だからこそ不動産所有者自身がトラブルに気をつける必要があります。

また、代理に選ばれた方も「言われたことだけやっておけばいい」という態度ではトラブルに巻き込まれかねません。

代理をたてて不動産売却をおこなう場合は、それぞれが責任感をもって動くことが重要になります。

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