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不動産売却の引き渡し時の流れ・注意点!売買契約から1.5か月の間ですべきことは?

【更新日】2018-07-17
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家族とビジネスマンの商談

不動産の売却活動をはじめ、買主が見つかり契約締結まで進めば、後は引渡しだけだと思っていませんか。

引渡しと一緒の日に決済がおこなわれ、細かい費用の分担が必要となるので、事前に計算をしておきましょう。

また、契約締結から決済までの期間は1.5カ月ほどあるので、これからの流れも含めてもう一度よく確認しておきましょう。

ここでは、不動産売却後の契約締結後から決済、引渡しまでの流れを紹介していきます。

不動産売却時の決済の流れ!場所や時間・必要なものは?

引き渡しは売買契約から1.5か月~3か月後におこなうのが一般的

売り出し物件に購入希望者が現れ、内覧の結果購入意思が固まれば売買契約を結びます。

引き渡しは、この売買契約の約1.5~3か月後となるのが一般的です。

マンションなどの大規模な物件だと引き渡し時期が延びることも多く、場合によっては6か月以上かかることもあります。

いつ引き渡すかは、売買者間で話し合った上で決定し、期日を売買契約書に記しておくのが一般的です。

期日までに引き渡せないと違約金が発生

いつまでに引き渡すかの取り決めは売買契約書に記載された時点で、法的影響力を持つ重要事項と認識されます。

もし、何らかの事情で定められた期限内に引き渡しができない場合、契約違反と見なされ違約金が発生します。

違約金は売却価格の約2割が相場で、違反者側がもう片方に支払うようになります。

違約金の金額に関しても、2者間で話し合い、売買契約書に記載するようになります。

不動産売買契約書の書式・記載内容と作成時の注意点

手付金を使った契約キャンセルなら可能

売買契約は締結後にカンタンにキャンセルすることはできませんが、手付金を利用すれば契約キャンセルは可能です。

手付金とは売買契約時に買主が売主に支払う売却価格の一部のことで、全体の1割程度が相場となります。

売主は、もらった手付金をなるべく使わずに保管しておきます。

買主の希望で契約をキャンセルする場合は、この手付金を売主に譲渡することで解除可能です。

逆に、売主がキャンセルする場合は手付金の2倍の金額を買主に支払い、解除をします。

手付金の具体的な額も、違約金と同様に2者間の話し合いで決めます。

不動産の売却代金・手付金はいつ入金される?タイミング・金額を徹底解説

売買契約を確認し不動産引き渡しのリスクを減らす

不動産の購入者と売買契約を結ぶ当日の流れについて紹介していきます。

  • 契約締結に先立ち、宅建士から重要事項の説明
  • 売買契約への売主と買主双方の署名・捺印が
  • 手付金の支払い
  • 売主から領主所を渡す

以上で売買契約は終了です。

購入者の方は重要事項に目を通していることが前提とされるので、問題点があればこの場で指摘されることになります。

また、重要事項の説明後に売買契約の読み合わせがあるので、わからない点や疑問点についてはしっかり質問しましょう。

購入者の住宅ローン申し込み

多くの買い手は、売買契約成立後に金融機関で住宅ローンを申し込みます。

そのため、売主の方と仲介の不動産業者は必要書類を用意しておく必要があります。

基本的には不動産業者が対応してくれると思いますが、事前にいわれた書類を用意しておきましょう。

不動産売却の必要書類ってどんなものがある?

住宅ローンの審査に買い手が落ちたら

あまり多くはないですが、万が一融資の承認を得られない場合は融資利用の特約の適用が生じます。

これは事前の契約によって内容が変わるので確認が必要です。

契約書によって内容は異なりますが、契約が完全に白紙になる場合と買主の意思表示で解約になる場合があるので、事前に確認して不動産業者に相談するようにしましょう。

売買契約から引渡しまでにすべきこと

売主の方は、契約も締結して完全に不動産を売却した気でいませんか。まだ、気を抜くのは早いです!

契約締結後から引渡しまでには少し時間が空くのでまだ気は抜けませんし、引渡しの遅れなど生じてしまうと厄介です。

中古物件の売却の場合は頻繁に起こることはないですが、売主の違反として契約が解除になる可能性もあるので注意しましょう。

決済・引き渡しに必要な書類を集める

決済・引き渡しでは書類準備が必要となります。

売主が準備する書類は、以下の通りです。

書類 内容 取り扱い
登記済証・登記識別情報 不動産の権利者・データが詳細に記載 司法書士へ提出・預ける
実印 実印登録済みの印鑑 登記関係の書類に押印
印鑑証明証 実印登録を証明する書類 司法書士へ提出・預ける
固定資産税納付書 不動産にかかる固定資産税が明記 税金精算のため、買主と確認
公共料金の領収証 自宅に届いた電気・ガス・水道料金などの明細 引き渡し日で日割り精算するため、買主と確認
管理規約・パンフレット・建築確認通知書など 物件(特にマンション)のルール・利用方法が書かれたもの 買主へ渡す

これらの書類を集めて、当日一式持っていくことも出来ますが、誰からも確認を受けず当日を迎えるのは危険です。

そこで、引き渡しまでに集めた書類を少しずつ担当業者や司法書士に提出しておきましょう。

プロが確認してくれるので間違いがないですし、何より当日持参を忘れることがなくなります。

司法書士に登記を依頼する

抵当権の抹消登記や所有権の移転登記は、司法書士に依頼しておこなうのが一般的です。

不動産売却で司法書士は何をするの?役割と費用相場について

大抵の場合は仲介業者と提携している司法書士を紹介してもらうようになりますが、自ら探し出して依頼することもできます。

司法書士に依頼する場合、費用は以下のものがかかります。

  1. 司法書士の報酬:約15,000円ほど
  2. 登録免許税:不動産1こにつき1,000円
  3. 登記事項証明の取得費用:不動産1こにつき600円

総額はだいたい2万円ほどになるのが一般的です。

条件付きで自ら登記手続きできる

司法書士に依頼をすると、意外に費用がかさんでしまいます。

これを節約するため、登記を自分でおこなう人も中にはいます。

所有権移転登記は専門家に頼むべき?自分で書類申請すれば費用削減!

司法書士に依頼をしない場合は、売主・買主が法務局に赴き、法務官の指示に従って手続きをします。そもそもこれが正当な手続きなので、ペナルティを受けるということもありません。

ただし、これは売却物件に抵当権がない(=住宅ローンの残債がない)ことが条件となります。

抵当権の抹消登記に関しては司法書士への依頼が不可欠なので、個人で登記をすることはできません。

不動産売却は抵当権付き物件でも出来る?抹消登記の手続き・費用について解説

所有権移転登記の準備

不動産の所有権を売主から買主へ移転する手続きを所有権移転登記といいます。

カギを引き渡せば実質的な不動産所有者は移っていますが、例えば固定資産税などは登記簿に記されている所有者に納税義務があるので、いつまでも売主が納税しないといけなくなります。

所有権の移転登記は、引き渡し前に司法書士に依頼をするようになります。

抵当権抹消の準備

住宅ローンが残る物件を売却する場合、引き渡し日にもらった売却代金で一括完済した後に抵当権抹消をおこないます。

抵当権とは、金融機関が住宅ローンの担保となる物件に付ける権利で、無事期限内に完済できなかった場合はこの権利を行使することで強制的に競売にかけることができます。

抵当権はローンを完済後、抹消登記をしないと削除できません。この手続きも、司法書士に依頼をするようになります。

土地の測量・境界確認

土地は登記簿に記された情報が現況と異なることが多いです。

特に、土地の境界がはっきり定まっていない場合は、土地家屋調査士という専門業者に境界確認を依頼します。

土地を売る時は測量・境界確定が必要?測量費用・流れを徹底解説

これらの作業は依頼から完了まで平均3~4ヶ月かかるので、早めに作業を始めるようにしましょう。

新居の購入手続きをおこなう

特に住み替え(買い替え)希望者は、売買契約から引き渡しまでの1.5か月で新居を決めて購入するのが一般的です。

新居選びの期間は短いですが、売買契約で売却代金が確定しているので、購入にいくら使えるのかが計算しやすいというメリットがあります。

オーソドックスな売り先行に対し、事前に新居を購入し引っ越した後にじっくり売る買い先行という方法もあります。

どちらも一長一短ではあるので、自分の状況に適した方法を取りましょう。

売り方 メリット デメリット
売り先行 資金が早い時期に確定するので、購入計画を立てやすい 新居の購入手続き期間が短い
買い先行 期限を気にせず新居を選ぶことができる 資金や日程計画が狂いやすい

住宅ローン審査を受ける

新居を購入する方のほとんどは、合わせて住宅ローン審査に申し込みます。

ローン審査に落ちてしまえば購入代金を全て一括で支払う必要があるので、万全の対策をしておきましょう。

万が一の時のためにローン特約(買主が住宅ローン審査に落ちた場合、ペナルティなしで契約を解除できる制度)も使えますが、すでに今の住まいは売りに出すことが確定しているので、今後の住まいがなくなってしまいます。

こうしたときのために、先行引き渡しや引き渡し猶予といった特別な方法があります。

  1. 先行引き渡し:売買契約を早めに済ませ、引き渡し日を先延ばしにしてもらう方法
  2. 引き渡し猶予:決済後も一定期間は売主が住み続ける方法

こうした方法が使えるかどうかを業者に確認しておき、最悪の事態にも備えましょう!

不動産の買い替えで失敗しない方法!住宅ローンを活用しよう

精算金の計算をする

固定資産税や管理費など、物件を所有していることでかかるコストは多数あります。

例えば、固定資産税は1月1日時点での物件所有者に対して1年間分割で納付義務を課しますが、6月に引き渡しをしたとすればその後の税金は買主に支払ってもらうのが自然ですよね?

不動産売却後の固定資産税はどう精算・納付する?

このように、年/月締めで課される負担を、引き渡し日を起点に売主・買主に日割り計算で分けるのを精算と言います。

ただ、精算は法的根拠に基づくものではなく、本来なら売主が期限まで費用を支払う義務があります。

もし精算をしたいなら、売主から積極的に要望を言うようにしましょう。

固定資産税のみ精算・あとは売主負担が一般的

精算をしてくれるのは売主にとってはありがたいですが、そもそも高額な代金を負担してくれる買主に向かって、さらに費用を支払えというのは気が退けますよね…。

費用の負担に限らず、不動産売買は高額負担をする買主優位で進むことが多く、スケジュールなどは基本的に売主が合わせる形となります。

実際の引き渡しでは、高額な固定資産税のみ精算をお願いして、その他の細かい費用は売主が全額負担するというのが一般的なようですね。

引渡し日当日の流れ

決算の日(引渡し日)は、一般的に銀行でおこなわれます。

住宅ローンの融資を受けない場合は司法書士のオフィスで行うこともありますが、多額の金銭の受け渡しがあるため銀行の1室を借りて行ったほうが良いです。

当日は、まず、銀行に当事者が集まり司法書士の人が不動産登記関係の書類を確認します。その後、登記申請書へ署名と押印をして、融資を実行し、残代金を支払います。

後は、諸費用の清算を行い、引渡し書類へ署名して押印して領収所を受け取って終了となります。

まとめると、以下の通りとなります。

  1. 本人確認と書類の確認
  2. ローン融資を買い手がおこなう
  3. 税金などの精算
  4. 売り手から買い手へ領収書の発行
  5. 仲介手数料の支払い
  6. 司法書士への報酬支払い
  7. 売り手のローン返済手続き
  8. 抵当権の抹消登記完了
  9. 鍵や重要事項説明書などの引き渡し

引き渡し後に瑕疵が見つかったら

売却後に物件に問題があった場合どのように対処していけばいいでしょうか?

無事に売却して安心していたら買主の方から瑕疵が見つかったといわれたら面食らってしまうと思います。

まずは、契約内容を確認し瑕疵担保責任期間がいつまでなのかを把握しましょう。期間内であれば、売主は工事や修繕にかかった費用を補償しなくてはなりません。

買主の方は、瑕疵を見つけても勝手に修繕工事を行ってはいけません。

瑕疵の有無を売主が確認できなかった場合など売主が責任を負うのかどうかが分からなくなってしまいます。

不動産売却は引渡し後も注意が必要

ここまで売買契約締結後からの流れについて説明してきましたが、売買契約が成立しただけでは安心しきれない部分もあるようです。

基本的には売り出す段階や内覧見学を行う際に欠損の有無を確認しますが、瑕疵が見つかった場合、保証期間であれば補償をしなければなりません。

しかし、住宅瑕疵責任保険に加入することで万が一にも備えることができます。

全体の流れをよく理解して不動産売却をよりスムーズに行いましょう!

売却益が出たら翌年の確定申告を忘れずに!

不動産売却で売却益(売却価格>購入価格)が出たら、譲渡所得税を納付しなければなりません。

不動産売却後も税金が!譲渡所得税の仕組みと注意点

この譲渡所得税は、売却した翌年の2月16~3月15日までの間に確定申告をして納付します。

会社員など、今まで確定申告をしたことのない方にとっては難しい手続きです。こちらに確定申告の流れをかなりわかりやすくまとめているので、ぜひ参考にしてください!

不動産売却後の確定申告の流れ!申告時期から必要書類の書き方までわかりやすく解説
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