実家査定のコツ!売却査定の注意点と依頼方法・ポイントを徹底解説
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相続した地元の古い実家は、使い道がないので早めに処分した方が良いです。
実家を売却する際は必ず査定を依頼する必要があります。
ただし、ほとんどの人は不動産の査定をしたことがないので、様々な疑問があることと思います。
そこで今回は、実家の査定に関するよくある疑問を徹底解説していきます。
実家の処分を現在検討中の方は是非参考にしてください!
→【実家売却の手順・税金】親の死後に相続した実家を売るかで揉めた友人の話- 実家を売る際は査定をする必要がある
- 実家の査定額=今の状態で売れそうな価格
- 実家査定は不動産会社に無料で依頼できる
- 実家の査定はなぜ無料で出来るの?理由・仕組みを解説
- 遠方の実家を査定に出す時の手続き
- 実家の査定方法は2種類
- まだ実家を売るか検討中!査定だけするのもOK?
- 実家の査定額を決める6つの項目
- 実家査定の注意点
- 実家査定は所有者以外の関係者が依頼しても良い
- 実家の査定事例
- 実家の査定依頼をする前に自分で相場を調べよう
- 実家の査定相場を調べる4つの方法
- 実家査定を依頼する時に決めておきたいこと
- 実家査定は売却以外にも活用の余地がある
- 実家査定は金額より後にどうするかが重要!まずは人生設計の整理が必要な場合も
- 実家の査定額が予想外に低かった時の対処法
- 実家査定は一括査定サイトを活用するのがおすすめ
- 実家査定に関する良くある質問・回答まとめ
実家を売る際は査定をする必要がある
実家を売る際には必ず依頼する必要があります。
まず前提として、中古の建物には定価がありません。
単純に購入価格を経過した築年数で引けばいいという話でもないのです。
なこれまでどのように住まいを利用してきたかによって傷み具合は異なりますし、不動産の市場状況や売る時期によっても価格は変わってきます。
不動産会社はこうした条件を鑑みて査定額を算出します。
査定額を算出しないと売るべきかどうかの判断もつかないので、非常に重要な手続きとなります。
実家査定を匿名で依頼!おすすめの匿名サイトと匿名査定の注意点実家の査定額=今の状態で売れそうな価格
実家の査定額というのは「今の状態だったら、いくらで売れそうか」という金額のことです。
この金額は依頼する不動産会社によって大きく異なります。
その会社が得意としているタイプなのか、どのデータを参考にしたか、地域に対する知見が広いか浅いかによっても価格は前後してしまいます。
こうしたことを踏まえると、必ず複数の業者に査定を依頼して金額を比較することが重要になってきます。
家の売却相場はいくら?相場の調べ方と築年数・立地の関係を詳しく解説物件そのものの価値ではないので注意
実家の査定額というのは、実家そのものの価値とは関係がありません。
査定額というのはあくまで売る際の価格はいくらかという話なので、課税額や所有する資産額の計算などには利用することができません。
この点はよく勘違いされるポイントなので十分注意しましょう。
→不動産を売却した時の手取りはいくら?計算方法と手元に残る金額を増やす方法
築年数の古い実家ほど査定額は低い
よくボロボロの実家でも意外と査定額が高めだったという声を聞きます。
見た目とは裏腹に査定額が高い理由は築年数にあります。
査定額の計算は意外とシステマティックにおこなわれており、基本的に築年数が浅ければ浅いほど価格が高まります。
逆に、綺麗に使っている物件でも築40年以上経っているようなものだと査定額は非常に低くなってしまいます。
ただ、築浅でボロボロの物件を高値で売り出せば、当然買主は「見た目の割に高い…。購入を見送ろう。」と考えます。
後ほど詳しく説明しますが、実際の売買は査定額通りにはいかないことを肝に銘じておきましょう。
→家の売却相場はいくら?相場の調べ方と築年数・立地の関係を詳しく解説実家査定は不動産会社に無料で依頼できる
実家を査定する方法は、不動産会社が行う無料査定と不動産鑑定士という国家資格を持った人が行う有料の査定(鑑定)があります。
以前は不動産鑑定士にお金を払って査定を依頼しなければいけなかったのですが、査定がより一般的になったことにより、ほとんどの不動産会社が無料で査定を請け負うようになりました。
実家の処分を検討する際は、まず不動産会社に無料査定を依頼するのがセオリーです。
→不動産査定の方法には無料と有料がある!かかる日数・査定額の違い
有料査定を使うケースはほとんどない
よっぽどのことがない限り、実家の査定は不動産会社に依頼をします。
不動産鑑定士に依頼する方が価格の精度は高いのですが、そもそも中古物件の価値というのは買ってくれる人の趣味嗜好や家族構成などによって異なるので、そこまで正確な価値を見積もる必要はほとんどありません。
また、鑑定費用は高額なので、売った利益でコストを回収できない場合もあります。
【不動産鑑定費用の相場】
鑑定料金 | 宅地または建物の鑑定評価 | 農地または林地の鑑定評価 | 建物+土地(敷地)の鑑定評価 |
---|---|---|---|
500万円以内 | 181,100円 | 362,000円 | 241,000円 |
1000万円以内 | 181,000円 | 422,000円 | 271,000円 |
1500万円以内 | 196,000円 | 513,000円 | 316,000円 |
2000万円以内 | 226,000円 | 573,000円 | 347,000円 |
2500万円以内 | 249,000円 | 618,000円 | 377,000円 |
3000万円以内 | 264,000円 | 648,000円 | 407,000円 |
4000万円以内 | 286,000円 | 693,000円 | 452,000円 |
5000万円以内 | 316,000円 | 738,000円 | 497,000円 |
6000万円以内 | 346,000円 | 768,000円 | 527,000円 |
8000万円以内 | 392,000円 | 814,000円 | 573,000円 |
1億円以内 | 439,000円 | 861,000円 | 620,000円 |
3000万円以内 | 264,000円 | 648,000円 | 407,000円 |
※出典:株式会社横浜不動産鑑定HP
その点には十分注意をしましょう。
机上査定をしてから訪問査定を依頼するのがおすすめ
不動産会社の査定額は「ウチに依頼すれば○○万円で売ることができる」という予想額のことなので、複数社を比較して高く見積もってくれたところと契約をすれば、その分だけ利益を得られる可能性も高いです。
不動産会社に依頼できる査定は、机上査定(簡易査定)と訪問査定の2種類があります。
- 机上査定:周辺地域の相場や類似物件の売却額を元にした簡単な査定
- 訪問査定:業者が部屋の状態、道路や境界の位置関係などを詳細に確認することで得られる制度の高い査定
訪問査定のほうが価格は正確ですが、調査には時間がかかってしまいます。
まずは出来るだけ多くの業者に机上査定を依頼し、その結果で2、3社ほどに絞り込んでから訪問査定を依頼することをおすすめします。
→不動産の簡易査定(机上査定)とは?訪問査定との違いとメリット・デメリット実家の査定はなぜ無料で出来るの?理由・仕組みを解説
良く「実家の査定はお金がかかるんですか?」という質問を受けますが、安心してください。
実家の査定依頼は手続きから契約締結まで、費用がかかることはありません。
近年では不動産一括査定サイトを利用するケースも増えてきており、査定の手続きは以下の2段階に分かれることが多いと思います。
- 不動産一括査定サイトで不動産会社に査定を依頼
- 不動産会社の査定実施
結論から言うと、このどちら費用はかかりません。その理由を詳しく見ていきましょう。
➀不動産一括査定サイトの利用が無料な理由
不動産一括査定サイトの利用料が無料なのは、サイトに登録されている不動産会社の広告料・登録料によって運営されているからです。
大手の不動産一括査定サイトは平均1,000社以上の登録業者がいますが、その会社それぞれから費用を受け取っています。
このように、利用者から費用を受け取るビジネススタイルではそもそも無いので、費用がかかることはないのです。
②不動産会社への査定依頼が無料な理由
不動産会社への査定依頼が無料な理由は、査定を募集しているのが営業目的という側面もあるからです。
仲介業は、売却予定の依頼者と契約をしなければ利益が一切発生しません。
ただ、中古物件の売却を検討している方は会社周辺に多くいる訳ではありません。
そのため、まずは無料で査定を請け負い、契約を結んでくれるように営業をかけるという仕組みになっています。
その他、今すぐ売却する意思のない方でも一度査定をしてもらったら、業者は顧客リストにアップして、数年後に売却する際に契約することを目指すやり方もあります。
遠方の実家を査定に出す時の手続き
多くの方は、自分が今住んでいるのとは違う県に実家があり、査定を依頼できるのか悩んでいることでしょう。
結論から言えば、自分が現在住んでいない物件も問題なく査定に出すことができます。
ネットの査定申込フォームには査定物件の情報入力欄と申込者の個人情報入力欄は分かれているので、業者が混同するようなこともありません。
安心して査定依頼をしてください。
必要書類は郵送で提出できる
実家の査定に必要な書類も、遠方の不動産会社に対しては郵送で提出することができます。
→不動産査定の必要書類一覧!全20種類の内容と提出のタイミングを徹底解説!
基本的な必要書類は上の記事にまとめていますが、依頼した業者や実家の状況によって書類が変更されることもあります。
必ず提出前に確認をしましょう。
実家の査定方法は2種類
実家を査定する際は、取引事例比較法か原価法という計算方法で算出されることが多いです。
実家査定がどうおこなわれるか知ることで、効率よく対策することができますよ。
①取引事例比較法
取引事例比較法では、過去に取引された成約事例をもとに査定額を算出する方法です。
住まいの価値は計算で求めにくいので、実際に価格交渉などを経ていくらで取引されたのかをもとにしたほうが分かりやすいのです。
例えば、過去に2000万円で売れた専有面積100㎡の実家Aと、3000万円で売れた2000㎡の実家Bの成約事例があったとします。
この時、査定したい実家Cの面積が250㎡で、かつA、B、Cが、面積以外の要素が全く同じ場合、Cの査定額は2500万円と求めることができます。
実際に不動産会社がやる場合は、更に多くのデータを活用し、加えて時勢に応じて価格を修正します。
②原価法
原価法は、査定したい実家を立て壊し、現在そっくりそのまま立て直した時の費用(再調達)を算出し、そこから築年数に応じて修正(原価修正)して査定額を算出する方法です。
価格=再調達価格×延床面積×(耐用年数の残り÷構造ごとの法定耐用年数)
ここで重要になるのが法定耐用年数です。
この数値は実家の構造によってしっかり決まっています。
構造 | 法定耐用年数 |
---|---|
軽量鉄骨造(厚さ3㎜以下) | 築19年 |
木造 | 築22年 |
軽量鉄骨造(厚さ3~4㎜) | 築27年 |
鉄筋コンクリート造 | 築47年 |
耐用年数に関しては、こちらに詳しくまとめています。
→木造住宅の耐用年数とは?減価償却・査定への影響をわかりやすく解説!まだ実家を売るか検討中!査定だけするのもOK?
査定を考えている人の中には、「まず査定額だけ知りたい」「査定額を見てから売るか決めたい」という方も多いと思います。
結論から言えば、まだ売る気がない方も査定に出してOK です。
その際は事前に不動産会社にその旨を共有すればよいです。
その間に実家を売る流れ、スケジュールや、かかる税金、売り時など教えてもらい、最終的な判断を下すようにしましょう。
連絡先を送ると営業電話がかかってくる可能性がある
注意して欲しいのは、いくらまだ売却の検討段階と言ったところで、向こうから電話がかかってくる可能性は十分あるということです。
ネットの一括査定サイトなどは、申込のしやすさを重視しているので、申込フォームの入力内容が必要最低限にとどまっています。
そのため、会社によっては正確な査定額を算出するため、より詳しい内容ヒアリングしようとして電話をかけてくる可能性もあります。
また、こちらがまだ売らないと言っているのにそれを無視して強引な営業電話をかけてくる悪徳業者も存在します。
こうした悪徳業者をシャットアウトするには、強く拒否をするか公共の機関に相談することをお勧めします。
→悪徳・悪質不動産業者の営業手口を紹介!免許番号を調べてリスク回避実家の査定額を決める6つの項目
実家の査定額の決まり方を知っておくことで、査定の認識をより高めることができます。
実家の査定額を決める要素は、以下の6項目が代表的です。
- 築年数
- 交通アクセス
- 周辺環境
- 時点修正
- 土地の形状
- 間取りや眺め
それぞれの項目を一つずつ解説していきましょう。
実家査定の項目➀築年数
実家の査定額を決める最重要項目と言っても良いのが築年数です。
どんなに立地が良く、面積の広い物件でも築年数が経過するごとに築年数を落としていきます。
実際、国内では屈指で相場の高い首都圏(1都3県)の戸建て売却相場も、築年数の経過により減少傾向となっています。
※以下は2020年10月時点のデータです。
築年数 | 東京都 | 神奈川県 | 埼玉県 | 千葉県 |
---|---|---|---|---|
~10年 | 4,763.3万円 | 3,254.6万円 | 3,519万円 | 3,009.1万円 |
10~20年 | 4,712.5万円 | 2,678.25万円 | 2,903.9万円 | 2,259.9万円 |
20~30年 | 3,689.75万円 | 1,903万円 | 1,977.3万円 | 2,227.4万円 |
30年~ | 2,922.5万円 | 1,448.3万円 | 1,875.6万円 | 2,172.5万円 |
東京都の場合、築10年以内と築30年以降では2,000万円近く差があるのが分かります。
実家査定の項目②交通アクセス
実家のアクセスも査定額を決める重要な要素です。
大きなところで言えば、東京都と地方の県では、地価が大きく違うので、それに伴い査定額も違ってきます。
また、同じエリア内でも駅や都市部へのアクセスが良い実家ほど査定額は高くなる傾向にあります。
鳥瞰図で見て、駅徒歩6分圏内の実家なら、高い評価を受けやすいです。
実家査定の項目③周辺環境
実家そのもの(内観・外観)の評価だけでなく、その周辺エリアがどのような環境なのかというのも査定額に関わってきます。
近くに医療施設、商業施設が多いのであれば評価は高まりますし、逆に買い物に不便で騒音が激しい場合などは、評価が低くなります。
注意して欲しいのは、周辺環境の評価というのは必ずしも実利・実害があるかどうかだけではなく、近くに暴力団事務所・新興宗教施設があるといった、精神的に不安を与える場合も影響があります。
実家査定の項目④時点修正
時点修正とは、主に以下の3点の変化に基づいて査定額を修正する仕組みです。
- 新築時からの物件の変化
- 経済状況の変化
- 周辺環境の変化
簡単に言えば、本来あるべき価格から時期的要因に基づいて修正をおこなうことを指します。
実家査定の項目⑤土地の形状
敷地がどのような形状を持っているかも査定時に影響するポイントです。
長方形・正方形といった整地が最も評価が高く、旗竿地や三角地などの不整地は用途が限られるので評価が低い傾向にあります。
実家査定の項目⑥間取りや眺め
その他、間取りや眺めといった項目も査定時に評価されます。
ただ、良い間取りか、良い眺めかというのは機械的に評価できない項目なので、査定を担当した会社・担当者によって異なるケースもあります。
実家査定の注意点
実家を査定に出す時は、結果をそのまま信じれば良い訳ではありません。
査定に出す時、査定結果をチェックする時にそれぞれ注意しなければならないポイントがあります。
実家の査定額は実際の売却額と乖離しがち
ネット査定は便利ですが、実際に実家の中を見ている訳でないということを肝に銘じなければいけません。
特に地方の実家は空き家のまま放置されていることも多く、中は大分劣化しています。
一方、ネット査定は築年数や面積などのデータで機械的に価格を算出するため、実際の売却価格よりかなり高く査定されがちです。
訪問査定をしてもらうまで、正確な査定額は分からないと思っておきましょう。
査定額は高ければ良い訳ではない
査定額は「うちなら大体これくらいで売れる」という数字ですから、高ければ高いほど良い気がします。
ただ、高い査定額といっても、平均の1割増しくらいまでの常識の範囲内を超えると、本当に大丈夫なの?と疑ってかかるべきです。
特に最近は高い査定額を提出して契約をだまし取る手法が横行してるので、他の業者よりとびぬけて査定額の高い業者は警戒しましょう。
査定額はあくまで査定額で、売主の希望で更に高く売ることは可能です。
適正価格をちゃんと付けている業者を選ぶことをおすすめします。
旧耐震基準の実家査定には注意が必要
1981(昭和56)年5月31日までの建築確認で建てられた築古の実家は、旧耐震基準が適用されています。
旧耐震基準は震度6以上の耐震をチェックしておらず、大型地震がきたときに倒壊するリスクもあります。
基本的に旧耐震基準の物件は売却するのが非常に難しく、購入後に耐震工事ができる方でないと売ることは出来ません。
ただ、1981年以前に建築された物件でも大規模な耐震工事をおこなっていたのであれば、問題なく売却できるケースも多々あります。
再建築不可物件に注意
築古の実家の多くは、再建築不可物件と見なされがちです。
再建築不可物件とは、現行の建築基準法で再建築できない物件を指します。
建築基準法は頻繁に改正されるので、その度に建て直さなければいけないルールはありません。
ただ、例えば購入希望者が建物を解体して新居を建てることを検討している場合、今建っている物件より狭くなってしまうのであれば、その価値は低くなってしまいます。
実家査定は所有者以外の関係者が依頼しても良い
実家を査定したいけど、親や親族が反対している…という悩みを持つ方が多いですが、基本的に机上査定を依頼するだけなら、所有者以外の関係者が依頼しても問題はありません。
依頼時に念押しをしておけば本来の所有者に連絡がいくこともないので、安心して金額を知ることが出来ます。
ただ、連絡の行き違いで情報が洩れる可能性も0ではないので、心配な方は匿名査定サービスや、HowMaなどの査定シミュレーションを利用しましょう。
➝ AI不動産査定のHowMa(ハウマ) を実際に利用した方の評判・口コミ!精度は本当に高い?実家の査定事例
実家の査定は、一体どのタイミングでおこなわれるのが一般的なのでしょうか?
ここからは、実家が査定に出される良くあるケースを紹介していきます。
事例➀親が老人ホームに入居するタイミングで実家査定
親が施設に入り、実家が空き家になってしまうタイミングで査定を依頼するケースも多いです。
査定の結果を見て売却か、賃貸に出すか…などの選択をしていくとスムーズです。
事例②引っ越しのタイミングで実家査定
近年では、老夫婦2人では住みにくくなった実家を売って丁度良い広さの賃貸マンションに引っ越したり、子供世帯と同居するため二世帯住宅を建てたりするケースも増加しています。
こうした引越しのタイミングで実家査定をすることが多いようです。
事例③相続のタイミングで実家査定
いざ実家を相続するタイミングで査定を依頼するケースも多いです。
単に売っていくらか分かるだけでなく、遺産分割の基準も知ることができます。
事例④処分の方法を話し合うタイミングで実家査定
親が生前のうちから、実家を今後どうするのか話し合うケースは多いです。
査定額が分かることで、どんな方法が最適か知ることができます。
実家の査定依頼をする前に自分で相場を調べよう
実家を査定する前に、まずはだいたいいくらになるかのイメージを持っておく必要があります。
不動産会社に査定を依頼しても、金額はバラバラになることが多いです。
これは、各社の持つデータベースや重視するポイント、実績が異なるためです。
相場を知らずに査定結果が届いても、それが高いか低いか分かりません。
実家査定は売却する気がない方でも手軽に依頼できます。
ただ、査定は実家を売る一番初めの手続きという意味合いもあり、業者選びの参考にされます。
適正価格をつけてくれる優良業者を選ぶためにも、相場のチェックは欠かせません。
実家の査定相場を調べる4つの方法
実家の査定相場を調べるには、こちらの4つの方法があります。
- 不動産ポータルサイトを活用する
- 不動産ジャパンを活用する
- 土地総合情報システムを使う
- 固定資産税評価額から計算する
ここから、一つ一つ解説していきます。
不動産ポータルサイトを活用する
SUUMOやライフルホームズと言ったいわゆるポータルサイトには、現在売り出し中の物件の情報が掲載されています。
こちらをチェックすれば、同じエリア、同じ築年数の物件がいくらで売却されているかを知ることができます。
便利な絞り込み検索機能もあるので、見たい物件を簡単に見つけることができます。
ただ、注意したいのは、ここに掲載されている金額は売り出し価格であって、最終的な成約価格ではないという点です。
今後売れ残って値下げをするかも知れませんし、売買契約時に値下げを要求されるかも知れません。
実際の売却価格とイコールとは限らないということを知っておきましょう。
不動産ジャパンを活用する
SUUMOやライフルホームズはかなりの情報が掲載されていますが、それでも抜けは存在します。
全ての売り出し物件が掲載されているレインズというデータベースもありますが、こちらはプロの不動産会社以外はログインできないので、個人が閲覧することはできません。
→レインズは不動産会社しかログインして見れない?個人がレインズを閲覧する方法
そこでおすすめなのが、不動産ジャパンというサイトです。
不動産ジャパンはレインズと遜色ない量のデータがスピーディに掲載されます。
また、こちらはレインズと違い、個人も無料で閲覧できます。
実家査定の前に一度チェックすることをおすすめします。
→不動産ジャパンは全国の不動産が検索できる!仕組みとサービス内容を徹底解説
土地総合情報システムを使う
今まで紹介したポータルサイトや不動産ジャパンは、あくまで売り出し価格をチェックするものです。
成約価格を基準に相場調査できるのが、土地総合情報システムという、国土交通省が運営しているデータベースです。
全国の直近5年分の成約事例を確認することができます。
こちらは金額が確定したものなので、不動産ジャパンよりも精度は高いです。
ただ、国土交通省運営ということもあり、お堅い専門用語が多いのでお気をつけください。
固定資産税評価額から計算する
実家を所有している方は、毎年固定資産税の納付書が届くと思います。
こちらの書類の中には、固定資産税評価額というものが記載されています。
これは実家の評価を基準地価を参考に換金化したもので、こちらに標準税率1.4%をかけた値が課税額となります。
重要なのが、固定資産税評価額の評価額の約7割が不動産の査定相場とほぼ同じになるということです。
つまり、固定資産税の納付書が手元にある方は、評価額の70%を計算すれば、査定相場をある程度知ることができます。
実家査定を依頼する時に決めておきたいこと
親が残した実家は、複数の兄弟などによって分割相続されることが多いです。
あなたが率先して査定・売却をしようと思っても、分割相続人の同意がなければ処分をすることができません。
また、査定をする段階でも共同名義人間で持っておきたい共通認識があります。
ここからは、査定を依頼する前に被相続人間で話しておきたいことを紹介します。
手残りについて共通理解を持つ
不動産用語で手残りという言葉があります。
これは実際の手取り額のことで、売値から諸々の税金や費用を差し引いた金額のことです。
実家のステータスによっても異なりますが、査定額の1割ほどは税金・費用で引かれてしまいます。
査定額はそのまま利益になると考えていると、他の名義人にも迷惑がかかってしまうので注意をしましょう。
窓口担当者を決める
共同名義人が複数いる場合、誰が査定・売却などの手続きをするか決めておかないと混乱してしまいます。
それぞれが思い思いに動いていると契約の重複などのトラブルになりかねないので注意をしましょう。
まずは誰が不動産会社に連絡をして、手続き・相談をするのか、代表者を決めておく必要があります。
売りに出す最低基準を決める
あまりに古い実家は思うように売れず、利益を分割できない可能性もあります。
窓口担当者が勢いで契約をしてしまい、安値で売り払ってしまうこともあるでしょう。
こうなると、思い出が詰まった実家を無駄に手放すだけでなく、家族間のトラブルにも繋がりかねません。
こうした状況を避けるために、最低いくらで売れるかという基準を設けておきましょう。
実家査定は売却以外にも活用の余地がある
実家が今いくらなのか知ることは、高く売れるかどうかを占う意味に留まりません。
今の実家の価値を知ることで贈与時にかかる税金(贈与税)がいくらなのか分かりますし、相続税もわかりますし、財産分与でいくら自分に入るのかも分かります。
不動産会社は「売却査定」という名目で査定サービスを提供していますが、査定額をどう利用するかまでは制限していません。
あまり一般には公開されていない裏話ですが、査定を依頼した人に売却の意思がなくても業者が怒らないのは、顧客のリストアップが目的だからとも言われています。
仲介売買業は、まず不動産を売りたい人に早く連絡してもらい、一番に契約を結ばなければ利益は出ません。そこで業者は今すぐ売らない人でも査定を喜んでおこない、その後にメルマガを配信し続けることで数年後に契約を取ることを目指すのです。
つまり、「今の実家の価値を知る」ということを目的にして無料査定を依頼すること自体に何の負い目もないどころか、むしろ業者側のメリットも大きいのです。
では、実家査定を売却以外に利用するケースは、どんなものがあるのでしょうか?
自分の資産を整理するために実家査定を活用する
シニア層が相続を見越して今の資産額を調べたり、借金整理のために資産を整理したりするために、実家査定を利用することができます。
資産を整理する時、不動産こそが一般人が持ちうる最高額の資産なのに、意外と価値を確認し忘れるケースが多いです。
実家査定は無料で依頼できるので、お金に困っている方でも活用できます。
譲渡税がいくらか計算するために実家査定を活用する
親がまだ生前のうちなら、相続税対策で実家を譲渡する方法も考えられます。
この時、実家の価値に応じて譲渡税が徴収されますが、これがいくらか知るためにも不動産会社への無料査定を利用できます。
今後の話し合いのためにとりあえず実家の査定額を知る
将来的に親が亡くなった時、実家はどうするのかを話し合う上で、とりあえず実家の価値を知っておく必要があります。
金額がいくらか算出をした上で、どう配分していくのか、売却か譲渡か処分か…などを話し合ったほうが効率は良いですし、感情的な衝突も避けられます。
実家査定は金額より後にどうするかが重要!まずは人生設計の整理が必要な場合も
実家の査定依頼を検討する方は、売却や生前贈与、財産分与など、人によって様々な可能性を考えていると思います。
結局のところ査定価格が高くても、誤った方向で実家を処分してしまうと利益にはなりません。
また、実家をどうするかは親子間・兄弟間の関係も大きく関わってきます。
家族の関係性を維持しつつ、皆にメリットがあるやり方を模索していく必要もあります。
実家査定・売却は不動産売却より人生設計のほうが重要
前述の内容を考えると、実家を査定したり、売却したりする作業は不動産取引というより、むしろ売主側の人生設計(ライフプランニング)が重要になってきます。
例えば、親が生前のうちに譲渡・売買をするのか、その分け前はどうするのか、どう周囲を説得するのかなど、査定額が納得いく価格だったとしても解決しなければいけない答えのない課題は多々あります。
この問題に関しては、不動産会社に相談しても答えが出ないケースがほとんどです。
実家をどうするか、フィナンシャルプランナー(FP)などに相談し、整理してから査定・売却を依頼することをおすすめします。
実家の査定額が予想外に低かった時の対処法
実家を査定した結果、一定以上の金額が付いたのであれば気持ちよく売却を進めていくことが出来ます。
しかし、予想以上に査定額が低かったり、査定してくれた業者から厳しい言葉をかけられたりした時に、今後どうすれば良いか分からなくなってしまうケースも良くあります。
高く売れると見込んで査定に出した実家が予想以上に低価格だった場合、取れる対応を紹介していきます。
高値で売り出してみる
時間や資金に余裕があるのであれば、ひとまず売り出してみるのも一つの手です。
査定額が低いからといって、その通りに売り出さないといけない決まりはありません。
業者と相談をした上で査定額よりも高値を付けて売り出し、そのまま成約すれば目標通りの金額を得ることができます。
ただ、査定額=適正価格以上で売り出すため、割高だと思われて売れ残る可能性がかなり高くなります。
買い手がつくまで半年~1年かかることは覚悟した上で、長期のスケジュールを立てておく必要があります。
査定額のまま実家を売る
査定額以上で実家を売ると、売れ残りのリスクが発生します。
売れ残り期間が長引けば値下げをする他なくなりますが、途中で値下げをすると「売れ残り物件」という烙印を貼られてしまうので、この場合は最初から適正価格で売り出していたほうが高値かつ早期の成約が見込めるケースもあります。
価格に強いこだわりがなく、かつ早く売りたいと思っているなら査定額通りに売るのも一つの手です。
買取へ出すことも検討してみる
査定を依頼額が低い上、売れる見込みもないと最初から言われてしまうほどなら、無理して売り出したとしても良い結果は見込めないでしょう。
価格に強くこだわらず、早めに実家を処分したいのであれば業者買取がおすすめです。
仲介売却は業者に販売活動を委託し、不特定多数に向けて売り出します。
一方、業者買取は募集をかけている不動産会社に直接買い取ってもらい、換金してもらう方法です。
一般的に業者買取は仲介売却に比べて利益が6割程度まで落ち込んでしまいます。
ただ、仲介売却で売れる見込みのない実家であれば、換金のハードルが低い買取のほうが高額利益を得られる可能性も十分あります。
そのまま利用できないか再検討する
ジタバタしても売れないものは売れないと割り切った上で、そのままでどう利用するか検討してみるのも一つの手です。
冷静になって再度物件を見ると、意外と良いところに気づく可能性もあります。
近隣住民に贈与する
遠方の実家は使い勝手が良く分からないことも多いですが、実家の近くに住む方々なら有意義に活用できる可能性も高いです。
築古の実家を住まいとして利用したい方は少ないかも知れませんが、物置や倉庫としてなら利用したい方も多いでしょう。
自治体などに寄付する
ハードルは高いですが、不要になった実家を自治体などに寄付する方法もあります。
ただ、自治体が寄付された物件を受け入れた場合、固定資産税額を得ることが出来なくなるので確実に損失となります。
特に近年は多くの自治体が財政が困難なこともあり、常に寄付できる訳ではないということは注意しましょう。
ただ例えば、公共事業のために自治体が買い取りたいと思っているエリアなどは、寄付を受け入れてくれる可能性が高いです。
それ以外の用途で活用する
持て余した実家は、売るか誰かにあげるかしか、やり方がない訳ではありません。
手元に置いたまま、ある程度リフォームをして住まいや事務所として貸し出すことも可能です。
入居者が見つかれば毎月安定した賃料を得ることができ、より規模を拡大していけば不労所得生活も夢ではありません。
リフォームにお金がかかるならいっそ解体してしまい、更地にしてから駐車場経営をしたり、太陽光パネルを設置したりすることもできます。
実家を手放したくない、手放す方法が見当たらないという方はこうした方法もおすすめです。
実家査定は一括査定サイトを活用するのがおすすめ
実家を処分する際は、まず査定をしてみないことには何も始まりません。
前述のように電話がかかってくるリスクもありますが、だからといって手続きを先伸ばしにしていると物件の価値はどんどん下がってしまいます。
査定額は以下の記事で紹介しているような一括査定サイトを使って、ネットで気軽に依頼できます。まずは査定の依頼をしてみることから始めましょう!
【2024年最新】不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介実家査定に関する良くある質問・回答まとめ
いらない実家を査定したい、でも初めてだからどうすれば良いのか分からないという方は非常に多いです。
ただ、実家の査定で分からないことがあるからといって、手続きが止まってしまうと築年数がどんどん経過して更に売れにくくなってしまいます。
実家査定に関する良くある質問をまとめているので、ぜひ参考にしてください!
実家の売却準備って査定だけで良いの?
実家を売る場合、査定だけで良いのか不安に思う人も少なくありません。
仲介売却の場合は手続きの9割を仲介業者に任せるので特に大規模な準備はありませんが、書類準備や相場調査を自力でどんどん進めていった方が、スピーディかつ高額な売却に近づきます。
急に実家に住みたいと言ってきた場合はどうすれば良い?
「実家で親の面倒を見てきたのは私なのに、売ろうと思ったら急に兄弟が住みたいと言ってきた…」なんてケースも意外に多いです。
査定額の半分を払う、払わないといった内容での口喧嘩が多いようですが、まず整理しておきたいのは今の持ち主は誰かということです。
基本的に、不動産は持ち主の意向に反する処分・処理はできません。
親が認知症だったり、老人ホームに入っていたりする場合も、正当な手続きをしなければいけません。
まずは権利関係を確認しましょう。
→不動産を認知症の親に代わって売却する方法!代理人が認められないケースもある?
子供たちで意見が分かれる場合はどう査定に出す?
「親の老人ホーム費を実家売却で工面したいけど、兄弟がいずれ実家に戻りたいと思っている…」なんて質問も良く来ます。
まず、いずれ戻りたい兄弟の意向をかなえたいのであれば、売却をしてはいけません。
売却をせずに収益をあげたいのであれば、リースバックがおすすめです。
リースバックは不動産会社に一旦実家を買い取ってもらって代金を得た後、賃貸物件として住み続ける制度です。
期間満了時に再び買い戻すことが可能なので、兄弟の希望にも適しています。
→リースバックとは?仕組みとメリット・デメリット・注意点をわかりやすく解説
うちの実家だけ査定額が1,000万円も安いのはなぜ?
「隣の家は2,500万円だったのに、うちは1,500万円。立地も築年数も大して違わないのに何で…」という不満を良く耳にします。
確かに立地・築年数は査定に大きく関わりますが、必ずしもそれだけで価格が決まる訳ではありません。
そもそも、○○市、△△町など同一エリアに見えていても、査定の評価は橋の向かい側とこちら側、区画の角と間というように、かなり細かく評価が分かれます。
そのため、同一エリアで評価が違っていても決して不思議ではないのです。
実家は“不動”産という言葉が意味するように、立地や築年数は変えることができません。
複数社に査定を依頼して相場がイメージ出来たら、がっかりするよりも、どうやって査定額より高く売るかと考えていきましょう!