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実家買取で売れない空き家を現金化!買取の流れと注意点

【更新日】2024-02-21
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実家買取
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築30~40年の実家を急に相続しても使い道がなく、処分したいという方は多いです。

国土交通省の「空き家などの現状について」によると長期不在・取り壊し予定などの住宅の割合は全国平均5.3%と20世帯に1世帯は実家の空き家問題が発生しています。

実家は空き家として放置しておくと劣化などの問題が発生してしまうため、買取などの売却がおすすめです。

ただ、築年数が古くなってしまうと価格は安くなってしまいますし、人気も無くなっていきます。

そこでおすすめなのが不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。

今回は実家買取の方法、ポイントを詳しく説明していきます。

不動産買取とは?業者買取と仲介売却のどっちがお得?メリット・デメリットと注意点を解説

売れ残った実家は早めに業者買取を依頼するのがおすすめ

不動産の人にお願いして仲介売却をしても、特に田舎の木造物件などは売れ残ってしまう可能性が高いです。

不動産売却の平均期間は3~6ヶ月と言われているので、それ以上経っても売れなかったら売れ残りと判断して良いでしょう。

不動産売却の期間は平均3~6ヵ月!売れるまでのスケジュールと期間内に売るポイント

地方の不動産会社のホームページを見てみると2~3年間経ってもずっと掲載されている物件があると思います。

確かに地道に売出しを続けていれば、いつか売れるかもしれません。

ただ、売出し期間が長引くほど成約率は下がっていくのが一般的です。

放置していると固定資産税や管理費がかさむ

Webサイトに広告を掲載して売り出していると良いように見えますが、売れない限りは放置しているのと何ら変わりはありません。

不動産会社や知り合いなどが管理してくれないと、庭の雑草は伸び放題になり、柱もどんどん腐食されていきます。

また、放置していてもあなたが実家の持ち主である限り、毎年高額の固定資産税がかかってきます。

不動産売却した年の固定資産税は誰が支払う?どう精算する?精算の方法・注意点を解説

更に近隣住民からクレームが入ったら雑草の刈り取りなどをしなければなりません。

こうした管理費は、実家が古くなっていけばいくほど膨らんでいきます。

コストを抑えるためには一刻も早く売ることが大切なのです。

家を売る方法を徹底解説!売却する流れと注意点・初めて売りたい人でも失敗せず売るコツ

実家の維持費は年間で100万円近くかかることも

実家を放置していると、どんな費用がかかるのでしょう。

実家の維持費として代表的なものがこちらです。

  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 火災保険
  • 光熱費
  • 修繕費
  • 畳などの張替え費用
  • 庭木などの管理費用

例えば、東京在住のある方が、東京に住みながら新潟県の実家(築30年・木造2階建て)を管理する場合、コストのシミュレーションは以下のようになります。

コスト 計算式 想定額
固定資産税(建物部分) 固定資産税評価額×1.4% 約10万円
固定資産税(敷地部分)
  • 固定資産税評価額の6分の1(土地が200㎡以下)
  • 固定資産税評価額の3分の1(土地が200㎡超)
約5万円
都市計画税(建物部分) 固定資産税評価額×0.3% 約2万円
都市計画税(敷地部分) 固定資産税評価額×0.3% 約900円
火災保険料 - 約1万円
光熱費・水道代 - 約2万円
交通費(年2回赴くことを想定) 指定席(片道:10,570 円)で2往復を夫婦で行くと想定 約8万4560円
合計 - 28万5460円

一般的な実家の規模を想定しましたが、それでも30万円近いコストが1年間でかかってしまいます。

実家の規模がより大きかったり、距離が遠かったりすれば、100万円近いコストが年間でかかる可能性も十分あります。

また、実家の維持費は放置の時間が長引くほど高額になっていきます。

利用価値のない物件のために100万円払うような事態は避けたいところです。

放置を続けると倒壊や犯罪に巻き込まれる可能性も

空き家の実家を放置していると、犯罪に巻き込まれる最悪のケースも存在します。

ポストからチラシが溢れていれば放置されているのは明らかなので、反社会組織のアジトにされる可能性もあります。

また、子供たちが勝手に家に侵入したり、面白半分で火を点けられたりすることもあります。

こうなった場合は、持ち主が管理責任を問われる可能性も0ではありません。

自分がコントロールできない状況下でこうしたことが起こってしまうので、実家の放置は危険なのです。

実家を売却する手順を紹介!相続の注意点や損せず売るポイント・費用や税金を解説

売れない古い実家には買取がおすすめな理由

売れない古い実家には買取がおすすめな理由

売れそうにない実家は不動産会社に直接買い取ってもらうのがおすすめです

買取をおすすめする理由は何なのか、ここから3つのメリットを紹介していきます。

条件の悪い物件も買い取ってもらいやすい

業者買取は仲介売却に比べて、条件の悪い実家も処分してもらえる可能性が高いです。

仲介売却は相手が素人なので、状態が良くても第一印象が悪かったりすると、お金を払ってもらえません。

一方で業者買取の場合は相手がプロなので、見た目よりも中身がしっかりしている、リフォームのし甲斐があることを優先します。

そのため、仲介売却で買い取ってもらえなかった物件も処分しやすいのです。

換金化が早く処分もスムーズ

買取なら業者と相談してから最短1ヶ月弱で換金してもらえます。

また、いつ書類を提出して、いつ契約を結ぶかといったスケジュールも最初に提示してもらえるので、引っ越しが迫っている方なども安心です。

処分がスムーズに行くということは、その間かかる費用などを安く抑えられるということでもあります。

いち早く負担を免れたい方にも業者買取はおすすめです。

遠方の実家もスムーズに買取してもらえる

遠方の実家を仲介売買する場合、現地の買主が持ち主(売主)に説明を求めるケースもあります。

不動産売買はどうしても買主優位なので、希望されたら時間を見つけて現地に赴かなければいけません。

一方、業者買取は現地に赴く心配がありません。

遠方の不動産会社に買取依頼の電話をすれば、向こうで動いてくれます。

東京に家があるので地元の実家は使い道がないという方にも買取はおすすめですよ。

実家買取を依頼するタイミング

実家の買取を依頼するタイミングは、大きく分けて以下の3ケースが多いです。

  • 実家を相続した
  • 親が施設に入った
  • 親と同居するために実家を畳む

一つずつ見ていきましょう。

相続した不要な実家を買取に出す

相続した使い道のない実家をそのまま放置しても、固定資産税がかさむだけで何のメリットもありません。

この場合、実家を早めに買取に出すことでコストの支払いをなくすことができます。

親が老人ホームに入るタイミングで実家を買取に出す

高齢の親が施設に入るタイミングで、実家を買取に出す方も多いです。

生前のうちに実家を整理できる他、施設へ入る時にかかる費用を工面することができます。

ただ、この場合、実家の所有権は親にあるので、その意思は尊重する必要があります。

もし認知症などで判断能力がないと見られた場合、正当な代理人として認められる必要があります。

不動産を認知症の親に代わって売却する方法!代理人が認められないケースもある?

親と同居するために実家を畳む

親と同居するため、今の実家を買取に出して二世帯住宅の新居を建てる計画の方も多いです。

築年数が古い実家は、仲介売却よりも買取に出すほうがスムーズに売れやすいです。

実家買取の前にしておくべきこと

実家を買取してもらう前には、次の点を事前にチェックしておきましょう。

  • 遺言書を確認しておく
  • 実家の名義を自分に変更する
  • 隣家の境界線を確定させておく

実家を買取してもらうためには、さまざまな準備をしておく必要があります。

以下にそれぞれのしておくべきことを解説します。

遺言書を確認しておく

相続人が亡くなって家を相続することになった場合は、まず遺言書があるかどうかを確認しましょう。

遺言書があれば、次のような効力があります。

  • 相続させたくない相手へ相続権の廃止
  • 遺産の取り分決定
  • 第三者への遺産の相続を指定できる
  • 遺産の分割方法の決定権

遺言書があれば相続の内容が大きく変わる可能性があるので、必ずチェックしておきましょう。

遺言書の内容に従って、遺産の相続手続きを進めます。

実家の名義を自分に変更する

実家を買取してもらうためには、相続登記をして名義変更する必要があります。

不動産を所有している被相続人が亡くなると相続人が家を相続しますが、名義が勝手に変わるわけではありません。

遺言書に従って相続の分割を行い、相続する遺産を決定してから名義変更を行います。

相続登記は自分でもできますが、書類の内容が複雑なので司法書士に依頼すると楽に進めることが可能です。

隣家の境界線を確定させておく

古い実家の場合、隣家との境界線を確定させておく必要もあります。

特に古い実家であれば隣家との境界線が曖昧になっていることも多く、実家を買取してもらう際にトラブルが発生しがちです。

築年数が古い物件は境界が確定していないこともあります。

実家を売却する際にトラブルのもとになるので、確定測量士に依頼して境界を確定させておきましょう。

実家買取の流れ

実家買取の流れは、大きく分けて以下の6ステップとなります。

  1. 事前準備
  2. 買取査定の依頼
  3. 買取価格を提示される
  4. 打合せ・交渉
  5. 契約
  6. 決済・引き渡し

基本的には不動産会社に来店相談をしたら、彼らのガイドに従って手続きを進めていけば良いです。

ただ、事前に実家買取の全体像を知っておくことで、スムーズに手続きが進む他、買取を成功させやすくなります。

ここからは、一つ一つのステップを手順に沿って解説しています。

➀事前準備

実家買取を依頼する前に、相場調査や書類準備などを進めていきましょう。

実家買取に必要な書類は業者によって異なりますが、基本的に以下の書類がいつでも取り出せる状況にしておけば、問題はないでしょう。

  1. 売買契約書
  2. 登記済権利証
  3. 身分証明書
  4. 実印
  5. 印鑑証明書
  6. 固定資産税納付書/固定資産税評価証明書
  7. 銀行口座書類
  8. ローン残高証明書
  9. 住民票
  10. 土地測量図面/境界確認書
  11. 建築確認通知書/検査済証
  12. 建築設計図/工事記録書
  13. 耐震診断報告書

②買取査定の依頼

準備が済んだら、買取業者に査定を依頼しましょう。

この時、不動産一括査定サイトを利用すると複数社へスムーズに査定の依頼ができます。

実家買取の場合は査定額と利益がほぼイコールなので、できるだけ複数社に査定を依頼し、比較するのがおすすめです。

③買取価格を提示される

査定を依頼したら、早ければその日のうちに実家の買取価格を提示してもらえます。

価格に納得のいく業者が見つかったら、そのまま交渉、契約へと進みます。

④打合せ・交渉

提示された査定額は絶対条件ではないので、もう少し価格を高くしてほしい・条件を変更してほしいといった要望を伝えることができます。

希望のすり合わせをおこない、納得できる条件になるよう努力しましょう。

⑤契約

納得できる条件にできたら、契約を結びます。

契約書を読み合わせる際は、交渉時に話し合った内容がキチンと記載されているかチェックをしましょう。

⑥決済・引き渡し

最後に買取業者から代金をもらい、権利を引き渡します。

早い業者ならここまで1週間以内で完了するケースも珍しくありません。

実家買取で見られる項目

実家買取では、不動産会社が提示する価格に基づいて価格が算出されます。

ただ、買取業者は適当に価格を設定している訳ではありません。いくつかの項目に基づいて物件を評価し、価格を決定しています。

実家の買取価格を決める際によくみられるのが、こちらの6項目です。

  • 築年数
  • 交通アクセス
  • 周辺環境
  • 時点修正
  • 土地の形状
  • 間取りや眺め

その中でも、特に価格決定時に重視されるのが築年数です。

築年数の経過によって、どんなに立地の良い物件でも価値は減少してしまいます。

区分 鉄骨鉄筋コンクリート造 金属造(肉厚4㎜超) 金属造(肉厚3~4㎜) 金属造(肉厚3㎜以下) 木造・合成樹脂 木造モルタル造
法定耐用年数 47年 34年 27年 19年 22年 20年
償却率 0.015 0.02 0.025 0.036 0.031 0.034

上の表にある法定耐用年数とは、いわば法律で定められた不動産の“賞味期限”です。

実家の多くは木造住宅ですが、木造の場合は最大でも築22年が上限と定められています。

これはあくまでも減価償却をする上での基準であり、実際はそれ以上の築古でも現役の物件は多数存在しています。

しかしながら、実家を買取に出す場合、築年数が古いほど安くなるのは常識です。

以下は、2020年時点での、築年数別の戸建て住宅の平均買取価格です。

※金額は戸建ての仲介売却時の平均価格を0.7倍して算出しています。

築年数 東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県
~10年 3,334.31万円 2,278.22万円 2,463.30万円 2,106.37万円
10~20年 3,298.75万円 1,874.78万円 2,032.73万円 1,581.93万円
20~30年 2,582.83万円 1,332.10万円 1,384.11万円 1,559.18万円
30年~ 2,045.75万円 1,013.81万円 1,312.92万円 1,520.75万円

築5年以内と築30年以降では、価格が大幅に下落していることが分かるかと思います。

実家を高く買い取って欲しいのであれば、出来るだけ早期に依頼することをおすすめします。

実家買取でかかる費用

実家を買取してもらう場合は、仲介ではないので仲介手数料が発生しません。

買取価格は仲介での売却価格の約7割とされているためそもそも売却価格は下がっていますが、余計な手数料がかからない点は魅力です。

ただし、取り壊さなければ買取してもらえない空き家などは、取り壊し費用が次のように発生してしまいます。

木造 坪4~5万円
鉄骨造 坪6~7万円
鉄筋コンクリート造 坪7~8万円

敷地に重機が入らないような立地の場合は、取り壊し費用はさらに上がります。

実家を買取してもらう際には取り壊しが必要かどうかも確認しておくと良いです。

実家を買取に出すのは相続前・相続後どちらがおすすめ?

実家の買取に悩むのは、相続後のことが多いです。

ほとんどの方は親が亡くなるまで実家をどう処分するか考えたこともなく、その時になって焦り始めます。

これを防ぐためには、生前に親子で実家の処分についてしっかり話し合うことが大事です。

親の意向もしっかり汲み取ることで、気持ち良く買取に出すことができます。

相続前の方が隠れたリスクを回避できる

絶対にこの家を離れない!と頑固だった親も、不動産会社に丁寧に説明してもらうと買取に納得することが多いです。

親の死後に実家を買取に出そうとすると、兄弟・親族から「家を継がずに処分するなんて親不孝だ」なんてことを言われることもあります。

こうした認識の違いも、持ち主である親の意思を確認できないのが大きな要因となっています。

不動産会社を挟んで話しあい、親が買取に納得さえすれば、他の人が口を挟む余地はなくなります。

相続前の方が老後の生活に適したサイズに住み替えられる

実家を買取に出し、小さめの賃貸マンションに引っ越したほうが、老いた両親のタメになることは多いです。

親が40歳前後で経てた実家なら、後期高齢者になる時は築30、40年になっています。

老朽化であちこちにガタがくる年数ですし、広い2階建て構造も足腰が弱まれば使いにくくなっていきます。

一戸建てを買取に出し、老夫婦2人で丁度良いサイズの1LDKマンションなどに引っ越すことで、事故の確率が減りますし、老後の生活資金を蓄えることもできます。

実家を買い取ってもらうか判断するポイント

昔に比べて都市部で仕事をする人の人口が増えているので、都市部に暮らしているけど、実家は地方の田舎にあるという方は多くなっています。

この場合、地方にある実家を相続しても遠方のため管理が出来ないので、早めに買取に出すのがお得というのは分かります。

しかし中には、実家の近くに今でも住んでおり、相続後も管理が十分できているという方もいます。この場合、買取に出すのを躊躇するのも分かります。

ただ、実家は築年数の経過によってどんどん劣化し、その分維持費がかかってくるので、支払うコストや維持のための労力は年々増えていきます。

将来的に「やっぱり売りたい…」と思っても、今より築年数が経った状態の空き家を購入してくれる人はいなくなってしまいます。

今後、自分や親族が住まいとして利用する可能性があるなら維持しても良いでしょうが、単に愛着があるから管理し続けているというのであれば、早めに買取に出すことをおすすめします。

親に判断能力がない場合の売却方法

代理人を立てて売却するケースが一般的

親が存命でも、老人ホームに入居していて実家が空き家状態だったり、認知症を患っていて判断能力がなかったりすると、代わりに子どもが買取の手続きをしなければいけません。

ただ、いくら親子とは言え、子どもが勝手に買取に出すことはできません。

法に触れず安全に処分するには、いくつかの点に注意する必要があります。

親(所有者)にとってデメリットの無い取引かどうかが重要

親に代わって買取手続きをする場合は、成年後見人になる必要があります。

後見人として認められるには管轄の家庭裁判所に申し入れる必要がありますが、この際に実家を買取に出すことが本来の持ち主である親にとって損ではないかをじっくりチェックされます。

例えば、あなたが「老人ホームの入居費を捻出するために実家を買取に出したい」と思っても、親が亡くなるまで施設に居続ける保証はありません。

介護施設の入居待機者数は約36万人もいるため、少しでも容態がよくなれば一旦実家に戻される可能性もあります。

-買取の正当性を訴えるには、医師の意見も仰ぐ必要があるのです。

親が老人ホームに!実家を売却するタイミングと税金の控除方法

成年後見人を立てる流れ

成年後見人を立てる基本的な流れは、以下の通りです。

  1. 審判申し立て
  2. 本人の意思能力を確認
  3. 後見人の選定
  4. 査定・媒介契約
  5. 売買契約
  6. 家庭裁判所の許可を得る
  7. 決済・引き渡し

審判申し立てから後見人が選定されるまで、3、4ヶ月はかかります。

早めの買取を検討している方は注意しましょう。

不動産売却は代理人に依頼できる?委任すべきケース・注意点を解説

実家買取はまず複数の不動産会社に相談するのがおすすめ

実家を買取に出す場合、契約先は依頼する不動産会社になります。

不動産会社の実績や規模、物件評価によって価格は変わりますし、両者の約束が相場や原理・原則を超えることも珍しくありません。

つまり、ある物件の買取相場が1,000万円前後だったとしても、「うちなら2,000万円で買い取ります」という不動産会社が現れれば、相場の2倍で売れるというあり得ない状況も成立してしまうのです。

このように、“一般的に”高く買い取ってもらえない実家だとしても、高価買取業者さえ見つけることが出来れば結果的に大成功となります。

実家買取を成功させるには、地道にとにかく多くの不動産会社へあたることをおすすめします。

実家買取を依頼する時の不動産会社の選び方

実家買取を依頼する際は、それに合った不動産会社を見つけて、契約することが大切です。

では、どんな業者が実家買取に向いているのでしょうか?

ここからはおすすめ業者の特徴を紹介します。

悪条件でも積極的に買い取ってくれる業者を選ぶ

実家の多くは一定以上の築年数を経過しており、かつ放置されていた時間も長い傾向にあります。

愛着がある実家だと認めたくないことではありますが、一般的に売られる不動産と比較して、条件が悪い傾向にあるのです。

条件の悪い不動産を再販しても大きな利益にならないので、経営方針によってはこうした物件の買取は一切おこなわないというところも少なくありません。

ただし、そうした業者との差別化を図るため、積極的に悪条件の物件を募集している業者も多数存在しています。

実家の状況を客観的に分析した上で、それにあった業者へ依頼することをおすすめします。

税金・権利関係に詳しい業者を選ぶ

実家を買取に出す場合、その権利関係やかかる税金を整理しなければいけません。

不動産会社は単に売買の手続きをおこなってくれるだけでなく、こうした相談にも対応してくれることがほとんどです。

ただ、業者によって非常に詳しいところから、そうではないところまでピンキリなので、業者選びの際は十分注意する必要があります。

身の上話を良く聞いてくれる業者を選ぶ

実家が普通の不動産と大きく違うのは、特に以下の2点です。

  • 築年数が長く、様々な用途で利用された歴史がある
  • 多くの親族が関係を持っており、権利関係が複雑

実家の概要を見た上で問題にピンとくるのが理想的ですが、上記のような複雑な内容はいくらプロでもすぐに分かる訳ではありません。

そこでおすすめなのが、しっかり話しを聞いてくれる不動産会社です。

身の上話から実家の歴史まで、様々な話をよく聞いてくれる業者なら、そこから課題解決の糸口を見つけてくれる可能性も十分あります。

実家買取前に家財道具を処分するべきかどうかも相談しよう

実家を買取に出したいと思っても、親の残した家財道具がそのまま担っているケースは多いです。

買取時に不要品を一緒に処分してくれるかどうかは、業者によって異なるので注意しましょう。

ただ、不動産会社が無料で処分してくれるにせよ、不用品はなるべく売っていくことをおすすめします。

特に以下のような品物は価格が付く可能性が高いです。リサイクルショップや買取専門店に持っていってみましょう。

電話 iPhone、スマートフォン、電話機
家電 DVDプレーヤー、コンポ、カメラ、ストーブ、スピーカー、テレビ、デスクトップPC、ビデオデッキ、ミシン、ラジオ、洗濯機、冷蔵庫、旋風機など
家具など ソファー、タンス、テーブル、食器棚、ベッド
その他 バッグ、楽器、骨とう品etc…

※実家処分時の家財道具の扱いについては、こちらに詳しくまとめています。

実家売却時は家具・家電の片付けが必要?処分のポイント4選

実家買取の成功体験談

投稿者 Tさん(仮名)
売った時期 2017年1~3月
築年数 築32年
成約価格 900万円
購入時の価格 3,800万円

故郷の山形を離れて、東京で妻と子どもと4人暮らしをしています。

このたび実家を相続することになりましたが、一人息子であること、遠方なので管理できないこともあり、泣く泣く買取に出すことになりました。

不動産に関しては全く知識のない私ですが、契約した不動産会社の尽力もあり、思い出深い実家を満足のいく額で引き渡すことができました。

現地の不動産会社と電話相談をした

買取先は、実家のある山形市の不動産会社から探しました。

基本的には一括査定サイトで買取価格を比較した上で、良さそうな業者に電話をかけて相談していきました。

ちなみに、買取査定価格の比較結果はこんな感じでした。

A 社 800万円
B社 760万円
C社 850万円
D社 900万円
E社 810万円

最も高値を付けてくれたD社が対応も良かったので、契約を結びました。

結局、現地に赴いたのは親戚に会いがてら、不動産会社に顔を出した1回きりでした。

買取にはタイミングも重要

私は良いタイミングで買取を依頼することが出来ましたが、不動産会社に聞くと中古物件の価格は年々下がっているそう…。

特に相続した空き家一戸建てなんて、ほとんど需要はないでしょう。少子高齢化で賃貸マンションの人気のほうが伸びてるんですから。

また、築年数もかなり重要だと感じました。

以前、親が存命のうちにネットの無料見積もりを試したことがありますが、その時より1000万円近く価格が下がっていました。

買取に出すのであれば、出来るだけ早めに手続きすることをおすすめします。

精神的な負担が一気になくなった!

実家を買取に出す前は、「固定資産税の支払いはどうしよう」とか「草むしりをしないとな…」とか、何となく考えてモヤモヤする日々が続いていました。

早めに買取に出してからはこうしたモヤモヤは消え、また明るく日々を過ごしています。

相続した実家を持っていることは、無意識のうちに精神的負担となるようです。

「今後必要になるかも、、、」といってもどうせ使わないので、早めに処分したほうが良いと思います!

買取を断られてしまう実家の特徴

不動産会社には、どんな物件も買取に出せる訳ではありません。

中には、不動産会社に申し込んでも直々に買取を拒否されるケースもあります。

ここからは、買取ができない実家の特徴を紹介していきます。

築年数が古くて土台自体に欠陥がある

不動産会社は買い取った物件をリフォームして再販します。

欠陥が多少ある物件でもリフォームをすればキレイになるので、業者買取は受け入れ口が広いのです。

しかし、土台がダメになっているなど、いくら建物をリフォームしても住めない状況なら買取を拒否される可能性が高いです。

建物の土台だけでなく、例えば敷地の土壌が汚染されている場合も買取を拒否されます。

接道義務を満たしていない

建物には接道義務というものがあります。

接道義務:建築物の敷地が4m以上の幅の道路に2m以上接していない場合、建物の建て替えができない

実家を購入したときに問題なかったなら、すぐに立て壊す必要などはありません。

ただ、接道義務を満たしていない敷地に新居を建て替えることはできないので注意しましょう。

接道義務を満たしていない実家は、地域の土地活用状況に問題があるなど、仕方がないケースもあります。

こうした背景を正直に話したとき、「仕方がない」と判断するか、「それでもダメ」と判断するかは業者次第といったところでしょう。

注意したいのは、一度ダメと断られたら大人しく違う業者を探すことです。「何で買い取ってくれないの!」と強く出たら、トラブルになりかねません。

実家のサイズが大きすぎる

お屋敷のような昔ながらの実家を急に相続して困るケースがあります。

昔は1つの家に親族で住むことも多かったですが、現在は核家族化が進み、屋敷のような実家は需要がなくなってきています。

こうした実家を処分する方法としては、建物部分を解体し、分筆をして売り出すのがおすすめです。

土地を分筆して売却する方法と注意点をわかりやすく解説!

実家買取の注意点3選

上記の点から実家の業者買取はおすすめですが、一方で買取には注意点もあります。

ここからは買取を依頼する前に知っておきたい3つのポイントを紹介していきます。

買取価格は相場の6割以下まで下がる

業者買取は仲介売却に比べて利益が低いというデメリットがあります。

買取価格は仲介売却の6割程度まで下がってしまうのが一般的です。

価格が下がってしまう理由としては、買取後の再販に必要なリフォーム代などが利益から差し引かれるためです。

いくら古いと言え、実家は大切な固定資産です。それを安値でもいいから処分するべきなのか、よく考えておきましょう。

実家査定のコツ!売却査定の注意点と依頼方法・ポイントを徹底解説

あまりに古すぎると買取を断られることも

業者買取は仲介売却に比べて、古い実家でも成約を取れる可能性が高いです。

ただ、あまりに古すぎたり状態が悪かったりすると、買取を断られてしまうこともあります。

その理由は金融機関が古すぎる家をローン審査に通さないためで、こうなるとリフォームをしても利益が出ないので業者にとっては買取損です。

ここまで古くなってしまった実家は解体をして、敷地だけ売るといった工夫が必要でしょう。

古い実家は土地(敷地)の価値のほうが重要

実家の築年数が20年を超える場合、建物の価値はほぼゼロになってしまいます。

建物部分が1,000万円、敷地が1,000万円の計2,000万円で購入した物件も、築20年を超えると敷地部分の1000万円しか価値がなくなってしまうのです。

このため、古くなった実家を売る際は敷地の状態のほうが重要になります。

地質・地盤の状態や面積などをしっかりチェックしておきましょう。

実家買取は交渉が命?業者との心理戦に勝つポイント

業者買取が仲介売却と少し違うのは、業者と依頼者の間の約束が優先されるという点です。

買取価格は相場をベースにしてはいますが、最終的にはそれぞれの業者がいくらの値打ちを付けるかに付きます。

そして、業者の付ける価格は、それぞれが思う適正価格という他に、その業者の思惑や事業規模・経営状況なども関わってきます。

ここでNGなのが、依頼者の方で「プロの不動産会社がこの価格と言ってるんだから、正しい値段なんだろう」と思い込んでしまうことです。

見方を変えれば、業者は買取を募集することで物件を“仕入れ”ています。安く実家を仕入れて高く再販できれば大きな利益になるので、どの業者も安く買い取りたいと思っています。

対して依頼者は少しでも高く買い取ってほしいと思っている訳ですから、足元を見てつけられた値段に納得するのではなく、しっかり交渉をしないと成功から遠ざかってしまいます。

でも、こちらは素人で相手はプロ。どう交渉を進めていけば良いのでしょうか?

買取価格に影響する要素・しない要素を知る

例えば築古の実家は、十中八九建物を取り壊して、更地を活用します。

であれば、フローリングの傷・凹みや設備の故障があっても、買取価格は下がらないはずです。

しかしケースによっては、そこを理由に価格を下げてくる業者もいます。

足元を見られて損しないためにも、最初に価格へ影響する要素・しない要素を整理しておくのがおすすめです。

買取希望額を正直に伝えないのもテクニックの一つ

前述の通り、買取業者はとにかく安く買い取りたいと思うものです。

希望額を聞かれた時、正直に必要額ピッタリで答えても、そこから引かれてしまう可能性は高いです。

そこで、少しだけ希望額を高く設定して言うことで、値引きされても納得価格で買い取ってもらうことが出来ます。

よく言われるのは、2,190万円のように端額をつけて希望額を設定するのが良いと言われています。

業者も安く買い取りたい一方で、引き過ぎて契約が取れなければ意味がないのでギリギリの金額を狙ってきます。

「せめて端額だけは値引きしたい」と思っている業者も多いので、逆に端額を設定しておけば、交渉のトピックをそこ(端額を引くか・引かないか)に集中することができ、素人でも交渉がしやすくなります。

実家買取を有利に進めたいなら相見積もりが必須

依頼者の強みは、制限なく様々な買取業者の条件を聞き、自由にどこと契約するか選べる点です。

一方、業者は契約を取れなければ一銭の利益もありません。

そこで、様々な業者に買取査定額を提示してもらった上で、他社の結果を持ち寄って交渉をすると大きな効果があります。この方法が相見積もりです。

業者が買取価格を引き下げる時の良く言う理由が「業界的にこの価格が限界」というものですが、実際にそれ以上の価格を付けてくれた業者の結果を見せると、「この会社より○○万円高く買い取るので契約しませんか?…」と、意見を変えてくる可能性もあります。

他社の結果を比較することで足元を見られる可能性もグッと下がるので、積極的に活用しましょう。

条件の悪い実家は損切りを優先して買取依頼するのも一つの手

実家を買い取ってもらう際は損切りという考え方も重要になります。

これは手に入る利益を重視するというよりも、今後かかるコストを回避することを優先するということです。

昔は自治体が無料でいらない不動産の寄付を受け入れていましたが、現在は財政が困難なこともあり、募集をしていないことがほとんどです。

つまり、効率よく実家を処分するには業者に買い取ってもらうのが一番の近道なのです。

何年経っても売れそうにない古い実家は利益を捨てて買取依頼するのも一つの手でしょう。

実家買取の良くある質問にプロが回答

ここまで、実家買取の基本的な内容を紹介しましたが、実際は実家や依頼者の状況・環境によって注意点はバラバラです。

正攻法でやれば必ず成功できると思わず、個別の事情に合わせたやり方を見つけていく必要があります。

ここからは、実家買取を検討する方の疑問・質問の中でも特に多いものに回答していきます。

業者は買い取った実家をどうするの?

買い取った実家は再販をするか自社で活用して利益を生み出すようになります。

実家の状態によってはリフォームして再販するケースもありますし、壊して新築分譲にして販売するケースなどもあります。

隣り合った実家を併せて買取に出したら利益は増える?

例えば、敷地がそれぞれ200㎡の隣り合った実家A・実家Bを1社に買取へ出せば、その業者は計400㎡の土地が手に入ります。

広い土地があれば大規模な施設を建てて貸し出すようなことも出来る(用途が増し、収益性も数倍になる)ので、単純なA・Bの価値以上の金額で売れるのではないか?と考える方も多いです。

理論上はそうした考えも出来ますが、エリアによっては面積が広いから価値が上がる訳では必ずしもなく、逆に利便性が下がるので価値が低下するケースもあります。

また、大規模な土地を活かすノウハウ・事業をもっているかどうかも業者によって異なるので、上記の理論が成り立たないケースは多いです。

確かに小さなアパートを建てるより大規模なビルを建てるほうが、満室時の収益性は何倍も高いです。ただ、買い取ってもらった後に幅広い選択肢から、どう業者が活用するかを依頼者は原則指定できないので、「高い収益性を生み出せそうだから、高く買い取ってほしい」とはならないのです。

逆に収益物件の仕入れ・建築・販売・管理に特化した業者などに、用途へピッタリ合った土地を提供できれば、高く買い取ってもらえる可能性はあります。

実家の建物部分だけ買い取ってもらうことは出来る?

建物部分はいらないけど土地はいるという方は多く、建物部分だけ買い取ってもらうことは可能か?という質問をする方は多いです。

ただ、業者は建物より土地が欲しいので、基本的に土地だけ残すことは出来ません。

買取を依頼する際は、十分注意しましょう。

どの業者からも買取を断られた実家はどうすればいい?

業者から実家買取を断られ、自治体への寄付も断られたら基本的に処分をする術がありません。

どうしようもない場合は、土地活用の業者に相談してみましょう。

実際に処分できない実家を活用業者に依頼して、駐車場にしてもらったケースなどもあります。

経営や納税が面倒にも感じますが、その辺も全て代行してくれる業者も最近では多く存在します。

どうしようも無くなって放置するよりは、こうした業者に相談することをおすすめします。

立地・状態が悪い実家は買取業者に依頼して手放すのがベスト

築年数が30~40年以上も経過している築古の物件は、一般住宅としての需要が低いので、仲介売却で市場に出しても売れ残る可能性が高いです。

かといって、誰も住んでいない実家を放置すれば、倒壊事故による損害賠償を請求されたり、第三者による不法滞在など、様々なトラブルを発生させます。

相続人にとってデメリットでしかない以上、築古の実家を手放すなら、築古専門の買取業者に買取依頼を出すのが最適です。

築古専門の買取業者の多くは、特殊物権の取り扱いを得意としているので、そのままの状態で物件を買い取ってくれます。

なお、業者によって、買取サービスや保障内容が異なるので、複数の業者に査定依頼を出し、目的に合って所に買取依頼を出しましょう。

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