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定期借家と普通借家の違いとは?メリット・デメリットを徹底比較

【更新日】2020-10-07
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定期借家と普通借家の違い

皆さんは賃貸住宅の契約方法に「普通借家」と「定期借家」の2通りの手段がある事はご存知でしょうか。

一般的には普通借家という契約方法をおこなっている方が多く、定期借家って何?と疑問を抱いている方がほとんどだと思います。

今回の記事で普通借家、定期借家の仕組みや内容の違いを理解し、適正に応じた物件選びの参考にしましょう。

定期借家と普通借家の最大の違いは契約の期限

まず普通借家の場合、1年以上の賃貸借契約が借主に与えられますが、通常であれば契約期間を2年とすることが多いです。

また、契約期間を1年未満とする場合「期間の定めのない契約」となります。

一方で定期借家の場合は、特に期限の制約はありませんが、賃貸借期間をあらかじめ設定する必要があります。

つまり普通借家では、借主側の希望により契約更新することが可能ですが、定期借家では、期間満了時に契約は終了し、土地の所有権が貸主に戻ることが最大の違いです。

普通借家とは?内容とメリット・デメリット

普通借家契約とは1年以上、上限なしの契約期間を設けて契約する契約形態で、一般的には2年間の契約期間を設けて契約します。

もし1年未満の契約期間を設定した場合は、「期間の定めのない契約」となります。

普通借家の契約方法

普通借家契約を結ぶ際は、原則的には書面による契約でも口頭による契約でも可能とされています。

ただトラブル予防のため、契約書などの書面を作成し契約を締結するのが一般的です。

また、オーナーとの直接取引ではなく、不動産業者が仲介に入った場合は、契約書などの書面の作成が法律で義務化されているので注意しましょう。

普通借家のメリット

一般的な契約方法で知られる普通借家契約ですが、定期借家に対してどのようなメリットがあるのか解説します。

定期借家より物件数が多い

一般的に流通している物件は普通借家であることが非常に多く、より多くの物件の中から条件に合った賃貸を選ぶことが可能な点は大きなメリットであると言えます。

中途解約可能

中途解約の特約がある場合、貸主側は6ヶ月前、借主側は1~2ヶ月前に申し出ることで中途解約することが可能です。

また「期間の定めのない契約」においては、当事者はいつでも解約の申し出を行うことができ、貸主側の申し出の場合、申し出から6ヶ月が経過することにより契約終了となる。

しかし貸主側からの中途解約の申し出の場合、「正当な事由」が必要であり、借主側に問題があったとしても中途解約できない場合が多いので、借主側としては大きなメリットといえます。

契約更新可能

普通借家契約の場合、貸主側に「正当な事由」がある解約申し入れがない場合、契約期間を更新することができる。

もし契約期間を満了したにも関わらず、契約更新の申し入れを行わなかったとしても、法律で強制的に契約更新がされるので、同じ物件に住み続けることが可能です。

普通借家のデメリット

普通借家には多くのメリットがあることが分かりましたが、当然デメリットも存在します。

デメリットについても正しく理解していくためにも解説していきます。

賃料が定期借家契約より高い

普通借家契約は、定期借家のように契約更新できなかったり、賃料の増減について請求ができないなどといった、契約においての借主側の負担が少ないことから、定期借家より賃料の相場が10%前後高い傾向にあると言われています。

更新時賃料変更の可能性

普通借家契約で賃貸借契約を結ぶと、更新時に賃料の改定があるケースがあります。

良くも悪くも土地の相場など状況に左右されやすい賃貸借契約の方法であると言えるでしょう。

定期借家とは?内容とメリット・デメリット

定期借家契約の賃貸物件で、基本的に契約更新ができず、契約期間内のみしか同じ物件に住むことができません。

定期借家契約を結んだ場合、普通借家契約とは違い、契約期間満了時に更新ではなく、貸主側との合意のもとに再契約をするケースが多いです。

定期借家の契約方法

普通借家契約では口頭による契約も可能でしたが、定期借家契約では公正証書などの正式な書面による契約のみ認められています。

また、定期借家契約の特徴でもある、「契約更新がない物件であり、契約期間満了と同時に契約を終了する」ことを契約書とは別の正式な書面にて借主側に説明することが必須とされています。

定期借家のメリット

普通借家契約にメリットがあるのと同じく定期借家契約によるメリットについて解説していきます。

短期契約可能

普通借家契約では一般的に2年の契約期間が設けられるのに対して、定期借家契約では3か月~半年といった短期間の契約を結べる物件があります。

普通借家契約では契約期間が長いと感じると思われる、短期出張の方や、転職期間中の仮住まいとして利用するなど、短期間のみの利用を目的としている方にとっては大きなメリットですよね。

また、貸主側としても、迷惑行為や隣人トラブルが起きたとしても、契約期間満了とともに契約を終了し退去してもらい、良い住環境を保てるのでメリットといえるでしょう。

賃料が相場よりも安い可能性

定期借家はリフォームや取り壊しが決まっている物件などは、借りられる期間が限られているため、賃料が相場より安く設定されていることが多く、条件の良い物件を借りられる可能性があります。

また、普通借家契約よりも契約に関する借主側に対する制限が多いことから普通借家契約より賃料が10%前後低い傾向にあります。

単純に賃料を抑えたい方は契約を検討してみても良いと思います。

良質な物件に住むことができる可能性がある

貸主が自身の居住目的で建てたり、居住しなくなった分譲マンションや一戸建てを貸し出している場合もあるので、一般的な賃貸とは異なる仕様の物件や築年数が浅く、外装がきれいで、設備の充実した、居住するには申し分ない物件で暮らせる可能性があります。

定期借家のデメリット

定期借家のメリットを紹介しましたが、契約に関してのデメリットも存在します。

住み始めてから「え!そんなの聞いてないよ!」と後悔しないためにも、デメリットをしっかりと把握しておきましょう。

普通借家より物件数が少ない

一般的な普通借家と比べて、定期借家の方が圧倒的に物件数が少ないです。

国土交通省「平成25年度住宅市場動向調査報告書」によると平成25年の全国の賃貸物件は1845万戸におよびそのうち普通借家が約95%を占めており、定期借家はわずか4.1%にとどまっている。

しかし、前年に比べると増加傾向にあることや海外での賃貸借契約では一般的で人気のある契約形態であることから、今後は日本でも物件数の増加が見込まれています。

中途解約できないケースあり

定期借家契約で賃貸借契約を交わすと原則、途中で解約することはできません。

契約期間満了せず強制的に解約した場合、契約内容に応じて、契約期間分の賃料の請求が行われるケースもあります。

しかし例外として、転勤や病気などの「正当な事由」があり、住居として賃貸物件を使用し続けるのが困難となった場合、中途解約を申し入れることが可能となります。

ただし上記の解約申し入れが認められるのは、床面積が200㎡未満のものに限られますので、気をつけましょう。

また、貸主と合意さえすれば中途解約についての特約を結ぶことが可能であるので、物件を借りる前に貸主側と相談し納得したうえでの契約にすることをおすすめします。

契約更新ができない

定期借家契約の場合、契約期間満了と同時に契約終了となり契約更新をすることはできません。

契約満了後も同じ物件に住み続けたいのであれば、貸主側と合意のもと再契約をする必要があります。

居住中に陳露湯を滞納していた、隣人トラブルになり警察沙汰となったなどの問題を起こしている場合、貸主側の合意が得られず、再契約が困難となるので注意しましょう。

書面での契約時に事前にどのような条件で再契約が可能なのかを貸主側とすり合わせ書面に残しておくことが重要です。

普通借家契約から定期借家契約への切り替え方法をケース別に紹介

結論からいうと、既存で締結している普通借家契約を契約期間中に定期借家契約に切り替えることは合意であってもできません。

普通借家契約により借家権を借主側が保有しており、貸主側に「正当な事由」がなく解約できずにいる状態では普通借家契約から定期借家契約に変更することはできないからです。

ではどのようにして普通借家契約を定期借家契約に変更することができるのか、そもそも普通借家契約を定期借家契約に変更することはできるのか、変更すると大きくなにが変化するのかを解説していきます。

事業系物件の賃貸借契約の場合

居住用の物件以外の賃貸借契約の場合には、同じ物件での普通借家契約から定期借家契約に切り替えることは可能であると法律で定められています。

しかし、あくまで貸主と借主の合意のもとの解約が必要ですので、普段からトラブルを起こすことなく生活することや可能であればある程度コミュニケーションを図ることで解約時や切り替え時に依頼や要求が通りやすくできるので意識すると良いでしょう。

居住用建物賃貸借の場合

先程述べた通り貸主と借主側の双方合意の上の解約後なら再契約時に切り替えられるだろうと思う方は多いのではないかと思いますが、一部間違っています。

定期借家権に関する法律で、平成12年3月1日前に契約締結した居住用物件の賃貸借契約は、貸主側と借主側双方の合意解約後に定期借家契約を再契約は同一の物件、同一の当事者間について当分の間できないと制限しているからです。

令和2年の現在もこの制限は残っており、撤廃の目途もたっておりません。

しかし、全ての居住用物件の賃貸借契約が貸主側と借主側の双方が合意解約しても、制限されているのか、と言われるとそういうわけではありません。

上述の通り、制限があるのは定期借家権に関する法律の施行日である平成12年3月1日に賃貸借契約を結んだ物件のみなのです。

平成12年3月1日以降に契約を交わした居住用物件の賃貸借契約には適用されていないことから、普通借家契約の終了後、貸主側と借主側双方合意のもとで同一の物件を同一の当事者間で定期借家契約に切り替えて再契約することが可能です。

普通借家契約から定期借家契約に切り替えるメリット・デメリット

普通借家契約から定期借家契約に切り替えるメリット

一般的に定期借家契約の方が借主側に制約があることが多いですが、普通借家契約から定期借家契約に切り替えることによって得られるメリットをご紹介いたします。

支出の予測を立てやすい

借主側が得られるメリットに支出を逆算し予測しやすいです。

例えば2年以上の長期間の間、同一物件に入居する場合、普通借家契約では契約更新時に賃料改定の可能性があるのに対して、定期借家契約では期間満了まで賃料の改定は原則行われることがありません。

したがって、契約期間中の支出がほぼ一定のものとなるので、逆算すると生活コストが明確に視える長期の計画を立てやすいです。

また、住んでいる場所の土地の相場が急激に上がったりしても契約期間内は賃料が変更されることは無いので安心して住むことができます。

物件選びで迷っている期間の住居として短期間の契約を結べる

普通借家契約では一般的に2年間の契約期間が設けられますが、定期借家契約では3ヶ月~6ヶ月の契約期間などの短期間で設定することができるので、更新を迷っている方や同一物件からの転居を考えてはいるが検討中の方などはメリットがあるといえます。

また普通借家契約を結び、中途解約し転居すると違約金が発生する可能性もあるので、転居までの短い期間、慣れた部屋で過ごしながら契約期間中にじっくり検討することもでき、大きなメリットです。

普通借家契約から定期借家契約に切り替えるデメリット

普通借家契約から定期借契約に切り替えることでうけるデメリットもありますのでしっかりと理解し適正に応じた賃貸借契約を見極めましょう。

賃料の見直しができない

メリットで説明した契約期間中は賃料が相場に左右されないというのは時としてデメリットにもなりえます。

メリットで解説したこととは逆に、契約期間中に事故物件になってしまったり、近隣の賃料の相場が大幅に下がった場合でも割高な賃料を支払わなければならない可能性もあるからです。

契約時に不動産会社などその道のプロに近年の土地相場の動きなど詳細を聞いておくのも良いでしょう。

定期借家と普通借家はどちらも一長一短!自分にあった方を選べるかがカギ

この記事では、普通借家と定期借家の違いについて解説しましたが、いかがだったでしょうか。

それぞれの契約方法にメリットとデメリットがあり、流れに任せて普通借家契約を結んでいる方が大半だと思います。

本記事を読み、ただしく普通借家と定期借家の仕組みを正しく理解し、自身の現在の状況に応じた契約方法で物件を選びましょう。

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