フッ素塗料とは?他の塗料との特徴比較と使用時のメリット・デメリットを解説
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フッ素塗料は耐用年数が長く、機能性豊かな塗料となっています。
アクリル塗料などと比べるとその耐用年数や機能性は断トツでフッ素塗料に軍配が上がります。
そんなフッ素塗料ですが、まだまだ需要が少ないがために費用が少々高額になっています。
今回はこのフッ素塗料についてどんな特徴を持っているのか、メリット・デメリットにはどんなものが挙げられるのか紹介していきますので参考にしてください!
フッ素塗料とは
フッ素樹脂を高い技術によって開発された塗料ですので、長い寿命を実現することができているのです。
さらに、フッ素が持っている非粘着性や耐摩耗性、燃えにくいと言った性質を利用することで、外壁塗装で大きなメリットを発揮し、質の良い塗膜を作り出すことができます。
このフッ素塗料は身近なところでいうと、フライパンなどに使用されています。
多くの有名建築に採用されている
フライパンにも使用されているということでその高い性能は簡単に想像することができると思いますが、この塗料は一般住宅の塗装であまり普及していません。その理由はこの塗料の価格の高さにあります。
このため、フッ素塗料はその高い費用に対応することのできる大きな建物に多く使用されているのです。
- 六本木ヒルズ
- 東京スカイツリー
- 羽田空港の駐車場
- 横浜ベイブリッジ
- 後楽園ホール
- 東京国立劇場
さらに宇宙産業機器の塗装にもフッ素塗料が使用されることがあります。
フッ素塗料はとにかく耐用年数が長いので、メンテナンスが大変になってしまいます。
しかしフッ素塗料を使用することでその長い耐用年数のおかげで、ほかの塗料に比べメンテナンスに手間がかからなくなります。
このメリットが大きいということも大きな建物にフッ素塗料が多く採用される理由の一つとなります。
フッ素塗料の特徴
耐熱性に優れている
外壁や屋根に塗装される塗料は長い時間太陽にさらされ、熱もってしまうことで剥がれや膨れといった症状を引き起こしてしまうことがあります。そのため太陽の熱に対応するためには、塗料の耐熱性が重要になります。
フッ素塗料はこの耐熱性に優れているので、太陽の熱に負けず強い塗膜を作り出すことができます。
この特徴もフッ素塗料の長い寿命を術減している一つの要因となります。
耐熱性は、断熱・遮熱塗料とは異なる特徴ですので、間違えの内容正しく理解しておきましょう。
親水性がある
フッ素塗料は親水性も兼ね備えているので、外壁に付着した汚れが雨などで流すことができるので外壁をきれいな状態で保つことができます。塗膜と汚れの間に水が入り込むので外壁をいつでもきれいな状態に保つことができるという仕組みです。
親水性とは水に馴染みやすい性質のことで、表面に付いた水が水滴のようにならず薄く広がって膜を作ります。
この性質から外壁に汚れが付きにくくなってます。
水が塗膜に馴染んでしまうと塗料の寿命が短くなってしまうと考える方もいると思いますが、フッ素塗料は防水性にも優れているので心配は不要です。
この特徴は防汚性と捉えることもできます。
耐候性に優れる
耐候性とは塗装面の劣化スピードがとても遅いということをいいます。塗面を一定の状態で長い時間保つことができるということです。
耐候性は耐久性ともいわれます。
中でもフッ素塗料は高耐久性塗料と呼ばれていて、塗料が外壁にしっかり密着するので長い期間に渡って紫外線や雨・風から家を守ることができます。
耐用年数が塗料の中で一番長く、15~20年という期間塗り替えが不要になります。
この数字はアクリルやウレタンといった安い塗料の約2倍以上の耐用年数です。
防カビ・防藻性も見込める
防カビ・防藻性とはその名の通り、塗膜にカビや藻が発生することを抑えるという特徴になります。光触媒も同様の効果がありますが、この塗料は太陽の光関係なく防カビ・防藻することができるので太陽の光が当たらない部分でも十分に固化を発揮することができます。
ただこの特徴は、100%カビや藻の発生を防ぐことができるというものではありません。
この特徴を持っていない塗料に比べてカビや藻の発生率が少ないという風に考えましょう。
もし塗装面にカビはコケ・藻の発生を確認した場合は、繁殖してしまう前にキレイに取り除きましょう。
この際、親水性も役に立ちますので比較的簡単にカビなどを落とすことができますよ。
防水性がある
フッ素塗料の中には、弾性というゴムのような塗膜を形成することができるものもあります。弾性を持つフッ素塗料は外壁のひび割れなどの発生を抑制することができ、紫外線の影響で膨張や収縮してしまう塗膜の動きに柔軟に対応することができます。
そんな弾性の大きな特徴は防水性に優れているという点です。
塗膜が柔軟ですので、塗膜の割れやひびが発生しにくく、塗膜と外壁の間に雨水などが入り込んでしまうことを防止することができます。
塗膜を超えて水が直接外壁に触れてしまうと、外壁自体の寿命を地締めてしまうとこになるので、防水性があるというのはとても大きなことなのではないでしょうか。
耐摩耗性
フッ素塗料は耐摩耗性に優れているので、光沢の保持率を高めることができます。ほかの塗料の光沢保持率は、アクリルやウレタン塗料で5年間で20%の光沢減少、シリコン塗料は10年間で20%の光沢減少となっています。
それに比べフッ素塗料は20年間で10%の光沢減少と、高い光沢保持率を実現することができています。
長い時間が経っても外壁に古臭さが出ず、光沢があってきれいな状態を保持できるというのもフッ素塗料の大きな特徴となっています。
フッ素塗料を使用して得られる効果
特徴はすでに紹介したのでそこから得られるメリットを紹介します。
塗膜の寿命を長くできる
フッ素塗料最大のメリットは耐用年数の長さです。この塗料の耐用年数は15~20年程度と言われていて、一般的な塗料と比べると約2倍ほどの耐用年数の長さを誇ります。
状態の良い場合は30年ほど塗装をおこなわないということもあるようですがそれはおすすめできません。
塗料の耐用年数は塗料メーカーがしっかり研究したうえで出しているものなので、それを超える年数になった場合は塗料の機能に保証はないと考えましょう。
耐用年数を過ぎた場合は新たに塗装を施すことをおすすめします。
塗装回数の削減になる
前で紹介したように、フッ素塗料の耐用年数は15~20年と塗料の中でもトップクラスの長さを誇ります。それゆえ、長い目で見たときに塗装回数の削減をすることができます。
一般的に外壁塗装は10年ごとにおこなうのがいいとされていますが、価格の高い良い塗料を使用しているということで、それより長く塗装を長持ちさせることができます。
一般的なウレタン塗料やシリコン塗料では20年に2回、30年に3回と塗装の手間や費用がかさんでしまいますが、フッ素塗料では40年に2回のように塗装回数を削減することができますので、コストの削減も期待できるのです。
フッ素塗料は高価なものになりますが、耐用年数が長いので長い目で見るとお得ということができるのです。
また外壁へ気を使うことも減りますので建物の持ち主の方はラクをすることができます。
きれいな光沢に仕上がる
フッ素塗料は親水性を高めるためにツヤあり塗料となっています。それゆえ塗装面がピカピカになり、まるで新築の物件のような仕上がりにすることができます。
建物全体がとてもきれいに見えるようになるので、古くなってしまった建物でも見違えるようにキレイな外観にすることができますよ!
長い耐用年数、きれいな外観、多くの特徴を求めるようでしたら、一度フッ素塗料での塗装を検討してみても良いかもしれません。
フッ素塗料のデメリット
塗料の持つメリットとデメリットの両方を理解したうえで外壁塗装に使用する塗料を決めましょう。
費用が高い
フッ素塗料は高機能であることはもちろん、まだまだ需要が少ない塗料ですので費用が高くなってしまいます。現在一番主流となっているシリコン塗料が2500~3500円/㎡というのに比べ、フッ素塗料は3500~4500円/㎡と費用に大きな差が生じています。
費用の差が一番開いてしまう場合で約2000円もの差が出てしまうのですが、フッ素塗料は費用が高いだけでなく、機能や耐用年数に優れているのでコスト以上の効果を発揮することができるといえます。
一般住宅の塗装では馴染みがない
費用が高いということで広く使用されていないので、一般の方には認知されていないという印象です。実際シリコン塗料は知っているけどフッ素塗料は知らないという方は多いのではないでしょうか。
塗料としては申し分のないくらい質の良いものなのですが、その単価の高さゆえ手が出しにくくなっていますので広く知られていないようです。
もっとフッ素塗料の認知度が高まって使用頻度が増えるようであれば、もう少し費用が落ちて一般住宅の塗装でも手が出しやすくなるかもしれません。
建物への直接的な延命効果はない
塗料は建物を保護してより長く建物を維持するためのものですので、寿命を長くするという効果はないです。ただ、なにもメンテナンスしないよりは寿命は延びますので塗装は必ずおこないましょう。
直接的に建物の寿命を延ばすということにはなりませんが、塗装をおこなうことで建物より長く良い状態で維持することができます。
ツヤなしがない
フッ素塗料にはツヤアリ塗料しか存在しません。その理由には先にも記したように親水性を高めるということもあります。
ツヤありしいかないので、外壁をマットな仕上がりにしたいという方はフッ素塗料は向いていませんので選ばないようにしましょう。
つや消しはフッ素塗料の特徴を考えるとできないので、ツヤありに妥協のできない場合はおすすめできません。
フッ素塗料のツヤは親水性に深く関わっているのでツヤなしでは効果を発揮することができないのです。
フッ素塗料での塗装はとてもツヤが出ますので、まずはサンプルで仕上がりを確認することをおすすめします。
業者の腕によって完成度が違ってくる
あなたが依頼する業者が、下地調整や古い塗料をきちんと洗浄して落とさなかった場合、どれだけ効果のある塗料を使用しても長い耐用年数は実現しません。古い塗料の上から新たに塗料を重ねて塗ってもすぐに剥がれてしまいます。
フッ素塗料は機能性や特徴が豊富なゆえ、塗装に失敗すると塗料としての効果が落ちてしまい、普通の塗料と変わらなくなってしまいます。
機能性が豊かであることで失敗は許されないのです。
そこでフッ素塗料塗装の際には、あなたが信頼できる優良業者を見つけてそちらに塗装をお願いするしかないのです。
フッ素塗料はとても高額な塗料ですので、なるべく良い業者にお願いしましょう。
フッ素塗料の費用相場は平均単価3500~4500円
これは先にも紹介したようにほかの塗料と比べて高い金額となっています。
塗料の種類 | 耐用年数 | 単価/㎡ |
---|---|---|
アクリル塗料 | 4~7年 | 1000~1200円 |
ウレタン塗料 | 6~10年 | 1800~2000円 |
シリコン塗料 | 8~15年 | 2500~3500円 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 3500~4500円 |
光触媒塗料 | 10~15年 | 5000~5500円 |
費用は他の塗料に比べて割高となっていますが、耐用年数がとにかく長いというのが特徴です。
20年間外壁塗装に気を使わなくていいのであれば嬉しいですよね。
ただ現在の主流塗料はシリコン塗料となっています。
費用が安く耐用年数もフッ素塗料には劣りますが比較的長いということで人気です。
おすすめのフッ素塗料
塗料メーカー | 塗料の名称 | 単価/㎡ |
---|---|---|
日本ペイント | ファイン4Fセラミック | 2670円 |
スーパーオーデフレッシュF | 3490円 | |
水性サーモアイウォールF | 3500円~ | |
ファインサーモアイウォール4F | 4320円 | |
関西ペイント | アレスアクアセラフッソ | 4300円 |
セラMフッソ | - | |
アレスクール水性F | 4300円 | |
アレスアクアフッソII | 3600円 | |
エスケー化研 | クリーンマイルドフッソ | 2800円 |
水性セラタイトF | 2600円 | |
水性弾性セラタイトF | 2800円 | |
弾性セラタイト | 3400円 |
これらのメーカーからはほかにも多くのフッ素塗料が出ているのですが、今回は抜粋しておすすめの塗料を紹介させてもらいます。
フッ素塗料の相場は3500~4500円/㎡と紹介したのですが、エスケー化研から出ているフッ素塗料はとても安くなっています。
ただ耐用年数はしっかり15~20年持つようです。
フッ素塗料での塗装を業者に依頼するポイント
ここからは、フッ素塗料での塗装を業者に依頼する時に注意すべきポイントを解説します。
取扱いに慣れた業者へ依頼をする
フッ素塗料の扱いに全ての業者が精通している訳ではなく、依頼する際は注意が必要です。外壁塗装で主に用いられるのはシリコン塗料とウレタン塗料の2つで、フッ素塗料が用いられるケースはそこまで多くありません。
フッ素塗料の取り揃えが元々ある業者でないと、発注に時間と費用がかかるケースもあります。
単価をしっかり比較する
フッ素塗料は単価の水準が高いので、商品ごとの価格差も大きくなります。単価は1㎡あたりの金額で表示されるので、金額的には大した差がないように感じます。
しかし、塗装費用は単価×塗装面積で算出するので、単価の差が大きな違いになってしまいがちです。
フッ素塗料を選ぶ際は、単価の違いをしっかりと比較しましょう。
フッ素塗料を使うのがおすすめの人
ここからは、フッ素塗料の仕様をおすすめする人の特徴を解説していきます。
こまめなメンテナンスを控えたい人
フッ素塗料は耐用年数が非常に長く、定期的なメンテナンスをしなくても長持ちします。防汚性・防カビ性にも優れており、こまめな清掃も必要ありません。
塗装工事の効果をできるだけ長持ちさせて、手を加えなくても良い環境を望む方におすすめです。
長く家に住む予定の人
フッ素塗料は初期費用が割高ですが、長期間塗り替えなくても良いことを考えると、長く住めば住むほどトータルでお得になります。全面的にフッ素塗料で塗装する予算がない方は、劣化の進行が速い屋根などの部分にのみ使用することで、効率よく塗装回数を減らすことが出来ます。
知識・経験のある業者に塗装の依頼をしよう
もし失敗してしまったらフッ素塗料の持つ特徴や効果がうまく発揮できなくなってしまいます。
それを避けるためにはフッ素塗料に関して知識を持っている方業者、フッ素塗料の扱い経験が業者に塗装の依頼をしましょう。
もし業者選びに困っているようなら外壁塗装の「一括見積もりサービス」を利用してみましょう。