
マンションを売る方法!売れないマンションを高く売却する流れ・成功のコツ
不要なマンションを売りたいと思っても、まず何から手をつければ良いかわからない…そんな人が山ほどいます。
まだ査定にも出してないのに、ネットの「マンションを売ると100%損!」なんて記事を読んで勝手に落ち込んでる…あなたもそのタイプではありませんか?
マンションを売る人は、ただただ不動産屋の言うことを聞いて結果失敗した人と、自分で積極的に対策をして高く売った人の2通りに分かれます。基本的な知識を知っているだけで成功率は大幅にアップするのです。
今回はマンション売却を検討している方のために、マンションを売る流れからかかる税金・高く売るコツまで徹底的に解説していきます!
➝マンションを売りたい!売却を成功させる秘訣をポイント・体験記ブログから詳しく解説
- マンション売却の流れは6ステップ!それぞれの手続き内容を解説
- マンションを売る方法は大きく分けて6種類
- マンション売却を成功させるには高く売る方法と早く売る方法の2通りがある
- マンションを高く売る方法
- マンションを早く売る方法
- マンション売却を成功させるために今すぐ出来る方法
- 売れないマンションを高く売るには手残りを増やす意識が重要
- マンション売却は平均3~6ヵ月かかるのが一般的!長めのスケジュール設定をしよう
- マンションを売る時にかかる4種類の税金と計算方法
- マンションを売る最大のネックとなる仲介手数料の仕組み・計算方法
- マンション売却時の譲渡所得税・仲介手数料を節約する方法
- マンション売却を検討するのはどんな時?みんなの売却タイミングをアンケート調査
- 投資用マンション(収益マンション)を売る方法
- 法人が事業用マンションを売る方法
- 事故マンションを売る方法
- 住宅ローン残債のあるマンションを売る方法!早く売るのが正解ではない?
- 築浅・ワンルーム・タワマン…タイプ別にマンション売却の方法を解説
- マンション売却を成功させるにはどの不動産会社と契約するかが最も重要
- マンション売却は複数社の査定額を比較するのが大切!
- マンション売却の成功とは?事前に考えておきたい目標設定の仕方
- マンション売却には運とタイミングが影響!売れない時期も諦めない
- マンション売却の注意点!こんな時はどうする?
- マンション売却の体験談!みんなの売却方法を調査
- マンション売却に関するよくある質問集
マンション売却の流れは6ステップ!それぞれの手続き内容を解説
- 査定依頼
- 媒介契約
- 販売活動
- 内覧
- 契約
- 決済
マンション売却の流れは、以上の6ステップで進んでいきます。
今回は、特にはじめてマンション売却に取り組む方に向けて、手続きの流れと一つ一つの手続きの方法を詳しく紹介していきます。
①マンションの査定を仲介業者へ依頼
まず、売りたいマンションがいくらで売れそうか、不動産会社に査定をしてもらいます。
どの不動産会社に依頼をしても査定額は出してくれますが、マンション売却は査定➝価格が気に入れば契約の流れで進むので、査定を依頼する業者は契約先の候補であるべきです。
単に近場の業者というだけでなく、検査・保証サービスや担当者の人柄などもしっかり考慮して査定依頼をしましょう。
査定を依頼してから媒介契約まで約1~2週間かかりますが、このときに以下の3点を意識するのが大事です。
- マンション売却の理由を整理し、本当に売るべきか考える
- 住宅ローンの残債を確認
- 必要書類の準備
②査定額に納得すれば媒介契約を結ぶ
複数の業者に査定を依頼したら、金額を見比べて契約する業者を選びます。
そして、販売活動を業者に委託する代わりに、成約のあかつきには仲介手数料を支払うという契約(媒介契約)を結びます。
媒介契約には3種類の方法がありますが、以下のような内容の違いがあります。
契約の種類 | 契約の有効期間 | 売り手自身が買い手を見つけること | 依頼可能な業者数 | 仲介業者からの報告※ |
---|---|---|---|---|
専属専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | できない | 1社のみ | 1週間に1回、メールか文書で連絡 |
専任媒介契約 | 3ヶ月以内 | できない | 1社のみ | 1週間に1回、メールか文書で連絡 |
一般媒介契約 | 3ヶ月以内 | 可能 | 複数社と契約可能(契約数の上限なし) | なし |
※あくまで最低限の報告義務であり、業者によってはそれ以上連絡があるところもあります。
業者は1社契約してくれた人の物件を優先的に扱うので、よっぽどのことがない限りは(専属)専任媒介契約がおすすめです。
ただ、立地が良かったりデザインが優れていたりする場合、一般媒介契約をおすすめするケースもあります。
媒介契約時の必要書類まとめ
媒介契約時の必要書類 | 具体的な提出物 |
---|---|
①本人確認資料 |
|
②権利関係書類 | 登記済権利書、または登記識別情報 |
③建物に関する書類 |
|
③販売活動時に売り手がすべきこととは?
媒介契約を結ぶと、約2ヶ月から1年の販売活動期間に入ります。
広告掲載や問い合わせへの対応は仲介業者がおこなってくれますが、売り手自身もすべきことがてんこもりです。
その中でも特に重要な手続きが、売り出し価格の設定です。
売り出し価格は売り手自身の独断で決めることができますが、それによって利益と成約にかかる期間が大きく変化するので注意が必要です。
オーソドックスなのが、査定額と同じ価格で売り出す方法です。
適正額ということで買い手も納得しやすいですし、プロのお墨付きがあるので説得力が増します。
利益にこだわりたいなら、査定額よりも高値に設定して売り出すこともできます。
この方法で売れるのが理想ですが、「面積・間取り・立地に対して価格が高すぎる」と思われ、売れ残るリスクもあります。
逆に、査定額より価格を下げて売り出す方法もあります。
金銭的には損ですが、お得物件なので早期に買い手がつきやすく、急な転勤がある方などにおすすめの方法です。
自分はどの方法が良いのか、しっかり考えていきたいですね。
④購入希望者が出たら内覧準備へ
広告をポータルサイトなどに掲載してしばらく経つと、仲介業者に内覧希望の問い合わせが来ます。
「その日は都合がつかない」などあるでしょうが、売買は買い手が気に入ってお金を出してくれないと成立しないので、なるべく彼らのスケジュールに合わせて時間を空けましょう。
マンションの内覧は、主に以下のようなところが見られます。
- 入室時の第一印象(明るさ・広さ・においなど)
- 眺めの良さ
- 方角・日当たり・風通し
- 水回り
- キッチンの広さ・位置
- 天井・壁のキズや汚れ
- 床の傾き・軋み
- バルコニーの広さ
- ドア・窓をスムーズに開閉できるか
- 水栓
- 給湯器
逆に言えば、こうした良く見られるポイントは事前に改善しておき、当日はPRできるくらいの余裕が欲しいですね。
→マンション売却時の内覧準備のポイント16選!前日・当日はこれをすべし!
⑤売買契約・決済
内覧が終わり、買い手が納得をすると次に価格交渉・売買契約がおこなわれます。
まず価格交渉に関してですが、基本的に買い手優位で進むのである程度の値下げは覚悟しましょう。
→マンション売買の引き渡しの注意点!契約内容・キャンセル・手付金に気を付けよう
ただ、後述しますがパンフレットなど客観的な書類を多く持っていると、値段にケチを付けられたときに反論しやすいのでおすすめです。
売買契約は、買い手と売り手が集まり、契約書を読み上げて最終確認をします。
確認する内容は主に以下の項目です。
- 売買物件の表示
- 代金や手付金などの支払い日
- 土地の実測・土地代金の精算
- 所有権の移転・引き渡し
- 付帯設備の引継ぎについて(例:エアコン等の処分)
- 税金の精算
- 手付の解除
- 引き渡し後に天災等があった場合の取り決め
- 契約違反時のペナルティ
- ローン特約
- 瑕疵担保責任
また、売買契約には以下の必要物を持参していきます。忘れがないようにしましょう。
手付金など | 代金の2割程度を領収書とともに持参するのが一般的。契約解除が起きた際の処理に使う |
---|---|
印紙 | 売買契約書に貼る。 |
印鑑 | なるべく実印を持参 |
仲介手数料 | 現金・振込・小切手のいづれかが一般的 |
本人確認書類 | 運転免許証か健康保険証などが一般的 |
マンションを売る方法は大きく分けて6種類
マンションを売る方法はオーソドックスなものからマイナーなものまで大きく分けて6種類あります。
- 仲介売却
- 業者買取
- オークション売却
- リースバック
- 任意売却
- 個人売買
売り方が変わることで価格や費用も変わってくるので、無難にオーソドックスな方法を選ぶ前に、他の売り方も一度検討してみることをおすすめします。
仲介売却は高く売れるが成約まで時間がかかる
仲介売却はマンションを売る方法の中で最もオーソドックスです。
仲介業者に売却活動を依頼し、販売営業や広告PRをしてもらいながら、購入希望者とのマッチングを測ります。
プロに売却を依頼できるので安心できる上、適正価格で売ることができるのでおすすめです。
ただ、仲介売却の仕組みは適正価格で売り出し、買い手が誰か現れるまで待つという方法なので、いつ売れるかが非常に予測しにくいという難点があります。(平均3~6か月ほどかかる)
転勤などの予定があって早期成約が必須の場合はおすすめしません。
業者買取は価格が下がるが成約までスピーディ
2番目に利用者が多いのが、売りたいマンションを業者へ直接買い取ってもらう方法です。
仲介売却と違って最初から誰が買主になるのか決まっているので、販売活動をおこなう必要がなく、1か月以内には換金・引き渡しが可能です。
近隣にチラシを撒く作業もなくなるので、プライバシーを守りたい方におすすめです。
ただ、業者買取は仲介売却に比べて、代金が6~8割ほどに落ち込んでしまうのが大きなデメリットです。
これは、再販にかかる費用を差し引いていること、相手がプロなので厳しい目利きをされることが理由に挙げられます。
マンションの平均売却価格が1,000万~3,000万円だとすると、代金が最大4割減るというのは非常に大きな痛手です。
本当に早く売らなければいけない理由があるなら業者買取がおすすめですが、楽して売りたいといった理由で買取を依頼するのは非常に勿体ないので注意しましょう。
オークション売却は透明性が高く安心して売れる
不動産のオークション売却は、その名の通りネットオークションにマンションを出品し、期限までに最高額で落札した方に向けて売却をする方法です。
仲介売却などと比べて不公平さを感じにくく、価格の付く・付かないが非常にわかりやすいです。
オークションで入札が盛り上がれば、それまであまり興味を持たなかった方まで殺到するようになり、相場以上で売れる可能性が高まります。
オークションは期間が決まっているので、短期間で、最大限の金額でマンションを売りたい方におすすめです。
ただ注意点として、マンションのオークション売却はまだまだメジャーとは言えず、出品された物件を不動産会社も見逃している可能性があります。
また、最高額で落札した方に必ず売る仕組みなので、売主側で相手を選べないのが難点ではあります。
マンション売却後も住み続けたいならリースバックがおすすめ
リースバックはマンションを業者に買い取ってもらった後に賃貸契約を結び、賃貸物件として住み続ける方法です。
マンションから引っ越すことなくまとまったお金を手にいれることができ、得たお金は自由に利用することができるので、老後資金を蓄えたいシニア層や資金繰りをしたい事業者などに人気です。
ただ、リースバックは売り方としては業者買取になるので、実勢価格より代金が下がってしまうことを考慮しなければいけません。
また、賃貸契約では敷金・礼金がかかってくる上、買取で得た代金を期限までに回収するような賃料設定になります。
※リースバック期間を10年に設定する場合、毎月の賃料は買取価格÷120か月で計算。
リースバックを依頼してから期限まで住み続ける場合、トータルで赤字になる可能性が非常に高いので注意しましょう。
ローン滞納中のマンションは任意売却がおすすめ
任意売却は、ローン滞納が長引いている、またはローンを完済できる見込みがないマンションを売る方法です。
任意売却業者の仲介のもと、債権者と交渉をおこなって売却を許可してもらった後は、仲介売却と同じ流れで売るようになります。
裁判所から差し押さえられて競売にかけられる前に、実勢価格に近い金額で売却することができます。
任意売却で得た代金で残債を返済しきれなくても、その後に残債を分割返済することが可能です。
個人売買は仲介手数料を0に出来るがリスクもある
個人売買は不動産会社の協力を仰がず、売却希望者と購入希望者の2者間で話を進めていく方法です。
仲介手数料が一切かからない他、2人の話し合いで自由に契約内容などを変えていけるのが魅力です。
ただ、不動産売買には難しい取り決めも多々あるので、両者が専門家に近い知識を持っていないと、大きな失敗をするリスクがあるので注意しましょう。
個人売買では自由に金額を設定することができますが、近しい間で安値の取引をおこなうと、実質贈与とみなされて高額の贈与税を請求されることになります。
不動産会社に依頼をしない場合も、司法書士や税理士などに相談をするようにしましょう。
マンション売却を成功させるには高く売る方法と早く売る方法の2通りがある
マンション売却を成功させるためには、以下の2通りの方向性で売っていくようになるかと思います。
- マンションを高く売る
- マンションを早く売る
まず、多くの方がマンションの高額売却を望んでいるかと思います。
少しでもマンションを売ることで、その後の引っ越し費用や生活費などに捻出することもできます。
一方、マンションを早く売りたいということを目標にしている方も多いでしょう。
転勤まで時間がない方などは、通常は時間のかかりがちなマンション売却を平均時間よりも早く進めていく必要があります。
マンションを高く売るか、早く売るかによって方向性が大きく変わるので、どちらを一番に目指すかは早めに決定しておくことをおすすめします。
マンションを高く売ることと早く売ることは両立しにくい
マンションを高く売ることと、早く売ることは両立しにくいので注意しましょう。
どんな商品でも同じですが、高く売れる商品というのは、圧倒的に性能の良い商品や、高値を出してくれる顧客以外は受け付けない商品。早く売れる商品は質が高いのにリーズナブルなものでしょう。
マンションも同じいで、あるマンションを高く売るには時間をかけて高額購入してくれる方を探す必要があります。
一方、早く売るには価格を若干下げて、お買い得だと購入者に思われる必要があります。
このように、高く売ることと早く売ることは特定のマンション以外両立できないので、最初に方針を決めておくほうが良いのです。
マンションを高く売る方法
マンションを相場以上で高く売るためには、高く売ってくれる業者に依頼をして、じっくりと待つことが大切です。
どの業者もマンションを高額売却できる実力がある訳ではないので、まずは高額売却が可能な業者を見つける必要があります。
ただ、マンションを相場以上で高く売る場合、周辺の競合物件に比べて明らかに金額が高かったりすると成約までに時間がかかってしまうので、長めのスケジュールを立てておく必要があります。
ここからは、マンションを高く売りたい方に向けて、高額売却の方法・ポイントを詳しく解説していきます。
→マンションを高く売るコツ11ヶ条!高値がつくマンションの条件とは?
マンションを高く売るには一括査定サイトの利用が不可欠
マンションを最大限高く売る場合は、複数社の査定額を比較する手続きが不可欠です。
不動産会社の査定額は各社が「ウチならこれくらいの金額で売れる」という意思表示なので、比較して高額査定をしてくれた業者に依頼をすれば、その分だけマンションが高く売れやすくなります。
つまり、出来るだけ多くの不動産会社の査定額を比較できるかどうかが、高額売却のポイントとなってくるのです。
複数社の査定額を比較するためには、一括査定サイトを活用しましょう。
一括査定サイトを活用することで、マンションの査定に対応する複数社へ一括で査定依頼をすることができます。
自力で周辺業者に査定を依頼することもできますが、マンション売却に対応する優良業者は他県にいたりもするので、1社ずつ連絡を取っていくと見落としてしまいます。
優良業者を見落とさず、かつスムーズに業者を比較するためにも、無料の一括査定サイトをスムーズに活用していきましょう!
マンションを高く売る際は売り出し価格を交渉する必要がある
マンションの売却価格は、必ずしも査定額に沿って設定しなければいけない訳ではありません。
査定額をある程度は度外視して、売主の希望に合わせて売り出し価格を決めることもできます。
ただ、余りにも査定額と売り出し価格がかけ離れている場合は、不動産会社の側で売却のストップをかけてくる可能性があります。
売れ残りを防ぐためには不動産会社の意見も一理ありますが、少ない可能性にかけて高額売却を成立させるためには、短期間でも良いので高めに売り出す必要があります。
この金額で高く売る根拠は何か、勝算はあるのか、売れ残った場合はどう対応するのかなどを事前に考えておきましょう。
マンションを高く売るには掃除・整理整頓を徹底しよう
マンションを高く売るには、掃除や整理整頓に力を入れる必要があります。
マンションを掃除したところで、プロの目から見た物件の評価は高まる訳ではありません。
ただ、実際にマンションを買ってくれる買主は不動産知識は素人なので、キレイな外見のマンションにどうしても惹かれてしまうものです。
マンションを相場以上で高く売り出す際は、掃除に力を入れて、高くつけた金額に外見が釣り合うようなイメージにもっていくことをおすすめします。
マンションが高く売れるタイミングで売却する
マンションは売却時期によって、同じ条件でも価格が上下するようになります。
好況のタイミングや、周辺で都市開発や道路開通、大型ショッピングモールの建設などが進んでいるタイミングではマンションが高く売れやすくなります。
逆に周辺エリアで少子高齢化が進んでいる場合や、隣町に同じブランドのマンションが建築されているタイミングは高値で売れにくいので注意が必要です。
タイミングに気を付けて売ることで、マンションを相場より高く売ることができます。
マンションを早く売る方法
マンションを早く売るためには、高く売る場合とはまた違った方法を取る必要があります。
ここからは、マンションの早期売却のコツを詳しく紹介していきます。
→マンションを早く売りたい!早く売る3つの方法で売却期間を3か月以下に短縮
マンションを一刻も早く売るには買取がおすすめ
マンションを一刻も早く売るためには、業者買取がおすすめです。
業者買取を選択すれば、不動産会社に最短期間でマンションを引き渡すことができます。
ただ前述の通り買取は実勢価格の6~8割ほどまで下がってしまうので、早く売りたい場合の最終手段として利用することをおすすめします。
マンションの売り出し価格を相場(査定額)以下に設定する
マンションの売り出し価格は、各社の査定額を基準に設定することができます。
各社の査定額にはある程度のズレが生じるものですが、基本的にはその業者が思うマンションの適正価格と考えることができます。
売り出し価格の設定時に、査定額よりも値段を下げて売り出すことで、買主にお買い得と思わせて、早期成約を見込むことができます。
ただ、あまりにも価格を下げてしまうとマンションを売る意味がなくなってしまうので、何段階かに分けて少しずつ値下げしていくことをおすすめします。
専属専任媒介契約を結ぶ
マンションの仲介売却時は、3種類の媒介契約の方法があります。
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
早くマンションを売りたい場合は、専属専任媒介契約をおすすめします。
この契約方法は最も業者と依頼者の行動を厳しく成約する方法ですが、業者からすれば途中で業者変更されるリスクが低く、成約時には確実に仲介手数料を得られるので販売活動に費用をかけてもらいやすくもなります。
また、同時期に多数の案件を抱えている業者なら、専属専任媒介契約を結ぶことで優先的に販売してもらいやすくなります。
専属専任媒介契約を結ぶことを条件にキャンペーン利用ができる業者も多いですよ。
不動産会社からの連絡には素早く回答する
不動産の営業マンは人・会社によっては顧客のために時間を一切取れず、忙しい間をぬって連絡してきている可能性も十分あります。
不動産会社が連絡をしてきたら、出来るだけ1時間以内に回答をするようにしましょう。
回答時間が少し遅れることで、営業マンの行動が数営業日遅れ、それが募り募って、成約時期が数週間ズレる可能性もあります。
掃除をすると内覧の成功率が格段にアップする
業者と契約すると、マンションの宣伝をチラシやネット広告を使っておこなっていきます。
物件のPRが上手い業者なら、SUUMOやアットホームなどの大手ポータルサイトに広告を掲載し、1日5件以上の問い合わせ・内覧希望の連絡を集めます。
その後、購入希望者の物件見学=内覧を行いますが、この内覧がマンション売却では最大の関門となります。
なぜなら、購入希望者が広告を見て受ける印象と、実際に物件を見た印象にギャップが生まれやすいからです。
このギャップを埋め、買い手の期待に応えることが、内覧の成功につながります。ここからは、内覧成功のポイントをいくつか紹介していきます。
玄関・水回りは重点的に掃除する
「人の最初の印象は見た目で9割決まる」なんて言いますが、マンションも扉を開けて目に飛び込む玄関や奥のリビングの様子が、部屋全体の印象を大きく左右します。
玄関の整理整頓・清掃や、人が入ってきたときに日光が入ってくるように物を避ける、カーテンを開けておくといった対策をしておきましょう。
また、水道、お風呂、トイレなどの水回りもしっかり掃除しておきましょう。
水アカなどが目立ちやすい部位なので、放置していると”中古感”が出てしまいます。購入希望者は中古と言えど新築同様のきれいさを期待して来るので、自分でできるところまでは綺麗にする、どうにもできない部分はクリーニング業者に頼むのがおすすめです。
交渉・契約前にできるだけ書類を集めよう!
査定報告書、住民票、売買契約書など、交渉・契約前には必要書類をそつなく集めるのが大切ですが、必要書類にも以下の2点を準備するのをおすすめします。
- マンションの管理規約書
- 新築時のパンフレット
マンションの管理規約は、ペッの飼育の有無、室内での喫煙の可否など、利用する上でのさまざまなルールが記載されています。これがあると買い手が引っ越し後の生活をイメージしやすくなり、契約を結びやすくなります。
次に持っておきたいが、マンションが新築されたときのパンフレットです。
広告代理店などのプロが書いているで、物件PRの参考になりますし、間取りや構造などを相手に伝えやすいです。
近くのレストランのパンフレットも有効?
買い手が気になるのは、マンションの間取りや面積だけではありません。
どこで買い物をすれば良いのか、辺りは静かか、趣味をエンジョイできる環境かなど、引っ越し先の地域についても気になっています。
そこでおすすめしたいのが、自分の好きな場所の写真や、お店のパンフレットなども用意しておき、契約時に見せてあげる方法です。
買い手は引っ越し後の生活により期待を膨らませることができ、高値で落札される可能性も高まりますよ!
マンション売却を成功させるために今すぐ出来る方法
マンション売却を成功させるためには、築年数やアクセスの良さなど“変更できないポイント”も重要ではあります。
ただ、その他にも売主が対応できる細かいポイントの積み重ねで、売却価格を上げることは十分可能です。
ここからは、マンション売却を成功させるポイントを詳しく解説していきます。
部屋の修繕履歴をまとめておく
マンションの購入を検討している方は、もしかしたら購入後に高い費用の支払いが発生するのではないか?と心配しています。
表面上は良いマンションに見えても、設備の劣化が激しければ購入後すぐに修繕費用がかかってしまい、結果的に損をしてしまいますよね?
こうした不安を取り除くために、売却前にこれまでの修繕履歴を簡単にまとめてあげましょう。
その内容を購入希望者に共有すれば、大体いつ、いくら必要になるのかが分かります。
ご近所づきあいを改善しておく
マンションの部屋を購入するリスクとして、気の合わない住民が住んでいるかも知れないという点があげられます。
一戸建て住宅と違い、近所との距離が近いのが難しいところです。
実際、購入希望者はかなり詳しく近隣住民はどんな人か、騒音には厳しくないかなどを聞いてきます。
もしあなた自身が近隣との関係を気づけていない場合、何を言っても嘘っぽく聞こえてしまいます。
逆に近所付き合いが良ければ、事前に購入希望者へ合わせて、グッと成約に近づけることもできます。
成約の最後のポイントとして、ご近所づきあいが関わってくるケースは意外に多いのです。
内覧の対応は女性側(妻)を立てるべし
家に対する評価の仕方は、男性が理想的・女性が現実的な傾向にあると言われています。
実際、内覧でチェックされるのは台所の広さや水回りなど、女性のほうが目を配っている箇所のほうが多いです。
夫婦のどちらか一方が内覧の代表に立てる場合は、妻を立てることをおすすめします。
内覧の導線・シナリオを立てる
内覧はまず玄関を入って、リビング・キッチンを確認し、そこから奥の部屋を見ていく流れになります。
訪問者がどんな行動をするか100%は予想できませんが、ある程度のシナリオを立てることはできる訳です。
例えばどうしても見せたい部屋や眺めがあるなら、そこに向けて引き付けをすることもできます。
こうしたシミュレーションが、本番にはかなり役立ちます。
売れないマンションを高く売るには手残りを増やす意識が重要
売れないマンションを高く売るのは容易なことではありません。
ただ、売却価格-税金・手数料の手残り価格を最大限増やすことは十分できます。
マンションが売れないのは、築年数が古くなっているというのが大きな理由です。
ただ、築年数が古くなるほど税金も安くなるので、手残りから考えると意外に売却代金ほどの価格の乖離はない可能性も十分あります。
更に不動産会社によってはキャンペーンを実施しているところもあり、そちらを合わせれば特典込みで手残りをより多くすることもできます。
売れないマンションを無理に売ろうとすると、逆に売れなくなるので、視点を変える必要があります。
マンション売却は平均3~6ヵ月かかるのが一般的!長めのスケジュール設定をしよう
マンション売却は手続きが多く、スムーズに進んだとしても数か月はかかってしまいます。
中には1年近くかかるケースもありますが、運とタイミングも売り手と買い手のマッチングで重要なので、必ずしも販売期間が長引くのが悪いことではありません。
ただ、前述のとおりマンションを売る際に感じるストレスは多くが「売りたいのに全然売れない…」というところから来ています。
あまりにストレスが溜まると、成約を急ぐあまり買い手の人柄をじっくり見ようとしなかったり、一方的な値下げ交渉もハイハイと応じてしまうことが多いです。
そのときは「やっと売れた…」という達成感があっても、高額な資産をおざなりに手放せば後々振り返って必ず後悔します。
こうした後悔をしないためにも、「〇〇万円まで値下げをしても、それ以下は絶対下げない」というように、自分の中に基準を設けておくのが大事です。
マンションがなかなか売れないなら一旦契約を解除するのも一つの手!
マンションを売り出したものの、成約まで至らず悩んでいる方は、一度売却を休止するのも一つの手です。
現在、中古建物を買う人の多くはSUUMOやライフルホームズのようなサイトから希望の物件を探します。
ただ、こうしたサイトは新着掲載されたものから表示される仕組みなので、売り出し期間が延びるほど人目に付きにくくなります。
広告が買い手に届かないのに、「価格が高すぎるのかなあ…」など関係ないところで悩むのは無駄にストレスをためるだけです。
この場合は、一旦マンション売り出しをやめ、売り出し価格をもう一度考え直した上で新たに売りましょう。
広告が上位表示されれば、あっという間に成約するケースも多いですよ!
マンションを売る時にかかる4種類の税金と計算方法
マンションを所有していると固定資産税、都市計画税、場合によっては相続税などがかかりますが、売却する場合も新たに税金が課されます。
マンションを売る際にかかる税金は、以下の4つです。
- 印紙税
- 登録免許税
- 譲渡所得税
- 消費税
ここからは、それぞれの税金の内容について解説していきます。
印紙税
印紙税は、売買契約書に印紙を貼って提出します。
課税額はマンションの売却額に比例して、以下のようになります。
売却額 | 課税額 |
---|---|
10万円~50万円 | 400円 |
50万円~100万円 | 1,000円 |
100万円~500万円 | 2,000円 |
500万円~1,000万円 | >1万円 |
1,000万円~5,000万円 | 2万円 |
5,000万円~1億円 | 6万円 |
1億円~5億円 | 10万円 |
5億円~10億円 | 20万円 |
10億円~50億円 | 40万円 |
50億円超 | 60万円 |
印紙は買い手に提出する分と自分が保管する分に貼るのが一般的なので、上の金額を2倍したのが出費となります。
自分の保管分には印紙のコピーを貼って節税することもできますが、この場合、書類の証明力は落ちるので注意しましょう。
登録免許税
中古マンションを売却するときに住宅ローンがまだ残っているケースはかなり多いです。
住宅ローンは建物を担保にしているので、買い手に渡すときにはこの担保を外さなければいけません。
単純にローンを完済するだけでは担保は外れず、抵当権抹消登記という手続きをおこなうのですが、その際に登録免許税として土地・建物合わせて2,000円がかかります。
さらに、住み替えの場合は住所変更登記も必要ですが、この際も免許登録税として1,000円がかかります。
譲渡所得税
マンション売却利益が出た場合、すなわち購入費よりも売却額が大きかった場合、譲渡所得税がかかります。
譲渡所得税は譲渡所得×税率で求められますが、肝心の譲渡所得は以下の計算式で算出されます。
取得費用とは、マンションの購入価格や、購入手続きにかかった費用(仲介手数料、登記費用など)の合計額です。
マンションは価値が築年数の経過により低下するので、その分(減価償却費)を差し引きます。
※不動産の減価償却に関する詳しい情報はこちら!
更に、譲渡所得にかけられる税率ですが、これはマンションの所有期間が5年を超えるかどうかで大きく変わります。
詳しくはこちらをご覧ください
譲渡所得税は確定申告をして納める
譲渡所得税というのは通称で、実際は所得税と住民税に加算されるのがこの税金の特徴です。
譲渡所得税が発生したら、引き渡し年の翌2~3月に確定申告をおこないます。
➝不動産売却後の確定申告の流れ!申告時期から必要書類の書き方までわかりやすく解説
確定申告のタイミングで、まず所得税を支払います。
その後、5月頃に住民税納付書が届きます。こちらに納税額の記載があるので、基本的には6月・8月・10月・翌1月の末日に、年4期に分けて納付をします。
ちなみに、末日が土日の場合は翌月曜日が納付期限となります。
消費税
投資用マンションを売却すると、建物の部分に消費税がかかります。
ただ、納付をするかどうかは、2年前の課税売上が1,000万円超である場合のみです。
普段買い物をするときは消費税はあまり気になりませんが、中古マンションが1,000万円で売れたら8%の80万円を支払わなければいけません。
売却検討者は、事前にこうしたリスクを理解しておきましょう。
マンションを売る最大のネックとなる仲介手数料の仕組み・計算方法
譲渡所得税は高額ですが、課税は売却費用>購入費の場合のみです。
通常は築年数が経過すればマンションの価値はその分下がるので、税金がかかるケースは滅多にありません。
その一方で、不動産にマンションを売るよう依頼した全ての方にかかってくるのが仲介手数料です。
仲介してくれた業者に報酬として支払う手数料で、売却価格に比例して費用は高額になっていきます。
取引額 | 仲介手数料(法定の上限額) |
---|---|
200万円以下 | 売却額×5% |
200万円超400万円以下 | 売却額×4%+2万円 |
400万円超 | 売却額×3%+6万円 |
マンションが500万円で売れた場合、仲介手数料は500万円×3%+6万円=21万円となります。
上で挙げたのは法定の上限額(仲介手数料として顧客から取れる最高額)ですが、慣例上この金額をピッタリ払うケースがほとんどです。
→仲介手数料の相場はいくら?なぜ払うの?根拠・計算方法・値引きのコツマンション売却時の譲渡所得税・仲介手数料を節約する方法
マンションを売る多くの人が気をつけたい2大コストは、譲渡所得税と仲介手数料です。
まず仲介手数料について説明しますが、こちらは3つの方法で節約することが可能です。
- 値引き交渉を成功させる
- 大手業者の値引き特典を使う
- 季節のキャンペーンを利用する
素人がプロに値引き交渉をするのは難しいので、最初から値引きサービス・キャンペーンが用意されているところと契約するのが最もスムーズでしょう。
次に譲渡所得税ですが、一番シンプルな節税方法は取得から売り出しまでの時間をおく方法です。
所得税 | 住民税 | 合計税率 | |
---|---|---|---|
短期譲渡所得(5年以内) | 30% | 9% | 39% |
長期譲渡所得(5年超) | 15% | 5% | 20% |
税率は所有期間5年を超えると上のように半減するので、これを待つのも一つの手です。
更に、所有期間が10年を超えると軽減税率の特例でさらに課税額が下がります。
譲渡所得(円) | 住民税の税率 | 所得税の税率 |
---|---|---|
6000万円以下 | 10% | 4% |
6000万円超 | (譲渡所得-6000万円)×15%+600万円 | (譲渡所得-6000万円)×5%+240万円 |
その他にも、今のマンションを売って新居に住み替える場合は、買い換え(交換)特例を使い、所得と損益通算することができます。
利用できる条件が買い換え特例は厳しいので、こちらを事前にチェックしておきましょう。
→不動産売却で損失が発生したら税金に注意!繰越控除特例で節税しようマンション売却を検討するのはどんな時?みんなの売却タイミングをアンケート調査
周りは今がマンションの売り時と言っているけど、正直まだまだ住めるし、売らなくてもいいかな…と思っていると、売却のタイミングを逃すことになりかねません。
マンションを売るなんて一生に1回あれば良いほうで、ほとんどの方は未経験です。
知り合いにマンション売却を経験した方も多くないと思われるので、他の人がどんなタイミングでマンションを売りに出しているのか分からない方がほとんどかと思います。
ここからは、マンションを売却した方はどのタイミングで売ることを決意したのかを解説していきます。
住みにくさを感じたので売却するケースが多い
子どもの成長などで、今まで住んでいたマンションが手狭になり、売却をするケースが最も多いです。
築年数や経済状況に捉われるのではなく、売りたい・引っ越したいと思った時に売却をする方がほとんどという訳ですね。
売主目線で言えば、タイミングを見計らって売りに出し、早期成約を取るというのは非常に難しいことが分かります。
期間によって購入希望者が多いタイミングも確かにありますが、基本的には各々が好きなタイミングで物件選びを始めているということです。
特に現在は情報技術の発展により、Web上で全国の物件をオールシーズン閲覧することが可能になっています。
季節による売れやすさ、売れにくさの差は年々少なくなっています。
転勤・離婚など売らざるを得ないケース
急な転勤・離婚などで今のマンションを売らざるを得なくなった方も多いです。
不要なマンションを所有し続けていても税金や管理費がかかって面倒なので、早めに売却をしたほうが楽です。
特に離婚や相続で財産や遺産の分与が必要な場合、換金したほうが細かく分割できるのでトラブルも起きにくくなります。
売り時と言われているタイミングに売る
専門家の意見を参考に、売り時と言われるタイミングに売る方も多いです。
ただ、売り時を見計らって売る方も、その前に間取りと家族構成の不一致など、何かしら売却を検討する要素が発生しているはずです。
問題なく住めるマンションを専門家が言っているから売ってしまうというのはやめましょう。
投資用マンション(収益マンション)を売る方法
投資用マンションを売る際も、売却のフローは通常とほぼ変わりません。
ただ、不動産会社の中には投資物件を専門に扱う業者も多く、こうした専門家を頼ることが売却成功の近道です。
投資物件の専門業者は、仲介売買の傍ら不動産投資セミナーをやっていることも多いです。
セミナーに来た不動産投資を始めたい方に向けて、優先的にマンションを売却してくれるケースもあります。
都心の専門業者に依頼するのがおすすめ
投資用マンションを購入するのは投資家なので、買主の住まいと購入物件が離れていても問題はありません。
首都圏に住みながら他県のマンションを所有している投資家はザラにいます。
不動産投資家が最も多いのはやはり東京なので、都心には彼らをターゲットにした専門業者が多数います。
彼らをターゲットにして売るのが最もスムーズなので、地方にお住みの方も都心の業者との契約を一度検討すべきです。
法人が事業用マンションを売る方法
法人が事業用マンションを売る場合も、売却のフローは通常と変わりません。
ただ、事業用マンションの売却を仲介する専門業者がいるので、そちらと契約することをおすすめします。
法人が事業用マンションを売りに出したことが競合や顧客に知られると、「マンションを処分しているということは、業績が悪いのでは?」という見方をされ株価に影響を与えかねません。
そのため、基本的には専門業者が限定会員や独自のルートを使って、購入希望者を見つけてきます。
そのため、通常のマンション売却よりも業者選びと各社のリサーチが重要になってきます。
また別件ですが、法人がマンションを売る際は他の利益も全て合わせた上で法人税がかけられること、消費税がかかることが通常と異なるので注意が必要です。
→法人・個人事業主による不動産売却でかかる税金まとめ!消費税がかかるので注意事故マンションを売る方法
事故マンションを売ることは、決して簡単ではありません。
まずは、自分のマンションはどこにあるのか、正確に把握する必要があります。
事故マンションと見なされるのは、傷や凹み、柱のゆがみなどだけではありません。
それ以外にも、新しい入居者の安定した生活を脅かすと見なされれば事故物件と見なされます。
欠陥の種類 | 内容 | 具体例 |
---|---|---|
物理的欠陥 | 建物そのものの欠陥 | シロアリ、水漏れ、雨漏りなど |
法律的欠陥 | 現行の建築基準法で違法と見なされるケース | 再建築不可物件、旧耐震基準の物件など |
心理的欠陥 | 精神的に入居者の安定生活を脅かすケース | 自殺や殺人が過去に起きた場合など |
環境的欠陥 | 物件自体に問題がなくても、周辺環境が悪いケース | 周囲に警戒すべき施設・団体がある場合など |
まずは自分のマンションの欠陥を明確にし、それを受け入れてくれる仲介業者を見つける必要があります。
再建築不可物件の売却には注意が必要
事故マンションの条件を上記にまとめましたが、多少騒音があっても、立地や内装を気に入ってくれれば買ってくれる人があらわれる可能性は十分あります。
ただし、マンションが再建築不可物件に当てはまる場合は注意が必要です。
再建築不可物件は自由に建て替え・リフォームができないので、それだけで買主はほぼ付きません。
買い手が全くつかない場合は、買取業者に依頼をするのも一つの手です。
住宅ローン残債のあるマンションを売る方法!早く売るのが正解ではない?
前述の通り、住宅ローン残債のあるマンションは、引き渡し前に完済ができれば問題なく売却することができます。
売却の進め方も一般的な流れでOKですが、売買契約の前に一度ローンを借りている金融機関に問い合わせて、売却する旨の報告と一括返済の申請を進める必要があります。
返済と売却はどちらを優先させるべき?
マンションの売却時期を後回しにすると、その分築年数が経過して売却価格は下がります。
しかし、その期間中は月々の返済が進むので、ローン残債も少なくなります。
どちらがお得なのかは人によって異なるので、相場とローン残高の推移をシミュレーションしてもらい、最適な売り時を決定するようにしましょう。
ただ、特にこだわりのない方は、売却を優先した方が良いです。
住宅ローンの返済はいつでも一定のペースで進められますが、マンション売却は築年数が経過しすぎると価格が一切つかなくなってしまいます。
マンション売却のタイミングを誤ると後戻りできないので、少しでも高く売れるタイミングを選ぶことが重要です。
住宅ローン残債のあるマンション売却の3つのケースと対処法
住宅ローンの残債があるマンションの売却は、以下の3ケースに分けることができます。
- 売却代金でローン残債を完済できるケース
- 売却代金+自己資金でローン残債を完済できるケース
- 売却代金を用いてもローンを完済できないケース
それぞれのケースの内容と対処法を紹介します。
➀売却代金でローン残債を完済できるケースが理想的
ローンが残るマンションを売却し、その代金を使って完済できるのが最も理想的なパターンです。
残金を処理できるだけでなく、余った代金は自由に利用できるのでデメリットは特にありません。
ただ、残債を完済できるほど高く売れるかどうかは築年数・立地などで決まってくるので、努力次第で誰でも達成できる訳ではありません。
このケースに当てはまらない場合は、他の方法を考えていく必要があります。
②売却代金+自己資金でローン残債を完済できるケース
住宅ローン残債が売却価格を上回っているからといって、必ずしも売買が成立しない訳ではありません。
例えば残債が2,000万円で売却代金が1,500万円だとしても、不足の500万円を貯金などから捻出することができれば、売買は成立します。
売主にとって痛手ではありますが、取引自体は可能です。
③売却代金を用いてもローンを完済できない場合は2つの選択肢がある
売却代金を用いてもローンを完済できない場合、普通に売却をすることはできません。
それでも売りたい場合、以下の2つの選択肢が考えられます。
- 住み替えローンを利用する
- 任意売却をおこなう
住み替えローンは、住み替え(今の住まいを売って新居を購入)時に組む住宅ローンに、残債をまとめることが出来るというものです。
非常に便利ですが、住まいを売却して賃貸に引っ越す場合はもちろん利用できません。
お金に困っている方は新居を購入する余裕がないかと思うので、この方法を利用しにくいです。
住み替えローンを利用できない場合は、任意売却がおすすめです。
任意売却はローン残債が処理できそうにない、ローンの返済を滞納している物件におすすめの方法で、任意売却業者が金融機関に交渉をおこなった後、通常通りの方法で不動産売却を進めていくことができます。
ローンの滞納期間が長引くと競売にかけられて、持ち主に利益は入らなくなってしまいます。
任意売却の相場は通常の仲介売却とほとんど同じくらいになるので、ローンの支払いに困る方にはかなりおすすめの方法です。
築浅・ワンルーム・タワマン…タイプ別にマンション売却の方法を解説
マンションと一口に言っても、さまざまなタイプがあります。
タワマンとワンルームの1階なら同じマンションとはいえ、査定額から適切な売り方まで大きく異なるでしょう。
ここからは、マンションのタイプ別に紹介していきます。上で紹介したマンション全体に共通するポイントや流れを合わせてチェックしておいてください!
築浅マンションは売却理由をしっかり伝えよう
買ったばかりのマンションをすぐ売る羽目になったという方も多いです。
離婚をした方から、投資チャンスが早く来たというポジティブな理由の方までさまざまですが、基本的に築年数が浅ければ浅いほど内装や設備もしっかりしており、需要も高いです。
ただ、築年数があまりにも浅いと、買い手はまず事故物件の可能性を疑います。
ルーフバルコニ―付きマンションは売却が難しい…内覧準備には共用部分もチェック!
ルーフバルコニー付きのマンションは通常の物件に比べて高価格が付きやすいです。
ただ、雨漏りや水漏れの可能性は普通のマンションとは比べ物にならないほど高いので、注意しましょう。
また、この手のマンションは買い手もルーフバルコニー目当てで集まるので、いくら自分の部屋を綺麗にしてもルーフバルコニーが期待外れだと成約に結び付きません。
こうした、部屋以外のところに魅力があるマンションは、共用部分の準備をどうやっていくかも考えていきましょう。
デザイナーズマンションはその個性がアダとなることも…大手不動産会社へ依頼するのがおすすめ!
現在、おしゃれなデザイナーズマンションが高い人気です。
こうしたマンションは、同じような競合物件と比較しても付加価値があり、高値売却されやすいです。
ただ、あまりにも個性的なデザインの場合は買い手の趣味趣向と食い違うことも多く、マッチしにくくなります。
デザイナーズマンションの魅力はブランド力ですが、都市部に住む若者ほど、こうしたネームバリューに魅力を感じがちです。
都市部に店舗が多く、ネットを使った宣伝も得意な大手不動産会社に売却を依頼するのがおすすめですよ!
ワンルームマンションは内覧準備と消費税に注意!
首都圏で特に需要が高いワンルームマンションは、居住用の他に投資用としても人気です。
居住目的の場合は、内覧で狭さをいかにカバーするかが重要となりますが、おすすめは天気の良い午後1~2時に内覧の時間を設定し、バルコニー側のカーテンを全開にして換気することです。
バルコニーからリビング、玄関側にまでまっすぐ日光が入るように荷物も整理整頓しておくと、実際よりも面積が広く、綺麗に感じます。
また、投資目的の場合は譲渡所得税などの他に消費税もかかります。
かなり高額になるので、注意しましょう!
→中古ワンルームマンションを高く売るコツ!おすすめの方法・時期から税金まで解説
タワマンはブランド力が売り!低層階だと売れにくいので要注意
数年前は大人気だったタワーマンションですが、今、首都圏で新築されるマンションの4分の1がタワマンタイプで、そこまで珍しくなくなっています。
ただ、タワマンの構造上、魅力はやはり高層階にあるので、1、2階は売れにくいので注意しましょう。
→タワーマンションの低層階(1階・2階)は売れにくい?高値売却するポイント
低層階が売れにくい傾向は、普通の分譲マンションにもあります。特に1階の部屋を売却する場合は注意しましょう。
※近年、タワーマンションの高層階に住むことが健康に悪影響を与えているという説が提唱されています。
まだ一般的には知られておらず、仮説の域を出ませんが、今後タワマン売却の逆風となる可能性もあるので注意しましょう。
マンション売却を成功させるにはどの不動産会社と契約するかが最も重要
ここでマンション売却に関わる苦労を少しでも減らすために、どのようにすればストレスなく売ることができるかについて書いていきたいと思います。
マンション売却において1番大切なことはなんといっても不動産会社の選択です。
これは大手の不動産会社を選べばいいというものではないので、大変難しいです。
受動的に仲介先を選ばない
よくある失敗の例として折込チラシなどで「資産家の息子さんがこのあたりの~という条件のマンションを探しています」などの文句に飛びついてしまう場合が挙げられます。
これはほとんどが詐欺であり、ただの宣伝文句なのでつられてしまわないように注意しましょう。これにつられてしまうと前述したような悪循環に陥ってしまう場合があります。
同じように「地域No1!」などの広告文句にも注意しましょう。不動産の情報というのは会社同士で共有されているので明確な地域No1というものは決めようがありません。
基本的に派手な宣伝文句ばかりを発している会社は信用しないほうが無難でしょう。
実績と人柄を冷静に観察し、信頼できる営業マンを見つけることが苦労の少ないマンション売却への近道です。
中古マンションのおすすめ仲介業者はどこ?
では、中古マンションの売買仲介におすすめの不動産会社はどこなのでしょうか。
こちらで紹介されているように、2017年、中古マンションの売買件数が多かったTOP3は三井のリハウス、住友不動産販売、東急リバブルと全て大手でした。
➝マンション売却でおすすめの仲介業者は?評判の会社ランキング・業者選びのコツ
やはり、テレビCMの放送量も多く、有名な不動産会社に多くの人が依頼するようですね。
知名度だけではなく、こうした大手業者は地方の中堅会社にはないような検査・保証サービスを提供しているので、築年数の経った中古マンションも安心して預けられます。
【要注意】売り上げ実績だけでマンションの仲介先を選ぶのは危険!その理由は?
上で紹介した大手業者は実績も十分なので、依頼をすれば良い値段でスムーズに売ってくれることでしょう。
ただ、売上実績だけで仲介先を決めるのは非常に危険です。
なぜなら、この実績というのは個人の物件を仲介だけでなく、法人の物件(ビルなど)の売上高も入っているからです。
居住用マンションよりもビルを売ったほうが高額利益は発生するので、大手業者ほど法人物件の仲介を重視する傾向があります。
仲介業者を検討する際は、総売上高の他に個人用物件の仲介実績はどうか、過去に利用した方の口コミ・評判はどうかなどもチェックしましょう。
マンション売却は複数社の査定額を比較するのが大切!
契約先は査定額を比較して選ぶのが大切です。
査定額は各社が「うちならこれくらいで売れますよ」と出した金額なので、高いところに売却を依頼すれば、その分高く売れやすくなります。
過去の取引データの管理がネットで容易にできるようになったこともあり、査定の精度は近年高まっています。
そのため、査定額を比較することが近年、より重要となっているのです。
前述の一括査定サイトを使い、スピーディに比較をしましょう。
マンション売却の成功とは?事前に考えておきたい目標設定の仕方
マンション売却を成功させたい!と、ほぼ全員の売主が思っていることと思います。
ただ、マンション売却の成功とは一体何なのでしょうか?
マンション売却で成功といえるのは、高く売れた時、早く売れた時などが思い浮かびます。
ただ、マンションの売却価格はこちらのような“変えられない”要素が大きく関わります。
- 築年数
- アクセス
- 経済状況・金融状況
築古のマンションを売る時、どう頑張っても隣の新築マンションより高く売れる可能性は低いです。
評価の低いマンションを高く売ろうと頑張っても、買主は割高と感じてしまい、売れ残ってしまいます。
マンション売却の目標は相場を基準に設定する
特にマンションの売却価格は立地によって大きく変わります。
例えば、マンションの売却相場が3,000万~3,500万円なのに対し、日本の中でも地価の低い秋田県は1,100~1,200万円ほどが平均になります。
もともと3倍の相場差があるところを売主の努力だけで追いつくのは非常に難しいため、相場を無視した目標設定は逆に危険です。
特にローン残債を返さなければいけない、転勤まで時間がないという方は、高すぎる目標を設定することで売却が間に合わなくなってしまいます。
高く売るなら相場・適正価格の1割増しが限度
マンションを少しでも高く売りたいなら、相場・適正価格の1割増しを基準にするのがおすすめです。
前述の通り、マンションの価格帯はエリアや築年数によって大方決まってしまいます。
一方、マンションの相場以上で高く売るには、以下の3要素がポイントとなります。
- 高く売ってくれる不動産会社に依頼をする
- 部屋の第一印象を良くする
- 高く売れるタイミングに売る
ただ、この要素を守ったとしても価格が2倍以上高まるということはほぼありません。
相場を加味すると、最大でも1割増し程度で売り出すことをおすすめします。
早く売る場合は利益とのバランスを考慮する
早く売りたい時、最も手っ取り早い方法は値下げをすることです。
同じクオリティの周辺物件よりも値段がお得なら、買主に早めに見つかり、成約を取れやすくなります。
もちろん買主からすれば相場より値段が低ければ低いほどお得です。ただ、利益を無駄に下げれば、そもそもマンションを売り出した意味がないですよね?
売り出し価格を値下げしても、追加で買主から値引きを希望される可能性があります。
マンションを早く売る場合は値引き交渉も考慮して、トータルで適正価格の最大1割減にとどめるような価格設定がおすすめです。
マンション売却には運とタイミングが影響!売れない時期も諦めない
「マンションが全然売れずに苦労した」という人も多いです。
そもそも現在の社会状況として日本人口は大幅に縮小傾向にあります。
現在の数値のまま推移していくとすれば2025年には人口の内、3人いれば1人は65歳以上になってしまうという時代です。
このようにそもそもマンション購入者の母数自体が年々減っていっている時代に不動産を売るわけですから、苦労しないわけがありませんよね。
また、不動産売買は査定を依頼してから建物を引き渡すまで半年程かかります。
長期に渡る作業だからこそ、さまざまな負担が発生してしまいます。
マンションが売れ残ると精神的に辛い
マンション売却は、制限時間内に成約を目指すようになります。
数か月後に転勤がある、ローン返済期限までにまとまったお金が欲しい場合などは、時間が迫ってくるのに購入希望者がなかなか現れない不安に苛まれていきます。
マンション売却における苦労の最も大きなものは「なかなか売れない」というシチュエーションです。
契約手続きや、確定申告、掃除や整備、査定というように面倒な作業はたくさんありますが、それより何より買い主が現れなければどうすることも出来ません。
例えば1つの例として、大手不動産会社にマンションの販売活動を依頼した場合、殆どの物件はインターネットのアクセスの多い不動産情報サイトに物件の状況をあげ、買い主が手をあげてくれるのを待つだけという状況になりますが、買い主がいるというから契約したのに、全く契約がとれないまま3ヶ月なんてこともよくあります。
自分が長年愛着を持って暮らしたマンションを気に入ってもらえないという点も、かなり精神的にこたえます。
売れ残るとより目に止まりやすくなるように、徐々に物件の価格を下げていくしかなくなります。しかし1度価格を下げてしまうと買う側としては「もっと値段が下がっていくのではないか」と考える心理が働き、より売れないという悪循環にはまってしまう場合が多いです。
さらに運良くマンションが売れたとしても、売った後に買い主からクレームが来て、トラブルに発展なんてこともたまにあります。
このように、マンションは常に簡単に売れるものではありません。覚悟を持って不動産会社と契約することも必要でしょう
「とりあえずマンションを持っておく」という選択肢はない
不動産は築年数が経つごとに価値を急激に落とします。
そのため、長期的な利益を見込む賃貸よりは、物件を一番よい時期に売り出す方が利益につながりやすいです。
また、自分の権利が残ったまま不動産を貸し出すというのは非常に危険な行為でもあります。
他人が住んでいる以上、そこで大きなトラブルが起きても対処しにくいですし、場合によっては巻き込まれてしまう可能性もあります。
頃合いを見て権利を手放せるというのも、売却の大きなメリットです。
なかなか売れずに苦しい時期もあるかと思いますが、我慢が大切です。売主にできるのは周到な準備
不動産は地域によってある程度価格が決まっているので、方法を試してみてもなかなか高額売却にいたらないこともあります。
また、一度媒介契約を結ぶと業者に販売活動を任せっぱなしになるので、売り手ができることは限られます。
そのため、査定を依頼する前に知識の習得や相場調査などを周到におこなうことが、結果的に差がつくポイントでもあります。
マンション売却の注意点!こんな時はどうする?
マンションを売る理由は人によってさまざまですが、その分置かれている環境も違います。
それぞれ注意しなければいけないポイントも異なるため、事前にしっかり確認する必要があります。
ここからは、マンション売却の注意点をケース別に解説していきます。
①マンションに住宅ローンが残っている場合は完済が必要
住宅ローンが残っているマンションでも売却は可能です。
ただし、引き渡し時は売却代金をつかって完済しなければいけないので注意が必要です。
つまり、査定をした段階でローン残高を払えるかどうかチェックをする必要があります。
また、ローンを一括返済する場合、銀行に電話をしなければいけません。
また、一括返済手数料が別途かかるので注意しましょう。
②相続したマンションを売る場合はタイミングに注意
相続発生前にマンションを売る場合は、現金化後に遺産分割ができるのでスムーズというメリットがあります。
ただ、相続税の課税は土地・建物ではなく時価にかかるので、割高になってしまいがちです。どちらを優先するか考えましょう。
また、遺産分割協議が終了する前に売ることもできますが、相続人全ての同意書が必要になって面倒です。
最後に、所有人の名義を売主本人に変えておくことが必須になります。
③賃貸しているマンションを売る方法は2通り
賃貸しているマンションを売る際は、賃貸中のまま売る方法と、現在住んでいる人に立ち退いてもらって売る方法の2通りです。
賃貸マンションに居住者がいる場合は、入居者はそのままでマンションの所有権を売買する方法があります。
これをオーナーチェンジと言います。
その一方、賃貸利用者をマンションから立ち退かせて、空室になってから売却する方法もあります。
この方法は高く売れやすいですが、その分、入居者を説得させる手間と立退料がかかるので注意しましょう。
④遠方のマンションを売る際は代理人を立てるとスムーズ
遠方のマンションを売る際は、現地の不動産会社に仲介を頼まなければいけません。
また、売却前には散らかったマンションの清掃・整理整頓が必要になるので、現地に行く時間のない方は大変になります。
都合がつかない場合は、親族や知人などに代理人を依頼する必要があります。
また、遠方のマンションを売る場合は交通費や郵送料などがかかってくるので、こちらも頭に入れておきましょう。
⑤入居中のマンションを売る際は空室にしてからが良い?
住んだままでもマンションを売ることができますが、いつもより掃除や整理整頓はしておく必要があります。
住んだままマンションを売る時に、最大の関門になるのが内覧です。
住みながら売りに出している場合は同席が必要ですし、子どもが走り回ったりしていると成約率が下がってしまいます。
逆に、どれだけ住み心地が良いかをPRできれば良い結果が生まれることも多いです。
⑤マンションを買い替える方法は売り先行と買い先行
今の住まいを売って新居を購入する場合、売却と購入の手続きを同時にこなさなければいけません。
この時、先に住まいを売ってから新居探しをする売り先行と、先に新居を購入してから売る買い先行の2パターンがあります。
基本的におすすめなのは売り先行です。
最初に売却価格がわかることで新居購入にかけられる予算がわかり、新居選びの幅が広がるのが大きなメリットです。
ただ、住まいを売ってから新居を見つけ、契約を結ぶまでの時間は数か月間しかないので、緻密な計画を立てる必要があります。
⑥共有のマンションを売る際は3つの方法がある
夫婦や親族で共有しているマンションを売る場合は、まず持ち分の割合をチェックする必要があります。
その上で、売り方を以下の3種類から選んでいきます。
- 片方の持ち分を売る
- 全員の持ち分を売る
- 共有者全員の同意を得てマンションを売る
合同で売却する場合が手間は一番かかりますが、その分利益も高まります。
マンション売却の体験談!みんなの売却方法を調査
実際にマンションを売り始めないと分からないことも多々あります。
そこで今回は、マンション売却を実際に経験した方々の体験談を紹介していきます。
成功した方から失敗した方まで、実際にどんな流で売っていったのかを確かめて、自らが売却する時の参考にしてください!
夫の転勤に合わせてマンションを早期売却したAさんの体験談
新婚時に購入した分譲を夫の転勤を機に売り、一戸建てを建てる計画でした。
売る準備ができてから転勤まで2か月半しかなかったので時間には相当こだわりましたね。
特にこだわったのは値段設定です。
今の状態ではいくらで売れるのかではなく、いつまでにいくら必要かを逆算した上で価格設定をするようになりました。
私たちの場合は夫の会社のほうで補助金が出たこともあり、そこまで高い金額は必要としていませんでした。
貯金も引っ越しのために準備していたので、当面の資金と引っ越し後にかかる費用を計算して、そこから売り出し価格をつけました。
相場よりも少し低かったことがあり、2か月弱で成約を結べました!
じっくり高く売れなかったのは悔いが残る部分もありますが、期限を考えるとよい判断だったと思います。
一括査定を使ってマンションの買い替えに成功したBさんの体験談
子どもが生まれるのをきっかけにより広いマンションに住みかえようと思い、今のマンションを売ることにしました。
代々お世話になっている不動産屋に相談しにいったのですが、そこで出された見積もり額では満足のいく広さの部屋を購入できそうになかったので、一括査定サイトを利用しました。
査定額が1割ほど高くなっただけでなく、売るスピードも速くなったので、すでに新居の契約を進めていた私にとってはありがたかったです。
マンションを売る時はただ高く売るだけでなく、時間も気になるもの。
両立させるには一括査定サイトの利用は不可欠だと思います。
金額にこだわりすぎて売れ残ってしまったCさんの体験談
相続したマンションを売ろうと思い不動産屋に見積もりに出した時、「どうせ古いマンションだし高く売れないだろうな」と思っていましたが、意外に結構な額で査定してもらいました。
そうなると見の周りのあれやこれやも売却価格でまかなえるのでは?と思うようになり、結果的に相場の1.5割増しで売り出すことに。
案の定、買い手がなかなか見つからず、半年経って相場通りに値段を戻しました。
しかし、内覧に来た人から「このマンション半年も売れ残ってるんですか?…」と怪訝な顔をされたりして、結局相場以下まで下げてやっと売れるという、なんとも情けない結果になりました。
売却成功のためには売り出し価格はかなり重要です。結果的に適正価格で売るのが一番お得なのでしょうね。
マンション売却に関するよくある質問集
はじめてのマンション売却は分からないことばかりで苦戦することが多いと思います。
そこでここからは、マンション売却に関するよくある質問に対して回答していきます!
Q1.フローリングのキズや壁の汚れはそのままでも売れる?
売る前にリフォームすべきか否かはマンションを売る際に最も多い質問の一つです。
結論から言うと、そのまま売り出してOKです。なぜなら、中古マンションの購入希望者はリフォーム前提で物件を探しているので、逆に売り手の好みで壁紙を張り替えるのは危険です。
また、不動産会社も築年数やアクセスなどを重視するので、査定額にも影響はありません。
ただ、ハウスクリーニングなどで綺麗にしておけば、内覧時のウケは良くなるので、しっかり準備していきましょう。
Q2.分譲を売るときは角部屋のほうが有利?
賃貸の場合、角部屋から決まっていくのが一般的ですが、中古売買でもこの傾向はあります。
ただ、例えば3階建てのマンションなら、1階の角部屋よりは3階の中部屋のほうが売れやすいです。
角部屋はあくまで同じ階の他の部屋より売れやすいという程度です。
Q3.部屋でペットを飼っていたんだけど伝えるべき?
ペットの飼育が可能なマンションは、同じ築年数・間取りの物件の中でも高額売却されやすいです。
ただ、売り手がペットを長年飼っていた場合は、ニオイやひっかきキズが目立ち、内覧時に嫌な顔をされることがあります。
消臭スプレーをしても、クロスの裏側までニオイが染み込んでしまう場合もあるので、売却前からニオイが付かないように消臭クロスを敷いておくのがおすすめです。
基本的に聞かれなければ自分からペットを飼っていたと伝えなくてもOKです。
もしニオイやキズが取れない場合はしっかり申告して値下げをしましょう。「確かにデメリットはあるけどこの値段なら買います!」という方は待っていれば必ずあらわれます。
Q4.電気などインフラの切り替えは売る側がするの?
ご契約の電気、水道、ガス会社にはもちろん引っ越し前に売り手自身が連絡するようにしましょう。
もし電気の契約停止を忘れ、引き渡し後も高いプランのままという場合は、応急処置としてアンペアを下げるという方法もありますが、トラブルになりかねないので必ず手続きをしておきましょう。
Q5.住宅ローンが残っているマンションでも売れる?
これも良く質問されますが、残債があってもマンションを売ることは可能です。
ただ、この場合は買い手から代金をもらったらその場でローンを完済しなければいけません。
また、住宅ローンを借りている場合、マンション自体が担保となっているので、それを外す手続き(抵当権抹消登記)が必要です。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください!
Q6.過去に人が亡くなった部屋も売ることは可能?
一緒に住んでいた親がその部屋で亡くなったという場合も、問題なく売却することができます。
ただ、孤独死で長年放置していた部屋を相続した場合などは、伝える以前に、ニオイの付いた壁紙の貼り替えなどが必要でしょう。
自然死ではなく自殺が起こった場合は、買い手の穏やかな生活を阻害する恐れがあるので、必ず伝えるようにしましょう。
Q7.兄弟で分割相続したマンションはどうすれば売れる?
親のマンションを家族で分割相続した場合、あなたの独断で売りに出すことはもちろん出来ません。
他の家族(共有名義人)としっかり話し合い、満場一致で売る方針になったなら、代表者が手続きをおこない、代金を分割するのがセオリーです。
ただ、人によっては売ることに反対だったりして、議論すればするほど関係に亀裂が入ることもあります。
こうならないように、不動産会社や弁護士を立てて話し合うのも1つの手です。
Q8.ある業者に相談したら別の会社から電話がしつこく来る…
ネットで査定申し込みをしたり、不動産会社に相談したりといったことが一度でもあると、なぜかその後、多数の不動産会社から勧誘の電話が来ることがあります。
おそらく、極秘のマンション保有リストにあなたの物件情報が登録され、流出したのが原因です。
腹立たしいですが、実は、リストの売買自体は違法ではなく、実際に名簿屋というリスト売買を生業にする業者も存在しています。
ただ、不動産会社がしつこい勧誘をすることは違法なので、警察や国民生活センターに必ず相談しましょう。
Q9.契約の直前で売るのをキャンセルするのは可能?
売買契約を結ぶ前の段階なら、売るのを取りやめることもできます。
この段階なら、賠償金も発生せず、リスクは0です。
ただ、売買契約を交わし、これからカギの受け渡しという段階でキャンセルをすると、賠償金が発生します。
買い手1人に対してならまだ良いですが、彼が買い換えのために他の業者と契約していたりすると、賠償金が膨れ上がる可能性もあるので注意しましょう。
Q10.売却代金の受け取りは振込?現金?
マンションの売却代金は口座振込か小切手でもらうのが一般的ですが、希望して買い手の許可が出れば現金受け取りも可能です。
ただ、大金を持ち歩くのはリスクが高く、その辺のカフェやファミレスで授受するのは禁止されています。
基本的には不動産会社の事務所でおこなうようになるので、業者の許可も取っておきましょう。
