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テナント経営とは?高利回りで人気の理由とデメリット・リスクを解説

【更新日】2021-03-08
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テナント経営

土地活用の中でも高利益なのが、建物の賃貸経営です。

建物経営というとマンション、アパートの賃貸経営を思い浮かべる方が多いでしょうが、中には商業テナント、ビルといった事業用物件を経営することもあります。

事業用物件は貸出す相手が法人となるので、居住用の経営とは違ったメリット、デメリットがあります。土地活用を検討している方は、こうした方法があることも頭に入れておきましょう。

それでは、ここから土地の商業テナントの内容とメリットを詳しく解説します。

商業テナントとは?

商業テナントとは、店舗や商業施設、交通機関など法人がサービスをおこなうために貸し出される区画のことです。

「テナント経営」という場合はこうした場所を貸し出して収益をあげることを指しますが、単に「テナント」と呼ぶ場合は借りた店舗の方を指すことが多いです。混同しがちなのでしっかり確認しましょう。

テナントの中でも、店舗やオフィスが入っている事業用物件を商業ビルといいます。基本的には、法人に対して賃貸経営をするのがテナント経営だと考えて良いでしょう。

経営が上手くいけば莫大な収益が見込める

商業テナントの中でも、特に面積、集客力が大きいものをキーテナントと言います。

キーテナントができることによって既存の小規模スーパーに人が集まらなくなったり、他地域からも便利だと人が移り住んできたりと、それ自体が地域の経済の中心となり、人口分布を一変させるほどの力があります。

土地をテナント活用する場合は、こうしたキーテナントを目指して目ぼしい事業者を誘致したり、すでに入っている事業者を維持しつつ拡大に向かったりしています。

土地をキーテナントに育てることができれば、貸主には莫大な利益が見込めます。

テナントの種類・特徴

テナントには様々な種類があり、それぞれ特徴があります。

テナント経営を成功させるには、それらの違いを把握しておくことをおすすめします。

オフィス

オフィスは需要が常に高い傾向にあるので、安定して入居者がつきやすいです。

エリアが土地開発される事例も少なくないので、今後を占うためにはそういったニュースのチェックも大切です。

中心部周辺なら高収益で回せますが、中心部までのアクセスが良い郊外も高稼働を実現できます。

飲食店

飲食店は入れ替わりが激しいですが、居抜き物件など安めの初期費用に設定されているタイプなら次々に入ってくるので比較的高収益で回せます。

ただ、火災や設備故障などのトラブが付き物なので、必ず保険に入ることをおすすめします。

美容院

テナントに入る店舗としてはトップクラスで件数の多い美容院。

設備の準備にお金がかかる分、居抜き物件に人気が集まりやすいです。

火災などのトラブルも起こりにくいですが、廃業率が高いので注意が必要です。

エリア内で圧倒的に人気・大規模の店舗があると入ってくれにくくなるので注意しましょう。

コンビニ

道路に面している土地なら、中心部から遠くても安定して稼働できます。

プラスアルファで駐車場を用意できれば、更に稼働率を上げられます。

ロードサイド

地方では都市部でしか生活必需品が揃わず、郊外に住む方は何分もかけて買い物にいっています。

こうした特定都市の一極集中をなくそうと、第3、4位くらいの都市の再開発がおこっています。

こうした流れを受け、ロードサイド店舗用地の需要が増してきました。ロードサイド店舗とは、幹線道路のサイドに軒を連ねるコンビニやドラックストアといった駐車場付き店舗のことです。

車移動の多い地方だと一般的な形式ですが、小さな土地でも生活必需品を揃えられるので貸主にすれば費用対効果の高い方法です。

アクセスの良さが大前提ではありますが、ショッピングモールを建てるほど広い土地でなくてもテナント経営をはじめられます。

テナント経営のメリット

土地のテナント活用と居住用物件の賃貸利用を比べると、以下の4つのメリットがあります。

  • 同じ面積の土地でもテナントの賃料の方が高い
  • 建物(ビルんなど)を建てる場合、居住用よりも低コストで済む
  • 競合物件が気にならない
  • トラブルの可能性が低い

4つの利点を、ここからは詳しくみていきましょう。

アパート経営より高収入

土地の商業テナント経営は、アパート経営などの2倍近い賃料を見込めます。

なぜここまで賃料の差が出るのかは、借り手の気持ちを考えるとわかります。

例えばある地域に店舗を出す場合、利益は0円になる可能性も数千万円になる可能性もあります。とは言え、最初から店が潰れることを考える事業者はおらず、みな高額収入を目標に進出してくるので、「先払い」の意味合いで高額賃料を払ってくれやすいのです。

初期費用を抑えられる

居住用物件の場合は、デザインや設備の良さも重要ですが、事業用の場合はそこまで重要ではありません。

貸主自らが土地にテナントや事務所を建てる場合は、かなりシンプルな作りにしても事業者は入ってくれるので、内装費などがかかりません。

居住用の場合はお風呂やガスなどの設備が必要になりますが、テナントはこうした設備は不要です。以前の物件で使っていたテーブルやPCなどを持ち込み利用するところがほとんどなので、こちらから何かを提供する必要はそこまでないのです。

多少立地が悪くても収益化可能

居住用物件の場合は近隣に人気のアパートがあると、そこに人を取られてしまうことが良くありますが、商業テナントの場合はこうしたケースはそこまでありません。

個人事業主を含めると日本には400万以上の企業がありますが、稼働していないところも含めた多くの企業がどこかの事務所、オフィスを借りているか持っていることになります。

東京ミッドタウンなど、そこに進出することがステータスとなるビルも存在しますが、例えばスタートアップ・ベンチャーはネット環境さえ整っていれば多少アクセスが悪くても良いでしょう。

400万超の企業は業務内容や規模がそれぞれ異なるので、どんなテナントにも一定の価値はあるのです。

居住用物件に比べてトラブルが格段に少ない

アパートでは騒音トラブルなど居住者同士の喧嘩、ゴミの分別や廃棄の問題が頻繁に起こります。

トラブルを起こした彼らも日中働いているときはきちんとしているはずですが、「今は家だし誰も見ていないだろう」という気の緩みが問題を誘発しています。

裏を返せば、土地を商業テナント活用に貸し出すほうが、アパート賃貸などよりずっとトラブルが起こる可能性が低いということです。

特に遠方の物件を賃貸経営している場合は利用者がトラブルを起こしても防ぎにくい上に、近隣に被害が及べば賠償する必要も出てくるので、こうなれば「賃貸経営で高利益を得る」と言っている場合ではありません。

なるべくリスクを減らしたい慎重派の方にも、土地の商業テナント利用はおすすめです。

テナント経営のデメリット

テナント経営にはデメリットもあります。

事前に確認しておき、リスクを回避していきましょう。

景気が大きく影響する

不動産投資が安定していると言われる理由として、景気変動が収益減や入居者の離脱にあまり影響しない点が挙げられます。

ただ、テナントの場合は不景気を見越して退去する例は多くあります。

景気の先行きが不透明な時期は、高めの賃料設定をしていると入居者が見つけにくくなります。

ノウハウやPR戦略が必要

空きテナントは身の回りにも多数存在しますが、飲食系や事務所系など、種類によって結構な違いがあります。

飲食系のテナントを探している方は、「飲食店募集!」などとPRされているテナント以外は見向きもしないのが普通です。

つまり、テナントの入居を募集する際は間取りや立地にあった適切な業種に向けてPRする必要があるので、スキルが意外と必要になります。

融資の基準が厳しい

テナントに対して融資を依頼する際の審査は、担保力に資金力、経営状況などを細かく審査されるので時間がかかりやすく、審査基準も決して甘くありません。

テナントへの融資をNGにしている金融機関もあるので注意が必要です。

テナントは地震保険の対象外

テナントは地震保険の対象外になります。

地震に備えるためには店舗総合保険の中自身危険補償特約が付与されるものを選ぶのがおすすめですが、個別審査に通る必要があり、必ずしも通過できる訳ではありません。

事故・トラブルが発生することも多い

テナントに店舗が入居した場合、その店舗内で顧客とのトラブルが起こったり、近隣から騒音で訴えられたりするリスクもあります。

レストランや居酒屋の場合は調理による火事のリスクも避けられません。

万が一の事態に備えて、各種保険への加入をおすすめします。

テナント経営しやすいビルの特徴

ビルはそれぞれ特徴がありますが、テナント経営をした時に空室が埋まりやすく離脱が少ないビルには一定の傾向があります。

ここからは、テナント経営しやすいビルのポイントを紹介していきます。

➀貸室形状が長方形型(長辺コア)

ビルごとに貸室の形状は異なります。

オフィスビルは階ごとに専有部分とコア(共用部分)があります。

専有部分とコアをどう区切っているかによって、借りやすさは変わってきます。

貸室形状

仕切り方は大きく分けて、こちらの6パターンがあります。

このうち、最も人気が集まりやすいのが長辺コアです。

短辺コアは1フロアにテナントが増えたら中廊下が必要、L字型やコの字型だとオフィス全体が見渡しにくいので貸しにくくなってしまいます。

正方形型のオフィスは、意外と人気が出にくいので注意しましょう。

従業員が横一列に並ぶシーンは意外と多いため、正方形だと列が曲がってしまい、使い勝手が悪いです。

無柱空間である

オフィスの設計は無柱空間と有柱空間の2通りがあります。

無柱空間は専有部分に柱がない形、有柱空間は専有部分にも柱がある形をさします。

小規模なビルは自然に無柱空間となりやすいですが、稀に有柱のビルもあるので注意しましょう。

個別空調である

ビルの空調は、テナントが個別で自由に設定できるタイプと、テナントが制御できないセントラル空調に分かれます。

セントラル空調は時間で冷暖房が止まるので、真夏・真冬に残業のある会社にとっては致命的です。

古いビルだとセントラル空調のままのビルも存在するので注意しましょう。

耐震性能が優れている

ビルの耐震性が優れているのもポイントです。

まずは新耐震基準を満たしているかどうかのチェックをしましょう。

耐震性能は免震構造>制振構造>耐震構造の順に低くなっていきます。

免震構造を取り入れているオフィスビルは少ないので、制振構造なら耐震性に優れたビルとしてPR可能です。

エントランスのデザイン・設計

エントランスが優れたデザイン・設計だと、中身に多少の難があってもビルのイメージは良くなります。

エントランスの床・壁が石張りだったりすると、高級感をアピールできます。

共有部分が充実している

共有部分が充実しているビルは人気が出やすいです。

トイレや給湯室がキレイ・アメニティが常設されている・トイレとオフィス室が別などの条件は、今のオフィスビルでは当たり前になってきています。

喫煙ルームがある

外での喫煙ルールは年々厳しくなっているため、ビル内に喫煙室の無いテナントはかなり不利になってきます。

専有部分に喫煙室があると狭くなってしまうので、共有部分に1室作るのがベターです。

ヘビーデューティーゾーンがある

オフィスビルは床荷重も重要になります。

通常のオフィスビルは床荷重500㎏/㎡が一般的で、その下にヘビーデューティーソーンという部分があり、重い機材に耐えられるようになっています。

ヘビーデューティーソーンがないと医院など、重い機材を利用するタイプの企業が入れないので、収益性が下がってしまいます。

環境配慮の有無

LED照明を利用するなど、省エネ性の高いビルは人気が高くなりやすいです。

テナントの使用料を通常より安く抑えられることを期待して、このようなビルに入居する企業が多いためです。

環境配慮の方法の中には屋外緑化など、企業のコストに直接影響しないものもあります。こうした部分も間接的ではありますが重要です。

テナント経営を始める流れ

テナント経営を始める流れは、以下の3ステップが一般的です。

  1. 用途地域などを確認する
  2. ターゲットを決定する
  3. パートナー会社を選ぶ

それぞれ、見ていきましょう。

➀用途地域などを確認する

テナントを1から建てる場合、そのエリアの法律がどうなっているのかチェックしましょう。

まず確認すべきは用途地域です。

用途地域とは法律で定められた土地の用途の制限ルールです。

そのうち、市街化調整区域にテナント建築は不可なので注意しましょう。

それ以外にも用途地域によって建築物の種類や面積は制限されるので、管轄の役所で確認しましょう。

②ターゲットを決定する

どういう方向性でテナント募集をするのか考えましょう。

自身の物件の間取りなどを見て、最適な事業者のターゲットを絞り込むことが大切です。

その他、周辺エリアのにぎわっているテナントにどんな事業者が入っているかをチェックし、そこからターゲットを設定する手もあります。

③パートナー会社を選ぶ

管理や手続きを委託するなら、継続的にお世話になるパートナー会社を選びましょう。

難しい状況も対処してくれる有能な不動産会社がパートナーになってくれれば、オーナー側が何かを頑張る必要はほぼ無くなります。

逆に会社選びを失敗すると成功が遠くなってしまうので注意しましょう。

テナント経営で賃貸借契約を結ぶ際のポイント

転貸・同居をNGにする

賃貸借契約で意外と忘れがちなのが、転貸・同居を禁止にしていないケースです。

事前に対応しておかないと、後からグループ会社などが入居してきてしまいます。

この場合、後から入ってきたグループ会社は、オーナーが元々いた親会社との契約を解除しても残り続けてしまいます。

そうなると、オーナー判断でテナントを退去させようと思った時などに上手くいきません。

グループ会社でも、オーナーと直接契約するルールにしておきましょう。

店舗とは必ず定期借家契約を結ぶ

事務所ではなく広い意味での店舗が入居してきた場合は、定期借家契約を結ぶようにしましょう。

学習塾、医院、飲食店などの店舗タイプは、立ち退きさせる場合に営業補償を含む立ち退き料の支払いが必要なので、コストが莫大になります。

万が一のことを考えて、かなり後になっても良いので期限を設けることをおすすめします。

テナントの誘致はまず1件成功させることを目標にしよう

アパートのように何部屋も準備したところで、1つの階に4社が入るというのは極めて稀です。

ある程度の資金があれば都心の高層ビルでもお手頃に部屋を借りれる時代ですから、わざわざ個人運営のテナントを借りる会社は左右の部屋もまとめて借り、広々使いたいという方も多いでしょう。

また、1つの契約期間も長いので、利回りの高さはそこまで見込めません。

他の事業者に機能性・安全性をアピールする上でも、まず契約を1件決めることが重要でしょう。

商業テナントは契約で期間を決めるので、居住用物件に比べて計画が立てやすいです。

「収入があるのは◯月まで」とわかっていれば、その後に売却や、違う方法で土地活用をする準備をしやすいのは大きなメリットですね!

居住用の賃貸は住む人の引っ越しを貸し主がコントロールできないので、途中に事情があっても手放すことができません。

以前、つなぎにおすすめの土地活用として太陽光パネルの設置や駐車場経営を紹介しましたが、つなぎはつなぎでも更に高利益を目指したいという方に商業テナント活用はおすすめです!

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