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離婚時は家の査定が必要!財産分与で査定に出すタイミングと依頼先・注意点を詳しく解説

【更新日】2020-11-12
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離婚時の家査定

離婚したら財産分与や新生活の準備など、様々な作業が必要になってきます。

その中でも重要なのが、今まで住んでいた家をどうするかでしょう。

双方にとって最も高額な資産になるので、どう処理をするかが非常に重要です。

離婚をした際はまず家を査定し、現在の価値がいくらか確かめることが大切です。

ここからは、離婚時に家の査定をすべき理由と注意点を徹底解説していきます。

家の査定はどこを評価する?よく見られる6つのポイント

離婚をしたら家の査定が必要になる理由

離婚をしたら、夫婦で曖昧に利用していた財産の所在を明確にする必要があります。

分割するためには今の価値を知る必要がありますから、家の査定は非常に重要となるのです。

ここからは、家査定が必要な理由をケース別に紹介します。

財産分与で分割する必要がある

多くの夫婦は離婚時に財産分与をして、財産を清算します。

結婚中にそれぞれが使っていた家具などはそのまま個人の持ち物になりますが、家の場合はそのままの状態だと分割することができません。

そのため、一旦査定をした上で、それを基準に売却価格を分割するか、片方に贈与した後に賠償金を支払うといった対応が必要になります。

家を売却するためには査定が必須

離婚後も家に片方が住み続けるケースが多いですが、悪い思い出があって住みたくなかったり、それぞれが新生活を送りたいと思ったりしている場合は、売却をして代金を分割するようになります。

家を売却する際はまず不動産会社に査定を依頼したのち、価格に納得すれば媒介契約を結び、仲介売却を依頼するようになります。

離婚時に早めの家査定が必要なケース

家の査定は離婚時にとりあえず実施しておく必要があります。

特に、以下のケースでは早めに査定手続きを進めることをおすすめします。

家が夫婦の共同名義になっている

家の名義が夫婦共同になっている場合は、遅かれ早かれ財産分与か売却が必要になってきます。

共同名義である以上、片方の独断で売却を進めるようなことはできません。

共同物件の処分については名義人同士で話を進める必要がありますが、離婚前後は感情の乖離がどんどん進んでいき、冷静な話し合いができなくなります。

そうなってしまうと弁護士費用を払ってテーブルに付かないといけなくなるので、コストを抑えるためにも早めの査定が重要です。

どちらか一方が家をそのまま譲り受ける

親権を得たほうが家にそのまま住み続けるケースも多いですが、この場合も今のマイホームの価値が分かっていないと不便です。

新生活でバタバタする時は、急遽お金が必要になりますが、家を担保にしてローンを組む際も現在の価値がベースになるので、しっかり調査しておかないといけません。

家を譲渡した後に賠償金を得る

共同名義の家をどちらか一方が譲り受ける場合は、譲渡をした後に賠償金を得るケースが多いです。

例えば1000万円の家を共同名義で所有している場合は物件を貰い受ける側が1000万円分の利益を得ることになるので、もう片方にその半分のお金を支払い、バランスを得ることがあります。

この際も、査定をして今の価値を調べる必要があります。

家を売却する

家を売却する際は、必ず査定が必要になります。

これは、売却価格の見積もりを出す他に、各業者の見積もり額を比較して仲介業者を選ぶ意味もあります。

どの業者に売却を依頼する際も、まずは査定をしてもらうことから始めます。

家の売却には時間がかかる分、早めに査定に出すことをおすすめします。

離婚時に家を査定する2つの方法

離婚時に家を査定に出す方法は、有料と無料の2種類があります。

2つの査定は目的が異なるので、キチンと正しいほうを選ぶことが大切です。

無料の不動産査定

不動産会社が実施する無料の不動産査定は、家を売却する際に利用するケースがほとんどです。

無料かつスピーディに対応してくれるのが強みで、ネットから簡単に査定依頼をすることができます。

有料の不動産査定(鑑定)

有料の見積もりは、不動産鑑定士という国家資格者がおこないます。

不動産会社と違って、不動産鑑定士が算出する鑑定価格は正式な書類に書くことのできる評価額です。

離婚したら家は売るべき?住み続けるべき?

離婚した家を売るべきか、住み続けるべきか多くの方が悩むところだと思います。

ケースによって様々な環境やこだわりがあるので、必ずしもどちらが正しいという訳ではありません。

ただ、それぞれメリット、デメリットがあるので、迷う方は事前に把握しておきましょう。

離婚後に家を売るメリット

家は夫婦で分けることが出来ないですが、売って換金すればハッキリ分けることができます。

1円単位で均等に分けることで不満が出にくく、その後のトラブルを避けられるというメリットがあります。

離婚後に片方が住み続けるメリット

引っ越しには手間・時間がかかるので、どちらかが住み続ければそのコストを避けることができます。

特に子どもがいる方は、転校を避けるために住み続けることが多いです。

売却後にそれぞれ新生活を送るのがおすすめ

どちらが良いとは言い切れませんが、特にこだわりがない場合は家を売ってしまい、それぞれ新生活を送るのがおすすめです。

急な離婚の場合、まだ住宅ローンが残っている場合が多く、この返済負担が将来的にのしかかるケースが多いです。

家を出ていったほうに一部の返済義務を約束しても、後で約束が破られたなどのトラブルになりかねません。

また、どちらかが家を所有することを不平等に感じることもあるので、売って平等に分与した上で、それぞれ新生活を送るのが最もトラブルがなくておすすめです。

財産分与なら不動産鑑定士へ依頼をするのがおすすめ

無料査定と有料査定は目的が違うので、手続きの際は十分注意しましょう。

離婚時に家を売るのであれば、不動産会社の無料査定を利用しましょう。

一方、財産分与をする際は不動産会社の無料査定では法的拘束力がないので、鑑定を依頼する必要があります。

逆に鑑定価格は家を売る際の予想額ではないので、売却目的で利用することはできません。

家を売却する際に鑑定を依頼すると、高額な費用を回収できない可能性もあるので注意しましょう。

離婚時に家を査定に出す際の注意点

離婚をする際に家を査定に出す時は、注意しなければいけないポイントが多々あります。

そもそも査定とは何なのか、査定額とは何なのかを十分理解する必要があります。

正確な価格を算出するには訪問査定が必要

家の査定はネットで簡単にできますが、ネットで依頼できる簡易査定は100%正確という訳ではありません。

ネットで査定を依頼する際は築年数・面積・アクセスなど簡単な情報を入力して、それを元に価格を算出してもらいます。

しかし、これでは外観や内装の傷・凹み、騒音の程度などは分かりません。

不動産会社の査定には簡易査定と訪問査定の2種類ありますが、正確な価格を知りたいなら必ず訪問査定を実施してもらう必要があります。

売却時には名義人双方の同意が必要

家の購入費を夫婦間で半分ずつ出し合った場合など、共同の名義になっている家を処分する際は双方の同意が必要となります。

名義上はどちらも所有者になるので、持ち主の許可なく勝手に売ることは許されないという訳です。

離婚後は連絡がとりにくくなり、処分に関する話し合いが進まなくなる可能性もあるので、出来るだけ早く家の処分について議論しておくことをおすすめします。

査定額=成約価格ではないので注意

家の無料査定はあくまで不動産会社の私見なので、実際の成約価格と100%イコールになる訳ではないということを肝に銘じておかなければいけません。

不動産会社の算出した査定額をもとに、売主の希望も含めて売り出し価格を設定しますが、売れ残りや買主との値下げ交渉により、売却価格は上がるよりも下がることのほうがずっと多いです。

実際、査定額より実際の売却価格のほうが低かった人の割合は全体の約3割もいます。

査定の段階でいろいろ先まで決めてしまうと、あとで計画が狂う可能性もあるので注意しましょう。

法的に効力のある価格の算出は有料査定(鑑定)を利用する

不動産会社の無料査定はあくまで各社の私見なので、実際の売却価格から大幅に外れていたとしても、見積もりを誤った業者に対して責任を負わせることはできません。

そもそも各社の査定額は「うちが売ったらいくらで売れそうか」という見積もりなので、現時点での家の正式な評価額などではありません。

もし書類に記載できるような正式な評価額を算出したいのであれば、不動産鑑定士という国家資格者に有料で鑑定を依頼しましょう。

不動産査定は不動産鑑定士に依頼すべき?鑑定費用はいくらかかる?

焦って家査定を進めると失敗する

家の査定はただ価格を算出するだけでなく、どの仲介業者と契約するかを選ぶ手段でもあります。

その際、適当に最寄りの不動産屋に査定を依頼して、そのまま契約を結んでしまうと失敗する恐れがあります。

財産分与の金額は高いほど自分のためになりますし、トラブルも回避されます。

時間がなくて焦っている方は多いと思いますが、複数社の査定額を比較する時間と、仲介業者の実績や検査サービスなども比較する時間は最低限取るようにしましょう。

必要書類が取得できない場合は早めに銀行・不動産会社に問い合わせる

住宅ローンの残高証明書や家購入時の契約書などを片方が所有している場合、「こっちによこせ!」と揉めて無用なトラブル・タイムロスを招く可能性があります。

住宅ローン関係の書類は債権者である金融機関、購入時の書類は当時関わった不動産会社に問い合わせればすぐに用意してくれるので、そちらへ早めに連絡することをおすすめします。

離婚時に家を財産分与する際の注意点

家の査定額を算出したら、財産分与のイメージがより具体的になります。

財産分与とは、結婚後に2人で築いた財産を分配することです。

共有財産の分配はほとんど全ての離婚事例でおこなわれるもので、例えば浮気・犯罪を起こして離婚の原因を作ってしまった側(有責配偶者)でも、分与される権利はあります。

現金、自動車、保険など世帯名義で利用してきたものは全て分与の対象になります。

借金などのマイナス要素も財産分与の対象になるので注意しましょう。

家のように単純分割できない資産は売却をして現金を半分ずつ受け取る方法が一般的です。

財産分与の対象にならない家もある

結婚後に取得した家は財産分与の対象になるので、早めに査定に出しておくことをおすすめします。

ただ一方で、結婚前に購入した家に住んでいた場合は財産分与の対象にはなりません。

その他、結婚後に取得した家でも以下のようなケースの場合は、財産分与の対象となりません。

  • 片方の親から相続・贈与した家
  • 片方の親族が全額負担をして購入した家
  • 配偶者の片方が結婚前の資産100%で購入した家

こちらの条件にあてまはる家は、必ずしも査定を依頼する必要はありません。

家を売らず査定価格をもとに離婚時の財産分与をおこなうこともできる

家の売却価格が3,000万円の場合、財産分で夫婦に1,500万円ずつ分けることができます。

ただ、財産分与をする上で、必ずしも家を売却する必要がありません。

家の財産分与の方法

財産分与は売却価格を均等に分割する方法の他にも、片方が家(≒売却価格100%)を受け取り、もう片方に査定額の50%を支払うという方法があります。

家を受け取る側が50%を支払うので、100%-50%=50%、もう片方は+50%となるので、結果的に平等な財産分与が成り立っていると言えます。

ローンが残っている場合は残債と支払者の確認が必要

上記のケースは住宅ローンがないケースですが、残債がある場合は計算が面倒になります。

家売却後にローンを完済、手残りを50%ずつ分与

その中でも分かりやすいのが、家を売却してローンを完済するケースです。

例えばローン残債が1,800万円、家の売却価格が2,000万円の場合は、完済した後に手残りを100万円ずつ分与する形となります。

ローン付きの家+返済と査定額からの差引÷2を分与

一方、家もローンもそのままですが、所有権を持つ側が返済義務の100%を負う場合は、片方が査定額からのローン差引分÷2の金額をもらうことになります。

例えばローン残債が1,800万円、家の査定額が2,000万円の場合、片方が家をまるごと貰ったとしても利益で見ると2,000万円-1,800万円=200万円にしかなりません。

そのため、ローン付きの家を所有する側は、片方に査定額とローン残債の差引分である200万円の50%、つまり100万円を分与する必要があります。

ただ、この方法はもう片方が連帯保証人などになっていると話が変わってくるので、どんなケースでもこの方法をとることがおすすめという訳ではありません。

離婚時の家の財産分与は子供の養育費も入れて計算する?

離婚で不動産の財産分与をする場合、基本的には元妻・元夫で半分ずつ分与する仕組みになります。

しかし、どちらか一方が親権を取るケースも少なくありませんから、人数は1:1ではなく1:複数人になりがちです。

親権を持つ側からすれば、「子どもを育てない人と同じ金額しか貰えないなんて納得いかない!」と思う方もいることでしょう。

この時も50%ずつ財産分与をするのが正解なのでしょうか?

片方の親が子供を引き取る場合も財産分与は50%ずつ

片方の親が子供を引き取る場合、養育費の支払いなどを取り決める必要はあります。

ただ、家を財産分与する場合はどんな条件であれ、2分の1ずつ分与するのが原則です。

なぜかというと、財産分与はその財産が共同で利用されていたことを受けて離婚時に分割するので、その根拠は離婚前にあります。

そのため、離婚後にどちらが子供の養育を担当するかというのは、財産分与で考慮されないのです。

夫婦の合意があれば半分ずつ財産分与しなくても良い

基本的には50%ずつ分けるのが財産分与ですが、当事者間で合意があれば、50%以外で分割することも可能です。

50%以外で財産分与する方法については、詳しく後述します。

離婚で家の査定をする際に知っておきたい2種類の財産分与

夫婦間で50%ずつ財産分与をする方法は、正式には清算的財産分与という名称です。

それ以外にも、離婚時には以下2種類の財産分与の方法が存在します。

  • 扶養的財産分与
  • 慰謝料的財産分与

それぞれの内容を見ていきましょう。

扶養的財産分与は不利な方の取り分を増やす方法

急な離婚の場合、安定収入を得ている方は新生活への不安はそれほどないでしょうが、高齢・病気で就業できない方、育休期間の方は収入が得られません。

この場合、不利な方の分け前が多くなるように財産分与をするのが、扶養的財産分与です。

ここで注意して欲しいのが、取り分の調整はあくまで2者間の状態を見て決めるということです。

  • 扶養的財産分与が認められる理由:片方が高齢・病気・育休で就業が難しいケース
  • 扶養的財産分与が認めらない理由:子供の養育権を持つほうが生活費はかかるので、配分を多めにして欲しい

子供にかかる分を多めに分与して欲しいというのは、厳密に言うと2人の問題ではなく2人+αの問題なので、養育費によって解決します。

しかし、上記にあるように、子供がいることで仕事が出来ないという理由であれば、扶養的財産分与が認められます。

慰謝料的財産分与は片方の過失で離婚した際に適用される

片方の不倫、DVなどが理由で離婚をする場合、原因を作った側の取り分が少なくなるように分担されるのが慰謝料的財産分与です。

慰謝料の支払いと財産分与は基本的に別ですが、家なども含めて配分をする場合はこの方法が用いられることも多いです。

家の財産分与の金額と慰謝料を調整することは出来る?

離婚時に家の売却査定を検討している方の中には「ローンの支払いが面倒なので、慰謝料はいらないから相手が全部払うようにしてほしい」という方もいます。

ただ、基本的にはこの場合は慰謝料は慰謝料、財産分与は財産分与というように個別で判断されます。

両者を混ぜ合わせて勘定することは原則できないので注意しましょう。

家の売却査定にかかる費用はどちらが払う?そもそも払うべき?

家を査定した後、売却をするということになると「売却のために必要なリフォーム代を相手が払ってくれない!」という訴えをする方がいます。

つまり、家を高く売るための施策を相手が全くやってくれないということですね。

これなのですが、そもそも中古の家を売る際は現状引き渡しが基本となっており、高く売るための施策をするかどうかに関しては売主の自由ということになります。

そのため、片方が売却前に大規模リフォームをしたいと言い出しても、相手が応じてくれない可能性は非常に高いのです。

この辺を知っていないと損する他、新たなトラブルが発生してしまうので注意しましょう。

家の査定を離婚相手が拒否・阻止してくる場合はどうすればいい?

離婚調停中などでお互いの仲が険悪な時は、片方が家を査定に出すことに納得がいかないケースも多々あります。

家の査定について詳しく知らない方(特に夫側)にとっては、「自分が汗水たらして購入した家を勝手に売ろうとしている」と思われる可能性があります。

離婚相手に家査定を拒否・阻止された場合はどんな対応をすべきなのでしょうか?

まずは自分自身が家に対して持つ権利を知る

家の査定をネットで依頼する場合は、所有者本人から知人・親族まで、比較的どんな人でも申込可能です。

しかし、実際に不動産会社と契約して売却が出来る人となると、家の所有者本人に限られてしまいます。

例えば夫側が購入価格を100%出資して、名義も夫の名前になっている場合は、妻が査定を依頼したとしても売却をすることができないのです。

家の所有名義が夫単独の場合、妻が勝手に家の査定を依頼したことに対して「家を妻が勝手に売ろうとしている」というのは、かなりお門違いな発言だと言えます。

内緒で家を査定するなら匿名査定サイトがおすすめ

ただ、上記のようなケースに対して言い返せるような関係性であれば、そもそも離婚なんてしないよ!と言われてしまうかも知れません。

離婚調停中は出来るだけ両者の関係に波風を立てたくはないもの、そんな方におすすめなのが、匿名で査定を依頼できるサイトです。

匿名で査定を依頼できるサイトは、以下の2パターンが代表的です。

  • 匿名で不動産査定を仲介してくれるサイト
  • 人口知能(AI)が査定額を算出してくれるサイト

ホームズの匿名査定などは、一般的な一括査定の仕組みを匿名でも利用できるというものです。

一方、HowMaなどのようにサイトに搭載されているAIが査定額を自動算出してくれるものもあります。

このタイプなら個人情報が他社に流出することがないため、かなり安全です。

ただ、売却をする際には必ず営業マンの調査が必要になるので、匿名査定はあくまで参考程度にしかならないことを知っておきましょう。

ローン残債のある家は財産分与対象外でも査定に出すべき理由

家自体が財産分与の対象外になっていなくても、ローン残債がある場合は、早めに査定に出して売却してしまうことをおすすめします。

ローンの残る家に片方が住み続ける場合、トラブルが起こる可能性が非常に高いからです。

特に、親権を持った妻が家に住み続け、夫がローンを支払い続けるケースが最も危険です。

最初のうちは約束を守って支払ってくれるものの、夫が新生活に慣れたあたりから滞納が目立つようになる可能性は十分あります。

夫にローンを滞納され続ける場合、家は差し押さえられて家族は出ていかなければいけません。

住まいは生活する上で不可欠ですが、家を残すことでローンも残ってしまうのはそれ以上に危険と言えます。

離婚と同時にローンを清算する意味でも、家を売却してそれぞれ引っ越すほうがトラブルを回避できます。

妻が連帯保証人になっている場合は滞納の影響をダイレクトに受ける

夫がローン返済をおこない、妻が連帯保証人になっている例は多いですが、離婚後もこの関係は続きます。

元夫がローンを滞納し続ける場合、その支払い分は連帯保証人である元妻に請求されるようになります。

もし離婚後も連帯保証人になっている場合は、向こうの親族などに変更するよう交渉することをおすすめします。

ローン残債のある家を残す場合は公正証書を残す

ローン残債のある家は早めに査定に出すことをおすすめしますが、どうしても家を残したいのであれば、公正証書を残すようにしましょう。

公正証書は、2人間の取り決めが条項に記載されている証書で、不履行の場合は強制執行の対象になります。

夫がローンを支払うと約束した場合、公正証書にその旨を残しておけば、滞納時に強制取り立てが可能です。

養育費や子どもの面会なども細かく記入することが出来るので、離婚後に一定の距離を取りつつ保証し合うためには必須の書類になります。

公正証書を作成する場合は、公証役場の公証人に費用を払って依頼をします。

離婚で家を査定する際は住宅ローンの残債に注意

急な離婚で家売却を検討する際に注意したいのが住宅ローンの残債です。

そもそも住宅ローン残債のあるまま売りに出して良いのかと疑問に思う方も多いでしょう。

住宅ローンを利用する際は数十年スパンで契約を結びますが、途中で引っ越す可能性も金融機関は理解しているので、売り出し自体に問題はありません。

ただ、実際に売却が成立させるまでにはいくつかの注意点があります。

ローンを残したまま家を売ることはできない

ローンの残った家は、売却代金を得た際に残債を処理し、その後に引き渡しをおこなう必要があります。

住宅ローンを借りる際は家を担保にしてお金を借りますが、この時に抵当権設定をおこない、万が一ローンを滞納した際は担保物件を差し押さえて換金し、残債を処理できるようにします。

抵当権がそのまま残ると入居者へ迷惑がかかってしまうので、残債を全て処理した後に抵当権を外して引き渡さないと売買は成立しません。

売却代金が足りない時は、自己資金も合わせて完済をする必要があります。

住み替えローンは便利だがまとめすぎはNG

ローンの残る家を売り、新しい物件を購入する際には住み替えローンというものが利用できます。

例えば、今の家を売ってローンが500万円残ってしまった時、新居購入で1000万円のローンを組む予定なら、住み替えローンを使って1500万円のローンとして、まとめて組むことができるのです。

残ったローンも完済扱いになりますし、返済を後回しにすることができるのでお金に困っている方は重宝します。

ただ、調子に乗って住み替えローンを組みすぎると、後々の支払いが大変になってくるので注意が必要です。

ローン滞納がかさむ場合は任意売却を利用する

ローンの滞納がかさんでどうしようもない時は、任意売却という手段がおすすめです。

任意売却とは?わかりやすく紹介!競売を避けるための最後の方法

任意売却を業者に依頼をすると、金融機関に交渉をして売却許可と、残債の圧縮などについて話し合いをおこないます。

その後、通常の仲介売却と同じ流れで売っていき、通常売却と同じくらいの相場で売ることができます。

通常、ローンの滞納をそのままにしておくと、強制的に競売にかけられ、プライバシーが侵害される上に利益を得ることもできません。

任意売却はローン支払いに困った時の最終手段と言えます。

住宅ローンの組み方によっても離婚時の家査定のポイントは異なる

離婚で家を査定・売却する場合はローンの組み方によってもやり方が変わってくることに注目する必要があります。

ここからは、2つの例を挙げていきます。

ぺアローンの場合は債務引受けという選択肢もある

夫婦共同でペアローンを組んでいる場合も、通常の住宅ローンと同様に残債を完済しないと家の引き渡しができません。

ペアローンの割合が50%ずつの場合、オーバーローンなら余ったローンを分割し、引き渡し後も継続して払い続けます。

この時、自分は払い終わっているのに相手側が滞納している場合、相手の債務保証をしなければいけなくなるので厄介です。

ペアローンには片方に債務を移転する債務引受けという方法があるので、ぺアローンかつオーバーローン時はこの方法を使って関係を整理したほうが良いでしょう。

連帯保証人になっている・連帯債務の場合は債務を全うできるか考えよう

片方が連帯保証人・連帯債務者になっている場合、オーバーローン時にもう片方が返済の保証義務を負います。

そのため、オーバーローン時には継続して債務が残り続けると考えて構いません。

この場合は、査定額も確認した上で、本当に売るべきかどうか、将来的に相手側の返済未納があったらどう対処するかを考えましょう。

別居中の家(依頼者が不在の家)も査定することはできるの?

離婚時まで夫婦共同で暮らしていた家なら、査定に出すのも比較的スムーズに実施できます。

ただ、もし離婚前から夫婦が別居中の場合、かつて共同生活をしていた家の査定は依頼できるのでしょうか?

結論から言うと、別居中で今暮らしていない家でも査定に出すことは出来ます。

そもそも、家の査定は親族など、名義人の関係者であっても依頼することができます。

共同名義の家なら別居中とはいえ名義人(持ち主)なのですから当然、査定は問題なく依頼できます。

住宅ローンの名義人が相手になっている場合は注意が必要

家を売却する際は、査定額と住宅ローン残高の比較をおこなう必要があります。

この時に注意したいのが、相手側が今のローン残高を把握しているケースです。

いくら家の査定額が高くても、住宅ローンを完済しきれない場合は売買が不成立になるので、要注意です。

訪問査定では家の中まで入る必要がある

家の正確な査定額を調べる際には訪問査定が必要ですが、訪問査定は家の中まで詳しくチェックするので、相手側がまだ住み続けている場合は一声かける必要があります。

机上査定なら気付かれずに査定額を算出することができますが、訪問査定よりも査定の精度は低いというデメリットがあります。

離婚後に任意売却を選択する場合の家査定の注意点

あまりにローン残債が高額過ぎて今後完済の見込みがない場合や、売却しなければいけないのに、売っても完済できそうにない場合は任意売却によって処理をします。

競売にかけられると白昼堂々差し押さえられた挙句、手元に利益は残りません。

一方で、任意売却なら本来売却できない家でも自分のタイミングで売ることができます。

任意売却を依頼する際は、通常の手続きと同様にまず査定を依頼する必要があります。

ただこの際、いくつかの注意点があるので気を付けておきましょう。

一般的な不動産会社は家の任意売却に対応してないことが多い

任意売却の査定を通常通り一括査定サイトなどを利用して依頼しても、上手く対応してくれない可能性があります。

前述の通り、任意売却では金融機関への交渉力や税務上の知識が必要になってくるので、どの不動産会社も対応できる訳ではありません。

一般的には、任意売却取扱主任者という資格を持っている営業マンが、対応するようになります。

個別の状況によって査定額は変化しやすい

通常の不動産売却であれば、複数社に査定を依頼した後、査定結果を比較して絞り込むという方法を取れます。

ただ、任意売却の場合は状況の詳しいヒアリングと金融機関の許可が必要になるので、通常通りの流れで査定を依頼できる訳ではありません。

まずは周辺の任意売却業者に相談に行き、ヒアリング後に家の状態なども鑑みて価格を算出するようになります。

金融機関から売り出し価格を指定されるケースも

任意売却をするには金融機関の許可が必要ですが、この際に本来の価値を無視した金額を指定されるケースがあります。

例えば、圧縮後の残債が1,000万円で家の査定額が1,000万円なら、何とか完済できる可能性はあります。

ただ、売れ残り時に値下げをしたらい、買主から値下げ交渉を受けたりして、最終的な成約価格が査定額を下回る可能性も十分あります。

金融機関は100%ローンを完済してほしいので、本来の価値よりも少し高い金額での売り出しを条件にすることもあります。

この場合は、家の査定があまり意味をなしません。

任意売却でも通常の家査定より価格は下がる

任意売却なら時価とほぼ同じ金額で売れると言われていますが、それでも通常の家査定よりも査定額は低くなります。

任意売却で売れ残るとそのまま競売にかけられることになるため、査定額を通常の8、9割ほどに下げざるを得ないのです。

査定額の高い業者と契約するのが正解とは限らない

任意売却は不動産会社の他、弁護士事務所や専門の団体・協会なども対応しています。

不動産会社に依頼をしたほうが高く売れる感じはありますが、任意売却はいかに残債を圧縮できるか、好条件で売り出せるかの交渉力も重要になってくるので、必ずしも査定額の高いところと契約をすることが正解という訳ではありません。

その他、任意売却成功後に最大100万円ほどの引っ越し代を支給している業者もあったりするので、例え査定額が低くてもトータルの収益が高い業者というのも存在します。

離婚時の任意売却を成功させるには、やはりそれぞれの業者の話をじっくり聞く必要があるでしょう。

離婚時の家査定で良くある質問にプロが回答

離婚時の家査定で良くある質問

離婚時の家査定は、他の問題も影響するので一筋縄ではいきません。

また、状況によって色々な悩みがあり、どこに相談すれば良いのか分からないケースも多々あります。

ここからは、離婚時の家査定で良く聞かれる質問にプロが回答していきます。

夫が怖いんだけど家査定ってバレないの?

良く聞かれる質問の1つに、「家を査定に出していることがバレると夫から何をされるか分からないんですが…」というものです。

基本的に家の査定はプライバシー保護を徹底してくれるので、夫にバレずコッソリ依頼できます。

ただ、一括査定サイトのように申込情報を仲立ちして不動産会社に依頼するタイプだと、事情が上手く伝わらず、自宅に電話連絡が来る可能性も0ではありません。

自宅への連絡をシャットアウトしたいのであれば、信頼できる1社に直接連絡して事情を話すのが確実です。

結婚時に改装した家の査定額は時価-リフォーム代?

結婚時に家の改装やリフォームをしている場合、かかった費用は査定額から差し引くのかどうか悩まれる方も多いです。

ただ、中古の家売却は基本的に現況有姿(そのままの状態)でOKなので、査定額はその家の今の価値となります。

つまり、システマティックに購入額-リフォーム代=査定額という訳ではなく、経済状況や周辺環境の変化によっても金額が変わってきます。

土地が夫名義の場合はどう査定されるの?

敷地を夫が購入し、建物を夫婦共同で購入したケースも良くあります。

この場合、夫が敷地を購入したお金は結婚後に築いた財産と見なされれば、50%ずつ財産分与する対象となります。

また、査定金額を提示してもらうことに関しては、誰がお金を出したか、誰が名義人かということは関係ないので、気軽に依頼をすることが出来ます。

相手が物を捨てたり売ったりした場合は査定額が下がるの?

離婚調停中から、新生活の準備のために物を持ち出したり売ったりするケースはあります。

中古住宅には家具付きで売却できるケースもありますから、勝手に持ち出されてしまったら査定額が下がってしまいますよね。

ただ、夫婦の共同資産を相手が勝手に処分した場合は厳選に対処され、慰謝料に上乗せされるといった対応があるので安心しましょう。

離婚時はまず家の査定価格の把握をしよう

離婚をした時は直近で対処しないといけないことが様々ありますが、そのうちの一つに家の査定が挙げられます。

前述の通り、2人の共有財産であり最高額の資産でもある家の処分をどうするかは、離婚後に気持ちよく新生活を送る上でも非常に重要な作業となります。

そのためにも、まずは今の価値を把握することから始めていきましょう。

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