山林を売る方法3選!売却の流れと注意点を徹底解説
- 本ページにはPRリンクが含まれます。
- 当サイトでは、アフィリエイトプログラムを利用し各事業者から委託を受け広告収益を得て運営しております。
親からの遺産相続などで引き継がれた山林の処理に困っている人は多いです。
保有しているだけで固定資産税がかかるので、何とかして売りたいと思っているはずです。
しかし、山林は購入希望者が少なく、簡単には売れないデメリットもあります。
この記事では山林を売る方法3選を解説して、併せて売却の流れや売るときの注意点を紹介します。
→土地売却の相場はいくら?土地を売る時の価格を決める要素と値段を自分で調べる方法山林を売るのが難しい理由
山林は非常に売るのが難しい不動産ですが、理由は主に次の二つです。
- 購入希望者が少ない
- 価値が変動しやすい
山林は広大な土地にも関わらず、手入れが面倒なので非常に売るのが難しいです。
以下にそれぞれの理由を解説します。
購入希望者が少ない
山林が売れない理由として一番大きいのは購入希望者が少ないことです。
住宅用の土地や建物を購入する人は多いですが、個人で山林を購入する人はほとんどいません。
山林の購入者は林業事業者や別荘地を探している人、発電事業用など、目的を持っている人しかいません。
そのため購入希望者は他の不動産に比べて圧倒的に少なく、売りづらくなっています。
また山林は売りづらいからと言って売りに出さない人もいるので、さらに市場は停滞して売れなくなっているデメリットもあります。
価値が変動しやすい
一般的な山林は生えている樹木の取引の対象になります。
そのため、生えている樹木の種類や林道距離などの要素によって、山林の価値が変動しやすいです。
枝打ちや間伐など手入れをしているスギやヒノキなどは建材として利用出来る立木なので生息していれば収入源になることもあります。
しかし、伐採を前提にしている購入者の場合はむしろ木々が生えていることが邪魔になってしまうため、取引してくれない可能性も高まります。
手入れされた木々が生えていることで山林の価値は上がりますが、必ずしも売れやすいわけではないことを理解しておきましょう。
→土地の査定方法は?査定の流れと査定額の決まり方・評価される11のポイント山林を売る方法3選
売りづらい山林を売る方法としては、次の3つの方法が挙げられます。
- 不動産会社に買取依頼する
- 地元の不動産会社を探す
- 森林組合に相談する
不動産会社に依頼すれば、購入希望者が見つからなくても山林を売却することが可能です。
また不動産会社以外にも、森林組合に相談する方法もあるので、まずはそれぞれの方法を試してみましょう。
以下にそれぞれの売る方法を解説します。
不動産会社に買取依頼する
どうしても山林を売りたい場合、不動産会社に買取依頼する方法が無難です。
不動産会社に不動産を売却する際には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類の方法があります。
仲介は不動産の売却を依頼して相手が見つけてくれるのに対し、買取では不動産会社が不動産を即時買い取ってくれるため、楽に売却が可能です。
不動産会社に売却すると、売った後に瑕疵(傷など)が判明しても免責となるメリットもあります。
手間をかけずに山林を売却できるので、どうしても早く売りたい人におすすめの方法です。
ただし、仲介を頼んだ時よりも安値で売却することになる点には注意が必要です。
地元の不動産会社を探す
保有している山林が田舎にある場合、地元の不動産会社を探して連絡するのもおすすめです。
地元の不動産会社であれば、山林を売却した実績があるかもしれません。
どのように相手を見つけたか、ノウハウを持っているだけで山林の売却は進めやすくなります。
必ずしもノウハウを持っているかはわかりませんが、仲介して売却できれば高値で売ることができるので、まずは連絡してみましょう。
森林組合に相談する
森林組合とは、森林所有者が協同して林業の発展をめざしている協同組合です。
森林組合は、次の2つの組織があります。
- 森林組合(森林所有者によってつくられた協同組合:約600団体)
- 生産森林組合(民間の事業者団体:約3000団体)
この二つの森林組合の上位に都道府県森林組合連合会・全国森林組合連合会があります。
山林の扱いに関しては不動産会社よりもプロなので、相談するとどのように処理すればいいか教えてくれる可能性は高いです。
また山林を購入希望している人も所属しているため、買い手が見つかるかもしれません。
→土地を売りたい時は何が必要?売却の流れと方法・かかる費用や税金・注意点を解説山林を売るときの流れ
- 所有者を確認する
- 関連書類を集めて土地を調べる
- 査定をしてもらう
- 買取or媒介契約を結ぶ
山林を不動産会社に通してから売る時は、基本的に上記の流れで進めます。
買取してもらう場合でも、仲介してもらう場合でも、査定してもらうところまでは同じです。
山林を売却する際は事前準備が必須なので、いきなり連絡する前に確認しておきましょう。
以下にそれぞれのステップごとに解説していきます。
所有者を確認する
山林を売ることに決めたら、まずは所有者を確認しましょう。
所有者が個人になっていれば問題ありませんが、中には複数人による共有名義のケースもあります。
共有名義の場合は名義人全員の同意が必要になるので、すぐに売ることができません。
そのため、山林を売ることを決めたらまずは山林の情報を把握しましょう。
関連書類を集めて土地を調べる
山林の所有者が判明した後は、書類から土地の状況を調べましょう。
具体的には次の内容は分かっておいた方が良いです。
- 山の中に道はあるか(私道か公道か)
- 生えている樹木の種類
- 生えている樹木の価値
- 山の斜面の角度
素人目には調べることは不可能に近いので、登記簿を確認して情報を集めましょう。
事前に山林の状態が分かっていれば、不動産会社や森林組合にも説明しやすくなります。
また、できれば現在の状況も歩いて把握しておきましょう。
不動産会社に査定してもらう
山林の情報が集め終われば、不動産会社に査定してもらいましょう。
不動産会社は山林の扱いに慣れている会社を選ぶと良いです。
ノウハウがあるのとないのとでは査定価格もずれる可能性があります。
また、査定依頼は3社以上に出しておかないと価格の大幅なずれがあった時に気づけないので注意しましょう。
特に山林は評価額の理由が素人ではわかりづらく、複数社に依頼して査定価格を比較することが重要です。
買取or媒介契約を結ぶ
査定依頼して不動産会社を選ぶと、買取契約か媒介契約を結びます。
買取をしてもらう場合でも仲介をしてもらう場合でも、手数料を支払う必要があります。
ただし、山林を個人で売却するのは非常に困難なため、素早く売りたい場合は買取、できるだけ高値で売りたい場合は仲介を依頼しましょう。
→土地査定は無料で出来る!コスト0で相場を自分で調べる方法と査定方法・注意点山林を売るときの注意点
山林を売るときの注意点は次の3点です。
- 高値では売りづらい
- 境界確定は早めに行っておく
- できる範囲で手入れしておく
山林は広大な不動産なので、他の人との境界確定などをする必要があります。
以下にそれぞれの注意点を解説します。
高値では売りづらい
山林は仲介で売却できたとしても、高値では売りづらいです。
売却価格は宅地の10分の1程度と言われているため、広大な面積を売っても思うようにお金にならないことが多いです。
さらに買取をしてもらうと価格はさらに下がるので、売る前に理解しておきましょう。
ただし、広大な山林を保有するだけで固定資産税もかかるため、完全に不要であれば安値でも売却しておくと良いかもしれません。
不動産会社の人にも相談して、どのように処理すると良いか決めましょう。
境界画定は早めに行っておく
境界確定とは、山林の所有権がどこまでかを決めることです。
境界確定には隣接している土地の所有者に立ち会ってもらわなければならないため、時間がかかります。
そのため、境界確定を行うならばできるだけ早めに対応しておきましょう。
不動産会社に売ることを決めた後に行うと、売却時期が遅れてしまいます。
面倒なら公募面積で売買する
境界確定が面倒であれば、公募面積で売りに出してしまうのも一つの方法です。
公募面積とは登記簿上の面積のことで、細かい境界線は設定する必要がありません。
測量すると余計に費用も掛かるので、公募面積で売りに出す方が得になるケースもあります。
無理に境界確定する必要はないので、臨機応変に対応しましょう。
できる範囲で手入れしておく
山林を売却する前には、状態を確認して手入れしておきましょう。
樹木の種類や道の有無などを確認して、可能な限り手入れしておかないと価格が安くなってしまうことがあります。
例えば価値のある樹木が生えていても手入れされていなければ評価されませんし、伐採後の道が整備されているのとないのとでも評価は変わります。
将来売却することを考えているのであれば、手入れをしておくようにしましょう。
山林を売るのは難しい!手入れをしてから不動産会社に相談しよう
山林は購入希望者が少なく、非常に売りづらい不動産です。
そのためできる限り手入れをしたうえで、不動産会社に買取や仲介を頼むのが基本的な売却方法です。
ただし、山林の売却は高値にはなりづらいので、資金目当てで売却するのは避けましょう。
山林を売ろうと決めたのであれば、まずは手入れや情報収集して売却準備に努めましょう!