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土地を貸す時は要注意!借地契約の基礎知識・ポイント

【更新日】2020-07-06
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土地を貸す

所有している土地は、他社に貸し出す選択肢もあります。

収益性は低いものの低リスクで始められるので、継続的に借地をおこなえば大きなプラスを生むことは可能です。

借地は契約を結んでおこなうので、法的な基礎知識を理解しておかなければ大きなトラブルに見舞われる可能性もあります。

今回は、借地事業を始める方が抑えておきたいルールを詳しく解説していきます。

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借地事業のメリット・デメリット

持て余した土地を処分する方法は売却や寄付など、様々あります。

その中で借地事業を選択するメリット・デメリットはどこにあるのでしょうか?

借地事業のメリット

借地のメリットは、以下の3点があげられます。

  1. 収益の安定性が見込める
  2. 建物投資が不要
  3. 初期コストを抑えられる

更地をそのまま貸し出すなら、初期費用はほとんどかかりません。

建物投資に比べて利益は少ないですが、築年数による劣化がないので、長期的に貸し出すことができます。

リフォーム・修繕の必要がないので、維持コストもかけずに事業を進めていくことができます。

借地事業のデメリット

貸地事業のデメリットは、以下の3点です。

  1. 収益性が低い
  2. 貸し出している最中は思うように利用できない
  3. 相続効果が薄い

不動産の利用価値は、本来は土地の上にある建物や設備に対して生まれます。

更地を貸し出す場合は、そのままだと価値が限定されているので収益は多くありません。

また、一旦貸し出してしまうと貸主の一言で手元に戻すことができなくなるので、将来的に自分でまた使いたい時は計画性が重要になります。

また、貸地は評価額が下がりますが、実勢価格よりも高いままなので相続税効果は限定的です。

土地を貸すと消費税・固定資産税はどうなる?

地代に消費税は課されない

土地を貸した場合、地代には消費税がかかりません。

事業用物件の場合は賃貸料金に消費税がかかりますが、土地の場合は居住目的で貸し出す場合も、事業目的で貸し出す場合も消費税はかかりません。

消費税は商品・サービスに対する対価として支払われる税金なのですが、土地は本来、国が国民に利用権を与えているものなので、人々が所有する商品だとは言い切ることができません。

そのため、どんな貸し方をしても地代には消費税がかからないのです。

固定資産税の課税は基本的にそのまま

土地の固定資産税は貸し出した後も貸主に対してそのままかかります。

ただ、借主が土地の上に建物を建てた場合、固定資産税の軽減措置がおこなわれます。

借地人が何を建てるかによって固定資産税は変わるのです。

土地を貸す時は2種類の借地契約を知っておこう

借地契約には、普通借地契約と定期借地契約の2種類があります。

土地を貸す際は、この契約方法の違いをしっかり抑えておく必要があります。

普通借地契約

普通借地契約は建物所有を前提とした契約になります。

看板設置や駐車場利用といった土地利用は普通借地に該当しないので注意しましょう。

普通借地の契約期間は30年以上とされており、非常に長期での契約となります。

契約期間満了後は更新がありますが、この際も借地人の権限が比較的保証されています。

普通借地契約は借地人に有利な契約であり、契約期間内にオーナーが自由に契約を解除してもらうことはできません。

オーナーが解除する際は正当事由といって、誰もが認める理由がないと認めてもらうことはできません。

定期借地契約

定期借地契約は更新がなく、期間終了後に契約は満了となります。

借地人の権限は戦時中に、戦地へ赴く際に土地を取られるようなことを防ぐために強化されました。

それがバブル期で土地の価値が高騰したため、借地人に好き勝手利用されるオーナーが貸し渋りをおこなうようになりました。これを解消するために生まれたのが定期借地契約です。

土地を貸して収益を上げようと思ったら定期借地契約を利用するのが一般的です。

普通借地契約は土地をあげるのと同じこと?

普通借地契約は土地を貸す方法の一つですが、実際は土地を他人に挙げるのとほとんど変わりません。

契約途中にオーナーが解除できないのはもちろんのこと、契約満了後に更新を拒否する際も正当事由が必要になるため、ほとんど所有権は借地人のものといっても過言ではありません。

また、普通借地契約では買取請求権というものが存在します。

これは借地権存続期間中に借地人が建てた建物を、満了時にオーナーへ買い取ってもらうよう請求できる権利です。

このように、普通借地契約はかなり借地人よりの制度だと言えます。

定期借地権は大きく3種類に分かれる

定期借地権は、更に3種類に分かれます。

  • 一般定期借地権
  • 建物譲渡特約付借地権
  • 事業用定期借地権

ここからは、それぞれの定期借地権の違いを紹介します。

一般定期借地権

一般定期借地権は最低借地期間が50年以上、かつ建物の用途を問わないものです。

契約を更新することはできず、満了後にオーナーへ返還されます。

一般定期借地権のオーナーは個人だけでなく、自治体であることも多いです。

特に埋め立て地のような公共開発によって作られたエリアに建っているマンションは、オーナーが自治体であり、一般定期借地権を結んでいることが多いです。

建物譲渡特約付借地権

建物譲渡特約付借地権は、30年後に建物をオーナーが買い取って終了するという方法です。

この方法は30年後に建物という付加価値付きで手に入ることから、大きなメリットがある方法として紹介されることもあります。

しかし、実際は築30年ほどの建物を強制的に買い取ることになってしまうので、持て余すケースがほとんどです。

そのため、貸地業では建物譲渡特約付借地権を使うことは多くありません。

事業用定期借地権

事業用定期借地権は一般定期借地権と同じく契約の更新がなく、更地で返還させる制度です。

契約の期間は10年以上30年未満か、30年以上50年未満のどちらかを選ぶようになります。

このうち、30年以上50年未満で契約した場合は更新や買取請求の特約が有効になります。

事業用定期借地権では、その名の通り店舗や事務所、工場といった事業用物件を建てるケースがほとんどです。

土地を貸すなら事業用定期借地権がおすすめ

土地を貸し出すなら、一般定期借地権と事業用定期借地権の2通りから選ぶようになります。

このうち、一般定期借地権は50年が期間となるので、その間の融通が利かないとなると少し長すぎます。

そのため、借地期間が比較的短い事業用定期借地権のほうをおすすめすることが多いです。

事業用定期借地権は借り手が事業者になるので、地代も個人より高く、大きな収益が見込めます。

借地期間が短いことと収益性が高いことを考えると、事業用定期借地権がおすすめです。

不要な土地は借地を積極的に検討しよう

不要な土地をただ所有しているだけでは、固定資産税の負担などもあり良いことはありません。

不要な土地を売却すると手元に戻らない上、売れ残りのリスクもありますが、借地なら気軽に始めることができます。

積極的に貸地を検討してみましょう。

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