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おとり物件(おとり広告)とは?見極め方と釣られないポイント・騙された時の対処法

【更新日】2020-11-30
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おとり物件(おとり広告)

インターネットで賃貸のお部屋探しをしていると、明らかにお得すぎる賃貸物件が掲載されていることってないですか?

賃料がお得なのはもちろんのこと、間取りや設備も文句なし。

まさに理想の賃貸物件といったところでしょうか。

さらに、不動産業者に物件の内覧をしたい旨を問い合わせると「まだ空いていますので一度店舗にお越しください」との返事。

まさにトントン拍子に事が進んで気分が高ぶってきます。

ですが、実際に不動産業者の店舗に向かうと「その物件、実は少しまえに埋まってしまいまして…」「実はその物件、少しお伝えすることがありまして…」などと言われ、結局は物件の契約には至らなかった。

みなさんはそのような経験、ありませんか?もしかしたらその物件、俗にいう「おとり物件」と呼ばれるものかもしれませんよ。

「おとり物件」とは何なのか?どうすれば「おとり物件」に引っかからずに済むのか?

今回は「おとり物件」の見極め方と対処法について解説します。

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賃貸物件でのおとり物件とは?

「おとり物件」とは、不動産業者のネット情報には公開されているものの、実際には既に契約済みで空きがない状態の物件、あるいはそもそもの募集が行われていない物件のことです。

別名、「釣り物件」「おとり広告」とも言われています。

「おとり物件」には主に2つの種類があります。

  • 賃貸情報の更新を忘れていたことにより過去の情報がネットに載せられている
  • 集客を目的とした架空の物件

前者の場合は仕方がない側面もありますが、たいていの場合は後者、集客を目的とした悪質な「おとり物件」がほとんどです。

おとり物件は違法なのか?

そもそも、「おとり物件」というのは違法なんじゃないの?そんな疑問をいだいた方もいるかもしれませんね。

はい、「おとり物件」は違法です。

景品表示法第5条第3号という法律に抵触します。

さらに、消費者庁はホームページにて、次のような表示を不当表示として規定していると伝えています。

(1)取引の申出に係る不動産が存在しないため、実際には取引することができない不動産についての表示(例...実在しない住所・地番を掲載した物件)

(2)取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引の対象となり得ない不動産についての表示(例…売約済みの物件)

(3)取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引する意思がない不動産についての表示(例…希望者に他の物件を勧めるなど当該物件の取引に応じない場合)

(1)のような実在しない住所や番地を記載した物件というのはさすがに賃貸物件のネット情報として見かけることは少ないです。

また、(3)に関しましても、対象となる物件が存在するのであれば、お客さんは他の物件には納得しませんよね。

多くの場合、問題になるのは(2)、対象となる物件は存在するものの、実際には契約済みなどで取引の対象とはならない物件です。

ひと昔まえに比べると「おとり物件」はかなり減ったものの、今でもたまに「おとり物件」らしき賃貸情報はネットでちらほらみかけます。

おとり物件の見極め方

では、そんな「おとり物件」に引っかからないためにはどうすればよいのか?どうすれば「おとり物件」だと見極めることができるのか?

「おとり物件」を掲載している賃貸業者への対処法とあわせてご紹介していきます。

見極め方①複数の不動産業者が取り扱っているかを確認する

ネットの賃貸情報で「おとり物件」だと判別する最も簡単な方法。

それは複数の不動産業者が取り扱っているかを確認することです。

ネットの賃貸情報サービスなどには、同じ物件であっても複数の賃貸募集が掲載されていることがありますよね。

その場合は「おとり物件」である可能性は少ないです。

逆に、なぜか1つの業者のみが取り扱っている格安の物件などは、その業者が意図的に「おとり物件」を作り上げている可能性が高いです。

賃貸物件を扱う不動産業者はレインズ(REINS)と呼ばれる専門のネットワークシステムを利用しており、ほぼすべての物件情報はレインズにて最新の状況を確認できます。

それゆえ、不動産業者が独自に契約している物件などを除き、基本的にはレインズをもとに物件紹介を行います。

ですが、「おとり物件」の場合はレインズに載っていない場合があり、その場合は「存在はするけれど契約できない物件」である可能性が高いです。

1つの業者だけが格安すぎる賃貸情報を提供している場合は疑っておいたほうがよいでしょう。

レインズとは?

レインズ(Real Estate Information Network System)とは不動産流通機構が運営している不動産情報専門のネットワークシステムであり、賃貸契約の募集を行っている物件を検索・閲覧することができる。

不動産業者が賃貸物件の案内をする場合、たいていの場合はレインズを元に物件の紹介を行う。

レインズは全国の地域ごとに東日本レインズ・中部レインズ・近畿レインズ・西日本レインズの4つがあり、不動産業者のみが登録・利用することができる。

見極め方②過去の賃料や周囲の相場と比較する

「おとり物件」というのは集客を目的としている以上、お客さん側に何らかのインパクトを与えなければいけません。

そして、そのときに最もよく用いられるのが、ありえないぐらい格安の賃料を提示する手法です。

このときの賃料は、だいたい相場の2割、ひどいときには3割ほど安く書かれている場合が多いです。

具体的な例をあげると、通常は月12万円ほどの賃貸物件が月8万円ぐらいで掲載されています。

もちろん、実際にはそのような価格で契約できることはなく、あくまでもお客さんを釣るためのエサでしかありません。

そのようなエサに騙されないためには、賃料をその地域の周辺にある物件の相場と比較することをおすすめします。

賃料の相場というのはある程度の物件数を調べないとわかりませんが、「おとり物件」の賃料は同じぐらいの広さ・設備の賃貸物件と比較すると、明らかに異常な賃料であることがわかります。

また、最近では過去の賃料の履歴が見られるサイトなどもありますので、そのようなサイトを利用して過去の賃料と比較するのもよいでしょう。

このように周囲に比べて明らかに賃料が安い物件、それは「おとり物件」の可能性が高いと注意しておいたほうがよいでしょう。

見極め方③特定のワードが記載されていないかを確認する

最近では不動産業者もあの手この手で「おとり物件」のような物件を提示してきます。

ですので、ネットで賃貸情報を検索するさいには色々な箇所に注意をむけておく必要があります。

例えば、通常の賃貸契約は「普通契約」といった形式で進められますが、たまに「定期借家契約」と呼ばれる形式で賃貸募集がかけられていることがあります。

「定期借家契約」とは、その物件に住むことのできる期間があらかじめ決められている賃貸借契約のことです。

もちろん、「定期借家契約」だからダメというわけではなく、定期借家にもメリット・デメリットがあり一概に悪いものではありません。

ですが、まれにとてもひどい条件を提示されることがあるのです。

私が経験したなかで一番ひどかったのは「物件を売却したいと考えているので、その物件売買が成約されるまでの定期借家契約」といったものでした。

ネット情報にはあきらかに安い賃料が書かれていましたので、「きっと何かあるだろうな」と思い不動産業者の店舗に足を運ぶとその旨を伝えられました。正直なところ、ありえない条件です。

いつどこで売買契約が完了するのかもわからないまま日々の生活を過ごす。そんな生活はストレスでおかしくなりそうです。

結局、その担当者は「その物件はあんまりですが、他のいい物件もありますので」と他の物件をすすめてきました。

もちろん、「おとり物件」に比べるとはるかに見劣りする物件ばかりです。言うまでもなく、すべてを断り帰宅しました。

ホント、「不動産業者の店舗までの電車賃を返してくれ」と言いたくなりましたよ。

他にも、入居時期が「応相談」と書かれていたり、記載の一部が白紙になっていたりと怪しい箇所が見られる場合は「おとり物件」である可能性が高いです。

「定期借家契約」「応相談」など特定のワードが書かれている場合は、場合によれば何かあると疑っておいたほうがよいでしょう。

見極め方④事故物件ではないかを事前に確認する

あきらかに周囲の相場と比べて賃料が安い場合、その物件は何らかの事故物件である可能性もあります。

事故物件には主に2つの種類があります。

  • 心的的瑕疵(しんりてきかし)によるもの …例)居住者が亡くなった物件など
  • 物理的瑕疵(ぶつりてきかし)によるもの …例)雨漏りなど住むうえでの支障がある物件など

物理的瑕疵はあまり見かけませんが、心理的瑕疵によって賃料が安くなっているものはたまに見かけます。

私の経験したなかだと、通常は月16万円ぐらいする賃貸物件が月10万円ぐらいになっていました。

物件が空いているかどうか問い合わせをすると空いているわけですが、実際に店舗におとずれると「実はこの物件…」と実情を切り出されるわけです。

他にも、近隣トラブルや土壌汚染など、賃貸物件には表に出てこない様々な問題を抱えている場合があります。

このあたりの表に出てこない情報に関しては、不動産業者に事前に問い合わせて確認しておくと無駄な労力をかけずに済むのではないでしょうか。

見極め方⑤現地集合での物件内覧を提案する

目的の賃貸物件が決まっている場合、不動産業者に現地集合での内覧を提案するというのも「おとり物件」を回避するには有効です。

お客さんからの内覧が提示された場合、不動産業者の担当者は内覧する物件のカギを手配しておく必要があります。

もちろん、「おとり物件」ではカギが入手できない場合が往々にしてありますので、何かと理由をつけて断るしかありません。

その場合は、「他にもいろいろな物件をご紹介したいので、まずは店舗に…」と言われるかもしれませんが、どうしてもその物件を見たい旨を伝えてみましょう。

この方法は不動産業者に対して「おとり物件」を疑っているという意思表示にもとらえかねないですが、実際に「おとり物件」によって休日や余暇をつぶされたらたまったもんじゃありませんよね。

ただし、現地集合での内覧ができない=「おとり物件」と考えるのはやや早計かと思いますので、他の項目とも合わせて「おとり物件」の可能性を考えてみることをおすすめします。

おとり物件に騙された時の対処法

おとり物件に騙された時の対処法

「おとり物件」に騙されたとき、内心はとても穏やかではないと思います。これは私にも経験があるのでわかります。

貴重な休日を使い、電車賃をはたいてわざわざ店舗まで出向いたのに、あれやこれやと言い訳されて契約できませんでした。

まさに「おとり物件」に騙されたことで無駄に消費した休日でした。

ホント、「おとり物件」に騙されたらイライラしますよね。

では、そんな「おとり物件」に騙されたときはどうすればよいのか?主に2つの手段があります。

  • 掲載されていたホームページ、あるいは消費者庁に通報する
  • さっさと忘れて次の賃貸探しへの教訓とする

各賃貸情報サイトには通報フォームが設置されており、そのフォームにて情報を入力することで「おとり物件」を通報することができます。

あるいは消費者庁のホームページにある「景品表示法違反被疑情報提供フォーム」といったページより「おとり物件」を通報することもできます。

あまりにも納得できない場合は、そのような通報フォームを用いて通報するのもよいでしょう。

あるいは、さっさと忘れて次の賃貸探しへの教訓とすることです。私は個人的にはこちらをおすすめします。

先ほどの通報フォームで通報する場合は、物件情報・不動産業者名・問い合わせ日時などいくつかの情報を入力する必要があり、場合によれば追加の資料などが必要になる場合があります。

「おとり物件」はなくなって欲しいと思いつつも、正直なところ、これ以上無駄な時間を浪費したくないのも本音ではないでしょうか。

私は「おとり物件」にはイライラさせられましたが、さっさと次の物件探しに切り替えていくことで嫌な体験を早く忘れることができました。

おとり物件のリスクは常にどんな人にもあることを理解しよう

「おとり物件」などに代表される不動産業者の釣りに騙されないためには、「自分だけは特別」といった感覚を抑えておくのをおすすめします。

  • こんな格安の物件を「偶然」サイトで見つけることができた
  • 担当者が「偶然」こんな格安な物件を紹介してくれた

賃貸のお部屋探しをしていると、そのような「偶然」らしきものにしばしば遭遇します。

ですが冷静になって考えてみると、それは「偶然」でもなんでもなく「仕組まれた必然」であることが多いのです。

あきらかな格安物件は「おとり物件」であることが多いですし、不動産業者の担当者が紹介してくれた物件は、それまで紹介してきた「まわし物件(本命の物件を紹介するために故意に劣った見せ玉として使われる物件)」によって本来の価値以上の物件にみえていることが多いのです。

そのような手法に陥れられないためには、常に冷静な気持ちを忘れないでおくのが大切です。

今回、私の実体験もふまえて「おとり物件」の見分け方や対処法についてご紹介しました。

あくまでも一例になりますが、「おとり物件」を見分けるさいの参考にしていただければと思います。

「おとり物件」に騙されることなく、すてきなお部屋を探しましょう。

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