遠方の不動産を売却する方法とは?現地に行かず売買する流れと注意点
- 本ページにはPRリンクが含まれます。
- 当サイトでは、アフィリエイトプログラムを利用し各事業者から委託を受け広告収益を得て運営しております。
遠方にある実家を相続したときなど、使う予定がないので売りたいと考えても、わざわざ現地まで足を運ぶ時間があまりない場合がありますよね。
→相続した不動産を売るには?売却の流れや相続税・売却時にかかる税金の注意点
一般的に、家やマンションや土地といった不動産の売買契約は買い手と売り手の双方が立ち合いのもと、売買契約を締結し、手付金の受け取ります。
しかし、自分がどうしてもいけないときはどうすれば良いでしょうか?
今回は遠方にある一軒家を売却するときの業者選びや注意点について解説します。
→家を売るならどこがいい?高く売ってくれる優良業者を選ぶコツ現地に行かなくても遠方にある不動産の売却はできる理由
初めて不動産の売却を行われる方の中は、現地に立ち会って査定や売却などを行うイメージを持っている方が少なからずいらっしゃいます。
特に、故人から相続した物件が遠方にある場合、仕事を休んで査定の立ち合いや売買契約の締結等を済ませなきゃいけないと思っている方もいます。
しかし、遠方にある物件を売却する場合を含め、物理的にその場所に赴く必要がありません。
その理由として、以下の4点が挙げられます。
- オンラインリソースの発展
- 仲介業者の活用
- 必要書類のデジタル化
- ビデオ通話とバーチャルツアーの活用
ここでは、上記で挙げた4つの理由を1つずつ酢解説して行きます。
オンラインリソースの発展
インターネット上には、多くの不動産リスティングサイトがあります。
売主は、売却する不動産の情報をリスティングサイト上に公開することによって、効率よく、買い手を探すことができます。
また、不動産会社の中には、オンラインによる相談受付を実施しているところもあるので、わざわざ査定依頼をお願いするエリアまで物理的に赴く必要がなく、オンライン上でやり取りができるようになりました。
仲介業者の活用
遠方の不動産を売却するときは、売却する不動産があるエリアを中心に不動産売買を行っている地元の不動産業者や仲介人を利用することが最適です。
その会社らは、地元の市場に詳しいうえ、地元の特色を生かした売却方法で買い手を探してくれます。
また、物理的に現地にいなくても、物件の見学や手続きを会社側が代行処理してくれます。
必要書類のデジタル化
媒介契約をはじめ、売買契約などの契約書や、重要な文書がデジタル化したことによって、オンライン上での署名が可能となりました。
これにより、売主と買主が、物理的に同じ場所にいる必要がなくなりました。
ビデオ通話とバーチャルツアーの活用
ZOOMなどのビデオ通話を利用すれば、遠くにいる売主も物件の状況を詳しく確認することができます。
併せて、売却に関する相談もオンライン上で済ませることが可能になりました。
さらに、バーチャルツアー技術の発展により、買い手は物理的に現地に行かなくても物件の内外を閲覧することができます。
遠方不動産を売却するときの業者選び
相続や譲渡によって、現在自分が住んでいるところから遠いところにある、一軒家を得たが使い道が見つからないと売却を考えると思います。その時に、最初に悩むのがどの不動産業者と媒介契約を結ぶかではないでしょうか。
大手のほうがすぐに買い手が付きそうなイメージもあると思いますが、その土地の不動産業者にも強みはあります。
依頼する不動産業者によって買い手の募集方法などは変わってきます。
売却予定の家が都会であれば大手がおすすめ
大手の不動産業者に募集依頼するメリットとして、物件の情報を広く流すことができ買い手を多く集めるというものが挙げられます。しかし、デメリットとしては、地域の特性をすべて理解できていない可能性などがあります。
大手の場合インターネットでの広告を多く出しているので、閲覧する購入者の数も多いです。そのため、購入希望者の多い地域(大阪、千葉、埼玉、福岡、札幌付近等)や、都会に近い地域の不動産は大手の業者に依頼したほうが比較的早く売ることができます。
売却予定の家が田舎だったら地元の中小不動産会社!その理由は?
地元の不動産業者に依頼するメリットとしては地域の特性をよく理解していることがあります。また、過去の取引データを知り尽くしているので予定売却が性格で査定の制度も高いことが挙げられます。
しかし、大手ほど広告にお金をかけられないデメリットもあります。地元の方は規模こそ小さいですが、その地域での購入を考えている人からの問い合わせが多いです。なので、少し田舎にある一軒家を売るときは、自分が住んでいるところからは遠方だとしても、売りたい家の近所の不動産会社を利用したほうがいいしょう。
大手の不動産業者や地元の不動産業者に依頼する場合も、1つのところだけを見て決めてはいけません。必ず複数の不動産屋を見てから来ましょう。
査定額上がったり、売却予定額が早まったりするので慎重に吟味してから決めてください。
電話の印象だけで契約先を選ぶのは危険!
遠方の不動産を売却する場合は、なるべく現地に赴いて仲介業者を探すことをおすすめしますが、サラリーマンの方などは現地へ行く時間をとるのも一苦労だと思います。
しかし、だからといって現地の担当者と電話で話し合い、手続きを進めるというのは非常に危険です。
対面の場合は参考資料を2人で確認し合いながら話し合うことができるので齟齬は大きく減りますが、電話での応対ではそうもいきません。
販売活動を始めた段階からなら、電話での連絡でも問題はないですが、仲介先を決めるときは必ず来店して見極めるようにしましょう。
築年数の経った遠方の一軒家(実家)は売却できる?
遠方だと家のアピールポイントを売り手が直接伝えることができないこともあり、どうしても物件の築年数や立地条件だけで売り出し価格が決まってしまいます。
このとき大きなポイントとなるのが築年数。築年数が10年以上経ってしまうと、建物の価値はほとんど失くなってしまいます。
→木造住宅の耐用年数とは?減価償却・査定への影響をわかりやすく解説!解体工事は最後の手段
家が建ったままの状態で売り出す場合、ある程度の期間募集をかけても購入希望者が現れない時は、家を解体して更地にしてしまうのも一つの手です。
すでに建物があると新しく物件を建てるイメージをつかみにくいので、更地にしたほうが家を建てたい人には参考になりやすいです。解体して多くの買い手の方にアピールしましょう。
解体工事の見積もりを取っておく
解体工事はしなくても、事前に見積もりを取りどのくらいの費用が必要なのか知っておくことはとても大切です。見積もりでどのくらいの費用が掛かるのか正確に知っておくことで、売却交渉に利用できます。
購入希望者が値下げの解体費用が掛かることを理由に値下げを行ってきたとします。その場合、自分が正確に解体工事費用を知っていれば、自分にとって損な値引きを行わずに済むことができます。
→不動産売却の費用・手数料を一覧で紹介!諸費用の金額相場・計算方法遠方売却時の契約で立会はどうするの?
遠方の家を売却するときの不動産業者の選び方については前述しました。しかし一番気になるのは契約時の作業についてですよね。契約を結ぶときは遠方の業者まで直接出向かなくてはならないのでしょうか?
これは対面である必要はなく、郵送契約で問題ないです。買い手を探すのは、売り手がどこにいようが不動産業者が行ってくれるので問題ないです。
しかし、売り手が遠方に住んでいると、営業マンの気が緩くなりがちです。最低でも週に1回は現状を報告をしてもらうなどの対策をしましょう。
売買契約には立ち会わなければならないのか?
買い手が見つかり、売買契約を行う場合は原則売り手、買い手、不動産業者の立ち合いが必要になってきます。
しかし、売り手の方が遠方に住んでいて立ち会えない場合もあります。そのような場面では立ち会わなくても契約をすることができます。
方法としては契約書自体を郵送で送り契約を結ぶやり方の「持ち回り契約」や家族や知人に代理人になってもらい契約をする「代理人契約」などがあります。
どうしても契約に出席できない場合の対処法
不動産取引はちょっとした勘違いやミスが大きな損害を招くことが良くあります。
特に注意すべきなのは売買契約のときです。
重要事項の取り決めは全てこのときにおこなわれるので、契約書をしっかりと確認しましょう。
ただ、遠方に住む場合は契約に出席しづらいです。
そのため、自分が出席できない場合は代替策を準備する必要があります。
持ち回り契約
契約に出席せず不動産売却をおこなう場合、買い手から署名捺印をした契約書を郵送してもらい、残りの部分を売り手が記入することで契約を成立させる方法があります。
これを、持ち回り契約といいます。
非常に便利な方法ですが、買い手が不安に思うことが多いので、おすすめはしません。
縁故者または知人に依頼する
どうしても現地に赴けない場合、地元近隣に住んでいる親戚や赴ける知人に不動産売買契約書の署名・捺印をお願いする方法があります。
この方法も、代理契約という方法に位置付き、署名代理とも称されています。
契約におけるトラブルや、署名した代理人の責任を依頼人が背負うので、代理人の選定は慎重に行わなければなりません。
また代理人を立てる際は、自筆による委任状を用意する必要があります。
司法書士に依頼する
頼める知人や親せきがいない場合は、司法書士に代理契約を委託する方法があります。
司法書士は、法に基づいて不動産登記や契約書類作成・提出を行う専門家です。
手数料を用意しなければなりませんが、現地立ち合いの必要がないうえ、不動産売買契約の一切を任せられます。
ただし、すべての司法書士が代理契約を受け付けているとは限りませんので、必ず、不動産登記の移動から売買手続きまでを請け負っているところに依頼しましょう。
→不動産売却の手続きを代理人に任せることは可能?委任の手続きや売買に伴うリスク・注意点を解説遠方の不動産売却はまず不動産業者に相談してみよう
遠方の不動産を売却した経験のある人は少ないと思います。
しかし、周囲にいないからといって、不動産業者からすればこうした事例を何件も見てきたわけです。
そのため、相談をすれば、過去の事例に基づいて的確なアドバイスをしてくれることでしょう。
素人の視点から不動産が売れるか、売れないかを判断するのではなく、不動産一括査定サイトを利用し、複数の業者に査定・相談を依頼するようにしましょう。
→不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介【2023年最新】
遠方だからこそ信頼できる業者と契約すべし!
売却予定の家が自分のいる場所から遠くても売ることはできます。その際はあなたが現地に行かなくても売買契約をすることもできます。
しかし、それを行う場合は不動産業者との信頼関係が重要になってきます。売り手が近くにいないために営業マンも気が緩みやすくなってしまいますし、現状を把握するのが難しくなってくるので不動産業者を選ぶ際は慎重に行ってください。
また、古い家は解体工事のことも考えながら売却を進めることでより高く売ることができます。
→【2023年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較!信頼できるのはどこ?遠方の不動産売却は代理を立てなくても決済・引き渡しだけ現地訪問すればOK!
結論から言えば、遠方の不動産を売却する場合は決済・引き渡し時のみ現地訪問すれば、代理を立てる必要もありません。
平日午前の1~2時間ほどで手続きは済むので後は郵送で処理してしまえば、お住まいが遠く、なかなか現地に行けない人でも十分契約することができます。
ただ、電話・メールだけで販売活動の進捗を把握するのは難しいですし、不安が残ります。業者からの定期的な連絡は必ずもらうようにしましょう。
また、せっかく決済に赴いたにも関わらず、必要書類などを持参して来ないと意味がありません。こちらに決済・引き渡しに必要な書類と流れをまとめてあるので、一度しっかり読むことをおすすめします。
→不動産売却時の決済の流れ!場所や時間・必要書類を詳しく解説