不動産売却で注意したい法律規制・厳しいルールをわかりやすく解説
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不動産売却は、さまざまな規制を受けます。
たとえば物件の規模や高さに制限がかかったり、利用の方法が制限されていたりします。
こうした、不動産売却に対する制限は家やマンションよりも厳しくなっています。
→不動産売却でかかる税金はいくら?費用の計算方法から節税・控除のポイントまで分かりやすく解説
この記事では、そもそもなぜ不動産に対する規制は厳しいのか、具体的にはどんな内容となっているのかを解説します。
こうした規制は特殊な地域以外でもあるものなので、しっかり読んで準備をしておきましょう。
土地売却に関する規制が特に厳しい
土地は、家やマンションのように所有者の資産という見なされ方はあまりされません。
なぜなら、不動産の中でも土地は所有権を移転するものであり、正式には国に属しているからです。
また、土地に規制をかけることで、都市がどのように発展、拡大するかの方向性を決めることができます。
たとえば、住宅地に人が密集しており、治安の悪化が心配される地域があったとします。
こうした地域で土地利用に制限を加えず、家やマンションを新築し続けてしまうと政治的に問題が出てしまうので、売却した土地にある程度の規制は仕方がないのです。
不動産売却の規制は大きく分けて2タイプ
不動産売却時に課される規制は、大きく分けて以下の2タイプとなります。
- 売買取引に対する規制
- 新築する場合の規制
簡潔にいうと、不動産を売却すること自体に制限が加えられている場合と、不動産を宅地利用することに制限が加えられている場合があるということです。
これは、公地や調整区域というように、国にどのように見なされているかが重要であるということになります。
不動産の規制は誰がおこなっているのか
不動産に関する政策を執りおこなっているのは、主に国土交通省となります。
国土交通省は、不動産に関する長期的な方針を定め、それに沿ったプランを固めていきます。
たとえば、2016年は最適活用、創造的活用、放棄宅地化の抑制を大きなプラントして定め、その中で具体的な政策を実施してきました。
所有者の中には、急に売却予定地に制限がかかることに対する反発があると思いますが、これは国や国民全体の利益につながる(公共の福祉)とされているので、個人ではどうしようもない部分が大きいです。
2020年は東京オリンピックがあることもあり、首都圏への施策は更に増えることも予測されます。
売却を検討している方はなるべく早期に売却してしまうのがおすすめですよ。
→家を売るタイミングはいつ?ベストな売り時と売ってはいけない時期・判断基準を紹介【2023年版】不動産売却に対する規制の具体例
売却時に規制される可能性のあるルールは、以下の通りです。
- 国土利用計画法
- 公有地の拡大推進法
- 農地法
- 都市計画法
これらの法律が適切に運用されることによって、上意を的確に反映した国づくりが実現していきます。
ここからは、それぞれの法律が具体的にどのような制限を与えているのかを紹介します。
1.国土利用計画法
国土計画法とは、大都市に人口や産業が集中したり、価格高騰や乱開発がおきてしまったりする事態を防ぐために定められた法律で、適切な利用と地価抑制の推進を目的とした法律です。
大規模な土地を売る場合には、この法律に基づき届け出が必要になります。
また、以下の土地を売却した場合は事後届け出も必要です。
- 2,000㎡以上市街化区域
- 5,000㎡以上の都市計画区域
- 10,000㎡以上の区域(都市計画区域以外)
大きな土地を自由に活用すると都市計画に大きな影響を受けるので、このような規制が設けられています。
2.公有地の拡大推進法
公有地とは地方公共団体の所有地で、都市の秩序ある整備を促すために拡大が推進されています。
上記のような面積の大きいところや、道路や公園、学校などの都市計画施設を売却する場合、所有者は所有地のデータと買い手の事項などを知事や市区町村長に届け出る必要があります。
この届出をしない場合、50万円以下の罰金が発生してしまうので、注意しましょう。
3.農地法
農地法は、農業者の地位安定と生産力向上を目的とする法律で、農地の権利移動や、農地を農業以外に利用することに対して規制を加えています。
まず、農地を売却する場合は農地法に基づき許可・届け出が必要となります。
また、法人への売却と転用目的の購入も原則禁止されています。
4.都市計画法
都市計画とは、人が居住する区域を決定し、生活に必要な環境を整えていく計画のことです。
「どのように都市を作り上げるか」というのも都市計画法で指示されている内容にあたりますが、計画の妨げになるものを排除することもあります。
具体的には、建築の制限や先買いなどがこれにあたります。
不動産売却規制の知識は触れておくべき
ここまで、不動産売却時にかかる主な規制を紹介しましたが、はじめて不動産取引をおこなうという方にとっては正直、すんなり理解できる話ではないと思います。
これらの法律の内容も時間によって変化するので、丸暗記をしていても活用できることはないでしょうが、なぜ規制がかかるのかという理屈と仕組みだけは知っておきましょう。
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