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リースバックのトラブル事例8選!注意点とリスク・後悔しないためのポイント

【更新日】2023-11-22
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リースバックのトラブル
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近年流行しているリースバック。

不動産会社や投資家から購入代金をもらい、その後に賃貸借契約を結んで住み続けるという仕組みで、近年人気が集まっています。

ただ、リースバックにはデメリットもあり、利用中に失敗してしまう方も多いです。

今回は、リースバックで良く起きるトラブルの紹介と、リスクを避けるにはどうすれば良いのかを徹底解説していきます。

【2023年最新】大手不動産リースバック業者比較ランキング!おすすめ会社の口コミ徹底比較
この記事の監修

じんFP事務所 代表

名城大学法学部卒業後、日本生命保険相互会社→保険代理店で営業職を経験。

相談者から「企業から確定拠出年金の手紙が届いたけど、どの銘柄にチェックすればいいかわからない」と相談を受け、 何もアドバイスができなかった経験から企業型確定拠出年金について学び、中小法人に向けて企業型確定拠出年金の導入や社員向けに投資教育を行う。

2020年7月 「日経xwoman公式アンバサダー」就任 日経BP社

2021年11月 「お金の使い方・貯め方教えて下さい」出版 主婦の友社

WEBサイト:https://jin-fp-official.com/

リースバックでよく起きるトラブル8選

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トラブル①家賃が高くて払えなくなった

リースバックでは、一度売った家を借家として住み続けることになりますが、家賃の相場は同じような物件に比べて高くなりがちです。

1年に払う家賃の相場は売却価格の1割程度で、例えば3000万円で売れた場合、月の家賃は約25万円にもなります。

最初に一括でもらえるリース料の使い方をしっかり決めておかないと、途中で家賃が払えなくなることも十分考えられます。

トラブル②リースバックを希望したはずが違うプランを進められた

チラシなどでリースバックのことを知り、不動産会社に相談に行ったら、もっともらしいことを言われて結局普通に売ることになったという方も多いです。

リースバックは特にシニア層に魅力があるサービスですが、業者によっては自社への勧誘目的で宣伝をし、いざ来店相談にいったら、より自社にとって利益の高いサービスを勧めてくることがあります。

相談者のことを親身に思って最適なプランを勧めている可能性もありますが、1社に相談しにいくだけだと、提示されたプランがお得かどうかわかりません。

トラブル③契約期間中なのに貸主から退去を命じられた

「賃貸契約の期限なし」と明言されているサービス であっても、退去を勧められる可能性もあります。

ここで注意してほしいのが、貸主が退去を要請してきたからと言って、契約にないような内容に従う必要は一切ないということです。

もし退去するにしても、必ず納得できる立退料をもらうことをおすすめします。

トラブル④買い戻しができなくなった

リースバックは、期限後に家を買い戻すことができます。

ただ、買い戻しに必要な料金は当初の売却価格の1~3割増しと、非常に高額になります。

通常、戸建て住宅の価格は築年数の劣化により下がっていくので、このように古い物件に高額を出さなければいけないケースは稀です。

加えて毎月の家賃も高額で、買い戻しに必要な費用があまり残っていない可能性もあります。

当初は買い戻す予定だったのに、結局お金が払えなかった事例も良くあります。

トラブル⑤家族と意思疎通が取れていなかった

シニア世代がリースバックを勧めて、途中で万が一亡くなってしまった場合、離れて住む子どもが買い戻せることなどを把握しておらず、結果的に相続が失敗してしまう可能性もあります。

2013年くらいから始まった新しいサービスなので内容がまだ一般に浸透しておらず、「持ち主が亡くなったら、そのまま不動産会社の持ち物になる」と考えている方も少なくありません。

子ども世代も、リースバックのサービス内容を詳しく把握しておく必要があります。

トラブル⑥物件を勝手に売却された

リースバックを選択される方の中には、将来また物件所有者になろうと考えている方がいらっしゃいます。

その時、避けなければならないのが、業者に物件を勝手に売却される行為です。

物件の所有権が買取業者に移っている以上、向こうがリースバックした方に返すのも、第三者に売却するのも自由です。

また売却行為自体違法じゃありませんが、所有権が見知らぬ第三者に移っているのは、住んでいる側としては不安要素の1つです。

トラブル⑦買取額が適正額を下回った

リースバックを用いて算出される売却価格は、会社仲介ありきの売買契約時の価格に比べて安価で取引されることが多いです。

買取価格は、エリア周辺の相場価格、リフォーム費用、売却想定価格の3要素を元に決定しますが、家賃収入が目的なら、利回りを重視して金額を決定します。

もし査定を行って希望額を大きく下回ったら、なぜこの買取価格なのかを問いましょう。

トラブル⑧物件を売却した不動産会社の倒産

ごく稀にリースバックを依頼した買取業者が倒産してしまうケースがあります。

もし会社が倒産してしまった場合、物件所有権が知らぬ間に競売にかけられ、第三者に所有権が渡っていてトラブルに発展することがあります。

倒産での所有権売買を防ぐなら、大手不動産会社や上場企業などの資本力が大きいところにリースバックの依頼をするのがおすすめです。

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リースバックの契約書で目を通すべき4項目

当初の予定通り、リースバックを行ったけど、後々前節で紹介したトラブルに見舞われてしまった予定が狂ってしまったという方は大勢います。

トラブルに見舞われる原因は、会社側と結ぶ「契約書」に目を通していないことです。

ここでは、トラブル防止として、会社側と結ぶ契約書内で特に目を光らせてかく乱しておく項目を4つご紹介します

適正な売却価格であること

物件買取時の価格が、他の業者が算出した価格と、年間家賃とのバランスの2点を踏まえて妥当な価格であるかを確認しましょう。

「売却後、高値で売れなかった」や「家賃が高すぎて支払いできない」などの後悔やトラブルを回避するためにも、提示されている売却価格が想定の範囲内に収まっていることを基準にサインするかしないかを決めましょう。

賃貸契約の内容

リースバックした物件に継続して住むために交わす賃貸契約が、定期借家契約普通借家契約のいずれかにされていることを確認しましょう。

将来のライフ計画に沿って、一時だけ住み続ける考えでいるなら定期借家契約、引っ越す予定がなく、住み続けるなら普通借家契約で賃貸契約を交わしましょう。

ただし話し合いを待たずして、契約が決まっている場合が稀にあるので、当初の考えとは違う契約を提案されたら、双方で納得がいくまで話し合いましょう。

買戻し価格・条件の確認

リースバックした物件は、買取依頼した業者から買い戻すことが可能です。

将来的に物件を買い戻す予定でいるなら、業者と口約束を交わすのではなく、書面上で買い戻しの旨を記載しておくと効果的です。

買い戻しを行うには、以下の条件をクリアしておく必要があります。

  • 家賃を滞納しない
  • 退去しないこと

などの条件を必ずクリアしておくことです。

1つでも条件を満たしていなかった場合は、買い戻しができません。

また買い戻しの記載に関しては、あらかじめ設定されているものではないので、契約を結ぶ前に必ず話を通して、その旨を記載しましょう。

リースバックした物件を買い戻す方法とは?物件買戻し価格・住宅ローンの可否・買戻し資金調達の方法を解説!

売却防止策の確立

物件の所有権が、買い取り業者から第三者に売却されていることが稀にあります。

売却防止のためにも、第三者に売らないことを契約書内に記載しておきましょう。

リースバックのトラブルを避ける5つの方法

リースバックで起こるトラブルを避けるには、何を意識すれば良いのでしょうか?

事前に知っておくべき5つのポイントを紹介します。

①家賃を10年間払い続けられるかシビアに計算する

賃貸物件の家賃は、通常はその地域の相場や、住む人の平均収入を考慮して付けられます。

一方、リースバックの場合、家賃は査定額÷10年÷12か月という計算式で求められます。

この式で計算した値には利用者の返済能力などが考慮されておらず、往々にして割高となります。

そのことを理解せずリースバックに申し込めば、いつか家賃の支払いで首が回らなくなります。

将来の退職や転職、給料が下がるリスクを考えて、まずはしっかり返済できるのか計算しましょう。

②業者が勧めるプランの根拠をしっかり聞く

大手の不動産会社だと様々な売り方や保証のプランがあり、提案される側としても結局お得なのか損なのか分かりにくいことが多いです。

また、難しい専門用語を使われて説明されると、「そういうものか…」と変に納得してしまうことも少なくありません。

わからない時は遠慮しなくてよいので、素人目線で気になることをどんどん質問していきましょう。

これでちゃんと答えられないのなら、信頼できない業者と考えても良いでしょう。

③個人の投資家ではなく大手リースバック業者がおすすめ

リースバックは不動産会社だけでなく、個人の投資家と契約を結ぶこともあります。

ただ、経済基盤の強い投資家もいるので、途中で約束を破棄してくることがあります。

売却や買取、賃貸契約なら不動産会社とは一度きりの付き合いなので、そこまで気にすることはありません。

しかし、リースバックは長期間の付き合いが必要になるので、安定した経済基盤を持っているかも業者選びの重要なポイントになります。

できれば、上場しているリースバック業者をおすすめします。

④複数社の買い戻し価格を比較する

買い戻し価格は契約前に不動産会社が提示してくれます。

そのため、複数社の査定価格を比較して、一番価格の低いところと契約すればお得です。

ただ、最初の買取金額との兼ね合いがあるので注意が必要です。

買取価格と買い戻し価格の比率を計算して、最も利率の高い業者と契約するのがお得です。

⑤リースバックについて家族と話し合う

リースバックは長期間の契約になるので、途中で契約者が亡くなれば、相続人が契約を引き継がないといけません。

リースバックに申し込む際は、家族としっかり相談して決める必要があります。

子ども世代が高額な買い戻し価格を払ってまで実家を相続したいと考えているのかなど、率直な気持ちを伝えあいましょう。

リースバックのトラブルに関するよくある質問

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リースバックは近年できたばかりのサービスなので、トラブルが起こっても周りに相談する方がいない、そもそも何がトラブルなのか分からないというケースが多々あるかと思います。

今回は、リースバックのトラブルに関するよくある質問を総まとめ!

リースバックに関して不安を覚える方や不明点があるという方は、ぜひ参考にしてください!

リースバックのトラブルを誰に相談すれば良いか分からない

リースバックを利用してトラブルが起こった時、まず誰に相談すべきか分からないという方も多いことでしょう。

リースバックに関する知識は、基本的に契約しているリースバック業者から吸収するようになります。

ただし、そのリースバック業者とトラブルを起こしてしまった時は、第三者を頼るしかありませんよね?

この時は基本的に弁護士を頼るようにしましょう。

ただ、弁護士はそれぞれ専門分野が分かれているので、不動産やリースバックに詳しい弁護士を探し、依頼することをおすすめします。

リースバックを拒否されたらどうすれば良い?

リースバックには審査があり、ここで審査落ちになってしまう事例も多いです。

この時、なぜ審査に落ちたか確認できるところもあれば確認できないところもあるので注意をしましょう。

審査落ちが心配な方や審査にすでに落ちてしまった方は、まずリースバック業者の申込条件を確認しましょう。

立地などがその業者の対応エリアと離れており、そもそも審査をする前に門前払いされるという事例も非常に多いです。

リースバックを提供する業者が増えてきた分、利用条件も各社それぞれ異なることが多くなってきました。

公式サイトで共有されている最低限の利用条件は確認してから申し込むようにしましょう。

リースバックの売却価格がローン残債に満たない時はどうすれば良い?

リースバックは住宅ローンの残る物件でも利用できますが、この時、売却価格がローン残債を上回っており、完済ができなればリースバックを認められません。

もし業者が提示したリースバックの買取査定額がローン残債を下回る場合は、高値で査定をしてくれる業者を探し、そこに依頼をするしか方法はありません。

ただ、リースバック業者によって買取査定額は異なるとは言え、物件の価値は国土交通省が発表している基準地価や築年数、アクセス、構造によってある程度決まっているので、その差はそこまで大きい訳ではありません。

ある会社の査定額が残債を下回る場合、やっと上回る業者を探し出せたとしても、ローン完済後の手残りがわずかならその後の家賃の支払いが極めて大変になってしまいます。

もし上記のような状況に陥った場合は、フィナンシャルプランナーなどのお金の専門家に相談をしましょう。

リースバックの他、最適なプランを提案してくれると思います。

買い戻しが断られたらどうすれば良い?

リースバックの魅力のひとつは、賃貸として住んでいた物件を自分のタイミングで優先的に買い戻せる点です。

ただ、中にはこの買戻しを業者のほうで拒否されて、困っているという方が非常に多いです。

この時も、一度弁護士などに相談しましょう。

契約内容に買い戻しが出来ると明記されている場合、リースバック業者が故意に買い戻しを拒否している可能性があります。

しかし、中には賃貸契約中に入居者が契約の不履行を起こしてしまったため、賃貸契約が解除されてしまっている事例もあります。

こうなってしまうと、入居者に非があるということになり、弁護士でも対応ができない可能性あります。

リースバックをおこなう際は契約内容をしっかりチェックし、かつそれをしっかり守るようにしましょう。

金融機関に訴えられてしまったらどうすれば良い?

リースバックをした賃貸物件の家賃は、買取価格が10年で回収できるようなイメージで付けられます。

大抵の場合は通常の賃貸物件よりも割高な家賃になってしまうのですが、場合によっては激安の家賃で物件に住み続けられるケースもあります。

すでに築年数が古くなりすぎている物件をわざとリースバックに出して、このような激安家賃を狙っていると、贈与と見なされてしまう可能性もあります。

しっかりリースバックの手続きを踏んでいても、金額が安すぎて実質贈与と思われて、贈与税の支払いが必要になってしまうのです。

このような状況を防ぐためには、買取査定額が非常に低い場合は専門家に相談することをおすすめします。

カンタンなリフォームも認められない場合はどうする?

賃貸物件として住んでいる場合に災害や傷・凹みなどのトラブルがあっても、契約の内容上リフォーム・増改築が認められない場合があります。

契約書にリフォームを制限する旨がかかれていても、生活によって起こるリスクはそれぞれ異なるので、今起こっていることが契約事項に当てはまるのか、当てはまらないのかの判断は、素人が判断するものではありません。

リフォームを止められている場合も、やはり専門家の意見を聞くようにしましょう。

リースバックのトラブルに注意してお得に利用しよう

リースバックは魅力的なサービスですが、最初にしっかり計画を練らないと、この記事で紹介したようなトラブルに見舞われる可能性があります。

事前にリスクを把握し、お得にサービスを利用していきましょう。

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