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不動産オークションとは?利用の流れとメリット・デメリット・失敗を回避するコツ

【更新日】2021-01-20
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不動産オークション

不動産売却は業者の仲介による売買が一般的ですが、現在では不動産のオークションサイトというものがいくつかあり、落札実績も伸び続けています。

ただ、マイナーな方法ではあるので、どのような手続きで出品できるのか、一般的な仲介と比べてどんなメリットがあるのか分からないという方も多いでしょう。

この記事では、そんな方たちのために、不動産をオークションで落札する方法やメリット・デメリットを解説していきます。

不動産売却とは?不動産を売るなら知っておくべき基本内容と取るべき行動・心構え

不動産オークションと仲介売却の比較

不動産売買は基本的に買い手が有利な取引です。

買い手が多額の代金を支払わなければ成約までたどり着くことができないので、業者も買い手優遇サービスを多く準備していますし、値下げやスケジュール変更を依頼されたら、基本的に応じなければなりません。

オークション売却はそのなかでも、期限内に最も高い価格を提示した人に売ることができる、売り手有利な方法となっています。

価格によるトラブルを防止できる

仲介による不動産売却は、売買契約時に値下げを要求されることも多く、トラブルになりやすいです。

しかし、オークションの場合は、「この額なら買ってもいい」という価格をすでに売り手に提示しているため、値切られることはありません。

価格に対する売買者間の認識の違いを事前に解決した上で成約することができるというのは、大きな魅力です。

また、仲介による不動産売却は前述の通り、売買契約前後にトラブルが起きることが多いですが、たとえ買い手のミスであったとしても売り手に責任が問われる場合がありますが、オークションの場合は金額を買い手が提示した証拠がしっかり残っているので、責任を負わされるということはまずありません。

不動産オークションは不要な物件の処分と相性バッチリ!

不動産売却のトレンドは、だいたい10年周期で大きく変わるといわれています。

たとえば、以前は一般媒介契約が主流だった仲介売却が現在では専任媒介契約が主流となっています。

これはネット技術の進展により、不動産の宣伝戦略が変化したことが大きな原因ですが、入札と仲介売却にも同じことが言えます。

わずか10年前に入札を斡旋する仕組みやWEBサイトができたばっかりなので、まだおこなう人は多くはないですが、そもそも不動産のように個別性(唯一無二の個性)が高い商品はオークションに適しています。

もしかしたら、そう遠くない未来に自分の家は落札するのが当たり前になるかも知れません。

業績を伸ばし続ける不動産オークション

不動産のオークション売却の代表的なサービスがマイホームオークションです。

ピタットハウスとヤフーの提携によって運営されているサービスで、1998年の運営開始から今までに数千件の落札実績があります。

ピタットハウスで不動産売却・査定をした方の評判・口コミと仲介手数料

現在では他にも不動産オークションをおこなっている企業はいますが、知名度・実績といった面ではマイホームオークションがトップクラスです。

最近では、閉鎖的な空間で取引がおこなわれる従来の不動産売買方式を嫌い、こうしたオープンな方法を選択する人も増えています。

国・企業への不動産売却もオークション形式でおこなわれる

国や企業が不動産を売却するときは公売・競売といった方法がとられます。

徹底解説!いらない土地は国に売却できるって本当?

どちらの方法も入札による不動産売却となっておりますが、この方法が選ばれる理由は、純粋に利益が上がりやすいからです。

この方法を取ると、購入希望者間で価格の競り合いが生じ、どんどん代金が増加します。

また、公的な取引は透明性を確保しなければなりませんが、仲介による売却だと業者・売り手間の話し合いによって価格が決まるので、その金額にいたった明確な根拠や過程がわかりにくいという欠点もあります。

入札は金額が上がっていく過程が明確にわかるので、こうした取引のときには向いている方法なのです。

不動産オークションの流れ

不動産をオークションで売却する場合は、以下のような流れになるのが一般的です。

  1. 相談・査定
  2. 条件・スケジュールを確定して入札要綱を作成
  3. 出品・媒介契約
  4. 内覧・売買契約

マイホームオークションをふくむ多くのサービスでは、上のような手続きをおこなうことが多いですが、決まった順序ではないので変更される可能性もあります。

1. 相談・査定

一般的な不動産売却と同様に、まずは相談をおこないます。

その上で、オークションによる不動産売却に興味がわいたのであれば、サイトが提供している査定サービスを利用します。

もちろん、査定を受けたからといって必ず出品しなければならないというわけではありませんし、断ることも可能です。

2.条件・スケジュールを確定して入札要綱を作成

不動産を売却するにあたり、具体的な条件を、業者と話しながら詰めていきます。

出品の条件やスケジュールを設定したら、入札要綱に取りまとめていきます。

どんな内容をまとめれば良いのかは、詳しく後述します。

3. 出品・媒介契約

査定額が気に入れば出品と媒介契約をおこないます。

この場合、専属専任媒介以外の契約方法は認められないので注意しましょう。

契約を結んだならば、不動産をサイトに出品します。

このとき、出品価格をいくらにするかで、結果が大きく左右されます。

4.内覧・売買契約

入札をするかどうか迷っている人が内覧に訪れることもできます。

出品した物件はサイト以外にもインターネット・紙媒体を通して宣伝されるので、入札額が値上がりしていることを知らない人が内覧に訪れる可能性もあります。

こうした場合、売却額を最後まで勘違いしたままで契約してしまい、後で大きなトラブルになる危険性もあるので注意しましょう。

不動産オークションは大きく分けて2種類

不動産売却のオークションは、インターネットオークションと入札書を用いたオークションの、大きく分けて2種類に区別することができます。

➀インターネットオークション

インターネットを用いて不動産オークションをおこなう方法は、個人でも簡単に利用できるのでおすすめです。

インターネットオークションでは、最低入札価格からスタートをして競り上がりが止まるまで入札を募集。その他、入札が止まらない場合は期限終了時に最高額を入札している人が落札者となります。

②入札書を用いたオークション

入札書を用いた方法は、競売や公売でも広く利用されています。

入札書を用いたオークションの場合、売主の希望ラインを超えて、かつ最高額で入札した人が落札者となります。

インターネットオークションの場合よりも高く売れやすいですが、一方で入札のハードルが高いので売れ残るリスクも多くあるのが注意点です。

不動産オークションの2つの入札方式

不動産オークションの入札方式は、以下の2種類です。

  • 競り上がり方式
  • ポスティング方式

基本的にはインターネットオークションは競り上がり方式、入札書によるオークションはポスティング方式が利用されますが、必ずしもその通りとも言えません。

不動産オークションは入札方式が異なれば内容も異なるので、注意が必要です。

➀競り上がり方式

競り上がり方式

競り上がり方式では、最低売却価格からスタートして入札価格がどんどん上がっていく仕組みになります。

この場合、落札候補が入札者AとBの2人しかいなくても、両者が交互に少しずつ入札額を競り上げあうケースは少なくありません

つまり、1人が何度も入札できるというのが、競り上がり方式の特徴です。

この方式では、金額をいくらに設定するかの駆け引きが重要になります。

ポスティング方式

ポスティング方式

ポスティング方式では、1人1回しか入札することができません。

また、売主が希望する最低価格をクリアしなければならないので、本気で落札したい人は予算の上限ラインで入札する必要があります。

しかし、ポスティング方式は質の高い物件を高く売りたい時に利用するのが最も効果を見込めるため、築古物件を出しても入札が見込めず、売れ残るケースが増えてしまいます。

不動産オークションと競売は全く異なる

オークションを和訳すると「競売」となるので、中には両者を混同している方もいます。

しかし、不動産取引においてオークションと競売は全く異なる取引なので注意が必要です。

競売とは、債務者が住宅ローン返済不能に陥った場合に金融機関が裁判所へ提訴し、強制的に不動産を売却する制度のことです。

競売は持主の意思に関わらずおこなわれますし、売却時の利益は持主へ支払われません。

一方で、不動産オークションは基本的に売主の意思で利用ができる手続きであり、より高く売りたい人が自由に利用することが可能です。

不動産売却における競売は常にネガティブな取引である一方で、オークション取引は必ずしもそういったものではありません。

出品前に価格以外の条件を確定させておく

不動産をオークションに出す場合に大切なのは、価格以外の売買条件を確定させておくことです。

オークション売却の最大のメリットは、入札を広く募集することで、売却価格をどんどんアップすることができるという点です。

ただし、例えば、以下のような買主Aと買主Bがいた場合は、価格の高い方で落札されても結果的に損です。

  • 買主A:2,000万円で落札する代わり、売主に500万円の修繕負担を要求
  • 買主B:1,800万円で落札。費用負担の要求なし

この場合、結果だけ見てしまえば買主Bのほうが手残りは多いです。ただ、オークションは入札額が最高額の人が売主になる仕組みなので、実際はAが落札をすることになります。

このようなことがおこらないように、価格以外の条件をしっかり確定しておく必要があるのです。

もっとも、売買条件を確定するためには売主が売却する不動産の条件を確定させる=概要をしっかり調べておく必要があります。

例えば、以下の条件はオークションへ出品する前に確定することが大切です。

  • 売買価格は実績面積と登記簿面積、どちらを優先するか
  • 土地・建物の欠陥をどうするか
  • 不具合が発覚した際、売主と買主はどのような責任を負うか
  • 土地の境界を明示する必要があるか
  • 越境物の有無
  • 各種証明書類の有無
  • 建築の違法性の有無
  • 新耐震基準かどうか
  • レントロールの内容※賃貸物件の場合

上記の内容を入札要綱にまとめる際は、細かいところまでしっかり具体的にまとめていくことをおすすめします。

そうすることでトラブルを避けることが出来る他、入札額が最も高い人へスムーズに売却することができます。

不動産オークションで売却をするメリット

オークションで不動産を売却するメリットは、主に以下の3点が挙げられます。

  • 高額売却ができる
  • 期限通りに売れる
  • 広い範囲に宣伝できる

一つずつ見ていきましょう。

メリット➀高額売却ができる

不動産オークションの最大のメリットは、高値で売却がしやすいところです。

入札者の購買意欲をあおる仕組みなので、高額の入札がどんどん増えていき、相場以上の高値で落札されるケースは少なくありません。

ただ、不動産オークションは相場より低い額(最低落札額)から始めるので、入札が全くない場合は相場を下回る金額で買い叩かれるリスクがあります。

メリット②期限通りに売れる

不動産オークションは結果がどうであれ、決まった期限が過ぎれば最高落札者と取引をすることになります。

仲介売却の場合は第三者に向けて宣伝をおこない広告に興味を持った人がいれば内覧を実施する…という方法なので、どんなに質の高い物件でも早く売れる確証はない上、売り出し初めにいつ引き渡しが完了するかを完璧に予測するのはほぼ不可能です。

転勤などで具体的な引き渡し期限が決まっている方に不動産オークションはおすすめです。

メリット③広い範囲に宣伝できる

当然ですが、不動産をオークションに出品すればオークションサイトを閲覧している人にも物件内容を知らせることができます。

また最近では、スーモやライフルホームズのような不動産ポータルサイトにもオークションで出品した物件が掲載されるようになっているので、仲介売却より広範囲に宣伝することができます。

不動産オークションで売却をするデメリット

不動産のオークション売却は、通常の売却よりも優れている点が多くありますが、一方で、大きなリスク・デメリットというものも存在します。

まず一つ目のデメリットは、売却(入札)期間が決まっているということです。

業者の販売活動が上手くいかない場合など、買い手がなかなか集まらないということはありますが、こうしたケースでも、売却期間を過ぎれば最も高い入札額で売らなければなりません。

買い手の値下げ要求がないというメリットもあると前述しましたが、逆に売り手からすれば、売却期間を延長できないのは大きなリスクですね。

デメリット➀入札者が1人も現れないケースは珍しくない

不動産をオークションに出品する際は、最低1人以上の入札者が現れることを前提としています。

しかし実際には、入札者が1人も現れないケースも少なくありません。

一般的なオークションの品物として不動産は非常に高価で、目立つ位置に広告が掲載されても、そのサイトに訪れる方が一人も不動産を目当てにしていないというケースは多々あります。

不動産業界は閉鎖的と良く言われますが、だからこそ各社は独自の販売経路を持っており、そこを利用することで成約が取れているという現状もあります。

不動産会社もオークションで売却をするために何をすれば良いのか分からないという方は多いでしょう。

デメリット②オークション運営会社が悪質な例もある

仲介売買を成功させたい場合、悪質な仲介業者との契約を避けるのは常識です。

ただ、オークションに出品する際は、オークションの運営会社が優良会社かどうかというのもチェックする必要があります。

例えば、成約のあかつきに諸費用の支払いとは別に、オークション会社への高額な費用を請求してくるケースもあります。

不動産オークションでは、どのオークション会社を利用するかの見極めもしっかりおこなう必要があるのです。

不動産売却に対応している主なオークションサイト

不動産売却に対応しているオークションサイトは、一体どのようなものがあるのでしょうか?

公平性・透明性を確保しているおすすめオークションサイトを紹介していきます。

エスクロー(EAJ)

エスクロー(EAJ)

エスクローとは、第三者を仲介させて取引の安全を担保する第三者預託の総称です。

もともとアメリカで発祥した制度で、主に不動産取引の決済保全を対象に行われてきた歴史があります。

日本ではEAJ(株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン)が主な企業で、不動産オークションを手掛けています。

ただ、EAJが手掛けるのは事業者向けの不動産オークションになるので、個人の居住用不動産などは対象になっていません。

ピタットハウス「マイホームオークション」

ピタットハウス「マイホームオークション」

総合系業者「ピタットハウス」が手掛けるマイホームオークションは、国内で初めて不動産オークションをおこなっているサイトになります。

2020年11月27日時点で、累計落札件数7048件、累計落札額586億円、累計出品件数41060件となっています。

多くの人が利用している大規模なオークションサービスであるだけでなく、不動産会社のピタットハウスが運営しているので合わせて不動産の相談もおこなうことができます。

オークション出品・落札に際してコストはかからないので、売れない時のリスクも特にありません。

不動産オークションでは買い叩かれるケースを避けることが重要

不動産オークションで最も警戒したいのが、相場以下で買い叩かれるケースです。

オークションの怖さは、最終的に最高落札をしている人なら、どんな条件・相手でも取引が成立してしまうという点です。

そのため、最低入札金額を低めに設定していると、制度が裏目に出て買い叩かれるケースは多く存在するのです。

このような状況を避けるためには、最低入札金額を高く設定する必要があります。

また、ポスティング方式を利用して、低値の入札は全て除外できるようにしておくのも一つの手です。

オークションに限らず不動産に適した売り方を選択しよう

3.条件・スケジュールを確定して入札要綱を作成

不動産を売却するにあたり、具体的な条件を、業者と話しながら詰めていきます。

出品の条件やスケジュールを設定したら、入札要綱に取りまとめていきます。

どんな内容をまとめれば良いのかは、詳しく後述します。

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