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不動産売却に関する相談は誰に頼るのが正解?相談内容・状況にあった相談先を詳しく解説

【更新日】2024-02-14
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不動産売却の相談
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不動産を売却する際の手続きは、通常、物件の査定から始まりますが、多くの不動産業者は査定作業に入る前に、まずは相談の機会を提供しています。

しかし、この時に話し合われる内容は、主に不動産売却についての疑問や物件情報の確認に留まり、「不動産を売るべきかどうか」という重要な問いについて適切なアドバイスを求める場ではありません。

もしも、住宅ローンや登記登録、税金など、各種手続きに関する相談を行うなら、以下のような専門家(もしくは専門窓口)を尋ねましょう。

相談先 相談内容
不動産会社 価格査定、広報活動、売却活動、契約書作成、引き渡し
不動産鑑定士 価格査定、不動産鑑定書の作成
司法書士 表題登記作成、所有権保存、移転、抵当権設定表記、抵当権抹消登記
弁護士 売却相手とのトラブル
土地家屋調査士 土地の境界確定、測量図の作成
税理士 確定申告の作成に関するアドバイス

不動産売却を考える際は、不動産売買が成立するまでの過程で浮上する疑問に精通する知識を持つ専門家(あるいは専門窓口)を活用しながら、購入希望者を探していきます。

また相談する内容に応じて、相談する相手を段階に変えることも重要です。

この記事では、不動産売却を考慮している際に、どのような人にアドバイスを求めるべきかを説明します。

不動産売却とは?不動産を売るなら読むべき鉄則

不動産売却に関する相談先

不動産売却は、以下9つのステップで売却を進めていきます。

不動産売却の手続きの流れ【図解】 【図解付】不動産売却の流れ全9ステップを手順に沿って解説!全体図から必要事項まで完全網羅

売却を進めていく9つのステップで、分からないことがあったときは、現時点で対応しているステップの事項に詳しい専門家を頼ることで解決に繋がります。

以下は、相談内容・ステップ別で頼る専門家の一覧です。

相談先 相談内容 どの段階で相談しに行くか
不動産会社 価格査定、広報活動、売却活動、契約書作成、引き渡し 不動産会社への売却相談~契約後の引渡し・決済
不動産鑑定士 価格査定、不動産鑑定書の作成 不動産会社への売却相談
司法書士 表題登記作成、所有権保存、移転、抵当権設定表記、抵当権抹消登記 売買契約の締結時
弁護士 売却相手とのトラブル 売買契約の締結時
土地家屋調査士 土地の境界確定、測量図の作成 物件の引き渡し・決算の時
税理士 確定申告の作成に関するアドバイス 確定申告を提出す時

ここからは、6つの相談先でどのようなことを相談するのかについて解説します。

不動産売却の流れ・やり方は「不動産会社」に相談する

不動産を売却する際には、さまざまなステップがありますが、不動産売却に関する相談に不動産会社に相談するのが最適です。

不動産売却における不動産会社の役割

  • 物件の価格査定から売却活動、広告の出稿、契約書の作成、物件の引き渡しまで、一連の流れをサポート
  • 税金の計算や法的な手続きに関する質疑応答(※初歩的な内容に限る)
  • 内容に応じて提携を組んでいる専門家(税理士や司法書士など)の紹介

などのように、不動産売却に関する相談全般を含め、売却活動に関連してくる専門分野に関する初歩的な疑問であれば、不動産会社に頼るのがいいでしょう。

中でも、売却価格に関する相談、つまり査定の依頼は、不動産会社の得意とする領域です。

不動産売却の相談をする会社を選ぶ際の注意点
  • 査定価格は、会社によって評価基準が異なるため、同じ物件でも数百万円単位で金額が異なる
  • 全ての不動産会社が売却に積極的であるとは限らない
  • 売却のプラスの面しか解説してくれない会社がいる

このような背景から、不動産売却の流れややり方をスムーズに進めるためには、信頼できる不動産会社を見つけ出し、その会社と良好なパートナーシップを築いていくことが重要です。

以下は、以下は、公益社団法人不動産流通推進センターが公表している「2023年の不動産仲介の取扱高や手数料収入(2023年9月発表)」を基に算出したおすすめの不動産会社です。

不動産会社名 対応物件の種別 店舗数
三井のリハウス 戸建て、マンション、土地、投資用不動産 291
東急リバブル 戸建て、マンション、オフィス、店舗 206
住友不動産販売 戸建て、マンション、土地、賃貸仲介、事業用・投資用不動産 249
野村不動産グループ 戸建て、マンション、土地 98
センチュリー21 戸建て、マンション、土地 1,008

不動産会社に相談することで、売却プロセスをより効率的かつスムーズに進めることができるでしょう。

【2024年最新】不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介

不動産の価値に関する相談は「不動産鑑定士」に相談する

不動産売却の過程で、物件の適正な価格を知りたいときには、不動産鑑定士の専門知識を活用するのが一つの方法です。

不動産鑑定士に相談できる内容

  • 不動産の相続・生前贈与するとき
  • 離婚時に行う財産分与に関する相談
  • 親族間で不動産売買・交換を行う時
  • 金融機関に不動産の担保価値を提示するとき

不動産会社による価格査定も役立ちますが、それは主に市場動向や過去の取引事例に基づくものであり、あくまで目安程度に留めるべきでしょう。

一方で、不動産鑑定士は不動産評価に関する法律と専門的な知識を活用し、システマチックに価値を判断します。

このプロセスは、査定と比べて時間がかかりますが、その分詳細で信頼性の高い結果が得られます。

不動産鑑定士による鑑定が有効な場面

  • 親族間の相続や会社間の土地取引
  • 同族会社間や関連会社間の取引では、税務上の問題を避ける時など

前述した場面で作成される不動産鑑定評価書は、裁判所でも認められる公的な書類として利用できます。

これにより、取引の公正さを証明し、税務問題のクリアに繋がります。

不動産の価値を正確に知り、適正な価格での取引を実現するためには、不動産鑑定士の専門的な知識と経験を活用することが欠かせません。

実際の価格と査定額のズレが気になる方は鑑定を依頼しても良いでしょうが、いざ鑑定を依頼するとなると非常に高額な費用が発生します。

鑑定費用 宅地または建物の鑑定評価 農地または林地の鑑定評価 建物+土地(敷地)の鑑定評価
500万円以内 181,100円 362,000円 241,000円
1000万円以内 181,000円 422,000円 271,000円
1500万円以内 196,000円 513,000円 316,000円
2000万円以内 226,000円 573,000円 347,000円
2500万円以内 249,000円 618,000円 377,000円
3000万円以内 264,000円 648,000円 407,000円
4000万円以内 286,000円 693,000円 452,000円
5000万円以内 316,000円 738,000円 497,000円
6000万円以内 346,000円 768,000円 527,000円
8000万円以内 392,000円 814,000円 573,000円
1億円以内 439,000円 861,000円 620,000円
3000万円以内 264,000円 648,000円 407,000円

不動産を売却しても鑑定費用を回収できる確証はあるので、本格的な鑑定依頼まではしなくて結構です。

無料相談を利用して、だいたいの相場感などを確かめるようにしましょう。

登記変更の手続き・利権関係は「司法書士」に相談する

不動産取引では、登記手続きが欠かせない重要なプロセスの一つです。

司法書士は、この登記手続きを専門とする専門家ゆえ、以下のような手続きを行う時に頼れる相談先です。

司法書士に相談できる内容

  • 所有権の移転登記や抵当権設定・抹消登記など
  • 遺産相続を行う時に必要な「遺産分割協議書」の作成
  • 遺言書の作成・不動産の生前贈与の手続き・後見人手続き
  • 法人の設立や代表者の変更などに関する登記手続き
  • 成年後見人、不在者財産管理人、破産管財人などの業務

など、不動産に関する様々な手続きをサポートしています。

例えば、売買契約を組む時に行う所有権の移転登記は、通常買主が負担するケースが多いですが、売却前の住所変更登記や抵当権抹消登記などは売主側が行う必要があります。

権利に関する登記の登記事項

【不動産登記法 第59条 権利に関する登記の登記事項】

  1. 登記の目的
  2. 申請の受付の年月日及び受付番号
  3. 登記原因及びその日付
  4. 登記に係る権利の権利者の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該権利の登記名義人ごとの持分
  5. 登記の目的である権利の消滅に関する定めがあるときは、その定め
  6. 共有物分割禁止の定め(共有物若しくは所有権以外の財産権について民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百五十六条第一項ただし書(同法第二百六十四条において準用する場合を含む。)若しくは第九百八条第二項の規定により分割をしない旨の契約をした場合若しくは同条第一項の規定により被相続人が遺言で共有物若しくは所有権以外の財産権について分割を禁止した場合における共有物若しくは所有権以外の財産権の分割を禁止する定め又は同条第四項の規定により家庭裁判所が遺産である共有物若しくは所有権以外の財産権についてした分割を禁止する審判をいう。第六十五条において同じ。)があるときは、その定め
  7. 民法第四百二十三条その他の法令の規定により他人に代わって登記を申請した者(以下「代位者」という。)があるときは、当該代位者の氏名又は名称及び住所並びに代位原因
  8. 第二号に掲げるもののほか、権利の順位を明らかにするために必要な事項として法務省令で定めるもの

参照:不動産登記法|不動産登記法 第59条 権利に関する登記の登記事項より

【不動産登記法 第84条 債権の一部譲渡による担保権の移転の登記等の登記事項】

債権の一部について譲渡又は代位弁済がされた場合における先取特権、質権若しくは転質又は抵当権の移転の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、当該譲渡又は代位弁済の目的である債権の額とする。

参照:不動産登記法|不動産登記法 第84条 債権の一部譲渡による担保権の移転の登記等の登記事項より

また、土地が複雑に入り組んでいる場合や、土地利用の目的を変更する必要がある場合には、司法書士が重要な役割を果たします。

田んぼや農地を宅地として活用する流れ

  1. 農地転用許可申請書を都道府県知事に提出する
  2. 都道府県知事が農地転用許可申請書の審査を行う
  3. 農地転用許可の可否が決定される

参考:農地法|権利移動及び転用の制限等より

農地転用とは?許可の条件とかかる費用・手続き完了までの期間を解説

さらに、個人間での不動産売買の際にも、司法書士に依頼することで取引の安全性を高めることができます。

第三者である司法書士が立ち会うことで、後のトラブルを防ぐことが可能となります。

登記手続きを自分で行う時は法務局を頼る

一方で、登記手続きの費用を節約したい場合には、法務局に相談しながら手続きを行うという選択肢もあります。

法務局で登記手続きを行うメリット

  • 登記に関する手続きについて丁寧に指導してくれる
  • 必要な手続きを自分自身で完了させられる
  • 本来はかかる登記手続きの費用を節約できる

ただし、実際に手続きを進めてみると分かるように、特定の登記作業は専門的な知識が求められ、それがなければ困難を極めることもあります。

登記手続きを自分で行う場合の注意点

登記は、売りに出す不動産に対する権利関係を公示する重要な書類です。
そのため、利権関係の証明、手続きの正確性を保証する書類でもあるので、自信がない場合や、手続きの複雑さに不安を感じる時は、専門家である司法書士を頼りましょう。

なお、法務局のスタッフも登記に関する基本的な情報提供は行いますが、より複雑な事案や特殊な状況に対応するためには司法書士のような専門家の助力が必要です。

契約上のトラブルは「弁護士」に相談する

不動産の売買を行う際、契約内容に関するトラブルは珍しくありません。

弁護士に相談できる内容

  • 不動産売却に関連する法律の相談
  • 立ち退き交渉
  • 売却時に発生したトラブル
  • 売買契約書のチェック

例えば、契約書に記載された内容と異なる行動を相手方がとった場合、どのように対応すべきか迷うことでしょう。

このような状況に陥った際には、法律の専門家である弁護士に相談することが最適な方法と言えます。

弁護士はトラブルの解決をサポートし、場合によっては代理人として交渉を進めてくれます。

また、田舎の土地で実際の所有者が不明なケースや、登記上の所有者が亡くなってから長い時間が経過している場合など、所有権や登記に関する相談も弁護士にできます。

弁護士に相談することで、適切な手続きを教えてもらえるだけでなく、法的なトラブルを未然に防げます。

ただし、弁護士への相談料は決して安くありません。

そのため、予め費用について確認し、必要に応じて利用を検討することが重要です。

ただし、弁護士に支払う報酬は、「弁護士の報酬に関する規程】によって決められています。

弁護士の報酬に関する規程

弁護士等の報酬は、経済的利益、事案の難易、時間及び労力その他の事情に照らして適正かつ妥当なものでなければならない。

参照:弁護士の報酬に関する規程・第2条より

なお、不動産売却に関連している法的相談については、その分野について詳しい弁護士を頼るようにしましょう。

不動産の登記・測量は「土地家屋調査士」に相談する

土地や建物を売買する際には、登記や測量といった情報は不動産の権利関係を証明するのに必要な情報です。

これらの情報を専門的に取り扱っているのが、土地家屋調査士と呼ばれる者たちです。

土地家屋調査士とは

不動産取引を安全にかつ円滑に進めてくれる専門家です。
主に土地の正確な面積を測定し、地積測量図を作成、法務局への申請手続きを行うことから、境界線の確認、境界標の設置、さらには境界確定測量や現況測量の実施に至るまで、土地家屋調査士は幅広い業務を提供します。

【土地家屋調査士に相談できる内容】

  • 土地の地積測量を実施し、地積測量図の作成及び法務局への申請手続き
  • 土地境界線の調査・境界標の設置
  • 境界確定測量を実施して、境界確定図を作成
  • 現況測量を実施して、現況測量図を作成

不動産取引においては、多くの法的・技術的な問題が発生する可能性がありますが、土地家屋調査士のサポートにより、これらの問題を効果的に解決し、安心して不動産取引に望めます。

中でも、土地の境界が不明確な場合や、長年にわたって所有権の移動があった場合、土地家屋調査士は必要不可欠です。

不動産売却を行う前に土地境界線を明確にしておく理由
土地境界線を明確にする目的 土地境界線を明確にする理由
トラブルの予防 境界線が不明確なまま土地を売却すると、将来的に隣接地所有者との間で境界を巡る紛争が発生するリスクがあります。境界線を事前に明確にすることで、このような紛争を予防し、スムーズな取引を促進します。
土地価格の最大化を図るため 土地の正確な面積や形状が明確になれば、土地の真の価値を正しく評価できます。これにより、売却価格の交渉において有利な立場を確保し、土地の価値を最大化することが可能になります。
買主の信頼獲得のため 土地の境界線が明確な場合、買主は土地の購入に際してより高い信頼感を持つことができます。これは、買主が将来的に発生する可能性のある紛争や問題について心配する必要がないためです。
登記の正確性のため 境界線が明確であれば、不動産登記をより正確に行うことができます。これにより、所有権の移転や抵当権の設定など、不動産に関する法律手続きがスムーズに進行します。
将来の問題解決を図るため 売却前に境界線を明確にしておくことで、将来的に発生する可能性のある問題を事前に解決することができます。これにより、売主、買主双方にとって安心して取引が行える環境を作り出すことができます。
手続きの迅速化を図るため 境界線が明確であれば、不動産取引に関連する各種手続きを迅速に進めることができます。これは、不明確な境界線によって発生する可能性のある様々な問題を回避し、取引プロセスを加速させるためです。

また、土地の売買において、売主は買主に対して、土地の境界線を明示する境界明示義務が命じられています。

境界明示義務とは

不動産取引において、売主が土地の正確な境界線を買主に対して明確にし、示すことを法的に求められる義務です。
この義務は、土地の売買契約を透明で公正なものにするため、そして将来的な境界紛争を防止するために設けられています。

またこの義務に関連して、民法第415条「債務不履行による損害賠償」より、協会の目地を怠ると、売主に損害賠償責任が問われます。

【民法415条「債務不履行による損害賠償」】

債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

参照:民法|第415条・債務不履行による損害賠償より

境界トラブルは非常に厄介で、解決までに長い時間とコストがかかります。

土地家屋調査士は、このようなトラブルを未然に防ぐためのアドバイスを提供し、適切な解決策を提案してくれます。

さらに、必要に応じて境界確定のための調査を行い、トラブル解決をサポートしてくれます。

土地を売る時は測量・境界確定が必要?測量費用・流れを徹底解説

売却で発生する税金や確定申告については「税理士」に相談する

不動産の売却では、利益が発生すると譲渡所得税などの税金がかかります。

この税金の計算や確定申告の手続きは、専門的な知識を要する税理士の助力を得ることで解決できます。

税理士とは

不動産売却に伴う税金計算だけでなく、節税対策や申告プロセスのサポートを提供してくれます。
また、相続税の試算、離婚時の財産分与、遺産分割など、税に関する幅広い相談に応じてくれます。

【税理士に相談できる内容】

  • 譲渡所得税の計算
  • 相続税の試算や計算
  • 確定申告に関する相談
  • 離婚時の財産分与に関する相談
  • 遺産分割協議書の作成に関する相談

特に、譲渡所得税の計算は売却益に応じて行われ、特例の適用などによって税負担が大きく変わります。

譲渡所得税の計算方法
手順 計算式 備考
1 譲渡所得=譲渡収入金額※1−(取得費※2 + 譲渡費用※3) ※1土地・建物の譲渡代金、固定資産税・都市計画税の精算金
取得費 次の①、②のうち大きい金額を使用
①実額法:土地建物の購入代金と取得に要した費用を合計した金額から、建物の減価償却費を差し引いた金額
②概算法:譲渡収入金額×5%
※3 譲渡費用 売るために直接かかった費用
2 課税譲渡所得=譲渡所得−(特別控除※4) ※4 居住用の3,000万円特別控除の特例等
3 譲渡所得税=課税譲渡所得×税率※(所得税・住民税) ※税率は売却する不動産の所有期間に応じて決定(下記参照)

参照:国税庁|譲渡所得の計算のしかた(分離課税) より

不動産売却は短期譲渡所得のほうがお得?長期譲渡所得との税率の違いを解説

また、譲渡所得税の税率は、以下のモノを使用して算出していきます。

税区分 所有期間 所得税 住民税
短期譲渡所得 5年以下 30.63% 9%
長期譲渡所得 5年以上10年未満 15.315% 5%
長期譲渡所得
(課税譲渡所得6,000万円以下)
10年以上 10.21% 4%
長期譲渡所得
(課税譲渡所得6,000万円超)
10年以上 15.315% 5%

※上記税率には、復興特別所得税として2.1%相当の所得税が上乗せされています。

参照:国税庁|土地や建物を売ったときより

専門家である税理士に相談することで、適切な計算と申告が可能となり、不要なトラブルを避けられます。

さらに、不動産取引には印紙税や登録免許税、消費税など、複数の税金が関わってきます。

これらは取引の条件によって変動するため、専門家の助言があると安心です。

また、不動産を売却し利益が出た場合、翌年の確定申告期間に申告を行う必要がありますが、税理士に依頼すればスムーズに進めることができます。

確定申告の提出義務がある方
  • 給与所得以外の所得が20万円を超える方
  • 給与所得者の扶養控除を受ける親族等が給与所得以外の所得で103万円を超える方
  • 青色申告を行う方

参照:国税庁|法第120条《確定所得申告》関係より

また、コストを抑えたい場合は、各自治体や税理士協会が提供する無料相談会を活用することで、費用を節約しつつ専門的なアドバイスを受けられます。

これらの無料相談会は、各地域の税理士協会が主催しており、事前にインターネットで日程や場所を確認して利用することができます。

エリア 税理士会 対象区域 電話番号
北海道エリア 北海道税理士会 北海道 050-3173-8506
東北エリア 東北税理士会 宮城県、岩手県、福島県、秋田県、青森県、山形県 022-293-0503
関東エリア 東京税理士会 東京都 03-3356-4461
東京地方税理士会 神奈川県、山梨県 045-243-0511
千葉県税理士会 千葉県 043-243-1201
関東信越税理士会 埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、長野県、新潟県 048-643-1661
中部(東海)エリア 名古屋税理士会 愛知県のうち名古屋市、清須市、北名古屋市、半田市、常滑市、東海市、 大府市、知多市、豊明市、日進市、西春日井郡、愛知郡、及び知多郡並びに岐阜県 052-752-7211
東海税理士会 愛知県(名古屋税理士会に係る区域を除く。)静岡県、三重県 052-581-7508
中部(北陸)エリア 北陸税理士会 石川県、福井県、富山県 076-223-1841
近畿エリア 近畿税理士会 大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県 06-6941-6886
中国エリア 中国税理士会 広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県 082-246-0088
四国エリア 四国税理士会 香川県、愛媛県、徳島県、高知県 087-823-2515
九州エリア 九州北部税理士会 福岡県、佐賀県、長崎県 092-473-8761
南九州税理士会 熊本県、大分県、鹿児島県、宮崎県 096-372-1151
沖縄税理士会 沖縄県 098-859-6225

参照:日本税理士会連合会|税理士会の相談会に行ってみるより

確定申告なら国税庁電話相談センターに相談

土地を売却した際の確定申告について不安を抱える方は、国税庁電話相談センターに相談してみましょう。

国税庁電話相談センターは、電話で気軽に税に関する質問ができ、専門家から直接アドバイスが得られます。

確定申告に関する相談を国税庁電話相談センターにする流れ

  1. 【0570-00-5901】に電話をかける
  2. 音声案内に従って「0」確定申告に関するご相談やお問合せを選択する
  3. 確定申告電話相談センターのオペレーターや税理士、職員がお受けします

参照:国税庁|税についての相談窓口より

※1. 受付時間は、8時30分~17時00分(土日祝日及び12月29日~1月3日を除きます。)です。
※2. 国税相談専用ダイヤルは、全国一律の通話料金でご利用いただけます。
※3. 従来どおり、税務署代表電話番号におかけいただいても、確定申告電話相談センターにつながります。

ただし、複雑なケースや対面相談を希望する場合は、税理士が対応する自治体主催の確定申告相談会を利用すると良いでしょう。

また事前に申告書を記入し持参することで、税理士から直接添削を受けることができます。

早めに情報を集め、適切なサポートを受けることが重要です。

特殊な不動産を売却するときに頼る相談先

不動産売却を行う方の中には、特殊な事情を抱えた不動産の売却を考えている方もいます。

そのような方は、前述した6つの相談先を頼ると同時に、売りに出す不動産の種別に合わせて、以下の機関に相談してみましょう。

特殊な不動産を売却するときに頼る相談先

  • 空き家を含めた相談は「市役所」に相談する
  • 農地の売却は「行政書士」に相談する

ここからは、各機関でどのようなことを相談するのかについて解説します。

空き家を含めた相談は「市役所」に相談する

近年、空き家の問題を解決しようと、多くの市区町村で「空き家バンク」が設立されています。

これは、自治体が運営する不動産情報のプラットフォームで、空き家だけでなく、場合によっては土地情報も掲載されています。

空き家バンクは一般的に受け入れ基準が緩やかで、「来るもの拒まず」のスタンスを取っているため、不動産会社に断られた物件でも登録することが可能です。

空き家バンクを利用する際には、担当する部署が自治体ごとに異なるため注意が必要です。

「〇〇市 空き家バンク」のように、自治体名と「空き家バンク」をキーワードにして検索すると、関連する情報を見つけやすくなります。

例えば、横浜市や千葉市では市の住宅供給公社が相談窓口として機能していますし、東京都の場合は「東京都の空き家ワンストップ相談窓口」が利用できます。

これらの窓口では、空き家や土地の売却に関する相談を受け付けており、専門の担当者が対応してくれるので安心です。

空き家バンクを利用するメリットは、地元に根ざした情報を得られる点にあります。

地域に詳しい担当者が、その土地の市場価格や売却のノウハウを教えてくれるでしょう。

また、空き家バンクを通じて物件を売り出すことで、地域貢献にも繋がります。

空き家の売却を考えている方や、土地の売却に関して相談したい方は、市役所や市の公式サイトをチェックし、空き家バンクの利用を検討してみましょう。

農地の売却は「行政書士」に相談する

農地を売却する際には、農地法に基づいたさまざまな規制や手続きが発生します。

これらの複雑なプロセスをスムーズに進行させるためには、専門知識を持つ「行政書士」に相談することが非常に有効です。

農地を農地以外の目的で利用するためには、「農地転用許可」が必要となります。

また、農地の中には転用が認められないケースも存在しますので、売却前に事前に確認を行う必要があります。

行政書士は、これらの手続きを専門的にサポートし、申請書類の作成や提出を代行してくれます。

特に、農地転用の経験が豊富な行政書士に依頼することで、スムーズかつ確実に手続きを進めることが可能です。

農地売却においては、地方自治体によって異なる規定や手続きが存在するため、地域に詳しい行政書士のサポートが不可欠です。

農地転用許可申請の際には、必要な書類の準備から申請まで、多くの工程が必要となりますが、これらを行政書士が代行してくれるため、手間と時間を大幅に節約することができます。

農地を売却予定の方は、初めての売却であっても安心して手続きを進めることができるよう、事前に行政書士に相談しましょう。

不動産売却の状況に応じて利用する相談先

不動産を売却する際、状況によって相談すべき専門家は異なります。

特にローンの滞納がある場合や売却後の資金繰り、生活設計に不安がある場合は、適切な専門家に相談することが重要です。

ここでは、不動産売却の状況に応じて利用する相談先について紹介します。

ローンの滞納により通常の方法では売却ができないときは「金融機関」に相談する

ローンを滞納してしまうと、通常の方法で不動産を売却することが難しくなります。

このような状況では、「任意売却」という手段を利用することが一つの解決策となります。

任意売却は、売却金額がローンの残債を下回る場合でも、金融機関と交渉し売却を可能にする手続きです。

しかし、この手続きを進めるには金融機関の承諾が必要となるため、まずは金融機関に相談し、協力を得ることが重要です。

その後、専門の不動産会社に査定を依頼し、売却の実現可能性を探っていく必要があります。

任意売却と競売の違いは?メリット・デメリットと期間・価格差を徹底比較

売却後の資金繰り・生活設計は「ファイナンシャルプランナー(FP)」に相談する

不動産売却後の資金繰りや生活設計については、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談すると良いでしょう。

FPは、お金の専門家であり、あなたの現状や目標を踏まえた上で、適切なアドバイスを提供してくれます。

資産運用の方法、税金対策、将来の生活費の計画など、幅広い範囲でサポートを受けることが可能です。

FPに相談することで、売却によって得られる資金を効果的に活用し、安心して将来を計画することができます。

不動産売却に関する専門的な相談ができる公的な相談窓口

不動産売却を行う時は、売りに出す不動産に設けられた制度や規制について知る必要があります。

制度や規制について前述した専門家を頼るのもいいですが、彼・彼女ら頼る前に公的な相談窓口を頼るのも1つの手です。

以下は、不動産売却に関する専門的な相談ができる公的な相談窓口の一覧です。

窓口 相談内容 電話番号 受付時間
住まいるダイヤル 物件や不動産会社の選び方などの相談ができる 0570-016-100
(ナビダイヤル)
10時〜17時
(祝休日年末年始を除く)
消費者ホットライン 住宅関連や金銭トラブルなどの相談ができる 188 原則毎日利用可能
(祝休日年末年始を除く)
※曜日や時間帯は相談窓口によって異なる
法テラス 国が設立した法的トラブル解決の相談窓口 0570-078374 平日9時〜21時
土曜9時〜17時
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会 不動産の広告表示に関するトラブルの相談ができる 03-3261-3811 平日10時〜16時

ここからは、各機関でどのような相談できるのかについて詳しく解説します。

住まいるダイヤル

住まいるダイヤルは、一級建築士が電話で対応してくれる相談窓口で、建築やリフォームに関する質問に答えてもらえます。

また、不動産会社の選び方やマンションに関する相談も可能です。

専門知識を持ったプロフェッショナルからのアドバイスを直接受けることができるため、住宅に関する幅広い問題に対応できる便利なサービスです。

消費者ホットライン

消費者ホットラインは、国民生活センターが提供する電話相談サービスです。

住宅に関するトラブルや金銭トラブル、契約や消費者法に関する問題について相談できます。

専門知識を持った相談員が対応してくれるため、解決への道筋を見つけやすくなります。

法テラス

法テラスは、法的トラブル全般に関する相談を受け付けている公的な機関です。

借金、相続、離婚など、さまざまな法的問題を相談することができます。

一定の条件を満たせば、対面での相談も可能となり、より具体的かつ詳細なアドバイスを受けることができます。

公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会

こちらの協議会では、不動産取引における公正な取引を促進し、消費者の保護を目的としています。

特に、不動産広告に関するトラブルについての相談を受け付けており、広告に騙されたと感じた場合などに相談すると良いでしょう。

専門の相談員が対応してくれるため、適切なアドバイスを受けることができます。

不動産売却で起きる詐欺の手口・事例とは?仲介詐欺に遭わないための対策や相談先を徹底解説

不動産売却を考えたらまずは不動産会社に相談すること

不動産を売却する際、最初のステップとして不動産会社に相談することが重要です。

不動産会社は土地や建物の売却プロセスに精通しており、相続問題や土地の境界問題など、様々な複雑な問題を解決するためのサポートを提供します。

もし不動産会社だけで解決できない問題が発生した場合でも、他の専門家と協力して問題解決を図ることが可能です。

不動産会社の役割は、不動産の取引を公平かつスムーズに進めることにあります。

彼らは売主と買主の双方の利益を保護する責任を担っており、そのためには国家資格を持つ宅地建物取引士が取引に関与し、宅地建物取引業の免許を取得して事業を行っています。

不動産を売却する際には、信頼できる不動産会社を選ぶことが最も重要です。

相談しやすく、適切なアドバイスを提供してくれる不動産会社を選ぶことで、安心して不動産売却を進めることができます。

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