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生産緑地は2022年までに売るべき?売却の注意点と対処法

【更新日】2024-01-10
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生産緑地を売る
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生産緑地とは、1992年に定められた土地制度「生産緑地法」によって都市部に新しく設けられた農地のことで、税務上のメリットを享受することができました。

ただし近年は2022年問題と言われる、22年に生産緑地の指定解除を受けたことにより大量売り出しが起こることも懸念されています。

生産緑地は果たして2022年までに売却すべきなのでしょうか?そもそも簡単に売れるものなのでしょうか?

今回は生産緑地を売る上での疑問に回答していきます。

農地を売却する方法!田んぼや畑を売る手続きの流れ・売買の条件

生産緑地を2022年までに売るのが難しい理由

2022年問題によって、生産緑地の大量売り出しが起こるのでは?と言われています。

生産緑地の2022年問題を分かりやすく解説!指定解除による不動産価格下落の見通しと今からできる対策

本当にこのようなことが起こった場合、周辺地域の相場が減少する上、似たような土地が多く売り出されるので成約率も落ちます。

このような事態を防ぐためにも、不要な生産緑地は早めに売却するのが無難ではあります。

しかし、実際に生産緑地を生産緑地のまま売却するのは難しい部分があります。

農地の売却には様々な制限がある

生産緑地は農地に含まれますが、農地をどう扱うかというのは国の政策にも大きく関わってくるので、個人が100%自由に売却処分をすることは出来ません。

特に注意したいのが、農地は基本的に農業利用目的での売買しか認められていないということです。

また、農地を売る際は農業委員会の許可が必要になりますが、こちらも必ずしも認めてもらえる訳ではありません。

農地を売る際は農業委員会の許可が必要!どうすれば認めてもらえる?

時期的に生産緑地の需要は高くない

あなたが2022年問題を懸念して生産緑地を売ろうとしているなら、土地購入を検討している方も同じ懸念をしている可能性が高いです。

特に2022年までは生産緑地の指定解除問題が話題になっているため、それを見て買い渋りがおこるケースも十分考えられます。

利益を度外視した損切り目的なら生産緑地は売却しやすい

もともと条件が厳しく、需要も高くない生産緑地を売却するのは難易度が高いです。

ただ、不動産売却で売れ残るのは不動産の質以上の割高価格で売り出していることで購入を敬遠されるケースが非常に多いです。

生産緑地の需要が低くても相応の価格で売れば、売れ残りリスクはそこまで高くありません。

生産緑地が指定解除になれば税金優遇も解除され、場合によっては赤字になる可能性があります。

こうした将来的なコストを損切するという意味で、比較的安い金額で早めに売るのも一つの手です。

土地を売却する方法!売る時に必要な書類と費用・流れを解説

不動産会社へ買取に出すのも一つの手

仲介売却は一般層の不特定多数に売っていくので、条件の悪い土地は売れ残りやすいです。

一方、不動産会社に直接買取を依頼する場合は広告PRを介さず成約可能で、かつもともと相手から募集をしているので成約率が高く換金スピードも速いです。

その一方で、利益は仲介売却(時価)の6割程度まで落ちるというデメリットがあります。

短期で確実に売るか、時間がかかっても高く売ることを目指すか、しっかり考えておきましょう。

土地査定の方法ガイド!評価される8つのポイントと損しないため注意点

生産緑地は売却より土地活用のほうが利益を得られる可能性がある

不要な土地は早めに売却したほうが固定資産税等の支払いを抑えられておすすめだと言われます。

ただ、生産緑地は売却せずに土地活用をしたほうが、高収益をあげられる可能性があります。

そもそも、生産緑地は都市部の市街地で面積もある程度大きいので、土地活用に非常に向いているのです。

地域の需要にハマる活用方法を見つけることが出来れば、莫大な収益をあげられる可能性も十分あります。

農地として利用できることは多くの方にとってそこまで大きな魅力ではありませんが、建物経営やトランクルーム経営、ロッカー設置などの活用をすれば、幅広い方に使ってもらうことが出来ます。

土地活用に関する規制が緩和された

本来、生産緑地は農地の一種なので、農業目的で利用するのが原則でした。

しかし2017年の新生産緑地法改正によって、農業生産の他にも商品の構造・加工・販売施設やレストランの設置、運営なども農業行為の一つと数えられるようになりました。

「生産緑地はすぐ売ったほうが良い」という方は旧基準しか知らない可能性が高く、新基準に照らし合わせれば土地活用で収益を出すことは十分可能なのです。

生産緑地の土地活用を成功させるには柔軟な発想が必要

土地活用は業者が提示する数プランから1つ選ぶことも多いですが、土地を利用して何かをおこなえば何でも土地活用と言えてしまいます。

それぞれ異なるエリア・規模・周辺環境の土地活用を成功させるには、所有者自身もアイデアを絞って企画していくことが求められます。

土地活用は意外と柔軟な発想が要求されるのです。

2022年までに生産緑地の方針を決めておこう!代表的な3つのプラン

2022年問題は、予想されるほど大きな問題は起こらないという声もあります。

しかし、生産緑地の指定解除を境に、何らかの変化が起こるのは確かです。

2020年に向けて、所有している生産緑地をどうするのかはある程度考えていくことをおすすめします。

ここからは、生産緑地をどう取り扱うか、考えられる3つの方法を紹介します。

➀継続的に農地利用をする

専業・兼業農家として農業をおこなっている、または副業程度で農業をおこなっており成果が出ているという場合は、そのまま農地として継続利用するのも一つの手です。

また、農地として維持したまま所有することで、農業法人などに貸し出して収益を得ることもできます。

②生産緑地を売却する

生産緑地を早めに売却するのも一つの手です。

土地を所有しているだけで税金の支払いや管理が面倒ですし、把握しきれない遠方の土地は不法投棄など、犯罪の温床にもなりやすいです。

こうしたリスク・負担を売却で一切なくすことが、精神的にも良い方法ではあります。

③別の用途に活用する

生産緑地を別の用途に活用することで、継続して所有しつつ収益をあげることも可能です。

もともと生産緑地は立地が良く好条件なので、試してみる価値はあります。

ただ、運用しても100%収益化できる保証はなく、コストで却って圧迫される可能性もあるので注意しましょう。

生産緑地の売却はニュースにも注意して判断しよう

2022年問題は国会でも議論の熱が高まっている話題であり、今後も新しい法令がどんどん出てくる可能性があります。

国だけでなく自治体単位でも様々な変更が加えられる可能性があるので、ローカルニュースにも注目してみることをおすすめします。

動向を注視しつつ、冷静な判断をしていきましょう。

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