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空き家売却は確定申告が必要?申告のメリット・書類作成の流れ

【更新日】2019-02-04
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空き家売却後は確定申告をしよう!申告のメリットから書類作成の流れまで徹底解説

空き家を売った時に悩むのが、確定申告の必要があるかどうかです。

結論から言ってしまうと、ケースによって確定申告が必須なケースも不要なケースもあります。

確定申告が必要な時は、期限内に申告しないと遅延金の支払い義務が発生してしまうので注意しましょう。

今回は、空き家を売った時に確定申告が必要になる条件と、申告をするメリットを解説していきます。

空き家を売るコツを徹底解説!売却成功のポイント・注意点

空き家を売って売却益が出たら確定申告が必要

確定申告が必要なのは、空き家を売って売却益が出たケースです。

売却益とは、空き家の売却価格が購入時に支払った費用を上回ることを指します。

売却益が出ると、譲渡所得税が発生します。

譲渡所得税は所得税と住民税に上乗せして課税される税金で、以下の計算式で求めることができます。

譲渡所得税=税率×{譲渡価格-(取得費+売却費用) }

このうち、取得費とは空き家を購入した当時に支出した費用、譲渡価格とはあなたが空き家を売るにあたって支出した費用のことです。

ちなみに、取得費は購入から経過した年数を考慮し、減価償却されます。

不動産の価値が減る?売却時の税金計算では減価償却が重要

次に税率ですが、こちらは空き家の所有期間が5年以下(短期)か5年超(長期)かによって以下のように変化します。

【短期譲渡所得】 【長期譲渡所得】
所得税 30% 15%
住民税 15% 5%

譲渡所得税は確定申告をして納付する

売却益が出たら、空き家を売った翌年の2月16日から3月15日までに管轄の税務署で確定申告をおこないます。

この時、譲渡所得税の所得税上乗せ分も一緒に支払います。

その後、5月頃に自宅へ住民税納付書という書類が届きます。

この書類が届いたら、譲渡所得税の住民税上乗せ分も順次納めていきます。

ちなみに、住民税は1年分をこちらの4期に分けて支払うのが一般的です。

  • 6月
  • 8月
  • 10月
  • 翌1月

ちなみに、住民税に上乗せがされるのは翌年の1年だけで、その後は住民税の増額はなくなるので安心しましょう。

空き家売却にかかる税金はいくら?実際にシミュレーションしてみた

3つの特例を使いたい時も確定申告が必要

空き家を売った時は、特例を使って税金対策をすることができます。

この特例を使う際も、確定申告は必要となります。

空き家を売却した時に利用できる特例は、こちらの3つです。

  • 3000万円特別控除
  • 所有期間10年超の軽減税率特例
  • 相続した空き家に対する特例

ここからは、それぞれの特例の内容を詳しく解説していきます。

①3000万円特別控除

譲渡所得税が発生した時、最も大きな減税効果が期待できるのが3000万円特別控除です。

その名の通り、発生した譲渡所得税を最大3000万円まで控除できる特例で、課税額をほぼ0にすることもできます。

この特例は利用条件が難しく、こちらの4条件を満たしていないといけません。

  • 長年住んでいた家を売るか、住まなくなってから3年経過するまでに引き渡すこと※
  • 親子・親族間の取引ではないこと
  • 引き渡し前の2年間で同じ特例を受けていないこと
  • 他の特例を受けていないこと

※この場合の3年は、3年を経過する年の12月31日までとなります。例えば、2015年1月1日に引っ越した空き家を2018年12月1日に売却したとしても、この特例を利用することができます。

空き家は空き家でも、3年以内に住んでいた空き家でないと適用できないので注意しましょう。

また、この期間は購入から引き渡しまでの期間であり、決して購入から売出しまでの期間ではありません。

不動産売却にかかる期間は引き渡しまで平均3~6ヶ月かかりますが、運・タイミング次第では1年近くかかるケースもあります。

売れるまでにかかる期間も考慮して、早めに売っていかないと特例が利用できないので注意しましょう。

空き家売却の税金は「3000万円の特別控除」特例でお得にしよう!

②所有期間10年超の軽減税率特例

上で紹介した通り、譲渡所得税率は所有期間が5年を超えると低くなります。

更に所有期間が10年を超えると、軽減税率の特例というものを使い、税率を更に低くすることができます。

ちなみに、特例利用後の税率は以下の通りです。

譲渡所得(円) 住民税の税率 所得税の税率
6000万円以下 10% 4%
6000万円超 (譲渡所得-6000万円)×15%+600万円 (譲渡所得-6000万円)×5%+240万円

結果的にこの特例を利用するのは良いのですが、あえて所有期間を引き延ばして税金をお得にしようとすると、築年数の経過によって売却価格が下がるため本末転倒になってしまいます。

あくまで、築浅のうちに売ることを優先していきましょう。

③相続した空き家に対する特例

空き家の実家を相続した際も、3000万円特別控除を利用することができます。

通常は3年以内に住んでいた空き家を売る際に特例が利用できましたが、相続時は3年以内に相続を完了させていれば、その間住んでなくても利用することができるのです。

ただし、その他にもこちら8つの条件を満たす必要があります。

  • 昭和56年5月31日以前に建てられた物件である
  • 区分所有建物登記がされていない
  • 相続を開始する直前に住んでいた被相続人以外の人がいない
  • 昭和56年5月31日以前に建てられた物件である
  • 区分所有建物登記がされていない
  • 相続を開始する直前に住んでいた被相続人以外の人がいない
  • 相続日から4回目の1月1日を迎える前に売ること
  • 売却価格が1億円以下になる

新耐震基準で建てられた空き家にしか特例は利用できないので注意しましょう。

特例を使った場合の確定申告なら追加の提出書類が必要

上記で説明したような特例を受ける際は、確定申告書の他にも以下の書類が必要になります。

  • 譲渡所得の内訳書
  • 空き家の登記事項証明書
  • 売買契約書(コピー)
  • 被相続人居住用家屋等確認書
  • 耐震基準適合証明書など

こちらの書類は、確定申告のタイミングで申告書と一緒に提出するようになります。

空き家売却後に確定申告をする流れ

ここからは、上記のケースに当てはまる時にどうやって確定申告の手続きをすればよいのかを、手順を追って説明してきます。

ちなみに、確定申告の詳しい流れはこちらにまとめているので、参考にしてください!

不動産売却時は確定申告が必要!書類の書き方を完全ガイド【決定版】

【Step①】確定申告が必要かどうかを確認

まず、自分が本当に確定申告が必要か、つまり売却益が出ているのかをチェックしましょう。

譲渡所得税の計算式は上で紹介した通りですが、ここで気を付けてほしいのが取得費の存在です。

取得費は、以下のような費用を後から申請することもできます。

取得費にできる費用一覧
  • 設計変更費用
  • 増改築リフォーム費用
  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 免許登録税や登記手数料
  • 契約書の印紙代
  • ローン事務手数料
  • ローン保証事務手数料
  • 固定資産税・都市計画税の精算金
  • 抵当権設定の免許登録税や登記手数料
  • 建物に付属する設備費
  • 建築費や工事にかかった諸費用
  • ローン借入日~所有開始までにかかったローン金利
  • ローン借入日~所有開始までにかかったローン保証料
  • ローン借入日~所有開始までにかかった団体信用生命保険料

取得費を計上していくと確定申告が不要になる可能性も十分あるので、一度不動産会社にチェックしてもらうことをおすすめします。

【Step②】必要書類を税務署の公式サイトからダウンロード

確定申告が必要だとわかったら、申告に必要な書類を取得しましょう。

ちなみに、この時に取得が必要な書類は以下の5点です。

  • ①申告書B様式(第一表・第二表)
  • ②申告書第三表
  • ③所得税青色申告決算書(不動産所得用)
  • ④譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)【土地・建物用】(1~4面)
  • ⑤譲渡所得の内訳書(確定申告書付表兼計算明細書)【土地・建物用】(5面)

こちらの書類は管轄の税務署で直接受け取ることもできますが、国税庁の公式HPからダウンロードしたほうが早いのでおすすめです。

ちなみに、公式HPからダウンロードする流れは以下の通りです。

  1. トップページ上部にある「税の情報・手続き・用紙」カテゴリの「申告手続き・用紙」をクリック
  2. ページ右側の「申告書・申請・届出等・用紙(手続の案内・様式)」をクリック
  3. ページ中央の「確定申告書等情報」の見出し左上の「所得税」をクリック
  4. ページ下部の「各種用紙」という見出し下の「確定申告書等」をクリック
  5. 「確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等」から書類①②③をダウンロード
  6. 「確定申告書付表等」から④⑤をダウンロード

【Step③】手順に従って記入

ダウンロードが完了したら、手順に従い書類を記入していきます。

ちなみに、申告書記入の流れを分かりやすく解説すると、このようになります。

  1. 「譲渡所得の内訳書」を記入
  2. 「確定申告書B第1表の左半分」を記入
  3. 確定申告書B第2表」を記入
  4. 「確定申告書(分離課税用)第3表」を記入
  5. 確定申告書(分離課税用)第3表」を記入
  6. 「確定申告書B第1表の右半分」を記入

確定申告をはじめてやる方はややこし過ぎて混乱すると思うので、上にある完全ガイドを参考にしながら書いていきましょう。

【Step④】書類一式を税務署へ提出

書類を完成させたら、一式を期限内に税務署へ提出しにいきます。

お忙しい方はネットで申告書を提出することも出来るので、そちらを利用していきましょう。

空き家売却をしたら確定申告をして税金をお得にしよう!

ここまで、空き家を売る際に確定申告が必要なケースと、実際に申告するまでの流れを紹介しました。

カンタンに言えば、売却益が出たのであれば絶対に確定申告をするべきということですね。

確定申告の手続きはサラリーマンにとっては面倒ですが、やっておけば最大3000万円も得をすることになります。

また、確定申告が必要なのに期限内に手続きしておかないと、申告逃れ扱いになり後々面倒なので気をつけましょう。

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