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空き家売却にかかる税金を計算・シミュレーション!取得費の経費計上がカギ

【更新日】2019-10-24
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空き家売却にかかる税金

両親が亡くなり、地元の実家を相続するケースは多いです。

ただ、現在は遠方で勤務しているという場合、活用や管理をするのは難しいですよね。

空き家を放置しても、所有者である限り固定資産税や管理費は支払い続けなければいけません。

こうしたリスクを回避するには、空き家を一刻も早く売ってしまうのがおすすめです。

ただ気を付けてほしいのが、空き家を売ると税金がかかってしまうということです。

事前にどんな税金がいくらかかるかを学び、スムーズに売却を進めていきましょう。

今回は、空き家売却にかかる税金について徹底解説していきます!

空き家を売るコツを徹底解説!高額売却のポイント・注意点

空き家を売る時にかかる税金は主に3種類

空き家を売る際にかかる税金は、主にこちらの3種類です。

  • 印紙税
  • 登録免許税
  • 譲渡所得税

また、条件付きで消費税がかかるケースもあります。注意しましょう。

ここからは、空き家売却でかかる税金の内容をそれぞれ解説していきます。

印紙税は契約書に貼り付けて納付

印紙税とは、国や自治体が公正かつ安全な不動産取引を保証してくれた見返りとして支払う税金です。

その名の通り、課税された金額分の印紙を契約書に貼り付け、提出することで納付します。

印紙税の金額は、空き家の売却価格に応じて以下のように決まっています。

不動産売却代金印紙税額
100万円以下500円
500万円以下 1,000円
1,000万円以下5,000円
5,000万円以下10,000円
1億円以下30,000円

印紙はコンビニでも購入できますが、不動産売買のように高額な印紙が必要な際は、幅広い印紙を取り揃えている郵便局で購入するのが一般的です。

不動産売却時の印紙税の金額と賢い節税方法

事業目的で利用していた空き家は印紙税が2倍になる

空き家を賃貸物件として一定期間利用していた場合などは、印紙税を売主保管分(領収書)にも貼り付けることが義務付けられています。

基準としては、純粋に住まいとして利用していたなら印紙税は上の表のままですが、物件を使って何らかの収益を上げた場合は、上の表の2倍の印紙税が必要になります。

また、法人や事業主が売主の場合は、どんな目的で所有していたにも関わらず、印紙税は2倍になります。例えば、社員寮のように誰かの住まいとして利用していた物件も2倍の対象です。

この点をしっかり抑えておきましょう。

登録免許税は空き家の所有権移転にかかる

空き家を売った時は、その名義を売主から買主へ移す必要があります。

この時にかかる税金が登録免許税です。

登録免許税の金額は、以下のように決まっています。

不動産タイプ 課税額
建物 売却価格の1000分の20
土地 ※売却価格の1000分の15

※2019年4月1日から1000分の20に減額

2019年3月1日に空き家を3000万円で売却(建物:2000万円 土地:1000万円)した時、登録免許税は以下のようになります。

  • 建物:40万円
  • 土地:15万円
  • 計:55万円

また、所有権移転登記は手続きを司法書士に依頼することが多いです。

依頼料の相場が平均1万円、1手続きの報酬が5000円なので、総額で1万5000円ほどを別途で支払うようになります。

不動産売却で司法書士は何をするの?役割と費用相場について

譲渡所得税は高額になりがちなので注意

売却かっかうが購入時に支払った金額よりも高い場合、譲渡所得税が発生します。これは、所得税と住民税にそれぞれ上乗せされて課される税金です。

譲渡所得税の金額は、以下の計算式で求めることができます。

譲渡所得税=税率×{譲渡価格-(取得費+売却費用) }

このうち、取得費とは不動産の購入にかかった費用のことで、経過年数分を減価償却して数値を求めます。

不動産の価値が減る?売却時の税金計算では減価償却が重要

なかには古い空き家を相続したので取得費が分からないというケースもあります。この時は、譲渡価格(売却価格)の5%を取得費として計算するようになります。

所有期間5年を境に税率が下がる

次に税率ですが、こちらは空き家の所有期間が5年以下(短期)か、5年超(長期)かによって異なります。

【短期譲渡所得】 【長期譲渡所得】
所得税 30% 15%
住民税 15% 5%

所有期間が長いほど税金はお得になりますが、この時に注意すべき点が2つあります。

1つは、所有期間は購入日から引き渡した年の1月1日までで計算するということです。

例えば2013年3月1日に購入した物件を2018年4月1日に売った場合、単純計算では5年1ヵ月経過していますが、所有期間は2013年3月1日~2018年1月1日で4年10か月しか経っていません。

所有期間はややこしいので、税金計算の際は十分注意しましょう。

2つ目は、節税のために所有期間を長引かせるのが決してお得なわけではないということです。

立地や面積にもよりますが、築年数が1年経つと100万円~200万円ほど価格は下がっていきます。

これを考慮した上で、本当に短期で売るほうがお得なのかをしっかり考えましょう。

不動産売却は短期譲渡のほうがお得?長期譲渡税との税率の違いを解説

納付するためには確定申告が必要

譲渡所得税の発生条件を満たしていたら、引き渡しの翌年2月16日~3月15日に確定申告をおこなう必要があります。

不動産の確定申告は手続きが複雑で、特に経験のないサラリーマンは苦戦すると思います。

こちらに確定申告の流れを詳しくガイドしているので、ぜひ参考にしてください。

不動産売却時は確定申告が必要!書類の書き方を完全ガイド【決定版】

確定申告時に、所得税の上乗せ分をまず納付します。

その後、5月頃に住民税納付書が届くので、確認して納付をおこなっていきます。

住民税は1年分を6月・8月・10月・翌1月の末日を期限に支払うのが一般的です。

※月末日が土日の場合は、翌営業日が納付期限となる

譲渡所得税の軽減には取得費の経費計上がおすすめ

先ほど譲渡所得税の計算式を紹介しましたが、式を見ればわかるように、取得費が高額になるほど課税額が減っていく仕組みとなります。

取得費の定義は「物件の購入にかかった費用」なので、業者が把握していない細かい費用も計上することができます。

取得費として計上できる費用は、以下の通りです。

取得費にできる費用一覧
  • 設計変更費用
  • 増改築リフォーム費用
  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 免許登録税や登記手数料
  • 契約書の印紙代
  • ローン事務手数料
  • ローン保証事務手数料
  • 固定資産税・都市計画税の精算金
  • 抵当権設定の免許登録税や登記手数料
  • 建物に付属する設備費
  • 建築費や工事にかかった諸費用
  • ローン借入日~所有開始までにかかったローン金利
  • ローン借入日~所有開始までにかかったローン保証料
  • ローン借入日~所有開始までにかかった団体信用生命保険料

一方、取得費で計上できない費用がこちらになります。

取得費にできない費用一覧
  • 町会費
  • 引っ越しにかかった費用
  • つなぎローンの金利
  • つなぎローンの事務手数料
  • 家電・家具・カーテン代など
  • 管理準備金・管理費・修繕積立金など
  • 火災保険料
  • インターネット加入料・CATV利用料

計上できるか迷う経費がある場合は、不動産会社に直接聞いてみましょう。

空き家を売る際にかかる税金をシミュレーション

ここまで、空き家を売る際にかかる税金を紹介しましたが、具体的にはいくらかかるのでしょうか。

ここからは、以下の空き家を例にして、かかる税金をシミュレーションしていきます。

売却価格 4000万円(建物:3000万円・土地:1000万円)
築年数 18年
構造 木造
所有期間 5年6か月
建物面積 約110㎡
駅までの距離 徒歩7分
利用使途 居住目的

印紙税を計算する

まず、売買契約時に支払う印紙税の金額を計算しましょう。

上の表に当てはめると、印紙税額は1万円となります。居住目的で利用していた空き家なので、課税額は2倍にはなりません。

登録免許税を計算する

次に、登録免許税を計算します。

  • 建物部分:3000万円×20/1000=60万円
  • 土地部分:1000万円×15/1000=15万円
  • 計:75万円

移転登記を司法書士に依頼した場合、費用の相場は1万5千円かかります。つまり、この時の費用は総額で76万5,000円となります。

譲渡所得税を計算する

次に、譲渡所得税を計算します。

前述の通り、譲渡所得税は支払いが高額になるのが難点ですが、税金がかかるケースはそこまで多くありません。

譲渡所得税は売却価格が購入費用を上回った時にかかるものですが、建物価格は築年数の経過により大きく下がるため、購入時を上回るのは稀だからです。

ここでは、多くのケースに則り税金を0円として計算します。

仲介手数料がかかるのも忘れずに

仲介売却で空き家を売った時には、税金の他に仲介手数料がかかります。

仲介手数料の計算は、以下の式でおこないます。

取引額 仲介手数料(法定の上限額)
200万円以下 売却額×5%
200万円超400万円以下 売却額×4%+2万円
400万円超 売却額×3%+6万円

今回の売却価格は4000万円なので、仲介手数料は以下のように計算できます。

4000万円×3%+6万円=126万円

かかる税金・手数料は約200万円だった

ここまでに算出した税金・手数料を全て足すと、203万5000円となります。

ここに譲渡所得税やハウスクリーニング費用が加われば、売却価格の1割前後まで上がっても不思議ではありません。

例えば、あなたが3500万円を支払う予定があったとして、空き家の査定額が4000万円だったとしましょう。

最初は余裕と思うかも知れませんが、費用で400万円かかると考えたらかなりギリギリなのがわかります。

このように、税金コストは事前に計算しておかないと損する可能性が高いので注意しましょう。

譲渡所得税が発生したら特例控除を利用しよう

ここまで、空き家売却にかかる税金をシミュレーションしましたが、「ただでさえ高額なのに、その上譲渡所得税がかかったらどうなるんだろ…」と不安に思う方も多いと思います。

しかし、安心してください!譲渡所得税は、こちらの2つの特例控除を使って対策することができます。

  • 所有期間が10年を超えた時の軽減税率
  • 3000万円の特例控除

特例控除の内容や利用条件は、以下の記事にまとめています。特に条件が複雑なので、しっかりチェックしておきましょう!

空き家売却の税金は「3000万円の特別控除」特例でお得にしよう!
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