家を高く売るコツを解説!相場以上で高額売却を成功させるポイント
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実家を相続したときや急な転勤、住み替え、離婚など…。私たちはひょんなことから、家を売却する必要に迫られます。
このとき、手続きが面倒だからと、適当に売ってしまうのは損です。家は一般の方が持つ最も高価な固定資産。それを売ることは、以下の項目に大きな影響を与えます。
- 貯蓄・経済状況
- 家族・友人などとの人間関係
- 人生設計
家の売却に失敗するとあなたの人生に大きな悪影響を及ぼします。
多くの売主は手続きを面倒くさがって早く売ろうとしますが、欲を言えばどんな理由であれ、少しでも家が高く売れるに越したことはないでしょう。
今回は、多忙な方でも無理なくできる高額売却のポイントを紹介していきます。
➀家のアピールポイントを整理する
家を売るために不動産会社へ相談に行くと、取得の経緯や築年数・面積などの詳細内容、周辺環境などについてヒアリングを受けます。
自分が長年住んでいた家でも、これらの情報は意外と知らないものです。
家を売却する前に詳しい内容を自身で調査をしておくことで、今後の売却をスムーズに進めやすいです。
家の強みを調査する
家の評価は築年数・立地・面積などに大きく影響されますが、実際に暮らすとなれば、それ以外のポイントも気になるのが普通です。
特に以下のような強みがある場合は、積極的にPRをしていきたいところです。
- 水回りなどの設備が最新式
- 周辺に商業施設や医療施設が充実している
- 街の中心部から近いが騒音が少なく、緑も多い
売主が強みを把握して内覧時にアピールすることで、成約率は大幅にアップします。
家の弱み・欠陥を調査する
弱みや欠陥も家を売る際にはしっかり調査をしましょう。
設備の故障や接道状況、耐震基準の不備などは事前に認知しておかないと、知らずに売却してしまうことになります。
特に2020年4月1日に民法が改正されて契約不適合責任が制定されたことで、欠陥の内容は事前に契約内容に盛り込んでおかないと、契約内容と実状のズレが発覚した時に以前の「瑕疵担保責任制度」と比べて強い権限を売主に請求することが出来るようになりました。
項目 | 瑕疵担保責任 | 契約不適合責任 |
---|---|---|
修理・代替物等の請求 | × | 〇 |
損害賠償 | 〇 | 〇 |
契約解除 | 〇 | 〇 |
代金減額 | × | 〇 |
家を売る際に損をしたくないなら、事前に欠陥を調査した上で売買契約書の特約・容認事項に「○○に関しての責任は一切負わない」と明記しておくことが大切です。
→契約不適合責任とは?売主が不利になる?瑕疵担保責任との違い・契約時の注意点をわかりやすく解説②家の相場価格を事前に調べる
家を高く売るためには、不動産会社の営業力と広告力が必要不可欠であり、成功の可否も不動産会社の選定にかかっています。
実際の売却価格は、査定時に算出された価格ではなく、媒介契約を締結させる前の交渉で決まってきます。
交渉をうまく進めていくためにも、まずは、売却する物件の資産価値がいくらかを把握することから取り掛かりましょう。
- AI査定シミュレーション
- レインズ・マーケット・インフォメーション
- 土地総合情報システム
- 不動産ポータルサイト
ここでは、物件の相場価格を把握する方法を4つ紹介します。
AI査定シミュレーション
AI査定シミュレーションは、AIが物件情報や過去の取引データを分析して物件価格を評価するツールです。
物件の広さや築年数、立地条件などを入力することで、ある程度の相場価格を知ることができます。
AI査定シミュレーションは、24時間いつでも利用でき、気軽に価格情報が得られます。
ただし、AIシミュレーションで算出された査定額は、あくまで目安であり、実際の売却価格とは異なります。
土地査定シミュレーションをしてみた!AI査定のメリットと注意点・おすすめサイトを紹介レインズ・マーケット・インフォメーション
レインズ・マーケット・インフォメーションは、日本の不動産業界で広く利用されている不動産情報サービスで、全国の不動産取引情報を集約しています。
このサービスを利用すれば、自分の物件と同じような条件の物件がどの程度の価格で売買されているのかを調べられます。
ただし、このサービスは不動産業者向けであり、一般の人が直接利用するのは難しいです。
レインズとは?情報登録の仕組みと使い方・一般人もログインできる条件土地総合情報システム
土地総合情報システムは、国土交通省が提供している情報システムで、公表地価や不動産取引情報が調べられます。
特に公表地価は、一般的に不動産の価格評価の基準とされており、地価公示価格を確認することで自分の物件の大まかな価値の把握ができます。
ただし、公表地価はあくまで一つの参考であり、物件の詳細条件や市場の動向によって実際の売却価格は変動します。
不動産ポータルサイト
不動産ポータルサイトは、不動産の売買情報を集めたWebサイトで、自分の物件と同じような条件の物件がどの程度の価格で出されているのかの確認ができます。
また、新築物件や中古物件、一戸建てやマンションなど、多種多様な物件情報を比較することができるため、自分の物件の相場を把握するのに役立ちます。
ただし、出ている価格はあくまで売出し価格であり、実際の取引価格とは異なります。
ポータルサイトを活用して不動産売却を成功させる!おすすめサイトの比較結果は?⓷高く売ってくれる不動産会社を見つける
あなたがいくら「家を高く売りたい!」と思っても、実際に家を売るのは契約した不動産会社です。
家を高く売りたいのであれば、まずは高く売ってくれそうな不動産会社を選ぶことからはじめましょう。
不動産に関する知識がないと不動産会社はどこもプロフェッショナルに見えてしまいますが、その実力はピンキリです。
そのため、不動産会社選びはじっくり時間をかけて慎重におこなう必要があります。
不動産一括査定サイトの仕組み
家を最近高く売った方の9割以上が利用しているのが一括査定サイトです。
一括査定サイトは簡単な物件情報を入力・送信するだけで平均最大6社以上に査定依頼ができる優れものです。
ちなみにサイトの運営は登録会社の支払う広告料で成り立っているので、利用料は完全無料です。
一括査定サイトを使って複数業者に査定を依頼すると、正確な売却相場が見えてきます。
これを参考に価格を適正額に修正すれば、成約率はアップします。
また、一括査定サイトは複数業者の査定額・対応を比較できるので、業者変更の参考にもなります。
➝不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気15社を厳選紹介【2023年最新】④高く売れるタイミングで売り出す
中古の家を査定する際はそれぞれの項目をチェックした後、市場や経済の状況に応じて価格を修正します。
これを流動性比率といい、基準価格の85%~110%の範囲で変動します。
つまり、良い時期に家を売れば相場の1割増しで売れて、逆に悪い時期なら価格が相場の1.5割減となってしまうのです。
このように全く同じ物件でも売却時の状況によって価格は変化するのに加えて、家は築年数の経過によって価値が下落していくことも抑えておく必要があります。
更に、リーマンショック・東日本大震災・新型コロナウィルスなどの社会の出来事が与える需要の変化も知っておく必要があります。
→家を売るタイミングはいつ?2022年に売却するのがおすすめの理由や2023年以降のタイミングの見極め方を紹介
ここからは、家が高く売れるタイミングを築年数と市場の傾向の2つの観点から分析していきます。
築年数から売り時を見極める
2020年10月時点に1都3県で売り出されている戸建て住宅の平均価格を築年数別にまとめたものがこちらになります。
※SUUMOに掲載されている売り出し物件の価格を参考に再構成。
築年数 | 東京都 | 神奈川県 | 埼玉県 | 千葉県 |
---|---|---|---|---|
~10年 | 4,763.3万円 | 3,254.6万円 | 3,519万円 | 3,009.1万円 |
10~20年 | 4,712.5万円 | 2,678.25万円 | 2,903.9万円 | 2,259.9万円 |
20~30年 | 3,689.75万円 | 1,903万円 | 1,977.3万円 | 2,227.4万円 |
30年~ | 2,922.5万円 | 1,448.3万円 | 1,875.6万円 | 2,172.5万円 |
時期や地域によって差はあるものの、築年数の経過に応じて着実に価格が落ちていることが分かります。
最新建築技術の導入や内装のリノベーション実施などによって下落が緩やかになるケースもありますが、それでも下降を完全に避けることはできません。
家を高く売却したいなら、できるだけ早めに売却するのがおすすめです。
市場の傾向から売り時を見極める
「家を売るなら2020年まで」という言葉を聞いたことのある方も多いでしょう。
オリンピックに向けた大規模都市開発やインバウンド促進などにより、2020年までは不動産価格が好調推移を見せていました。
引用:国土交通省『不動産価格指数(住宅)(令和5年8月分・季節調整値)』
2020年以降はオリンピックの閉幕や本格的な少子高齢化の進展によって好調推移は長く続かないと言われていましたが、その矢先に起こったのが新型コロナウィルスの感染拡大と緊急事態宣言です。
これによって家の売り時を失したという意見もありますが、緊急事態宣言明けの2020年7~9月に成約した首都圏の中古戸建ては、前年比でむしろ価格が上がっていることが分かります。
項目 | 数値(件/万円) | 前年同期比(%) |
---|---|---|
成約件数 | 3,664件 | +8.5% |
新規登録件数 | 15,264件 | -15.1% |
成約価格 | 3,162万円 | + 2.0% |
新規登録価格 | 3,724 万円 | -0.1% |
【引用】レインズデータライブラリー「季報マーケットウォッチ」2020年07〜09月度
当面は家の売却価格は横ばいで推移する可能性が高いですが、今後どうなるかは未知数なので、十分注意をしましょう。
⑤内覧準備をおこなう
家の査定価格は立地や面積、築年数でどうしても決まってしまいます。
相場の低い地域にある古い家は、正直高く売れる見込みは少ないです。
ただ、そんな古い家でも高く売る方法が一つだけあります。それは、家の掃除・整理整頓を徹底的におこなうという方法です。
不動産売買では、買主もまた知識のない素人です。そのため、家の状態がぱっと見でキレイなら相場が低くても高値で買ってくれる可能性があるのです。
いらないものを捨て、汚れた部分を集中的に掃除するだけで、ドアを開けた時の印象が180度変わります。
ここからは、家の印象をアップさせる裏ワザを限定公開していきます!
キッチンや浴室などの水回りを徹底的に掃除する
本当なら家を丸ごと掃除したほうが良いのですが、掃除にたっぷり時間をとる余裕は引っ越し前になかなか無いと思います。
時間のない方は、キッチン、浴室などの水回りを集中して掃除することをおすすめします。水回りは水垢がついて「中古感」が出やすい部分でもあります。また、自力ではキレイになりにくい部分でもあるので、掃除に時間をかける必要があります。
汚れが目立つ場合は、水回りの掃除をハウスクリーニング業者に依頼するのも一つの手です。ハウスクリーニングを1件丸ごと依頼すれば高額費用がかかりますが、水回りだけに絞れば総額7万円程度の出費で済みます。
【ハウスクリーニングの部分別料金相場】
場所 | 料金相場 |
---|---|
浴室 | 10,000~20,000円 |
洗面所 | 6,000~10,000円 |
トイレ | 6,000~13,000円 |
キッチン | 10,000~24,000円 |
ある程度の費用はかかってしまいますが、その分第一印象がアップして高く売れやすくなります。
また、水回りを手付かずのまま引き渡してしまうと、あとで「リフォーム代」と称して30~40万円を請求されることもあります。
後のトラブルを防ぐ意味でも、ハウスクリーニング業者への依頼を検討してみましょう。
⑥ホームステージングを実施する
ホームステージングとは、あなたの家を売却するための一大戦略です。
家具の配置や色彩の選び方、照明の調節などによって、物件の見栄えを良くし、可能性を最大限に引き出すことで、購入者に物件のポテンシャルを高めてくれます。
なお、ホームステージングは、以下の手順で進めていきます。
- 室内の清掃・整理
- 家具の配置を調整する
- 室内をデコレーションする
- 写真撮影
家を高く売るためにやってはいけないこと
家を高く売ろうと思って取った施策が、必ずしも高額売却につながるとは限りません。
高く売れると思って実施した施策にお金をかけすぎてしまった挙句、効果も期待できず結果的に大きな赤字となってしまうケースは意外と多いのです。
ここからは、多くの人がやってしまいがちな施策を紹介します。
リフォームの実施
家を高く売るためにリフォームを検討している方も多いと思います。
住んでいる中で不便に思っている傷や凹みなどの欠陥をそのままにしておくと高く売れそうにないと思うのは自然な考えでしょう。
ただ、家を高く売るためにリフォームをしても、売却価格に必ずしも良い影響を及ぼす訳ではありません。
そもそも、家をリフォームして高く売るには、リフォームにかけた費用以上に売却価格が高くなっていないといけません。
ただし、例えば1,500万円の家に500万円のリフォーム費用をかけても2,000万円以上で売れる見込みはほぼありません。
なぜなら、家の売却価格を決める要素は築年数、面積、立地(駅からの距離)など、リフォームでは改善できない項目が重要になるからです。
リフォーム費用をかけたところで、コスト以上に高く売れることは期待できないことを知っておくべきです。
欠陥を隠したまま売る
家の欠陥を隠したまま売るのはNGです。
家を売る際は業者の調査が入りますが、家の中を全てチェックできる訳ではありません。
長年住んでいる方のほうが、その家の隠れた欠陥や傷・凹みに気づいているケースは多いです。
この時、売主が欠陥を隠すことができれば売却価格は相場よりも高くなり、逆に欠陥を正直に告知すれば評価は低くなってしまいます。
ただ、高く売るために欠陥を隠して家を売りだすと、結果的に大きな損失を被る場合が多いです。
担当者が数時間見て気づかなかった欠陥も、新しい入居者が実際に住んでみたら漏れなく気づいてしまいます。
最初に欠陥を告知して評価が下がる時より、引き渡し後に欠陥を気づかれてしまった場合のほうが、賠償請求や契約破棄などの、より大きなリスクが発生してしまいます。
後で欠陥がバレた場合のほうがトータルの利益は下がってしまうので注意しましょう。
内覧時のしつこいPR
家を高く売る際は、内覧を成功させる必要があります。
この時、出迎えのために粗品を用意したり、よいしょをしたりし過ぎると、逆に成約率が落ちる可能性があるので注意しましょう。
もちろん、内覧の接客を丁寧におこなえば、その家の評価自体が上がる可能性は十分あります。
ただ、内覧の目的はあくまで物件の様子をチェックすることなので、接待をし過ぎることで調査の時間が取れなくなると、成約率は逆に下がってしまいます。
内覧に来た方の対応をする際は、良い距離感で対応する必要があります。
あなたが内覧の対応をしているのに成約が全然取れない場合、内覧の対応方法を変える必要があるかもしれません。
売主不在のまま、仲介業者に内覧を任せることも出来るので、やり方を一度変えてみましょう。
家を高く売るための不動産会社との付き合い方
家を高く売るには、不動産会社とどう付き合うかも考えていかなければいけません。
相場以上で高く売るには、売主が不動産会社の実力を見抜くのはもちろんのこと、業者の背中をたたき高く売らせる必要も出てきます。
契約~販売活動中は不動産会社とどう付き合えば良いのでしょうか?
「これ以上高く売れない」と言われたら根拠を教えてもらう
家を高く売ってほしいと不動産会社に依頼をしても、「ここまでが限界です」と言われてしまうことがあります。
ただ前述の通り、中古の家には定価がない分、理論上はどこまでも高く金額設定をすることができます。
不動産会社から「この物件は○○万円がマックスです」と言われるのは、単なる市場の限界とは違った理由がある可能性も高いです。
ひたすら高値で売るよう依頼するのも逆効果
不動産会社が限界まで高く売ることに了承すると、業者にとって以下のデメリット・リスクが発生します。
- 広告作成・販売営業のコストがかさむ
- 売れ残りの可能性が高まる(仲介手数料を確実に得られない)
- 限られたリソース(店舗あたりの従業員数など)を1案件にそそぐ必要がある
時価100万円の土地を1000万円で売り出しても購入してもらえる可能性はほぼ0なので、不動産会社が依頼者のことを心配して「そんな金額じゃ売れませんよ」と言ってくれている場合もあります。
ただ、それ以外にも上記のような背景があり、高く売ることを渋っている可能性も十分あります。
ただし、売り出し価格を相場より大幅に高めることは、結果的に売れ残りに繋がるため売主にとっても良いことではありません。
適正価格と目標の擦り合わせは、不動産会社としっかり行いましょう。
家を高く売るには売主自身の積極的な行動も必要
家の構造・間取りはある程度似通っており、誰が見てもずば抜けた商品価値がある家というのは全体の数%です。
住みやすい家が決して商品価値・ブランド力がある訳ではないですが、だからといって買主が魅力を見つけてくれることを待つのは得策ではありません。
まずは、家を高く売るのは難しいということを理解し、その上で長年住んだことから分かる商品価値を前面に押し出していきましょう。