一戸建てが売れない!売れ残る原因と対処法を徹底解説
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今までの日本では、築古で見映えの悪い一戸建ても時間をかければ誰かが買ってくれるという考えが蔓延していました。
しかし実際にいらない一戸建てを売ってみると、いつまで経っても買い手が付かないというケースに陥りがちです。
しかし一方では、アクセスが悪いのに早期で成約が取れる一戸建ても珍しくありません。
では、売れる一戸建てと売れない一戸建ての大きな違いはどこにあるのでしょうか?
また、いつまで経っても売れない時はどうすれば良いのでしょうか。詳しく解説していきます。
→一戸建ての売却を成功させるコツ!売却の流れと損せず売るノウハウを紹介中古の一戸建てが売れ残るケースは近年増加している
中古の一戸建てはかつて、1年も売り出していれば誰かしら買い手がついていましたが、最近では何年経っても一戸建ての売れないケースが増加してきています。
居住用の一戸建ては郊外・地方のものほど売れにくい傾向にありますが、近年では都市部にある戸建て物件も売れ残る事例が増えています。
立地が良いから必ず売れると安心できる時代はすでに終わったとも考えられます。
お得な価格でも中古というだけで敬遠される
中古一戸建てはモノによっては新築とそこまで遜色がなく、かつ金額も安いのが魅力です。
しかし現在、条件が明らかに新築よりよK手も売れ残る中古一戸建てが増えてきているのです。
駅から徒歩圏内にいる一戸建ても、中古というだけで売れ残る事例は一つや二つではありません。
中古一戸建ては住宅ローンの組みにくさがリスクになる
中古一戸建てが敬遠される大きな理由は、住宅ローンが組みにくいためです。
住宅としてはまだまだ現役でも、耐震性が万全でなければ住宅ローン審査はかなり不利となります。
中古一戸建てを住宅ローン審査に通すには適合証明が必要となりますが、取得に30万円前後の費用が必要になる上、取得不可のケースも多いので結局ムダな出費となってしまいます。
住宅ローンが組めないとなると、一戸建ての購入できる人はかなり絞られてしまいます。
更に住宅ローンへ通すために適合証明などのコストがかかることを考えると、「少し金額を上乗せしても新築のほうが購入しやすい」となってしまうのです。
売れない一戸建てが今後も増加し続ける理由
近年増えつつある売れない一戸建ての数は今後さらに増えていくと予測されています。
なぜこのような予測になっているのか、考えられる原因を紹介していきます。
少子高齢化で一戸建て需要が減るのは必至
一人暮らしを想定して一戸建てを購入する方はほとんどいません。
一戸建てを購入する層はほぼ全世帯が子ども連れの家族ですが、現在は少子高齢化によって子どもの数自体が減ってきています。
このことを考えると、一戸建ての需要自体が減るのは確実と考えられます。
2020年から少子高齢化が本格的に進展すると言われているため、将来的に中古一戸建ての売却は更に難しくなっていくと考えられます。
コンパクトシティ化で郊外の一戸建てが全く売れない状態に?
高度経済成長期から、都市部のサービス産業への主要産業の移行と、それにともなうベッドタウンエリアの拡大が継続しておこなわれました。
人口減少が囁かれた20世紀の終わりでもこの基本的な方針は変更されず、オフィス街と住宅街のすみ分け・住宅街の拡大が同時におこなわれてきました。
しかし、住宅地拡大と同時に少子高齢化が進んだことでシャッター街の増加や税徴収の非効率化などが起きました。
加えて、オフィスへ長い時間をかけて通うことの精神的リスクが取り沙汰されたこと、建築技術の進展により、少ない敷地で大人数を収容できる高層マンションが乱立するようになったことなどが相まって、今度はオフィス街と住宅街の隔たりを減らし、街を効率的に運用するコンパクトシティという構想が支持されるようになりました。
実際、会社の近くの賃貸マンションに住むサラリーマンの数は一昔と比べて増えており、住宅街拡大の最中に建てられた郊外の一戸建ては年々需要を下げてしまっています。
この傾向が続くと、中古一戸建ての需要低下は更に加速していく可能性が高いです。
一戸建てが売れない理由は大きく分けて5つ
一戸建てが売れない理由は、大きく分けて以下の5つが挙げられます。
- 実際の価値よりも価格が高い
- 一戸建て自体に魅力が少ない
- 契約した不動産会社に問題がある
- 売り出したタイミングが悪い
- 需要と供給のバランスが悪い
ここからは、それぞれのポイントを分かりやすく解説していきます。
【理由①】実際の価値よりも価格が高い
実際の価値が2000万円の一戸建てに3000万円を付けて売ったとしても、よっぽどのことがない限り買われることはないでしょう。
実際の価値より価格を高く付けてしまう理由は、以下の2つが考えられます。
- 不動産会社の査定額が間違っている
- 高値の売り出し価格を希望した
まず気を付けて欲しいのが、不動産会社による査定額の吊り上げです。
特に一括査定のように、査定額を比較して業者を選ぶタイプのサービスは、査定額が高いところほど契約につながりやすいです。
そのため、中にはあえて査定額を相場の2割前後まで吊り上げる悪徳業者もいます。
こうした業者と勢いで契約して、そのままの金額で売り出したとしても、結局売れ残ってしまいます。
売れ残れば、適正価格以下に値下げをするしか方法はなくなり、結局損をしてしまいます。
こうしたケースを防ぐためにも、まずは自分で相場を調べてから査定に出すことをおすすめします。
→一戸建ての売却を成功させるコツ!売却の流れと損せず売るノウハウを紹介
【理由②】一戸建て自体に魅力が少ない
周りにオフィスがない田舎、アクセスが悪い、騒音が激しいなど、物件自体にマイナスポイントがあるため、自然に売れ残ってしまっているケースもあります。
アクセスの悪さなどはどうやっても改善出来ないので、まずは清掃・整理整頓に力を入れて見映えだけは良くしておきましょう。
また、条件の悪い一戸建ては業者に買い取ってもらうのも1つの手です。
一般層相手に売り出しても、向こうも素人なのでアクセスや見た目の悪さに影響を受けがちです。
ただ、業者は構造の頑丈さなどをしっかり見てくれますし、素人には思いつかないような一戸建ての活用方法を実施することができます。
もし仲介売却で売れ残ったら、一度買取業者に相談してみましょう。
→不動産買取とは?業者買取と仲介売却のどっちがお得?メリット・デメリットと注意点を解説
【理由③】契約した不動産会社に問題がある
契約した不動産会社が真剣に販売活動をしてくれず、売れ残ってしまっているケースもあります。
仲介業者は販売コストを自腹で支払い、成約の際に売上の一部を仲介手数料としてもらって回収します。
→不動産売却の仲介手数料はいくらが相場?なぜ払うの?根拠・計算方法を解説
つまり、売れ残ってしまうと不動産会社は赤字になってしまうのです。
そこで、大きな損失を避けるため、売れなそうな物件は広告コストをかけないこともあるのです。
こうした業者との契約を避けるためには、査定額だけでなく会社の実績や担当者のやる気もしっかりチェックする必要があります。
【理由④】売り出したタイミングが悪い
売り出したタイミングが悪くても、1年近く売れ残る可能性があります。
売り時を考える上でまず注意すべきなのは季節です。
一般的には、転勤などによる人口流入が多い春・秋が売り時と言われています。
次に考えたいのが、地域の特性です。
例えば北海道は冬に内覧をしても壁が凍結してしまったり、駅までの徒歩時間を正確に測れなかったりするので魅力は半分しか伝わりません。
その他にも、ローン金利の上昇や税制の変化もチェックすべきです。
現在、住宅ローンは2016年から超低金利で推移していますが、今後は上昇の兆しがあるとも言われています。
また、2019年10月から消費税が10%に増税されるため、賃貸経営していた貸家の売却は不利になります。
→不動産売却で消費税はかかる?課税・非課税の条件と課税額の計算方法・注意点
こうした様々な要素を鑑みて最適なタイミングで売れば、売れ残りを未然に防ぐことができます。
【理由⑤】需要と供給のバランスが悪い
そもそも、その地域の中古戸建ての購入希望者が1年間に数人しか現れないということも有ります。
1ヶ月に数人しか購入希望者が現れないのに、狭いエリアに10件以上の売り出し物件があるなら、競合に先んじて成約を取れる可能性は低いでしょう。
そもそも需要の低いエリアの一戸建てなら、買い手が現れるのを気長に待って売り出していくしかありません。
他地域からの流入が少ないなら、近隣住民に向けてPRするのも一つの手です。
一戸建てが売れない時の4つの対処法
一戸建ての平均成約期間は、約3~6ヶ月と言われています。
→不動産売却で消費税はかかる?課税・非課税の条件と課税額の計算方法・注意点
そのため、売り出しから6ヶ月経っても売れない場合は、「売れ残り」と認識して良いでしょう。
6ヶ月売れなくても、7ヶ月後に売れる可能性は0じゃありません。
しかし、今後の成約率を考えると、6ヶ月経っても売れなかったら売れ残りの理由を考え、改善する必要があるでしょう。
ここからは、一戸建てが売れ残ってしまった際におすすめの対処法を4つ紹介していきます。
①価格を下げる
売れ残り状態を最も簡単に解消する方法が、売却価格の値下げです。
ただ、値段を下げすぎるとせっかく一戸建てを売った意味がないですし、逆に下げ幅が少なすぎると売れ残りを解消できません。
売却価格の値下げは6ヶ月経った段階で100~200万円を下げて数ヶ月待ち、それでも売れない場合は同じ金額をもう一度下げるのがおすすめです。
値下げの詳しいコツはこちらにまとめています。ぜひ参考にしてください!
→不動産売却で値下げ交渉を受けるタイミングと適正な値下げ幅とは?大幅値下げを回避する方法
②仲介業者を変更する
契約している業者に問題があると判断したら、違う業者に変更することをおすすめします。
不動産会社との契約は3ヶ月ごとの更新なので、6ヶ月経って売れ残ったら契約を更新しなければ良いだけです。
ちなみに、相手に明らかな過失がある時は3ヶ月前でも契約破棄できます。
ただ、急に「あなたが一方的に悪い!」と言って契約を破棄しようとしても、逆に賠償請求などを受ける可能性があります。
これを防ぐには、事前に「改善して欲しい点があるので、来月までに改善してください。期限までに努力の後が見られなければ解約させていただきます」というように、期限付きで勧告しておくとスムーズです。
→不動産売却の仲介業者変更・契約解除の方法とは?解約の流れや違約金が発生するケースについて解説
③業者に買い取ってもらう
仲介売却で売れ残ったら、プランを業者買取に変更するのも一つの手です。
前述の通り、業者買取は条件の悪い一戸建てでも取引できる可能性が高いです。
最初から売れ残りが心配なら、買取保証サービスをおすすめします。
これは期限付きで仲介売却をおこない、売れ残ったらそのまま業者に買い取ってもらう方法です。
精神的に余裕を持ちながら高値売却に挑戦できるのが強みですが、今のところ大手しか提供していないサービスなので注意しましょう。
→【2023年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較!信頼できるのはどこ?
④売却をストップして再度売り出す
無理に売り切ろうとせず、売却を一度ストップしてしまうのも一つの手です。
時間をおいて再度売り出すと、SUUMOなどのポータルサイトに新着物件として表示されます。
新着物件は買主の目に留まるケースが多いので、売り続けるよりも成約率は高いのです。
ただ、前回の売れ残りを覚えている人ばかりが見ていたら意味がありません。
平均売却期間が3~6ヶ月なので、最低でも3ヶ月は間をおいて売り出すのが良いでしょう。
売れない一戸建ては買取に出すのも一つの手
条件の悪い一戸建ては、仲介売却に出しても売れ残る可能性が高くなります。
仲介売却は不特定多数に物件を売りだす方法で、競合と比較されてしまうため不利です。
こうした物件におすすめなのが業者へ直接買取に出す方法です。
不動産会社の募集に申し込み、物件を買い取ってもらうので「売れ残る」という概念がありません。
また、買取業者は物件を仕入れて再販することを前提にしているので、現状ボロボロだとしても買い取ってもらえる可能性が高いです。
処分のスピードも速いため、売れない一戸建てを処分する方法としておすすめです。
業者買取は売却価格が下がってしまうので注意
業者買取の大きなデメリットが、買取価格が仲介売却と比べて下がってしまうという点。買取価格は仲介売却の6~8割ほどに落ち込んでしまうのが一般的です。
買取価格が仲介売却時より低い理由は、購入する相手がプロなので目利きがより厳しいから、再販でかかる費用を事前に差し引いているからなど様々考えられます。
売れない一戸建てを買取へ出す際は、損切りという意識で進めることをおすすめします。
一戸建てが売れなくても焦らない!まずは原因を探ろう
最後に解説したように、一戸建てが売れなくても、一度売却をストップすることは可能です。
売れ残ると身動きが取れなくなるというわけではないので安心してください。
まずはこの記事で挙げた売れ残りの理由に自分の状況を当てはめて、どうすれば状況を改善できるか考えてみましょう。