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家を売る時にかかる税金をわかりやすく解説!計算方法・節税対策

【更新日】2020-12-16
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家売却にかかる税金

家を売ると、今までかからなかった税金が課されてしまいます。

課税額は一律決まっているのでなく、売却価格によって税金の種類や総コストが変わってきます。

ここからは、ケースごとに家を売る際にかかる税金を徹底解説していきます。

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家売却時の税金は「分離課税」なので納税手続きは自分でおこなう

家売却にかかる税金は分離課税となります。

給与などに自動加算されるのでなく、売主自身が手続きをする必要があるということです。

不動産会社と契約を結べば税金に関するアドバイスをもらえますが、引き渡しの翌年に納めるものもあるので、手続きはやはり自分でおこなわなければいけません。

個人事業主の方なら自分で納税したことがあるでしょうが、会社員は戸惑う部分も多いです。

では、ここから初めて分離納税をする方にもわかりやすく内容を解説していきましょう。

家売却でかかる税金の種類

家を売却した時にかかる税金は、売却をした時に確実にかかるものと、特定の条件下でかかるものの2種類に分かれます。

家売却で必ず発生する税金
  • 印紙税
  • 消費税※仲介手数料に課される
特定の条件下で発生する税金
  • 登録免許税
  • 所得税
  • 住民税
  • 復興特別所得税

それぞれの税金の内容を簡単にまとめると、以下の通りになります。

税金の種類内容
印紙税売買契約書に貼り付ける収入印紙の代金
消費税仲介手数料などに課される税金
登録免許税不動産登記にかかる税金
所得税家売却で利益が発生した時に上乗せされる
住民税同上
復興特別所得税同上

ここからは、それぞれの税金の内容を見ていきます。

家売却で必ず発生する税金

印紙税

印紙税は、国・自治体に対して「安全・健全な取引を保証してくれた見返り」として支払う税金です。

印紙税は、印紙を売買契約書に貼り付けて納付します。印紙は法務局の印紙売り場で取得します。(別途、取得費が600円かかります)

印紙税の金額は、売却価格に応じて以下の通りに決まっています。

不動産売却代金印紙税額
100万円以下500円
500万円以下 1,000円
1,000万円以下5,000円
5,000万円以下10,000円
1億円以下30,000円
5億円以下50,000円

印紙税を節税することはできませんが、契約書の保管分をコピーで済ませることもできます。

手数料等にかかる消費税

不動産の売却益に対して消費税がかかることもありますが、住まいとして利用してきた家や土地に対しては、課税が免除されます。

ただ、居住用の家を売却する際も以下の手数料に対しては、消費税が課されます。

  • 不動産会社へ支払う仲介手数料
  • 司法書士に支払う報酬
  • 融資手続きで支払う手数料

また、基本的には居住用として利用してきた家でも、一定期間を事業の用に供していた場合は売却価格も消費税の課税対象になります。

特定の条件下で発生する税金

登録免許税

登録免許税は、ローンを利用して家を購入した際に付いてくる抵当権を抹消するために必要な費用となります。

抵当権抹消登記にかかる登録免許税の税額は、不動産一つあたり1,000円と定められています。

一戸建ての場合は建物と土地をそれぞれ別の不動産として数えるので、計2,000円の登録免許税が発生します。

不動産売却における抵当権抹消登記のタイミング・流れ・費用相場を徹底解説

その他、家の売買をおこなった後に所有者が変わったことを申請する所有権移転登記の際にも登録免許税が発生します。

所有権移転登記の費用は買主が支払うのが一般的ですが、法律で厳格化されたルールという訳ではないので、損をしたくないなら売主は、買主が出費をする方向へ交渉する必要があります。

所得税・住民税

家を売った時の利益を譲渡所得と言います。

この譲渡所得に対して、所得税・住民税・復興特別所得税が課されます。

譲渡所得を簡単に説明すると、家の売却価格が購入費用を上回った場合の差額分となります。

ただ、家は築年数の経過によって価値が落ちていくので、譲渡所得が発生するケースは必ずしも多くありません。

譲渡所得が発生したら2月15日~3月15日の間に確定申告をおこないますが、申告時に納付するのは所得税のみです。

住民税は申告後に所定のタイミングで、上乗せ分を支払うようになります。

復興特別所得税

復興特別所得税は、東日本大震災の復興財源を確保するために新設された税金です。

復興特別所得税は所得税額の2.1%となり、確定申告時にこの2.1%相当を上乗せした所得税を支払うようになります。

売却代金に対してかかる消費税

マイホームとして利用してきた家を売る際は、売却代金に対して消費税が課されることはありません。

一方で、賃貸経営に利用していた家や、法人所有の物件などは代金に対して消費税が課されます。

しかしながら、上記条件を満たしていても免税事業者と見なされた場合は消費税が課されません。

免税事業者の条件
  • 事業開始後、2年以内である
  • 基準期間の課税売上高(前々年の課税売上高)が1,000万円以内である

譲渡所得税の計算方法

譲渡価額とは家の売却代金+固定資産税精算金のこと

譲渡価額とは、家の売却で得られる収入のことを指します。

売り出し価格などを基点にすると金額がズレてくるので、十分注意しましょう。

また、固定資産税の精算金も譲渡価額には含まれます。

固定資産税は1月1日時点での不動産所有者に対して課されるので、例えば5月に家を売却しても残り7か月分の課税額も厳密に言うと売主の支払い義務の範囲になります。

それでは不公平なので、引き渡し日を起点にして固定資産税を精算するのが一般的です。

例えば、固定資産税が20万円で6月30日に引き渡しをおこなった場合、半分の約10万円分を買主負担にできます。

取得費とは家の購入にかかった費用のこと

取得費とは、家の購入にかかった費用のことを指します。

取得費に計上できる費用一覧
  • 設計変更費用
  • 増改築リフォーム費用
  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 免許登録税や登記手数料
  • 契約書の印紙代
  • ローン事務手数料
  • ローン保証事務手数料
  • 固定資産税・都市計画税の精算金
  • 抵当権設定の免許登録税や登記手数料
  • 建物に付属する設備費
  • 建築費や工事にかかった諸費用
  • ローン借入日~所有開始までにかかったローン金利
  • ローン借入日~所有開始までにかかったローン保証料
  • ローン借入日~所有開始までにかかった団体信用生命保険料

取得費の範囲は、購入代金や手数料、設備費や改良費などが含まれます。

ただ、状況によって取得費に含まれるイレギュラーの費用も存在するので、不動産会社に相談をしながら整理する必要があります。

取得費に計上できるかどうか分からない費用は、専門家と話しながら計上可能か確認をしていきます。上記計算式からも分かるように、取得費の金額が大きくなるほど節税効果が見込めるので積極的に確認するのがおすすめです。

取得費が不明な時は譲渡価格の5%(概算取得費)で計算する

相続された古い物件などは、購入当時の金額が分からず、取得費が算出できないケースも多々あります。

この時に用いられるのが、概算取得費(譲渡価格×5%)です。

例えば、親から相続して購入当時の契約書も見当たらない物件の売却価格(譲渡価格)が1000万円の場合、取得費は50万円で計算されます。

特に多いのが、物件の建築費は自分で立てたので覚えているものの、土地は親から譲り受けたので覚えていないというケースです。

この時は、土地の取得費を以下の計算式で算出します。

土地の取得費=(譲渡価格-建物の取得費)×5%

建物と土地それぞれの取得費を算出した後、合計して譲渡所得税の計算に使用します。

事業用物件の取得費を求める方法

空き家を売却する前に貸家や店舗など、収益を得る目的で利用していた場合は、取得費の減価償却を求める方法が少し異なります。

事業用・業務用物件の取得費の求め方
  • 減価償却費※旧定額法が適用=建物の購入価格×0.9×償却率×使用した月数÷12か月【2007年3月31日以前に取得】
  • 減価償却費※定額法が適用=建物の購入価格×償却率×使用した月数÷12か月【2007年4月1日以後に取得】

定額法の場合、償却率は以下のように決まっています。

建物の構造 耐用年数 償却率
木造22年0.046
木造モルタル 20年0.050
鉄骨造3㎜以下 19年0.053
鉄骨造3㎜超4㎜以下 27年0.038
鉄骨造4㎜超 34年0.030
鉄筋コンクリート造 47年0.022
鉄骨鉄筋コンクリート造 47年0.022

居住用物件と事業用物件は減価償却で用いる償却率が異なるだけでなく、その計算方法も異なります。

初心者が計算するのは難しいので、プロに依頼することをおすすめします。

譲渡費用とは家の売却にかかった費用のこと

譲渡費用とは家を売るためにかかった費用のことで、以下のようなものを計上することができます。

譲渡費用にできる6つの費用
  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 売却のために支払った立ち退き料
  • 立て壊し費用と建物の損失額(アパートを取り壊した場合のみ)
  • 他の買主との契約を解除した際の違約金
  • 借地権を売る際に支払った名義書換料

譲渡所得税を計算する際のポイント

家の所有期間が5年を超えると税率が低くなる

譲渡所得税にかかる税率は、家の所有期間が5年を超えるかどうかで変わります。

購入してからの期間ではなく、あくまで所有期間(名義人が自分になってから)なので注意しましょう。

税率は、住民税にかかる分と所得税にかかる分で以下のように決まっています。

所得税 住民税 合計税率
短期譲渡所得(5年以内) 30%(+復興所得税:0.63%) 9%39.63%
長期譲渡所得(5年超) 15%(+復興所得税:0.315%) 5%20.315%

取得期間は売却した時の1月1日までで計算する

取得期間は、取得した日から売却した年の1月1日までとなるので注意しましょう。

例えば2014年2月1日に取得した家を2019年3月1日に売却すれば、そのまま計算すれば取得期間5年1ヵ月ですが、実際は2014年2月1日~2019年1月1日で4年11か月しか経っていないので軽減税率は適用されません。

不動産売却は短期譲渡のほうがお得?長期譲渡税との税率の違いを解説

相続をした家の譲渡所得税を計算する際の注意点

相続した家を売る際にも、一般的な家売却と同じ税金がかかります。

売却益が出た場合に譲渡所得税がかかるのも一緒ですが、自身が購入した物件を売る際とは異なる部分が多々あるので注意しましょう。

【実家売却の手順・税金】親の死後に相続した空き家の実家を売るかで揉めた友人の話

取得費は親が家を取得した際にかかった費用で計算する

まず取得費に関してですが、これは今の持ち主が取得した時にかかった費用ではなく、親がその家を購入した時にかかった費用となります。

バブルより前に購入した物件なら、今の約半分以下の取得費になるのでお得ですが、バブル期に購入した物件だと取得費が現在の倍以上かかっている可能性もあるので注意しましょう。

ただ、相続した家の取得費なんてわからないという方がほとんどだと思います。

この場合は、売却額の5%を取得費にして計算します。あくまで親が購入した時の費用が取得費であり、子どもが支払った費用は含めることが出来ないので注意しましょう。

取得費加算の特例で課税額を減らすことができる

家を相続した際に支払った相続税を、特別に取得費に加算することもできます。取得費加算の特例と呼ばれ、課税額を減らすことができます。

ちなみに、取得費の加算額は以下の式で求めることができます。

被相続人の相続税額×売却した不動産の相続税評価額÷相続税の課税額

詳しい利用条件などはこちらにまとめてあるので、ぜひ参考にしてください!

相続した不動産は3年以内に売却すると税金が安い!取得費加算の特例を使うメリット

所有期間は親が取得した日から計算できる

ここは相続物件のメリットですが、所有期間は親が取得した日から計算することができます。

所有期間が長いほど譲渡所得税の税率は低くなりますから、相続物件にかかる税金は一般的な家よりも安くなる傾向にあります。

家売却で発生する譲渡所得税の早見表

家売却で発生する譲渡所得税の金額は、譲渡所得がいくらか分かれば、ある程度の目星をつけることができます。

まずは、短期譲渡所得で発生する税金をまとめました。

短期譲渡所得
譲渡所得所得税額 住民税額特別復興所得税額 合計税額
100万円 15万円 5万円3,150円20万3,150円
500万円 75万円 25万円 15,750円 101万5,750円
1000万円 150万円 50万円31,500円 203万1,500円
5000万円 750万円 250万円 157,500円 1,015万7,500円
1億円 1500万円 500万円315,000円2031万5,000円

一方で、長期譲渡所得の場合の課税額は以下のようになります。

長期譲渡所得
譲渡所得所得税額 住民税額特別復興所得税額 合計税額
100万円 30万円9万円 6,300円39万6,300円
500万円 75万円 25万円 15,750円 101万5,750円
1000万円 300万円90万円 63,000円396万3,000円
5000万円 750万円 250万円 157,500円 1,015万7,500円
1億円 3000万円 900万円630,000円3963万円

譲渡所得税が発生した時の確定申告の流れ

譲渡税は上で挙げた税率に応じて、所得税・住民税にそれぞれ分けて計算します。

まず、売却益が出ると翌年の2月16日から3月15日までに管轄の税務署に確定申告をおこないます。これは個人事業主だけでなくサラリーマンの方も必要になります。

家売却で税金が発生した時の確定申告の流れ
  1. 国税庁HPから書類をダウンロード
  2. 譲渡所得の内訳書を作成
  3. 申告書B第一表の左半分を記入
  4. 申告書B第二表を作成
  5. 申告書第三表に内訳書の記載を転記
  6. 第三表の右上に算出した税額を記入
  7. 申告書B第一表の右側を記入して完成

この時に、まず所得税を納付します。

その後、同年の5月頃に住民税納付書が自宅に届くので、指定された金額を1年で4分割払いしていきます。

ちなみに納付のタイミングは6月・8月・10月・翌1月の月末となります。

※末日が土日祝日の場合は、翌営業日が支払い期限となる。

分割払いが面倒なら、6月末(1期)に一括払いをすることもできます。

不動産売却時は確定申告が必要!書類の書き方を完全ガイド【決定版】

家売却時の税金計算の注意点

家売却時の税金計算の注意点

家を売る時に税金が発生した時に注意して欲しいのが、建物部分と土地(敷地)部分のそれぞれに税金がかかるということです。

例えば上の場合、成約価格は2,500万円だったとしても、実際には建物部分の代金1,500万円と、土地部分の代金1,000万円にそれぞれ税金は課されるのです。

「一緒に計算しても、分けて計算しても税額は一緒では?」と思うかも知れませんが、建物と土地ではそれぞれ課税条件や使える控除の内容が異なるので、実は一緒ではないのです。

土地には消費税が課されない

居住用のマイホームには直接関係ありませんが、賃貸や事業などに利用していたことのある家だと、売却の際に消費税が発生します。

基準期間の課税売上高が1,000万円を超える場合、2020年の今なら売却価格に対して10%の課税がおこなわれるということになります。

ただ、消費税が課税されるのは建物のみで、土地に課されることは一般的にありません。

建物は固有の商品なのに対して、土地というのは本来、誰のものでもなく、個人・法人が国から借りているものでもあります。

消費税というのは商品や、それに伴うサービスの対価として支払われるため、“本来そこにあるもの”である土地は消費税がかからないのです。

ただ、土地の貸付のうち、貸付に割いた期間が1か月に満たない、および駐車場や他の施設利用に伴っての土地利用がおこなわれる場合は、課税対象になるので注意しましょう。

建物と土地では使える特別控除が違う

建物と土地では、使える特別控除が異なります。

ただ、マイホームを売却する場合は、建物+土地のセットで利用できる控除を利用するケースがほとんどなので、そこまで気にする必要はないかと思います。

家を売却した時の税金控除

家(建物+敷地)を売って譲渡所得税が発生した時には、3つの特例控除を利用できます。

  • 3000万円の特例控除
  • 軽減税率の特例
  • 買い換え(交換)の特例

※長期譲渡所得の100万円控除は2003年に撤廃

この3つを使えば、かかる税金を0にすることもできます。

それぞれの控除の内容を見ていきましょう。

3000万円の特例控除

家を売る時に使える最も便利な特例控除が、3000万円の特例控除(マイホーム特例)です。

これは、今まで住んできた家(マイホーム)を売る時にのみ適用することができます。相続物件や別荘などには適用されにくいので注意しましょう。

特例条件を整理すると、以下4つが挙げられます。

  • 長年住んでいた家を売るか、住まなくなってから3年悔過するまでに引き渡すこと※
  • 親子・親族間の取引ではないこと
  • 引き渡し前の2年間で同じ特例を受けていないこと
  • 他の特例を受けていないこと

※この場合の3年は、3年を経過する年の12月31日までとなります。例えば、2015年1月1日に引っ越した空き家を2018年12月1日に売却したとしても、この特例を利用することができます。

家の中には、共有不動産というものがあります。

共有名義(持分)の土地・家を売却する方法・流れを分かりやすく解説

これは不動産の権利者が複数人いるというもので、例えば兄弟間で分割相続した実家などが挙げられます。

この場合、マイホーム特例を使えば権利者の数×2の6000万円まで控除することができます。

ある家を売却した時、こちらの条件で譲渡所得税が発生したとします。

譲渡価格 2,000万円
取得費 1,000万円
売却費用 100万円

所有期間が5年以上10年以内の場合、譲渡所得税は以下の計算式で求められます。

30%×(2,000万円-1,000円-100万円)=270万円

3,000万円特別控除を利用すれば、発生した税金をそのまま帳消しにすることができます。

相続物件に3,000万円特別控除を使う時の注意点

相続した家を売却する際も、3,000万円特別控除を利用することは可能です。

相続物件の特例控除を利用する際には、以下の3つの条件に全てあてはまっていなければいけません。

  1. 1981年5月31日以前に建てられたものを売るケース
  2. 区分所有登記がされていない
  3. 相続直前には親が一人暮らしをしてきた

以上の条件を満たしている家を2019年12月31日までに売った場合が特例控除の対象となります。

この特例控除を受ける場合は、更に売却した翌年の確定申告で「被相続人居住用家屋等確認書」を合わせて提出する必要があります。

この書類は市区町村の役所で発行できるもので、親が一人暮らししていたことを証明するものです。

この書類の発行時には電気・ガスの閉栓証明書などが必要なので注意しましょう。

軽減税率の特例

譲渡所得税が3000万円を超えており、かつ所有期間が10年を超える場合は軽減税率の特例を利用するほうがお得なケースもあります。

譲渡所得(円) 住民税の税率 所得税の税率
6000万円以下 10% 4%
6000万円超 (譲渡所得-6000万円)×15%+600万円 (譲渡所得-6000万円)×5%+240万円

軽減された税率はわずかにも感じますが、課税額が大きくなればなるほどこの差がかなりお得に感じます。

買い換え(交換)の特例

上で挙げた3000万円特例の利用条件+以下の7条件を満たしていれば、買い換え特例を利用することができます。

  • 買い換えた住宅価格が売却価格よりも高い
  • 売った家の所有期間・居住期間がともに10年超
  • 売却価格が1.5億円以下
  • 買い換えた住宅が床面積50㎡以上・敷地面積500㎡以下
  • 買い換えたのがマンションなら築20年以内であること
  • 引き渡しの前年1月1日~翌年12月31日までに買い換え先を購入している
  • 買い換えた翌年末までに居住が完了していること(予定)

この条件を満たしていれば、所得と損益通算をして税金を0にすることができます。

売却してからの時間 所得 控除した結果
売却した当年 500万円 2500万-500万=2000万円→課税0
2年目 500万円 2000万-500万=1500万円→課税0
3年目 500万円 1500万円-500万=1000万円→課税0
4年目 500万円 1000万-500万=500万円→課税:500万円

このように、数年の所得と通算して当面の支払いを0にできます。

ただ、これは繰り越しただけで、また新居を売却する時にまとめて支払いが必要になります。

家の売却損が出た場合は損益通算をおこなうのがおすすめ

上の買い換え(交換)の特例は、売却益が出た時だけでなく、売却損の場合にも利用することができます。

また、買い換え目的ではない家の売却で損失が出た時には特例を利用できます。

所得金額が3000万円以下の方に限りますが、上で挙げたように所得と損益通算をして会計上の損失を0にできます。

家の売却で損失が出ると、給与からその分が引かれてしまいますが、この控除を使えば天引きされた分が戻ってくる可能性が高いです。

売却損が出た際の確定申告は必須ではないですが、結果がどうであれ申告しておくほうがお得なのです。

家を売ると高確率で損をする?売却損を防ぐ5つの方法

損益通算には2つの特例を使う必要がある

所得税を節税するためには、2種類の特例控除を使う必要があります。

  • 特定居住用財産の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
  • 居住用財産の場合の譲渡損失の繰越控除の特例(買い換え)

名前が長くて難しいですが、一般的に売却損が出た時には前者の特例を、住み替え(買い替え)で売却損が出た時には後者の特例を利用するようになります。

2種類の特例の内容についてはこちらにまとめています!

家の売却で損した時も確定申告すべき!損益通算をして節税しよう!

損益通算は売却後の4年目まで続けることができる

これらの特例を利用したらどうなるのか、具体的な例を見ていきましょう。

例えば、給与を含めた総所得が年500万円の人が、家を売って2500万円の売却損を生じてしまったとします (総所得は4年間変わらないものとする) 。すると、以下のような流れで繰越控除がおこなわれます。

売却してからの時間 所得 控除した結果
売却した当年 500万円 2500万-500万=2000万円→課税0
2年目 500万円 2000万-500万=1500万円→課税0
3年目 500万円 1500万円-500万=1000万円→課税0
4年目 500万円 1000万-500万=500万円→課税:500万円

結果的に税金の80%を節税することができました。

このように、売却損が出た人も確定申告をおこなうメリットは大きいので、ぜひ活用しましょう!

不動産売却で損失が発生したら税金に注意!繰越控除特例で節税しよう

税金の総額を計算シミュレーション

税金の総額を計算シミュレーション

ここからは、実際に家を売ると税金がいくらかかるかシミュレーションしてみました。

ちなみに、今回売った家はこのような物件だと仮定します。

築年数築21年
成約価格3,000万円
購入時の価格3,500万円
構造鉄筋コンクリート造
利用使途居住目的

①印紙税を算出

まず、印紙税額を算出しましょう。

上で紹介した売却代金と印紙税額の対応表に当てはめると、税額は5,000円となります。

対応する印紙を契約書に貼り付けて納付しますが、以下の場合は領収書にも同額の印紙を貼らないといけないので、課税額が2倍になります。

  • 売主が法人・事業主
  • 売った物件が収益物件

今回は個人による居住目的の売買なので、税額はそのまま5,000円となります。

②免許登録税を算出

次に、免許登録税を求めていきます。

売買時に定める免許登録税は不動産価格の1000分の20なので、3,000万円の1000分の20で60万円となります。

また、免許登録は大抵の場合、司法書士に依頼をしてやってもらいますが、この際に報酬を約1万5,000円支払わなければいけません。

そのため、ここでの費用は総額で約61万5,000円となります。

③仲介手数料を算出

次に仲介手数料を計算します。

仲介手数料の相場はいくら?なぜ払うの?根拠・計算方法

仲介手数料は不動産会社に仲介売却を依頼して成約した際、報酬として支払う費用のことで、売却価格に応じて以下のように決まっています。

取引額 仲介手数料(法定の上限額)
200万円以下 売却額×5%
200万円超400万円以下 売却額×4%+2万円
400万円超 売却額×3%+6万円

今回の売却価格は3,000万円なので、400万円超の式に当てはめて計算します。

3,000万円×3%+6万円=96万円

こちらが仲介手数料になります。

④譲渡所得税を算出

次に、譲渡所得税を算出します。

譲渡所得税の計算式は、税率×課税譲渡所得です。まずは、課税譲渡所得を計算していきましょう。

課税譲渡所得の式は譲渡価額―取得費―譲渡費用ですが、この計算で利用する取得費は減価償却費で差し引いたものなので、まず減価償却費を求めましょう。

減価償却費=当時の取得費(3,500万円)×0.9×※償却率(0.015)×経過年数(21年)
=992万2500円

※減価償却費は、構造によって以下のように決まっています。

区分鉄骨鉄筋コンクリート造金属造(肉厚4㎜超)金属造(肉厚3~4㎜)金属造(肉厚3㎜以下)木造・合成樹脂木造モルタル造
法定耐用年数47年34年27年19年22年20年
償却率0.0150.020.0250.0360.0310.034

つまり取得費は、3,500万円-992万2500円=2507万7500円です。

次に譲渡費用(売却にかかった費用)ですが、これは今まで計算した税金・費用を全て足して102万6500円とします。※実際はより多くの細かな費用がかかります。

これを最初の式に当てはめると、

税率(20%)×{譲渡価額(3000万円)-取得費(2507万7500円)-譲渡費用(102万6500円) }
=20%×389万6000円
=77万9200円

これが、譲渡所得税額となります。

シミュレーション結果まとめ

ここまで算出した費用をまとめると、以下の通りとなります。

  • 印紙税:5,000円
  • 免許登録税+司法書士への報酬:61万5000円
  • 仲介手数料:96万円
  • 譲渡所得税:77万9200円
  • 税金・費用の合計:180万5700円

なんと、200万円近く売却価格が引かれてしまうことになります。

マイホーム特例などを使えばかなり費用は減らせますが、それでも100万円は超えてしまうので注意しましょう。

特に住み替えやローン返済など、目標価格がしっかり決まっている場合は、必ず査定額からシミュレーションしてみることが大切ですよ!

不動産一括査定サイトを利用して家を高く売ろう

不動産一括査定サイト

家を高く売った方の9割以上が利用するサイトが不動産一括査定サイトです。

物件のカンタンな情報を60秒前後で記入・送信すれば、地域に対応している不動産会社へ一括で査定依頼をすることができます。

今は査定の精度が上がり、査定額と実際の売却額はほぼイコールとなっているので、査定額を比較した上で最高額のところと契約をすれば、少なくとも相場以下で売れることはありません。

家を高く売って、税負担を少しでも減らしましょう!

※不動産一括査定サイトの詳しい使い方は、こちらにまとめてあります。

不動産一括査定サイト33社を比較!評判・口コミで選ぶ最新おすすめランキング
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