デザイン住宅は、外観や間取り、全てが自由に考えられるため、完全オーダーメイドの住宅です。

せっかくマイホームを建てるなら、しっかりと納得のいく家を建てたいと誰もが思います。

前述していたとおり、建築士が住む人の好みに合わせて一から設計する住宅のため、建売住宅など、実際に住宅を見て決めるという住宅購入とは全く異なります。

購入した土地の上に、どのような家を建てるか決めていくのが大まかな流れです。

デザインの面では、統一されたモデルハウスのようなおしゃれさが魅力です。

間取りやライフスタイルなど、家族にとって最も住み心地の良い家を設計することが可能になります。

デザイン住宅の特徴とも言える一つのコンセプトに基づいて設計してくれることで、統一感があり、使いやすさもデザイン性も兼ね備えた設計が可能になります。

またその土地や希望の予算額など、決まっている条件にも合わせやすいです。

デザイン住宅と注文住宅の違いとはどのような部分にあるのでしょうか。

デザイン住宅と注文住宅について、それぞれの特徴を説明します。

デザイン住宅の特徴

デザイン住宅は建築家が、一からデザインを考えるため、間取りや使用する資材など全てにおいて、決まりがありません。

こだわればこだわるほど、全て思い通りの選択ができるということになります。

注文住宅の特徴

注文住宅はそれぞれの工務店やハウスメーカーが持つカタログなどを元に、自分たちの自由に選択していくイメージです。

ある程度の間取りや使う資材にも決まりがあるため、全てが思い通りにいくわけではありません。

住宅のベースがあるところに、部分的に自分好みの選択をすることになるので、それぞれの工務店やハウスメーカーである程度似た住宅になります。

デザイン住宅と注文住宅のどちらを選ぶ？

よりこだわったオリジナリティのある住宅を建てたい場合は、デザイン住宅を選ぶのがおすすめです。

注文住宅はある程度基盤があるため、一からデザインするというよりは、好きなものを選んでいくイメージです。

デザイン住宅にも、注文住宅にもそれぞれメリットがあります。

住宅のデザインを一から考えることを難しいと捉えるか、全て思い通りにデザインしたいと捉えるかによって、意見が分かれます。

それぞれの家族にフィットしたたった一つのオリジナルの家を専門家が考えてくれることがメリットとして思い浮かびます。

ここからはデザイン住宅がどんな人にとって、メリットが大きいのか、詳しくご紹介していきます。

おしゃれで個性的な住宅が建つ

デザイン住宅は、それぞれの住宅を一から設計するので、同じ家は一つとしてありません。

おしゃれなデザインという部分で優れているため、自分たち家族だけのために考えられたデザイン性の高い住宅にしたいという思いから、デザイン住宅を選ぶ人が多いです。

外観、内装全て自分好みの家にすることができます。

「現代和風」「和洋折衷」「シンプルモダン」「南欧スタイル」「北米スタイル」などが一般的によくあるデザインのスタイルです。

もちろんこのような例に習わなくても、独自のスタイルでの建築も可能です。

ライフスタイルに合わせた設計ができる

自分たちが生活しやすいように、間取りや設備などを考えることが可能です。

ハウスメーカーや工務店のようなパッケージ型の住宅ではありませんので、部屋の数や部屋の配置も自由です。

住宅を設計する上で生活の導線は大変重要です。

それぞれの家庭で生活導線は異なります。

デザイン住宅なら配置や設備を自由に決められるので、より快適な住宅を建てることができます。

土地の条件に合った設計ができる

土地が極端に狭い場合や、特殊な土地の形の場合でもデザイン住宅なら、その場所にあった設計が可能になります。

住宅選びをする時、日当たりや風通しなどが気になります。

デザイン住宅の場合は、「リビングを日当たりの良い場所にする」「風通しが良い設計にしたい」などの希望が叶います。

また変わった土地の場合にも、その土地の特徴を活かした個性あふれる住宅を設計のプロにお願いすることもできます。

デザイン住宅のメリットをたくさんご紹介しましたが、ここからはデメリットもお伝えします。

住宅購入の際には注意する点も踏まえて検討することが大切です。

デザイン住宅は完成まで時間が必要であったり、売却が難しくなるなどのデメリットがあることも事実です。

デメリットも知った上で、どのような住宅にするか決めましょう。

住宅の完成までに時間がかかる

デザイン住宅はゼロベースで設計することになるため、建売住宅などとは異なり、購入してすぐに住み始めることはできません。

建築事務所や土地の大きさによって多少の違いはありますが、おおよそ1年半〜2年ほどかかることが多いです。

土地の規模によっては1年未満で建つこともありますが、デザイン住宅は実際に住めるまで時間がかかるため、時期を急がずじっくり引っ越しを考えたい人に適した住宅であると言えます。

ある程度住宅に関する知識が必要

建築のプロに相談するので、もちろんお任せすることはできますが、自分たちが納得のいく住宅にする場合は、ある程度知識があった方が良いでしょう。

いろんな住宅をみたり、実際に戸建てに住んでいる人の意見を聞いたりして、自分たち家族にとっての住みやすい家とはどのようなものか、設計士に伝えられるようにしておきましょう。

売却が難しい場合がある

もし今後、中古物件として住宅を売却することになった場合、住宅によっては、売れにくいケースがあります。

せっかく高額を出して建てた住宅でも、個性的なデザインにしてしまった場合や、特殊な間取りにしてしまった場合はなかなか売れずに、かなり値段を下げないと売れなかったというケースがあります。

購入時に売却は考えていないとしても、自分が住めなくなった時のこと、子どもに譲ることになった時のこともある程度は想定して設計することが大切です。

デザイン住宅の依頼先は、設計事務所で建築家に頼むケースが多いほか、ハウスメーカーや工務店に依頼する場合もあります。

設計事務所、ハウスメーカー、工務店の3つの特徴をご紹介します。

設計事務所

設計事務所に依頼する場合、設計事務所は住宅の設計を主に担当し、工務店と連携しながら住宅を建てることになります。

設計事務所は施工管理者として、住宅の建設の指揮をとります。

設計事務所は設計士とじっくり話しながら、より個性的でデザイン性の高い住宅をつくりたい人にぴったりです。

ハウスメーカー

ハウスメーカーは規模が大きく、全国各所に営業所があるのが特徴です。

時代の流れに沿った建築ができ、一般的な住宅をよく知っているため、偏りのない意見を聞くことができます。

また大手なので、住宅資材などを安く入手できます。

費用を抑えたデザイン住宅を考えている方は、ハウスメーカーに依頼することをおすすめします。

工務店

工務店は、施工のプロです。

デザイン性に優れているというよりは、住宅の建設に置いて効率よく、耐震性なども考えてくれるでしょう。

工務店によっては、住宅のデザインを受け付けていないところもあり、ハウスメーカーや設計事務所の依頼の元、施工のみを担当しているお店が多いです。

デザイン住宅は、唯一無二の自分たちだけの家が建てられます。

デザイン住宅を建てる際は、デザイン性のみを考えずに、実際の家事や生活の導線を考えた設計になるよう心がけることで、空間も住み心地も良い住宅になります。

また建築士には理想のイメージを具体的に伝えるようにしてください。

感覚やイメージは人によって異なります。

漠然としたまま話を進めると、設計士の人と具体的なイメージが共有できない可能性があります。

依頼先を決める時は慎重に考え、いろんな依頼先の意見や見積もりを見比べることも大切です。

住宅には正解がありません。

そのため感覚の合う合わないは、大変重要になります。

自分たちの感覚やイメージが伝わりやすい担当者に出会うまで、根気よく話を聞きにいきましょう。

耐震性などについては、プロの意見をしっかり聞くことがおすすめです。

日本は地震大国とも言われているほど、災害が多い国です。

土地によって、重視すべき災害は異なると思いますので、専門家の意見を聞いて、一生住む住宅として丈夫なものにしましょう。

世界でたった一つ、自分の思い通りの家が建てられるのがデザイン住宅です。

毎日帰る家は、妥協せず快適な場所に建てたいと思うものです。

住宅購入は初めての人が多いので、情報収集はとても大切です。

失敗や後悔がないように、焦らずじっくり検討しましょう。

自分たちの理想を叶えるために、相談を繰り返しながら「ここはこうしたい」「絶対にこの設備は取り入れたい」と考える時間も楽しいです。

素敵な家に住む家族を想像しながら、楽しくマイホームづくりをしてください。