TOP > 住宅ローンの基礎知識 > フラット35は住宅ローンの中でも審査が甘い!審査がゆるい理由と問題点

フラット35は住宅ローンの中でも審査が甘い!審査がゆるい理由と問題点

このエントリーをはてなブックマークに追加
フラット35

フラット35は、住宅ローンの中でも特に審査が甘いと言われています。

特に自営業者や個人事業主など、審査に通りにくい人からの人気が高い住宅ローンです。

なぜフラット35は審査が甘いのでしょうか?その理由と注意点をこの記事では徹底解説していきます!

なお、おすすめのフラット35の具体的な紹介は、こちらの記事にまとめています。是非併せてご覧ください!

審査の甘い住宅ローンランキング!審査のゆるい銀行を見抜くコツ

フラット35は住宅金融支援機構と民間銀行が提携販売する固定金利住宅ローン

住宅ローンは大きく分けて、民間の住宅ローン、フラット35、財形住宅融資の3種類があります。

民間の住宅ローンは最もオーソドックスなタイプで、銀行が自ら提供するローンです。

財形住宅融資は公的な住宅融資制度で、財形貯蓄残高の10倍の額まで、かつ最大4000万円まで融資が受けられます。

一方、フラット35は公的なローンと民間ローンの中間で、金融機関が窓口になっています。

このことが、フラット35が審査の甘い住宅ローンと言われる所以です。

住宅金融支援機構と民間がともに提供する住宅ローン

フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携する住宅ローンです。

フラット35はその名の通り最長35年借りれる固定金利の住宅ローンですが、これを民間が提供するにはリスクが大きいです。

住宅金融支援機構は、こうしたリスクを軽減するために固定金利ローンを提供しているのです。

フラット35の仕組み

フラット35は、以下の9ステップで進んでいきます。

  1. ①フラット35を申込
  2. ②融資と同時にローン債権を住宅金融支援機構へ譲渡
  3. ③譲渡されたローン債権を信託銀行に担保目的で信託
  4. ④住宅金融支援機構債権(MBS)を発行
  5. ⑤投資家がMBSを購入し、代金を機構に払う
  6. ⑥投資家が払ったMBSの発行代金に応じてローン債権の買取代金を払う
  7. ⑦住宅ローンの元利金を返済
  8. ⑧返済金を機構へ受け渡す
  9. ⑨投資家に対して元利金を支払う

流れが複雑ですが、簡単に言えば、私たちと民間金融機関、住宅金融支援機構、信託銀行、投資家の5者(社)の連携で成り立っている住宅ローンと言えます。

多数の介入で成り立っていることが、審査基準にも大きく関係しています。

フラット35Sは条件を満たした優良住宅のみ利用可能

フラット35の中には、フラット35Sという商品もあります。

こちらは、以下の4つの条件のうち、どれか1つを満たす物件限定で融資される住宅ローンです。

  • 省エネルギー性に優れている
  • バリアフリー性に優れている
  • 耐震性に優れている
  • 耐久性・可変性に優れている

これらの条件を満たしていると、より条件の良いフラット35Sを利用することができるのです。

通常のフラット35よりも金利条件がお得

フラット35Sは、通常のフラット35よりも金利がお得です。

項目 フラット35 フラット35S(Aプラン) フラット35S(Bプラン)
借入金利 全期間:年1.27%
  • 当初10年間:年1.02%
  • 11年目以降:年1.27%
  • 当初5年間:年1.02%
  • 6年目以降:年1.27%
月の返済額 全期間:88.512円
  • 当初10年間:84.965円
  • 11年目以降:87.539円
  • 当初5年間:84.965円
  • 6年目以降:88.029円
総返済額 37,175,279円 36,457,344円 36,788,485円
フラット35とフラット35Sの比較 ▲717,935円 ▲386,794円

【引用:フラット35HP】

上の表は、フラット35と35Sの金利・返済額を比較したものです。

これを見ると、かなりの金額が35Sではお得になっていることが分かります。

住宅が条件を満たしているなら、フラット35Sの審査を積極的に受けることをおすすめします。

フラット35は審査の甘い代表的な住宅ローン!

フラット35はお得なだけでなく、審査が甘いことでも人気の住宅ローンになっています。

ここからは具体的に、フラット35の借りやすさはどこにあるのか解説していきます。

前年の年収が100万円以上なら申し込み可能

フラット35を含む多くの住宅ローンは、申込者の年収に条件をつけています。

住宅ローン名 前年度の年収
楽天銀行「フラット35」 約100万円から
ARUHI「フラット35」 約100万円から
住信SBIネット銀行「フラット35」 約100万円から
イオン銀行住宅ローン 約100万円から
じぶん銀行住宅ローン 200万円から
au住宅ローン 200万円から
三菱UFJ銀行住宅ローン 200万円から
新生銀行住宅ローン 300万円から
ソニー銀行住宅ローン 400万円から
楽天銀行住宅ローン(金利選択型) 400万円から
住信SBIネット銀行ネット専用住宅ローン 安定収入が必要
みずほ銀行ネット借り換え住宅ローン 安定収入が必要

これを見ると、フラット35は年収が最低100万円を超えていれば申込が可能なのがわかります。

フラット35でも年収の低い人ほど審査に通りにくく、年収の高い人ほど審査に通りやすいことに変わりはありません。

ただ、メガバンクの住宅ローンに比べて最低基準が低いので、自信をもって申し込むことができます。

勤続年数・業歴が1年以上あればOK

住宅ローン名 業歴
楽天銀行「フラット35」 1年以上必要
ARUHI「フラット35」 1年以上必要
住信SBIネット銀行「フラット35」 1年以上必要
イオン銀行住宅ローン 3年以上必要
じぶん銀行住宅ローン 3年以上必要
au住宅ローン 3年以上必要
三菱UFJ銀行住宅ローン 3年以上必要
新生銀行住宅ローン 2年以上必要
ソニー銀行住宅ローン 3年以上必要
楽天銀行住宅ローン(金利選択型) 2年以上必要
住信SBIネット銀行ネット専用住宅ローン 3年以上必要
みずほ銀行ネット借り換え住宅ローン 2年以上必要

求められる業歴・勤続年数も、フラット35が最も短くなっています。

通常、勤続年数が長いほど、その後の離職率が低く、収入も安定します。

特に住宅ローンは長いスパンで返済する必要があるため、今後も安定して働けるかどうかは重要なポイントです。

フラット35は勤続年数の基準がゆるいですが、給料が安定せず返済で困るのは自分なので、その辺はしっかりチェックする必要があります。

フラット35の審査が甘い4つの理由

フラット35の審査が甘い理由は、大きく以下の4点が挙げられます。

  • 金融機関にとって貸し倒れリスクが少ない
  • 固定金利なので審査基準がわかりやすい
  • 収入の安定度・将来性が審査であまり問われない
  • 団体信用生命保険の加入が任意

一つ一つ解説していきます。

金融機関にとって貸し倒れリスクが少ない

自社の住宅ローンのほうが金融機関にとって利益は高いですが、貸し倒れのリスクもその分高くなります。

そのため、民間の営業マンは審査に通るかギリギリの人に対して自社ローンを勧めにくいのです。

一方、フラット35の場合は民間があくまで代理販売をしている立場で、もともとは独立行政法人の住宅金融支援機構が販売している住宅ローンです。

フラット35を審査基準ギリギリの人に勧めても自社の損失にならないので、営業マンからすると勧めやすいという構造があります。

フラット35が一時期大々的にPRされていたのは、こうした事情もあります。

固定金利なので審査基準がわかりやすい

変動金利のほうが一般的にはお得ですが、その分審査は厳しくなります。

一方、固定金利はずっと利息が変わらないので、審査がわかりやすいです。

例えば、返済に必要な年収が300万円以上という場合と、200万円~400万円以上という場合なら、どうしても後者のほうが審査は厳しくなってしまいます。

住宅ローンは毎月欠かさず返済する必要がありますし、今後急な出費がある可能性も否定できないので、変動金利は最悪のケース(給与が下がり、金利が上がった場合)を乗り越えられるかを基準に審査がおこなわれるので、どうしても審査が厳しくなります。

一方、固定金利住宅ローンは、今後給与が上がれば返済は確実に楽になります。

家を買うメインの層は30~40代なので、今後役職などもついて収入が上がれば、返済負担は軽くなっていきます。そのためフラット35は審査で将来をある程度楽観視できるのです。

収入の安定度・将来性が審査であまり問われない

フラット35では、年収に関する審査基準を以下のように設定しています。

フラット35が定める年収基準
年収 総返済負担率
400万円未満 30%以下
400万円以上 35%以下

この条件を満たしていれば、勤続年数や勤務形態に関わらず、審査に通るチャンスがあるのがフラット35の良いところです。

銀行住宅ローンは年収基準に加えて安定性や将来性を厳しくチェックするので、より審査に通りにくくなります。

団体信用生命保険の加入が任意

銀行住宅ローンは団体信用生命保険への加入が必須となっているので、加入前に健康状態を告知する必要があります。

持病がある方は保険の審査に落ちてしまうので、結局お金を借りることができません。

フラット35は団体信用生命保険への加入は任意となっているので、健康状態が不安な方もおすすめです。

ただ、銀行住宅ローンの場合は保険加入が無料なのに対し、フラット35は別途お金がかかるので注意しましょう。

フラット35は審査が甘すぎて問題になっている?

フラット35は審査の甘い住宅ローンの代名詞となりましたが、一方でそれを不安視する声もあります。

一体どんな点が問題になっているのでしょうか。

審査に通らなそうな人にフラット35を勧めて販売手数料を稼ぐ

自社の住宅ローン審査に通らなさそうな人に対して、リスクの少ないフラット35を勧めて少しでも販売手数料を稼ごうとする姿勢がどの銀行からも見られるようになりました。

実際に無職や別人名義でも在籍確認をせずに審査を通してしまった例などが報告されています。

これも、「フラット35は自社ローンじゃないからどうでも良い」という民間の姿勢が招いたミスといえるでしょう。

金融支援機構の変化が求められる

結局フラット35の貸し倒れの損失を、金融支援機構が補う状態が続いており、会計検査院から指摘が入る事態となっています。

こうした体制を改善するには、金融支援機構も積極的に審査へ介入することが求められます。

せめてデフォルト率をチェックして民間から手数料を徴収する仕組みができれば、民間も審査を甘く通すリスクを感じるでしょう。

大きな体制の変化が求められます。

住宅ローンを借りすぎて困るのは利用者自身!限度額の設定は慎重に

フラット35には返済負担率の制限がつくようになりましたが、収入の安定性・将来性への審査はまだ自社ローンに比べると甘いです。

そこがフラット35の魅力でもありますが、返済能力以上のお金を借りて困るのは利用者自身です。

住宅ローンは20、30年というスパンで返済していきますが、この間に子供の出産、教育費、家族の急な病気、リストラなどなど、予期せぬ事態が起こる可能性は十分あります。

自分の将来のことをしっかり考えて、慎重に限度額を設定していきましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連する他の記事

土地を競売にかけるリスクは多数!ローンの残る土地は任意売却がおすすめ
土地・建物の競売について、購入のメリットとデメリットを紹介しています。競売自体についても紹介してい…
マンション売却でリフォーム・ハウスクリーニングは必要?
マンション売却では、リフォーム・ハウスクリーニング共に、売り手がおこなう必要はありません。しかし、…
不動産売却の流れ全8ステップを徹底解説!
不動産売却の流れは複雑ではありませんが、お金を払うタイミングなどはしっかりと抑えておくべきです。ま…
空き家問題とは?その現状と今後の見通しを徹底解説
最近TVなどで注目されている空き家問題。問題の内容と背景をこの記事では分かりやすく解説します。なぜこ…

おすすめ・特集記事!

不動産一括査定サイト33社を比較!2019年おすすめランキング
不動産査定サイトのメリットとしては、複数業者に査定依頼できる、無料でネットから申し込める事の他にも…
【2019年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較
不動産会社ランキングの決定版!総合売上、売却仲介実績、過去の利用者の口コミ・評判からおすすめの不動…