不動産売却の登記費用とは?売主負担になる?費用の相場と計算方法
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不動産売却の際にやらなければいけないのが、登記作業です。
不動産売却時の登記とは、売主が所有権を抹消し、買主が所有権を移転させることを指します。
この登記作業には費用がかかってきますが、登記作業は売主・買主どちらにも必要な手続きになるので、誰が負担するか迷うケースが多々あります。
今回は、登記費用とは何か。だいたいいくらかかるのかと、誰が負担するのか等について詳しく解説していきます。
→不動産登記とは?内容と目的・費用相場を分かりやすく解説不動産登記の概要
不動産登記とは、不動産がどんなもので、どんな権利関係を公的に証明する為におこなう作業です。
不動産の物理的状況・権利関係が曖昧だと、権利トラブルや契約詐欺がおこっても、指摘する手段がなくなってしまいます。
こうした事態を避けるために不動産登記は重要な手続きなのです。
登記をおこなうと、法務局が管理する登記簿に情報が記録されます。
登記は抽象度が高く範囲の広い言葉なので、不動産関連でいうと以下のような費用もすべて登記費用と表現されます。
- 建物表題登記
- 建物減失登記
- 土地地目変更登記
- 土地合筆(分筆)登記
- 所有権移転登記(贈与・売買)
- 抵当権設定登記(住宅ローン)
- 保存登記
- 抵当権抹消登記
- 住所変更登記
- 減税証明
- 登記事項証明書
- 取引立会料
これらの費用は売却する不動産によっては支払わなくても良いものや、それほど重要ではないものも含まれるので、全てを覚えておく必要はありません
不動産登記の種類
不動産登記は主に以下の5種類があり、不動産購入や取得、売却時にケースに応じておこなう必要があります。
- 表題登記
- 所有権保存登記
- 所有権移転登記
- 抵当権設定登記
- 抵当権抹消登記
ここから、1つずつ説明していきます。
表題登記
未登記の建物を購入・新築した時に必要な登記で、主に買い手がおこなうべきものです。
不動産の購入・完成から1ヶ月以内に申請をしなければならず、期限を過ぎると10万円以下のペナルティが買い手に発生してしまいます。
売り手には関係がないものではありますが、買い手にペナルティが発生した場合は巻き込まれる可能性もあるので、契約時などに確認をしておきましょう。
この手続きをおこなうときは、土地家屋調査士に申請を委任することが多く、報酬として10万円ほどの登記費用が必要となります。
所有権保存登記
新築物件など、所有権の登記がない不動産に対しておこなう登記のことを指します。
中には新築時に所有権保存登記がおこなわれていない建物・土地もあるので、そうした不動産を取得した場合は所有権保存登記をおこないます。
所有権移転登記
不動産を購入・取得した時に、所有権が移ったことを示す登記のことです。
新築住宅の場合は、建物は所有権保存登記が必要ですが、敷地は所有権移転登記が必要です。
抵当権設定登記
住宅ローンを借りて不動産を購入する際は、物件に抵当権の設定が必要になります。
抵当権は、住宅ローンの返済が不能になった際に物件を差し押さえられる権利のことです。
抵当権の設定がなければ、住宅ローンを借りることが出来ないので注意が必要です。
抵当権抹消登記
住宅ローン借入時に設定した抵当権は、他の人に引き渡す際に取り外す必要があります。
戸建て住宅の場合は建物と土地それぞれに抵当権が設定されているので、それぞれ抹消する必要があります。
不動産売却では登記費用が必ず発生する
そもそも、登記簿謄本なんてチェックしていない方がほとんどではないでしょうか。
一応正式な物件情報や権利関係の情報は登記簿謄本に記載されていることになっています。
ただ、親から物件を相続した時に、必ず登記上の名義を子どもに変更しなければいけないということはありません。
登記上の持ち主が違っていたとしても、普通に住む分には特に影響がないからです。
しかし、これが不動産売買になると、必ず登記をする必要が出てきます。
なぜなら、売主と買主を確定させないと、契約や金銭の授受が法的に正しいものにならないからです。
不動産売却では登記の可能性が最大3回あります。
- 売主が売却時に自分の名前へ登記上の名義を変更
- 引き渡し時に売主が自分の名前を抹消
- 買主へ所有権を移転
登記費用は売主と買主がそれぞれ負担する
次に、不動産売却の登記費用はどちらが負担するかですが、前述の通り、そもそも登記費用はいくつかの種類にわかれており、それぞれ負担する人が分かれています。
そのため、売主が登記費用をまとめて全額負担するのではなく、それぞれが担当する登記費用をそれぞれが負担するようになります。
売主が負担する登記費用
売主が負担する登記費用は、抵当権抹消登記と住所変更登記・氏名変更登記の2種類になります。
登記費用はそれぞれ不動産の数×1000円なので、そこまで高額になる訳ではありません。
所有権移転登記は買主負担
一方、買主の所有権移転登記はそのまま買主が負担することになります。
このお金を売主が払う必要は基本的にないので安心しましょう。
最も、登記は本人が司法書士に依頼をしておこなう必要があるため、少なくとも買主の登記手続きを売主が肩代わりすることはできません。
登記費用の相場はいくら?ケース別に解説
登記をする際には、登記費用を必ず払わなければいけません。
まずはこちらの費用がどれくらいになるのかを確認しておきましょう。
ただ、登記費用がかかるケースは前述の通り、いくつかあり、かかってくる費用もそれぞれ違いがあります。
ここからは、ケース別に登記費用の相場を解説します。
所有権移転登記にかかる費用
所有件移転登記は、その名の通り所有権を売主から買主に移転する時にかかる費用となります。
所有権移転の登記費用は、例えば一戸建てマイホームの場合は土地と建物それぞれにかかってきます。
この時にかかってくる登録免許税は、それぞれの固定資産税評価額の1,000分の20となります。
2019年3月31日までは、土地の登録免許税のみ1,000分の15で計算していました。これは震災直後の軽減施策ですが、現在は土地も1,000分の20で計算するようになっているので注意しましょう。
固定資産税評価額に関しては、毎年不動産の持ち主に送付される固定資産税の通知書に記載があります。だいたい売却相場の7割前後と考えてもらえば良いでしょう。
所有権移転登記時の軽減税率の内容と条件
所有権移転登記にかかる登記費用のうち、建物部分の費用を1,000分の20→1,000分の3に軽減することができます。
ただ、この軽減税率が適用されるには、以下の条件をクリアする必要があります。
- 法人ではなく個人による不動産売買である
- 2020年3月21日までの売買取得である
- 自己居住用に利用している
- 床面積が50㎡以上
- 取得後1年以内に売買が成立
抵当権抹消登記にかかる費用
住宅ローンを利用していた場合、物件に対して売主名義で抵当権が設定されています。
抵当権とは、住宅ローンが返済できなかった場合に物件を差し押さえて、その売却費用をローン返済にあてられるという権利のことです。
抵当権付きの物件を買主に引き継ぐことはできないので、必ず引き渡しの際は抵当権を抹消するようになります。
この場合にかかる費用は、不動産の数×1,000円が相場です。
一戸建て住宅の場合は建物部分と土地部分のそれぞれに費用がかかるので、合計で2,000円となります。
住所変更登記・氏名変更登記にかかる費用
引っ越しで住所が変わった場合などに登記をした場合も、不動産の数×1000円の費用がかかってきます。
ただ、例えば合併などで住所の表示が変わっただけの場合には、非課税となります。
登記費用の実際の金額をシミュレーション
土地だけを売却するケースと土地・建物を売却するケースでの諸費用および税金のシミュレーション結果は以下の通りです。
土地だけを売却するケース
- 土地売却価格:6,000万円
- 売買契約締結時費用:印紙税 10,000円 + 仲介仲介半金 842,400円 = 合計 852,400円
- 決済・引渡し時間費用:登録免許税 3,000円 + 司法書士報酬 10,800円 + 仲介仲介半金 842,400円 = 合計 856,200円
- 費用合計:1,708,600円(約281万円)
土地・建物を売却するケース
- 土地・建物売却価格:4,000万円
- 取得費:3,500万円
- 譲渡費:126万円
- 全期間:8年
- 譲渡結果:374万円
- 所得税課税分:57.3万円(譲渡結果の15.315%)
- 住民税課税分:18.7万円(譲渡結果の5%)
- 税金合計:約76万円
これらのシミュレーション結果は、基本的な計算であり、実際の費用は地域や物件の特性、または特定の条件によって異なる可能性があります。
不動産売却に関連する費用の詳細は、専門家や関連機関に確認することをお勧めします。
不動産登記の費用は売主・買主どちらが負担する?
不動産売却時の登記費用の負担者は、一般的に以下のようになっています。
登記内容 | 費用の負担者 |
---|---|
抵当権抹消登記 | 売主 |
所有権抹消登記 | 買主 |
ただ、登録免許税法の中では売主と買主が連帯して登記費用を支払うとなっています。
売主、買主が支払う費用の区分はあくまで商習慣に基づくものなので、ケースによっては異なる支払い方法が採用されることもあります。
少しややこしいですが、その登記費用を支払うことでどちらにメリットがあるかを見極められれば、どちらの負担かが分かりやすいです。
抵当権抹消登記は、担保付の物件を売却するのにマストの手続きです。
それがないと売却が出来ないということは、メリットのある売主が支払うものだと分かります。
一方、所有権抹消登記は従来の持ち主から新しい居住者の名義に変更するための手続きなので、買主が対応するのが自然です。
買主優位の契約だと登記費用が売主の全負担になる場合も
売却する不動産の条件が悪い場合、それでも大金を払って購入してくれる買主と売主という構図が発生するため、どうしても売主が譲歩する展開になってしまいます。
この場合、ある程度の線引きをもって接しないと、売主が登記費用を全て支払うことにもなりかねないので注意しましょう。
不動産登記の必要書類
不動産売却の登記では、以下の書類が必要になります。
- 登記申請書
- 登記識別情報または登記済証
- 登記原因証明情報
- 住民票
- 戸籍の附票
- 戸籍謄本
一つずつ見ていきましょう。
登記申請書
登記申請書は、その名の通り登記を申し込むための書類です。
記入後、法務局へ提出することで登記ができます。
法務局のHPから書式・記載例の確認が可能です。
登記識別情報または登記済証
登記識別情報または登記済証は、抵当権を設定した段階に、抵当権者となる金融機関に交付される書類です。
住宅ローンを完済した段階で債権者に渡されますが、登記の場合はこちらも必要となります。
登記原因証明情報
登記原因証明情報も、登記識別情報と同じく住宅ローンを完済した段階で抵当権者から引き渡されます。
抵当権解除証書・弁済証書といった名称で呼ばれることも多いです。
住民票
住民票は、登記上の住所から現在の住所に引っ越した場合、最新の現住所を証明する際に必要となります。
引っ越しを伴わない不動産売却であれば、特に必要はありません。
戸籍の附票
戸籍の附票は登記上の住所から現住所に移転するまで複数回の引っ越しがあった場合に必要となります。
戸籍謄本
戸籍謄本は、結婚・離婚などで登記上の氏名と今の氏名が変わっている場合、証明のために必要です。
登録免許税の税額の計算式
登記をおこなう際に納付が必要なのが登録免許税です。
登録免許税は登記をおこなう不動産の所有者が国に対して支払う税金で、以下の計算式で課税額を算出します。
固定資産税評価額は不動産の固定資産税を計算するための基準額で、土地の場合は工事地価の約7割、建物の場合は再建築価格か新築工事費の5~7割が目安になります。
新築住宅は固定資産税評価額がないことも多く、その場合は法務局が定める価格を利用して計算します。
登録免許税の税率
登録免許税の税率は、登記や不動産の種類によって以下のように定められています。
登記の種類 | 税率 |
---|---|
土地の所有権移転登記【売買】 | 2.0% |
土地の所有権移転登記【相続】 | 0.4% |
住宅の所有権移転登記【新築を取得】 | 0.4% |
住宅の所有権移転登記【中古を取得】 | 2.0% |
住宅の所有権移転登記【相続】 | 0.4% |
固定資産税評価額1,000万円の建物を売買した時の登録免許税は、以下の計算式で求められます。
注意してほしいのが、戸建て住宅の場合は建物と土地それぞれに登録免許税が課されるということです。
上記建物の敷地が2,000万円の場合は、2,000万円×2.0%=40万円となるので、総額で60万円の納付が必要になります。
抵当権設定登記に係る登録免許税の計算式
住宅ローンの借入で抵当権を設定する際も、登録免許税が課されます。
この場合は、以下の式で税額を計算します。
住宅ローンの借入額が4,000万円の場合、登録免許税は16万円となります。
登録免許税が軽減される条件
登録免許税の税率はケースごとに決められていますが、ケースによっては軽減税率の特例を利用できます。
登録免許税の軽減措置は、以下の4種類があります。
- 土地の売買による所有権の移転登記にかかる軽減措置
- 新築住宅の保存登記の特例
- 中古住宅の移転登記の特例
- 抵当権の設定登記の特例
一つずつ見ていきましょう。
土地の売買による所有権の移転登記にかかる軽減措置
土地を売買した時の所有権移転登記は本来2.0%の税率がかかりますが、軽減措置を利用したら1.5%まで軽減されます。
なお、こちらの特例は2021年3月31日までに登記をした場合のみ適用されます。
新築住宅の保存登記の特例
新築住宅の保存登記は本来の税率が0.4%ですが、軽減措置をおこなうと0.15%まで軽減されます。
この軽減措置を利用するには、以下の条件をクリアしている必要があります。
- 自身が住まいとして利用していた
- 新築~取得から1年以内に登記されている
- 床面積50㎡以上である
また、こちらの軽減措置は適用期限が2022年3月31日までとなっています。
中古住宅の移転登記の特例
中古住宅の移転登記は本来2.0%ですが、軽減措置を利用すれば0.3%まで税率を下げることができます。
この軽減措置は、以下の条件をクリアしている必要があります。
- 自身が住まいとして利用していた
- 取得から1年以内に登記されている
- マンション等の耐火建築物は25年以内、木造等耐火建築物以外は20年以内に建築されている。※築年数がこれを超えている場合は、新耐震基準に適合していることについて証明されている他、既存住宅売買瑕疵保険に加入している一定のものである
- 床面積50㎡以上である
この軽減措置の適用条件は2022年3月31日までです。
抵当権の設定登記の特例
抵当権設定登記は本来の税率が0.4%ですが、軽減措置を使えば0.1%まで下げることができます。
この軽減措置を利用するには以下の条件をクリアしている必要があります。
- 取得から1年以内に登記されている
- マンション等の耐火建築物は25年以内、木造等耐火建築物以外は20年以内に建築されている。※築年数がこれを超えている場合は、新耐震基準に適合していることについて証明されている他、既存住宅売買瑕疵保険に加入している一定のものである
また、この軽減措置の適用期限は2022年3月31日までとなっています。
登録免許税を納付する方法
登録免許税は管轄の税務署や金融機関、郵便局に赴き、現金で納付をします。
現金で納付をすると領収書が発行されるので、登記申請書に貼り付けて法務局に提出すれば登記申請は完了です。
一見簡単な手続きに見えますが専門知識が必要なことも多く、司法書士に依頼するのが一般的です。
税額3万円以下の時は収入印紙での納付も可能
登録免許税が3万円以下の場合は、所定の期間で現金納付する必要はありません。
この場合は、税額分の収入印紙を購入した上で、登記申請書に貼り付けて提出すれば納付することができます。
オンラインの登記申請なら電子納付が可能
多忙な方は、オンラインで登記申請をすることができます。
法務省が運営する登記・供託オンライン申請システム「登記ねっと・供託ねっと」を利用すれば、申請だけでなく電子納付も可能です。
不動産登記を専門家に依頼した時の報酬相場
不動産登記は専門家に手続きを依頼するのが一般的です。
登記簿は大きく、不動産の住所や面積といった物理的な状況を記載した「表題部」と権利関係を記載した「権利部」に分かれます。
このうち、表題部の登記申請は土地家屋調査士に、権利部の登記申請は司法書士に依頼します。
土地家屋調査士・司法書士に登記を依頼したら報酬を別途で支払う必要があります。
報酬は各事務所で設定されているので一律ではありませんが、事前に大まかな費用の目安を知っておきましょう。
土地家屋調査士への報酬相場
土地家屋調査士へは、表題登記を依頼するのが一般的です。
表題登記とは、新築の建物や未登記の所在や面積を調査して登記登録する作業のことです。
調査対象が建物か土地かによって、報酬は変わることが多いです。
登記の種類 | 報酬の相場 |
---|---|
建物の表題登記 | 8万円~12万円 |
土地表題登記 | 7万円~ |
土地家屋調査士は表題登記の他にも、境界が曖昧な土地の境界確定を依頼するケースがあります。
司法書士への報酬相場
所有権移転登記や抵当権設定登記・抵当権抹消登記などは司法書士に依頼します。
司法書士への報酬は、登記の種類によって変わってきます。
登記の種類 | 報酬の相場 |
---|---|
所有権移転登記【売買】 | 2万円~8万円 |
所有権移転登記【相続】 | 3万円~10万円 |
所有権保存登記 | 1万円~5万円 |
抵当権設定登記 | 2万円~5万円 |
依頼する建物・土地の面積によっても価格は大きく変わるので、事前に見積もりを依頼しましょう。
不動産売却の登記で必要な書類
不動産売却の登記では、以下の書類が必要になります。
- 登記申請書
- 登記識別情報または登記済証
- 登記原因証明情報
- 住民票
- 戸籍の附票
- 戸籍謄本
一つずつ見ていきましょう。
登記申請書
登記申請書は、その名の通り登記を申し込むための書類です。
記入後、法務局へ提出することで登記ができます。
法務局のHPから書式・記載例の確認が可能です。
登記識別情報または登記済証
登記識別情報または登記済証は、抵当権を設定した段階に、抵当権者となる金融機関に交付される書類です。
住宅ローンを完済した段階で債権者に渡されますが、登記の場合はこちらも必要となります。
登記原因証明情報
登記原因証明情報も、登記識別情報と同じく住宅ローンを完済した段階で抵当権者から引き渡されます。
抵当権解除証書・弁済証書といった名称で呼ばれることも多いです。
住民票
住民票は、登記上の住所から現在の住所に引っ越した場合、最新の現住所を証明する際に必要となります。
引っ越しを伴わない不動産売却であれば、特に必要はありません。
戸籍の附票
戸籍の附票は登記上の住所から現住所に移転するまで複数回の引っ越しがあった場合に必要となります。
戸籍謄本
戸籍謄本は、結婚・離婚などで登記上の氏名と今の氏名が変わっている場合、証明のために必要です。
不動産登記の費用は譲渡費用に含まないのが一般的
不動産売却で発生する譲渡所得税を計算する際は、譲渡費用(売却のためにかかった費用)のチェックが不可欠です。
ただ、不動産売却の登記費用は、譲渡費用に含めないのがルールです。
なぜかというと、登記というのは不動産売却とは別でおこなわれる手続きという認識があるためです。
例えば、相続した物件を売却するからといって登記する場合、登記費用は譲渡費用に含められるのではないかと考えがちです。
ただ、相続登記は相続をした段階から今までずっと「やったほうが良い作業」なので、それを売却直前にしたからといって譲渡費用に含めるのは不自然です。
こうした背景から、不動産売却の直前に支払った登記費用でも、譲渡費用として認められません。
不動産登記の費用を安く抑えるコツ
登録免許税の軽減措置を利用する
不動産登記の費用を安くしようと思ったら、免許登録税の軽減措置を利用するのがおすすめです。
もっとも一般的な費用節約の方法ですが、一定の効果を見込めます。
司法書士を自分で選ぶ
通常、不動産売却の登記は仲介業者におすすめされた司法書士に頼むことが多いです。
ただ、その司法書士の費用が必ずしも安い訳ではありません。
登記コストを下げるためには、「司法書士は自分で見つけます」と通達しておき、費用の安いところへ依頼するようにしましょう。
現在はWebサイトで全国の主だった司法書士事務所をまとめて確認することができます。
相談料金が無料だったり、報酬相場が安かったりするところが多々あるので、比較をしていきましょう。
自分で登記作業をする
司法書士に依頼せず自分で登記をすれば、支払う報酬をカットすることができます。
ただ、不動産登記は専門的な知識も必要なので素人が見よう見まねで手続きをすると失敗のリスクが高まります。
追加でペナルティが発生する可能性を考えると、最初から司法書士に依頼したほうが安く済むとも考えられます。
不動産登記について悩んだら司法書士に相談すべし
不動産売却の登記費用がいくらになるのか分からない時、一番相談すべきなのは司法書士です。
そもそも司法書士は登記作業の専門家なので、よほど特殊なケースでない限り分からないことはありません。
ただ、司法書士への相談は有料になるケースも多いので、費用がもったいないと思うなら無料相談に対応している不動産会社をおすすめします。
不動産会社も司法書士ほどではないですが、一定以上の知識はあるので、素朴な疑問を相談したい場合などはうってつけです。