家査定額を算出する3つの方法!査定方式の違いを解説
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家査定額はどのように決まるのか、知っている方はごくわずかだと思います。
実は、家の査定額は決まった方法で計算されています。
家の査定額は業者にとってバラバラなため、彼らに任せきりにせず、自分たちも基本的な査定の仕組みを知っておくほうが有利です。
査定の根拠を聞き出したり、悪徳業者を見抜いたりするのに便利なので、知っておいて損はないですよ!
ここからは、家査定額を算出する3つの方法と、2つの査定の方式について、分かりやすく解説していきます!
※家の査定についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください!
→家の査定の注意点40選!事前に知っておきたいリスクと失敗しない査定方法を徹底解説家査定額は3つの方法で算出される
家の査定額を計算する際は、こちらの3つの方法のうちのどれかが使われることが多いです。
- 取引事例比較法
- 原価法
- 収益還元法
ここからは、それぞれ、どんな家の査定に使われるのか、どんな計算式が使われるのかを解説していきます。
取引事例比較法
取引事例比較法は最もオーソドックスな査定方法で、過去の取引事例を参考にして査定額を算出します。
簡単に言えば、立地、面積、築年数が似通った物件の1㎡あたりの金額を算出した上で、査定対象の物件にそれを当てはめるのです。
例えば、延床面積150㎡のある家Aを取引事例比較法で査定する際、以下の2つの取引事例を参考にしたとします。
- 家B(延床面積120㎡):売却価格2000万円
- 家C(延床面積180㎡):売却価格3000万円
※今回は特別に、築年数、面積、駅までの距離が家Aと全く同じだったとして計算します。
すると、家Aの査定額は以下の計算式で求めることができます。
(2000万円+3000万円)÷(120㎡+180㎡)×150㎡=2500万円
実際にはもっと多くのデータを参考にしますし、当時の市場の動向も鑑みて評価を修正してみたりします。
ただ、上の計算方法を見れば、取引事例比較法もイメージがつかめたのではないでしょうか。
原価法
原価法は、家査定額を算出する際に割と良く使われる計算方法です。
原価法は、査定したい家を建て壊して、再度同じ条件で立て直す際に、いくらかかるかをまず算出します。(再調達価格)
その後、再調達価格を築年数に応じて減価修正し、査定額を計算します。
計算式にまとめると、以下のようになります。
家査定額=再調達価格×延床面積×(耐用年数の残り÷構造ごとの法定耐用年数)
原価法の計算には、法定耐用年数というものが使われます。
これは、構造ごとに決められた安心して住める年数のことで、以下の通りに決まっています。
構造 | 法定耐用年数 |
---|---|
軽量鉄骨造(厚さ3㎜以下) | 築19年 |
木造 | 築22年 |
軽量鉄骨造(厚さ3~4㎜) | 築27年 |
鉄筋コンクリート造 | 築47年 |
法定耐用年数に関しては、こちらの記事に詳しくまとめています。合わせてご覧ください!
→木造住宅の耐用年数とは?減価償却・査定への影響をわかりやすく解説!
収益還元法
収益還元法は、貸アパートなどの収益物件の査定に良く使われる方法です。
家の査定では馴染みがないですが、売却前に借家として収益をあげている場合は収益還元法で査定をする場合もあります。
収益還元法は、さらにこちらの2種類の方法に分けられます。
- 直接還元法:一定期間の収益を還元利回りで割り戻す
- DCF法:投資価値がなくなり、売るまでのトータルの利益を割り戻す
収益還元法はあまり使われことがないので、頭に入れておく程度で良いでしょう。
家査定のやり方は机上(簡易)査定・訪問査定の2種類
家査定額の計算方法は上記の3種類ですが、査定額の調べ方もこちらの2つに分かれます。
- 机上(簡易)査定
- 訪問査定
ネットなどで家査定を依頼する際、どちらの査定方法にするか選ぶスタイルのものも多いです。
ここからは、それぞれの査定の仕方の違いと、家の査定ではどちらを使うべきなのかを詳しく解説していきます。
机上(簡易)査定はネットで簡単に依頼できる
机上査定は、より簡単に査定額を算出できる方法です。
基本的には、申込者が共有した物件情報に加えて、各不動産会社が持っている取引データや市場の動向などを鑑みて計算をしていきます。
申込の手間がかからず、結果も比較的早めに出るのが魅力ですが、実際に物件内部をチェックするわけではないので精度には疑問が残ります。
例えばフローリングや壁に大きなキズがある家は高く売れにくいですが、机上査定では金額が高くでるようになっています。
この点は注意しておきましょう。
訪問査定は家の中まで詳しくチェックする
訪問査定は。実際に不動産会社の営業マンが家を訪問し、詳しくチェックします。
ちなみに営業マンは社名を隠した車でやってくるので、離婚や子どものいじめといった、言いにくい理由で家を売りたい方も安心して依頼できます。
訪問した営業マンは1~2時間ほどで、物件内部や敷地の状況、接道状況、周辺環境などをチェックしていきます。
この調べた結果を机上査定した結果と合わせ、総合的な評価額を算出するのです。
机上(簡易)査定→訪問査定の順で依頼するのがおすすめ
家査定を依頼する際は机上査定か訪問査定か選べるようになっています。
ただ、家を売り出す際は、必ず事前に訪問査定をする必要があるのです。
つまり、最初に訪問査定を依頼するか、机上査定の後に訪問査定を依頼するかの2通りしか選択肢はないということです。
当サイトとしては、最初に机上査定を依頼し、最終的に訪問査定を依頼する方法をおすすめしています。
机上査定は手軽に依頼できますし、価格に納得いかなければ売るのをやめやすいです。
いきなり訪問査定をしてしまうと、価格が納得できなくても営業をかけられたりして面倒なケースもあります。
また、複数社の査定額を比較するには、スピーディに依頼できる机上査定が適しているのです。
机上査定の結果を見て2、3社に絞り込み、その後に彼らへ訪問査定を依頼して、最終的な1社を決定するようにしましょう。
家査定額=実際に売れる金額とは限らない
ここで注意してほしいのは、家の査定額は実際に売れる金額とは限らないということです。
実際、査定額通りに売れるケースは全体の5割ほどで、その他の2.5割は査定額より高く売れ、残りは査定額を下回っています。
まず、査定額は「うちの会社が3ヶ月くらいで仲介売却した時の予想価格」という意味合いが強いです。
ただ、地域のブランド力や運・タイミング次第では、3ヶ月以上売れ残ってしまうこともあります。
売れ残りが続くと固定資産税や維持費を払わないといけないので、値下げをして成約率を上げるようになります。結果的に、査定額よりも下がってしまうのです。
また、査定額を算出する際に利用する計算式や、過去のデータなども不動産会社によって大きく異なります。
実際に売れる金額を出来るだけ近く予想するには、一括査定サイトなどを使って複数社に査定を依頼し、比較した上で相場をつかむことが重要になります。
→【2024年最新】不動産一括査定サイトおすすめ比較ランキング!不動産売却におすすめの人気16社を厳選紹介最終的に売り出し価格を決めるのはあなた自身
家査定額を調べて納得がいかなかったとしても、最終的に売主が希望を出して、高額で売り出すことも出来ます。
大抵の場合は「適正価格より高くて買うと損」と思われてしまいますが、運が良ければそのまま買ってもらえる可能性もあります。
いくら家査定額を調べても、最後に価格を決めるのはあなた自身になります。
いくら必要で、いつまでに売るかをしっかり計算した後は、自信を持って売りに出す人が成功する傾向にあります。