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路線価を使って土地の売買価格を査定しよう!路線価図の見方・計算方法

【更新日】2019-10-01
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路線価を使って土地の売買価格を査定

不動産の査定と一口にいっても、多様な方法があります。

過去の取引事例をもとにおこなう方法もあれば、業者や鑑定士が実際に物件へ赴き調査をする方法もあります。

不動産売却における机上査定と訪問査定の違いと使い分け方

その他によく使われるのが、路線価を利用して土地の価値をはかる方法です。

はじめて不動産売却をおこなう初心者でも簡単にできるので、やり方を学び、まず実践することをおすすめします!

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路線価とはいったい何?なぜ土地の売買価格が分かる?

路線価とは、その名の通り、道路の価値のことです。

これは、不動産が相続・贈与されたときに課される相続税、贈与税の算出指標としてよく使われています。

路線価が記載された地図のことを路線価図といいます。これは、業者が査定をするときの参考資料にもなっています。

この地図は、財政評価基準表「路線価図・評価倍率表」という国税庁が作成した資料に全て記載されており、インターネットから誰でもアクセスできるので、まず検索してみましょう。

路線価は市場価格ではなく国定の価値

勘違いしてしまいがちですが、この路線価を利用したところで、不動産の査定額を正確に算出できるわけではありません。

査定額という言葉は、少しずつ定義を変えて使用されているのが実情ではありますが、一般的には、「第三者へ売買したときに売れるであろう予想価格」という意味で利用されます。

この場合、売り手が不動産に対してどんな印象を持ったか、勤務先からのアクセスはどれくらいかといった相対的な要素も絡んできますが、業者はそういった要素もある程度考えつつ、査定額を算出します。

一方、路線価は国が定めた価値なので、実際の売買を想定した価格ではないということを知っておきましょう。

路線価図が読めれば土地を高値売却しやすくなる

実際の不動産売買には適しないですが、それでも路線価を調べるメリットは多くあります。

まず一つ目に、絶対的な価値を知ることができます。

業者の査定価格は、業者によってかなり違うことが多く、複数業者へ査定に出しても基準額がわからないので参考にできないこともあります。

そのときに国定の価値を知っていれば、それを基準に仲介先を決めることが可能です。

国定価格を買い手に提示できるとは非常に有利

買い手の中には、不動産の価格というものはあくまでも業者と売り手によって決められていると考えている方も多いです。

確かにその通りではありますが、その背景には国が決定した基準価値というものが存在します。

そのため、路線価から算出した価格を交渉時に提示できれば、大幅な値下げの要求などに対する反証にもなります。

もっとも、物件の場合は内部の損傷なども考慮しなければならないので、交渉で優位に立ちたい方は、路線価の他にも、鑑定士に査定を依頼し、より正確な価格を算出することをおすすめします。

路線価図の見方をわかりやすく解説

路線価は路線価図という地図に記されている記号を読み取ることで算出します。

路線価図は、「財政評価基準書 路線価図・評価倍率表」というサイトから見ることができます。

財政評価基準書 路線価図・評価倍率表

該当する都道府県をクリックし、一番上の「路線価図」というリンクをクリックすれば、細かいエリアを指定する画面にうつります。

路線価図の地域検索

こちらも指定して、更に細かいエリアを指定すれば、該当地域の路線価図をチェックできます。

路線価図の市町村選択

路線価図に書かれている記号の読み取り方

路線価図の見方

こちらは、練馬区の一部のエリアの路線価です。

340C、350Cといった文字が書いてありますが、こちらは1平方メートルあたりの評価額(単位:千円)を表しています。

つまり、340Cは34万円/1平方メートルということです。

このサイトでは3年分の路線価図が掲載されているので、上昇傾向かどうかもチェックすることができます。

数字の横のアルファベットは借地権の割合を表す

路線価図の借地権

こちらにあるように、数字の横のアルファベットはCの他にDなど、様々あります。

こちらのアルファベットが表すのは、その土地の借地権の割合です。

記号 借地権の割合
A 90%
B 80%
C 70%
D 60%
E 50%
F 40%
G 30%

借地権とは簡単に言うと、土地を自由に利用できる権利のことです。

反対に、貸出をおこなっている土地所有者を底地権と呼びます。

借りた土地に建物を新築したりする際の自由度は借地権が高い土地ほど高いというわけです。

この指標は土地を売却する際には無視してもOKです。

印の形は土地が属す地区の種類を表す

上の360Cや400Cといった数字は全て丸によって囲まれていますが、どの土地も丸で囲まれているというわけではありません。

地区によって、数字を囲んでいる図の形が違います。

地区の種類 印の形
ビル街地区 横長の六角形
高度商業地区 楕円形
普通商業・併用住宅地区 円形
中小工業地区 ひし形
大工業地区 長方形
普通住宅地 無印

土地はタイプによっても取引価格が異なるので、注意が必要です。

自治体によっては、特定地域の土地は取引を制限されていることもあります。

図形の黒塗りや斜線の意味は?

上の地図を見ると、一部が黒塗りになっていたり斜線が引かれたりしていますが、この色分けにもちゃんとした意味があります。

色が何もついていない場合は、その路線全域がこの評価になっているということになります。

路線価図の黒塗り・斜線

例えば、この場合は真ん中の550Cには色がついていないので、地番14と15の道路に接している部分は両方が550Cとなります。

一方、一部が黒塗りになっている場合は、そちらの方角が道路沿いという意味です。

路線価図(道路沿い)

例えばこの場合は地番21ではなく地番10が道路沿いになります。そのため、600Cというのも地番10の評価となります。

最後に斜線がある場合ですが、これは「そちら側の土地には評価が該当しない」という意味になります。

路線価図(公有地)

例えばこちらの920Bなど、片方が高速道路など公有地の場合には斜線が引かれていることが多いです。

路線価図を使えば土地取引価格の8割が算出できる

1平方メートルの金額が出たということは、不動産分の面積(○平方メートル)をかければ査定額が算出できるということです。

ただ、注意点としては、この方法で算出されるのは市場価格の8割程度ということです。

つまり、地図を使って不動産価値を算出する方法をまとめると、以下の通りです。

  1. 地図を基に、1平方メートル当たりの評価額を算出する
  2. 自分の不動産が何平方メートルかを調べ、その値をかける
  3. 出た値に5分の4をかけて、市場での査定額を算出する

決して難しい方法ではないということが分かったのではないでしょうか。

業者の査定とどっちがおすすめ?

この方法は、誰かに依頼するような手間がかからないので、検討段階の方にはかなりおすすめできます。

今では、簡単な物件情報を記入するだけで査定額を算出してくれる業者は多いですが、こちらは検討中のつもりでも、一度依頼をした時点で売却に向かって走り出してしまうことは多いです。

不動産売却の初期段階は、まず不動産というものの仕組みを学び、感覚をつかむことが大切ですが、路線価を使った方法は、そんな感覚を磨く目的でも使えます。

÷0.95で算出額を割れば高く売れなかったときのシミュレーションができる

路線価÷0.8で土地の相場を算出できますが、時期によって相場は変動します。

流動性指数と呼ばれ、相場×0.95~相場×1.05が変動範囲となります。

不動産会社は最新のニュースや周囲の開発状況などを鑑みて、この範囲内で主観的に査定額を変えることもありますが、私たちは素人なので、とりあえず0.95をかけて最低予想額をチェックしましょう。

この値が充分な金額であれば安心して売りに出すことができますし、逆に目標のギリギリのラインであれば、うまく売れなかったときの対策を考えていきましょう。

路線価をより正確に算出するには補正計算が必要

路線価をより正確に算出するには、土地の複雑・特殊な形状や周辺環境などを考慮しなければいけません。

例えば、土地の近くに高いビルがあって日当たりを遮っている場合は価格を下げる必要がありますが、この時いくら補正するかの割合を補正率、補正率を使った計算を補正計算と言います。

ただ、以下のような要素は土地の評価額を下げますが、いくら下がるかは場合によるので、補正率が一律に適用されるわけではありません。

  • 形状が悪い
  • 建物が建てにくい
  • 日当たりが悪い
  • 土壌汚染がある
  • 道路が横切っている
  • 墓地の隣など
  • 上に高圧線がある
  • 近くに発電所などがある

土地の評価額を補正・修正する3つの方法

土地の評価額を補正する際に使われる方法は、主に以下の3つです。

  • 奥行価格補正
  • 側方路線影響加算
  • 二方路線影響加算

ここからは、それぞれの方法をわかりやすく解説していきます。

奥行価格補正

奥行価格補正とは、土地の奥行の距離に応じて路線価を補正する方法です。

路線価は接する道路の価格を参考に決まりますが、道路から見た奥行が変われば、その分土地に対する道路の影響力も変わります。

奥行価格補正は、奥行距離によって以下のように決まっています。

奥行距離/地区の区分 高度商業地区 ビル街地区繁華街地区普通商業・併用住宅地区 普通住宅地区 中小工場地区 大規模な工場地区
4m以上6m未満 0.92 0.920.92 0.920.9 0.9
6m以上8m未満 0.84 0.940.95 0.950.95 0.930.93
8m以上10m未満 0.88 0.960.97 0.970.97 0.950.95
10m以上12m未満 0.9 0.980.99 0.991 0.960.96
12m以上14m未満 0.91 0.991 11 0.970.97
14m以上16m未満 0.92 11 11 0.980.98
16m以上20m未満 0.93 11 11 0.990.99
20m以上24m未満 0.94 11 11 11
24m以上28m未満 0.95 11 10.99 11
28m以上32m未満 0.96 10.98 10.98 11
32m以上36m未満 0.97 10.96 0.980.96 11
36m以上40m未満 0.98 10.94 0.960.94 11
40m以上44m未満 0.99 10.92 0.940.92 11
44m以上48m未満 1 10.9 0.920.91 11
48m以上52m未満 1 0.990.88 0.90.9 11
52m以上56m未満 1 0.980.87 0.880.88 11
56m以上60m未満 1 0.970.86 0.870.87 11
60m以上64m未満 1 0.960.85 0.860.86 0.991
64m以上68m未満 1 0.950.84 0.850.85 0.981
68m以上72m未満 1 0.940.83 0.840.84 0.971
72m以上76m未満 1 0.930.82 0.830.83 0.961
76m以上80m未満 1 0.920.81 0.820.83 0.961
80m以上84m未満 1 0.90.8 0.810.82 0.931
84m以上88m未満 1 0.880.8 0.80.82 0.931
88m以上92m未満 1 0.860.8 0.80.81 0.91
92m以上96m未満 0.99 0.840.8 0.80.81 0.91
96m以上100m未満 0.97 0.820.8 0.80.81 0.91
100m以上 0.95 0.80.8 0.80.8 0.91

上の数字が補正率となり、奥行価格補正の計算で利用します。

奥行価格補正の計算例

路線価10万円(1㎡あたり)の面積100㎡(幅10m×奥行10m)の土地が普通住宅地区にあるとします。

この場合、奥行価格補正を適用すると以下の式で計算されます。

路線価(10万円)×面積(100㎡)×補正率(1)

※補正後の価格も実勢価格の8割程度なので注意しましょう。

側方加算影響加算

こちらは角地加算とも呼ばれる補正方法です。

角地とは交差点など、角にある土地のことです。

側方加算影響加算(角地加算)

こちらのように、道路が交わる角に面している土地が、代表的な角地となります。

2つの道路に面しているので、路線価も2つあることになります。

この場合は、上で挙げた奥行価格補正を使って2つの価格を計算し、高いほうを採用します。(普通住宅地区にある土地とする)

奥行価格補正

例えば、こちらの例をもとに計算してみましょう。

①路線価(10万円)×補正率(1※奥行20m)=10万円
②路線価(20万円)×補正率(1※奥行10m)=20万円

比べると②の方が価格は高いので、こちらが採用されます。

加算率を使って側方路線価を算出する

ただ、これだと1辺20mの正方形の土地と同じ評価額になるので不公平です。そのため、次に加算率を使って、側方路線価(正面ではない側面の接道の路線価※この場合は上の計算で評価額が低かった面)で評価額を求めます。

ちなみに加算率は、土地区分に応じて以下のように決まっています。

地区区分 加算率
ビル街地区 0.07
高度商業地区・繁華街地区 0.10
普通商業・併用住宅地区 0.08
普通住宅地区・中小工場地区 0.03
大工場地区 0.02

上の土地の場合は、この加算率を使って以下のように計算します。

路線価(10万円)×補正率(1)×加算率(0.03)=300円

それぞれの算出額を足して面積をかける

これで、正面と側面2つの路線価が算出できました。

最後にこの2つの金額を足して面積をかけます。

①20万円+300円=20万300円
②20万300円×面積(200㎡)=4006万円

この場合、4006万円が土地の評価額となります。

二方路線影響加算

二方路線影響加算とは、角地ではなく裏と表に路線価の違う道路が接しているケースを指します。

二方路線影響加算

この場合も、以下のような加算率を使って評価額を算出します。

地区区分 加算率
ビル街地区 0.03
高度商業地区・繁華街地区 0.07
普通商業・併用住宅地区 0.05
普通住宅地区・中小工場地区・大工場地区 0.02

上のケースを使って路線価を求めると、以下のようになります。

①路線価(10万円)×補正率(1※奥行10m)=10万円
②路線価(20万円)×補正率(1※20m分の補正率が適用)×加算率(0.02)=4,000円

最後に、算出された2つの価格を加えます。

評価額=①の算出額(10万円)+②の算出額(4,000円)=10万4,000円

路線価図で評価できない土地は「倍率方式」で求めよう

土地が道路にまたがっていない場合や特殊な土地の場合は路線価から評価額を読み取れないこともあります。

その場合は都道府県の目次にある「評価倍率表」をチェックしましょう。

評価倍率表

例えば東京都八丈島八丈町の倍率表は、以下のようになっています。

倍率表

このような倍率方式の土地は、評価額を以下の式で簡単に求められます。

固定資産税評価額×倍率

例えば、大賀郡三根の宅地は倍率が1.1になっています。固定資産税評価額が1,000万円なら、1,000万円×1.1=1,100万円となります。

固定資産税評価額は3年に1度変わるので注意

固定資産税評価額は、2009年、2012年、2015年、2018年…と、最近は3年に1度見直しがされています。

間違った評価額で計算すると結果が変わってくるので注意をしましょう。

ただ例外として、上記に当てはまらない年に評価額が減少していることもあります。これは、3年の間に地価が低くなったので、自治体がサービス精神で評価額を改定したのです。

固定資産税が安くなる分はありがたいですが、売る際は利益がマイナスになってしまうので注意しましょう。

路線価はあくまで税金算出のためのもの!一括査定サイトを使うのがおすすめ

この記事では不動産の価値を、路線価を使うことで査定する方法について解説しましたが、もちろん、それさえすれば良いというわけではありません。

業者を使った一般的な方法など、さまざまな方法を使って不動産を査定することが、売却を失敗しないためには必要です。

不動産売買はひとりでおこなうには難し過ぎる取引でもあるので、こうした方法を実践するがてら、多様な専門家への相談も並行しておこなっていくと良いでしょう。

土地の査定には一括査定サイトを使おう!

一括査定サイト

土地を査定する際におすすめしたいツールが一括査定サイトです。

土地のカンタンな情報を約60秒程度で入力するだけで、複数社に一括で査定依頼をすることができます。

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