土地を売ると値段はいくら?評価額を調べる6つの方法を紹介
土地を売却する際には、事前に土地の相場を調べておく必要があります。
不動産一括査定サイトを使えば、無料で簡単に多数業者の査定をすることができます。
しかし、しっかりと正確に土地を鑑定しようとすると、異なる5つの価格を調べることが必要になります。
全ての価格を調べる義務はありませんが、それぞれに特徴のある値となっているので、違いを理解して使い分けができるようになると、迷うことはなくなります。
ネットの査定だけでは信用できない、最も正確な相場額を算出したいという方は、是非この記事を参考にしてください。
※土地査定・売却の方法・流れ・コツはこちらで詳しく解説されています!
土地売却の相場を調べるための5つの評価額
土地売却の相場をより正確に調べるためには、下記の5つの評価額を調査することが重要です。
- 実勢価格
- 公示地価(基準地価)
- 相続税評価額(相続税路線価)
- 固定資産税評価額
- 鑑定評価額
土地は、国のものとして見るか、所有者のものとして見るか、取引される商品として見るかなどの視点の違いによって価値が大きく変化します。
一般的に、何の目的で土地価格を調べるかによって、評価額は異なりますし、土地売却の際も、これら全ての額を参考にして売り出しをすることはあまり多くないです。
それでも、評価額をなるべく多く調べておけば、売買交渉の際により多くのデータを提示することができますし、買い手の信頼に繋がります。
1.実勢価格
実勢価格とは、市場の相場にあたる価格で、不動産取引の際は最も重要なデータです。
実勢価格の相場を調べることで、実際の売却額の予測をすることができます。取引の際に目安として最も役立つ評価額です。
しかし売り出したい土地がある地域の物件、取引が少ないと精度は低いです。
2.公示地価(基準地価)
公示地価は、国や都道府県が公表している、いわゆる地価と呼ばれるものです。
この額は市場取引でも基準額として重要視されますが、地点が限定的なのが欠点です。
3.相続税評価額(相続税路線価)
相続税評価額は、その名のとおり相続税の算出用の額です。
この相場を調べることで、納税額の目安を付けることができます。
時価による変化が起きにくいので早めに見通しを立てることができます。
4.固定資産税評価額
相続税評価額と同様に、固定資産税算出用の評価額です。
税金は土地を売るときにかかる諸費用のなかで、大きな割合を占めます。
必要なお金を計算するのに必要不可欠な評価額です。
5.鑑定評価額
鑑定評価額は、プロの鑑定により定められた価格であり、最も客観的、正確です。
その一方で市場と乖離があることも多く、そのまま売却額にするには適していません。
土地の売却相場を調べる6つの方法
- 不動産のポータルサイトを使う
- 国交省の「土地総合情報システム」を使う
- REINS(レインズ・マーケット・インフォメーション)を使う
- 公示地価を使う
- 路線価を使う
- 固定資産税評価額を使う
ここからは、それぞれの実例をわかりやすく解説します。
ポータルサイトを使って土地相場を調べる
SUUMOやライフルホームなど、大手の総合不動産サイト(ポータルサイト)には、全国ほぼ全ての不動産業者が売り出し中の不動産広告を掲載しています。
→SUUMO(スーモ)で不動産売却査定!実際に利用した方の評判・口コミ→ライフルホームで不動産売却査定!実際に利用した方の評判・口コミ
こちらはSUUMOで「東京都港区」と絞り込み検索をして出てきた土地の情報です。
港区の土地は2018年6月時点で150件ほど掲載されていましたが、バーっと流し見すると、だいたい1億円超ほどで売り出されていることがわかりました。
それぞれの写真も掲載しているので、「どんな土地がいくらくらいで売れるか」のイメージを掴むにはもってこいの方法ですよ!
「土地総合情報システム」を使って土地相場を調べる
「土地総合情報システム」は、国土交通省が提供している不動産取引のデータベースです。
過去の取引事例を見たい地域を絞り込み、検索すれば過去数年分の取引データがかなり詳しく調べられます。
会員登録などもなく、誰でも無料で利用できますし、上のポータルサイトを使った方法とは違い、実際にいくらで取引されたのかがわかるのが嬉しいところです。
REINSを使って土地相場を調べる
REINSは不動産流通機構という機構が運営・管理しているサイトです。

REINSでは絞り込み検索によって家付き土地(戸建て住宅地)の価格を詳しく調べることができます。
→古家付き土地売却の注意点!築20年以上の中古住宅は解体・リフォームせず売ろうまた、土地そのものの売却相場を直接調べることはできませんが、裏ワザを使えば土地相場を調べることもできます。
REINSを使って土地相場を算出する方法
REINSはまず「マンション」と「戸建て」のどちらかを選択するようになっているので、「戸建て」をクリックし、更に詳しい地域を設定します。

するとこのように、より詳しい検索条件を指定することができます。
ここで「築年数」の項目は最大の「20年超」に設定しておくのがポイントです。
戸建ての家はマンションなどより築年数の経過による価値減少が著しく、築22年で価値が0になると言われています。
→木造住宅の耐用年数とは?減価償却・査定への影響をわかりやすく解説!実際の中古住宅市場では築20年以上の物件価格が0ということはありませんが、かなり下がっていると考えられます。
そのため、築20年以上の戸建て価格を調べれば、土地そのものの価値とさほど変わらない価格が表示されるわけです。
公示地価を使って土地相場を調べる
土地の価格は、国土交通省が大まかな目安額を設定しています。
これが公示地価で、不動産会社もこの金額を一つの目安にしています。
各地域の公示地価を調べるには「地価公示・地価調査検索システム」というサイトを利用すると便利です。

こちらの地価マップから、該当の地域をクリックします。

すると追加の条件入力画面となるので、調査年や土地の用途区分を絞り込んでいきましょう。

このように土地の価格が表示されますが、注意してほしいのは、こちらは売り出し価格、成約価格ではなく、公示の地価ということです。実際の取引額とは異なるので注意しましょう。
また、設定で特定の住所を記入することはできず、近くの地価を参考するようになります。より細かく調べると参考にしていたポイントの地価とは違うことも起こり得るので、これも注意が必要です。
路線価を使って土地相場を調べる
路線価は公示地価とは違い、どんな小さな土地にも付いている価値基準です。
「全国地価マップ」というサイトを使うと固定資産税路線価と相続税路線価という2種類の路線価を求められます。
※路線価を使った土地の査定方法はこちらにまとめてあります。
→不動産を路線価から査定する方法
路線価を調べたら、以下の計算式で相場(実勢価格)を求めることができます。
- 固定資産税路線価÷0.7
- 相続税路線価÷0.8
あくまで相場なので目安に過ぎませんが、どんな細かい地域も調べることができるというのは、他の方法にはないメリットです。
固定資産税評価額を使って土地相場を調べる
土地の所有権を持っていると、年に数回固定資産税の明細が送られてきます。
→不動産売却後の固定資産税はどう精算・納付する?こちらは明細の例(地域によって異なる)ですが、価格という項目の一番上に記されている数字が、その土地の固定資産税評価額です。
固定資産税評価額は路線価を参考に付けられるので、逆算すれば土地の相場を求めることができます。
土地相場=固定資産税評価額÷0.7
路線価を使うときのような地図の読み取りの必要がなく簡単なのが魅力ですね!
一括査定サイトを使って土地の売却相場を調べる!
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※一括査定サイトの詳しい使い方や、おすすめのサイトはこちらにまとめてあります!
→【完全無料】不動産一括査定サイトおすすめランキング!評判・口コミ徹底比較
地域によって異なる土地相場!不動産会社にそのまま聞いてみるのも一つの手
土地のそれぞれの評価額の説明と、それを売却時にどう活かしていくかということを紹介しました。
土地の売却は、大きな利益が出る一方、測量などの手続きで大きな出費も予測されます。
そのため、はじめての人はなかなか手続きに踏み出しにくいですが、こうした評価額を調べることで、不安を払拭できます。
売却を検討している土地と同じ地域で、なるべく条件の似ている土地を探し、実際の売却実績を業者に教えてもらうのもおすすめです。
それによって、土地売却の大体のイメージを掴むことができます。
※おすすめの不動産会社は、こちらでまとめて紹介しています!
→【2018年】大手不動産会社ランキング!売上高・売却仲介件数・評判を比較
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